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■2015年12月展覧会総括

201512月に見た、主に美術関連の展覧会7件(1月から通算、つまりこの1年で75件)について個人的な感想と評価を記した。あくまでも主観的なものである。また騒音・混み具合などは、たまたまその時だけの現象かもしれない。

配列は見た順であって、会期順ではない。

 

◆評価ポイント ★★★★★(5)・・・☆☆(1)までの5段階評価

A:展示内容(作品、解説)・構成・展示品の質

B:展示方法・動線設計・照明

C:雰囲気・騒音・混み具合

 

12

 

 Kingin_Seikado201512 001   Kingin_Seikado_Leaflet201512 001
●静嘉堂文庫美術館 「金銀の系譜:宗達・光琳・抱一をめぐる美の世界」 会期:10/3112/23

A★★★★★ B★★★★ C★★★★

*リニューアル第1弾だが、特段広くなったわけでもなく、展示できる数量はほぼ以前と同様。ただし今回展示されている優品の数々はさすがと言えるもの。宗達の《源氏物語関屋・澪標図屏風》は、胡粉で盛り上げて画面に立体感を出しているが、こればかりは直接作品を見るに限る。《曜変天目》《油滴天目》や原羊遊斎の《雪華蒔絵印籠》、酒井抱一の《絵手鑑》などいつまで見ていても飽きさせない作品も多かったが、今回の一番は抱一の《波図屏風》。銀箔を全面に敷いた屏風だが、銹も進んでいなくて銀の色が鮮やかであり、そこに描かれたダイナミックな波が素晴らしい。

なお、入場券を買うとA4のリーフレット(上右の画像)が貰える(購入するなら150円)。図録ほどではないが、簡潔な解説や修復の状況を説明してくれていてとてもよい。大部な図録もよいだろうが、(場所に限りがあるためにできるだけ購入を控えている身としては)こういったコンパクトなガイドブックはとても有難い。

 

MitsuikeDensei_Mitsuikinen_201511 001

●三井記念美術館 三井文庫開設50周年・三井記念美術館開館10周年記念特別展II三井家伝世の至宝」 会期:11/142016/1/23

A★★★☆☆ B★★★☆☆ C★★★★

*かつて三井家にあったものも含めて展示。住吉如慶の《東照宮縁起絵巻》のように、三井合名会社が所蔵していながら、現在は個人蔵となってしまっているのはどのような理由があったのか。「三井家伝世」と謳うのなら来歴をきちんと出すべきだろう。面白かったのは、唐時代の《妙法蓮華経 巻第七》で、巻末に校正者が明記されている。それも「初校」「再校」「三校」と。好きな作品は、柴田是真が鶴の卵殻に細工した《稲菊蒔絵鶴卵盃》。安藤緑山が象牙で作った野菜類は以前にも見たが、今回はそれらに加えて貝尽もあった。不思議だったのは江戸時代初期に羊皮紙に描かれた日本地図。どう見ても西洋風の描き方なので、鎖国前に地図の描き方を習っていたのか。円山応挙の《雪松図屏風》は狩野派の松と違い、さすがにうまい。

 

 Tohaku_Hyoubayou 001

●東京国立博物館 「始皇帝と大兵馬俑」 会期:10/272016/2/21

A★★★★ B★★★★ C★★★

*そこそこの混雑ぶりだが、見られないほどではない。問題はヘッドフォンを聞いてガラスケースにへばりついている人たち。いつまでも動かないので、無駄な滞留が生じる。展示品から1m以上離れないと聞こえないようにならないものか(どこの展覧会でも邪魔)。

解説の文字は大きなゴシック体で、とても読みやすい。必要に応じて写真で細部の拡大などを表示しており、とても助かる。《陶胎漆壺》という土器の上に漆を塗り、それに文様などの装飾を施したものは、縄文土器にも同じ技法のものがあったので、やはり誰もが同じような発想をするのだろうか。《獣面文金製金具》の表面の文様は、どう見てもインカあたりの文様と似ているし。《双龍璧文空心磚》の文様はまさにウロボロス。メインである兵馬俑にはやはり圧倒される。それにしても原寸大の人物や馬をいったいどのようにして焼き上げたのか(いくつかのパーツで焼き上げて、組み立てたのだろうが)。また一人一人異なった人物造形をしているようだが、作り手は限られているのだろうから、順番に今日は将軍、明日は御者などという感じで写生しては作っていたのだろうか。

 

