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■2014年1月展覧会総括

20141月に見た、主に美術関連の展覧会について個人的な感想と評価を記した。あくまでも主観的なものである。特に騒音・混み具合などは、たまたまその時だけの現象かもしれない。(1月はあと数日残すが、もう行けそうにないので、掲載してしまう。1年分まとめてだとあらかた忘れてしまっているので)
配列は必ずしも会期順ではない。
 
◆評価ポイント ★★★(5)・・・(1)までの5段階評価
A:展示内容(作品、解説)・構成・展示品の質
B:展示方法・動線設計・照明
C:雰囲気・騒音・混み具合
 
1月
 
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●国立西洋美術館「モネ、風景をみる眼:
19世紀フランス風景画の革新」会期:12/73/9
A★★★★☆ B★★ C★★★
*国立西洋美術館とポーラ美術館の所蔵するモネを中心に展示。モネのカタログレゾネにそういえばでていたなあ、とやっと思い出すような意外な作品(例えば、モネ「グラジオラス」2点、ポーラ美術館蔵)も展示されていて楽しめた。もちろんモネだけでは展示がもたないので、ピサロ、スーラ、シスレーなど印象派オンパレードなのだが、モネと同じ風景を別な視点で描いている画家がいたりで、なかなかうまい構成となっていた。どうせなら国内にあるモネを全点集めてみれば、もっと面白かったかもしれない。
なお、本展だけではないのだが、国立西洋美術館は古い建物なのでやむを得ないとはいうものの、地下へ階段で降りなければならないという動線は、将来老人にはつらいものがありそう。ル・コルビュジエの設計であろうと、利用しにくければ直すのが当然(最後出口へだけは逆に戻れないように上り専用エレベータを設置)。美術館は建築家のものではないのだから。
 
●国立西洋美術館「エドヴァルド・ムンク版画展」会期:12/73/9
A☆☆☆☆ B★★ C★★★☆☆
*ムンク生誕150周年記念の国立西洋美術館所蔵版画展。ムンクは生涯で約850点もの版画を制作したという。《マドンナ》など前期の作品はいいものの、《アルファとオメガ》連作などは、ただムンクだから多少見てもらえるというだけの代物。とりあえず手持ちネタでスペースを埋めただけの企画。
 
●東京国立博物館「クリーブランド美術館展:名画でたどる日本の美」会期:1/152/23
A★★★☆☆ B★★★☆☆ C★★★☆☆
*平成館の2階の半分での展示なので(残り半分が「人間国宝展」)、通例より展示数は半減。それでもなかなかいい作品もきていた。「伊年」印の《雷神図屏風》の雷神の顔がユニーク。河鍋暁斎の《地獄太夫図》の解説には、衣装に地獄図が描かれているとあったが、実際は七福神や宝珠や「寿」字など吉祥の図柄が描かれている。この遊女は自ら「地獄」と名乗り地獄模様の衣を着ていたというので、作品を見ずに適当に書いたのか。深江蘆舟筆《蔦の細道図屏風》は、東博所蔵の屏風も本館に展示されているとのことで、帰りがけ寄ってみる。見たところそっくり同じ。どちらかが写し? なぜか4点ほど印象派などの作品(モリゾ、モネなど)が展示されていて、非常に違和感を覚えた。せっかくだからと借りてきただけかもしれないが、展示担当者は頭を抱えたんじゃないだろうか。
ついでに立ち寄った本館に龍や鷲の自在置物が何点か展示されていて、これには感激。
 
●東京国立博物館「人間国宝展:生み出された美、伝えゆくわざ」会期:1/152/23
A★★★☆☆ B★★ C★★
*古来の国宝・重要文化財と現代の人間国宝の作品とを並べる企画はなかなか面白い。工芸品は精緻に作られていると、それだけでも感激してしまうが、よく見るとさすがに凄い技であることがわかる。逆に手抜きの作品は、はっきり言ってゴミ。
 
●森アーツセンターギャラリー「ラファエル前派展:英国ヴィクトリア朝絵画の夢」会期:1/254/6
A★★★★ B★★★☆☆ C
*会期始まってすぐに行ったためか、比較的すいていた。ご承知のようにラファエル前派と総称される人たちは、短期間の活動に終わっているので、絵画の性格も思ったよりは普通の感じのものが多い。ラファエロ以前を求めた割には、時代のせいかアカデミズム的に丁寧な筆触で描かれた作品が少なくなかったこと。きちんと写実の技術を学んだ上の試行錯誤というべきか。優品と並が混在しているのはやむを得ないが。とりわけ良かったのは、額。図録には額は一切掲載されていなさそうだったが、実はアイビーの浮彫が囲んでいたり、何か詩のような言葉がモリス好みの中世風書体で書かれていたり、額と絵画とが一体になっているので、絵以上に額の解説が欲しかった。額の意匠に、画家自身の意向が加味されているのだろうか。ときどき壁面の裏で大きな騒音がするのには閉口。それにしても、三菱一号館美術館で開催していた「バーン=ジョーンズ:装飾と象徴」展(2012623日~819日)を見ておかなかったのは残念。
 
 

★追記(2014.1.29)

チラシを入れ忘れていたので、追加した。
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隠居生活続行中。

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