 Shunga_Eisei_201509 001  Shunga_Eiseibunko_zuroku 001

○永青文庫 「春画展」 会期:9/1912/23  ◆図録購入

A★★★★ B★★★☆☆ C★★☆☆

*朝まで豪雨、その後急速に晴れて暑くなった日だったためか、ガラスケースの上半分が結露で曇っていた(作品は大丈夫なのか?)。4階の第1展示室に入ったばかりで並んでいたら、後ろにいたご夫婦が、「もしかして、やっぱり隠しているのかしら」とか言っていたものだが。

来館者は夫婦らしき人たちか、若い女性のペアが多かった。展示説明は簡潔だで、見やすい。展示品のなかでも大名家のものは、さまざまな超絶技巧を凝らし、贅を尽した作品なので、こういったものは印刷物では無理。最終展示室にある永青文庫所蔵の春画などは、そのクラシックな部屋と相まって、風情がある。図録はかなり分厚いもので、のど一杯まで開くよう製本が工夫されているので、見開きの絵が見やすい。

なお、最終日直前の1221日には、来場者数が20万人を突破したらしい。

 
Fujita_Tokinbi_201509 001

○東京国立近代美術館 MOMAT コレクション 特集:藤田嗣治、全所蔵作品展示。」 会期:9/1912/13

A★★★★ B★★★★ C★★★☆☆

*展示は絵画のみならず、雑誌記事とか藤田旧蔵書籍(著書や挿画をした本)などから成るが、絵画25点中半分以上の14点は戦争画だ。いくつかは前にも見ていたが、やはり圧倒的な表現力と構成力。人物の表現には、実はルネサンス絵画などからの引用があったりするのだが、そういった解説はありがたい。

常設展に回って、鶴田吾郎の《神兵パレンバンに降下す》1942年)は、前に見たときに何か引っかかっていたのだが、再び見て思い出した。パレンバンの空を埋め尽くすような落下傘兵が、まさにマグリットの描いた《ゴルコンダ》(1953年)で空中を浮遊する山高帽の紳士たちとそっくり。そう、戦争画も実はシュルレアリスムなのだ。

 
Ishiguro_Shoutou_201512 001

●渋谷区立松濤美術館 「最初の人間国宝 石黒宗麿のすべて」 会期:12/82016/1/31

A★★★☆☆ B★★☆☆☆ C★★☆☆☆

*初めての訪問。建物はリニューアルしたためにきれいだが、中はなぜかどんよりとした雰囲気。とりわけ館の関係者があまりてきぱきとしておらず、50年ぐらい時代を遡ったかのよう。

石黒宗麿は大正10年にはここ松濤で窯を築いたそうだが、陶芸の道を志したのが大正7年なのでごく初期か。三彩釉をはじめとした古陶磁からさまざまな技法を独学で学び、またチョーク描などユニークな手法も作り上げたりしていたので、いわば収拾がとれずに16のコーナーに分けて展示したようだ。個々の作品自体は興味深かったのだが、つまりあれこれやっていました、というだけで終わってしまったのは惜しい。磁州窯の《白地鉄絵魚文扁壺》とか、楽焼では《黒楽茶碗》(永青文庫蔵)とかいいものも多かったのだが。なお、書画の142《芥子図》は、どう見ても蓮。

 

 Mizu_Suntory_201512 001

●サントリー美術館 「水 神秘のかたち」 会期:12/162016/2/7

A★★☆☆☆ B★★★☆☆ C★★★☆☆

*今年最後の展覧会。残念ながら期待したほどのものではなかった。テーマ設定が「水」だけでなく、水にまつわる信仰や祈りなどの宗教性を基底にしたため、弁財天像ばかり集めてしまったりするなど、展示企画に自由な発想が阻害されてしまったようだ。最後に慌てて付け加えたかのような「水と吉祥」などは、もっと充実させるべきだった。それでも《日月山水図屏風》(室町時代)の水が躍るような異様なまでの迫力に驚き、《春日龍珠箱》(南北朝時代)の後代の琳派などにつながる逆巻く荒波の流水文様に感心したのだが。面白いのは、空海が雨乞いをした記録などがしっかり残っていること。運悪く、人頭蛇体の神像である本山寺蔵の《宇賀神像》には会えず(1/7より展示)。

 

◆ランチ◆

サントリー美術館のあと、今年最後の外食というわけで(実はカミさんがクリスマスディナーを3日がかりで作って疲れ果てていたので、慰労を兼ねて)、グランドハイアット東京の鉄板焼「けやき坂」へ。野菜の焼き具合がいまいちだったのと、肉の塩味がやや乏しかったのだが、概ね及第点でしょう。昼間からスパークリングワインと赤ワインを飲んで、少々酔う。気になったのは、店内にディスプレイされていた各種野菜。じゃがいもなどは照明下で芽が出そうだし、まこもだけなどは乾燥してしまいそう。根菜系は土壌細菌が飛散しそうだし・・・。

 

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■既刊・近刊メモ(2015年12月版)

201511月と12月に刊行された(はずの)本と、201512月末以降の近刊を掲載する。*以下に、出版社による紹介記事を中心に多少余計なコメントを付した。日付は発行日ではなく、発売(予定)日。発売日順を原則としているが、WEBでの確認が中心なので、違っているかもしれない。

●:前回掲載分から追加した本。

なお、近刊の本についてはあくまでも予定であり、タイトル・発売日・価格ともに変更の可能性はある。

次の行は私的メモ。

■:読んだ本(▲:元版で読んだ)、■:買った本(▲:元版所有)

 

【2015年11月に出た本から】

 

テリル・ウィットラッチ/大久保ゆう訳 『幻獣デザインのための動物解剖学:絶滅種・恐竜を含むあらゆる動物の骨格と筋肉』マール社、11/22400円+税 〔詳細〕

 *世界的に有名なアーティストであるテリル・ウィットラッチが、真実味のあるクリーチャー・デザインの秘訣〈解剖学〉を明らかにする。

 

■横浜美術館学芸グループ編 『中島清之 横浜発おもしろい画家 日本画の迷宮』 神奈川新聞社、11/32600円+税 〔詳細〕

 *変幻自在ともいえる多様な描き方や型に収まらない表現を試み続けた異色の画家、中島清之の画業の全貌を俯瞰。豊富な図版のほか、主要作品解説、フォトアルバム、日夏露彦「批評的序論」などを収録。


■松井文恵、安田茂美/ホキ美術館監修 『写実絵画とは何か?:ホキ美術館名作55選で読み解く』 生活の友社、11/41800円+税 〔詳細〕

 *これまではただ綺麗、凄いと思っていた絵画も、絵に描かれた背景や画家たちの思いを知ることで、一歩進んだ写実絵画を楽しむことができます。もっと身近に、もっと素敵に見える写実絵画の楽しみ方を、現代の画家たちが描いた作品をモチーフ毎に豊富なカラー図版でご紹介します。→刊行にあわせて11月からホキ美術館では5周年記念展を開催。また2016年にはホキ美術館展が全国6会場を巡回する予定。


■ジョージ・マン編/ 尾之上浩司訳 『シャーロック・ホームズとヴィクトリア朝の怪人たち2』 扶桑社ミステリー、11/4880円+税 〔詳細〕

 *紳士泥棒A・J・ラッフルズ、ミイラ男、H・G・ウェルズ…さまざまな実在の人物、架空のキャラクターとホームズの遭遇を描いた8篇。


■桂千穂、掛札昌裕 『エンタムービー 本当に面白い怪奇&ミステリー』 メディアックス、メディアックスMOOK11/41500円+税 〔詳細〕

*二人の映画大好き脚本家が選んだ本当に面白い怪奇&ミステリー映画。戦後最初のミステリー映画『夜光る顔』から2015年公開の『ソロモンの偽証』まで全155本。


■江橋崇 『かるた』 法政大学出版局、ものと人間の文化史17311/43500円+税 〔詳細〕

 *外来の遊技具でありながら二百年余の鎖国の間に日本の美術・文芸・芸能を幅広く取り入れ、和紙や和食にも匹敵する存在として発展した〈かるた〉の全体像を描く。


■山崎啓明 NHKスペシャル 盗まれた最高機密:原爆・スパイ戦の真実』 NHK出版、11/51600円+税 〔詳細〕

 *1942年、アメリカは巨額の予算を投じて「マンハッタン計画」を始動し、原爆開発へと突き進んだ。原爆開発を巡る国際情報戦と、核が現代世界に投げかけ続ける影の大きさを描くNHKスペシャルの書籍化。


■川原繁人 『音とことばのふしぎな世界:メイド声から英語の達人まで』 岩波科学ライブラリー、11/51200円+税 〔詳細〕

 *「あ」と「い」はどっちが大きい? あるいは、「ゴジラ」と「コシラ」ではどうですか? こんな質問をされたら、あなたはどう答えますか。文字そのものには大小がないはずなのに、音で聴くと母語が何であるかにかかわらず大小を判断するそうです。その他、存在しない音を聴いてしまう脳の機能など、最先端の話題を楽しく紹介します。


■ロバート・カミング/岡部昌幸監修 『世界美術家大全:より深く楽しむために』 日東書院本社、11/56500円+税 〔詳細〕

 *650人を超える作家と、800点を超える図版とともに、その生涯と作品を解説した完全保存版。作品の主題、モチーフ、画法、技法、主要作品、作家自身の逸話まで、総合的にアートを解き明かします。


■アイデア編集部編 『アイデア・ドキュメント 文字とタイポグラフィの地平』 誠文堂新光社、11/53500円+税 〔詳細〕

 *2003年以降にデザイン誌「アイデア」で掲載されたタイポグラフィと和文書体関連の記事約30本を、400ページ以上におよぶボリュームで採録したコンピレーション。本書はそのなかでも古今東西のタイポグラフィについての考察,和文書体や日本語タイポグラフィの歴史研究やレポート,タイポグラフィについてのブックガイドなどを中心に収録する。


■柴田康平 『ミミズの謎:暗闇で光るミミズがいるって本当!?』 誠文堂新光社、11/61500円+税 〔詳細〕

 *なぜミミズは路面に出てくるのか、そもそもどんな生き物なのか。ウオッチするうちに、光るミミズがいることを知った著者は、なぜ光るのかを探求しはじめる。ミミズの生態から観察、研究する科学の楽しみをイラストと珍しい写真とあわせて紹介。→10月刊行予定が11月に延期。


■福永篤志 『その症状は天気のせいかもしれません:医師が教える気象病予防』 医道の日本社、11/71500円+税 〔詳細〕

 *天気の変化と関係があると考えられている病気のことを「気象病」と言います。本書は、気象予報士の資格をもつ現役の脳神経外科医が、「気象病」の予防について解説した実用書です。


尾崎亨、杉勇訳 『シュメール神話集成』 ちくま学芸文庫、11/101200円+税 〔詳細〕

 *「洪水伝説」「イナンナの冥界下り」など世界最古の神話・文学十六編を収録。ほかでは読むことのできない貴重な原典資料。→元版は『筑摩世界文学大系 1 古代オリエント集』(筑摩書房、19784月刊行)のシュメールの部分。


渋谷高弘 『中韓産業スパイ』 日本経済新聞出版社、日経プレミアシリーズ、11/10870円+税 〔詳細〕

 *企業の技術や秘密、科学者や技術者自身が次々と消えていく。日本の産業が、ものづくりが危ない。本書は中韓産業スパイによる技術窃盗の内幕を描き、すぐにでも取り組むべき改革について直言する衝撃の1冊である。


■松浦幹太 『サイバーリスクの脅威に備える』 化学同人、DOJIN選書、11/101700円+税 〔詳細〕

 *サイバー空間を安全に利用するための要素技術や、安心して利用するための取り組み方などを、さまざまな状況を想定して丁寧に解説し、どのような行動が安全・安心へとつながるのかを考える。


■立田敦子著/河原一久 監修/水分農場組合協力 『どっちのスター・ウォーズ』 中央公論新社、11/101100円+税 〔詳細〕

 *どうして『ジェダイの復讐』は『ジェダイの帰還』に変わったのか? なぜ三船は出演オファーを断った? 記憶を消されなかったR2-D2はすべてを知っていた? ルーカスが考えていた新3部作とは? サーガの謎は「どっち」で解く! 誰も知らなかったスター・ウォーズをここに!


■工藤龍太 『近代武道・合気道の形成:「合気」の技術と思想』 早稲田大学出版部、11/105200円+税 〔詳細〕

 *武道家としての卓抜した技法と敬虔な宗教家としての精神性を併せ持ったユニークな存在である合気道創始者・植芝盛平とその弟子たちによる「合気」の概念の形成と展開を歴史的に検討し、日本の武道における合気概念の独自性を考察する。→「第2章 明治期以降の「合気の術」、「気合術」関係書籍にみられる「合気」」3.気合術と合気術:帝国尚武会、催眠術研究者達が見出したオカルト技術/4.日本の近代における武道概念のオカルト化


■たばこ総合研究センター編《談》no.104、特集:恐怖の報酬……「怖いもの見たさ」の謎、水曜社、11/10800円+税 〔詳細〕

 *怖いけど見てみたい、恐ろしいけど体験したい。不気味なもの、怪しいもの、あるいは不安なものへの限りない傾倒。この形容しがたいアンビバレントな感情を、人は、なぜ、いつから抱くようになったのだろうか。『談』no.104号は、この恐れの感覚、恐怖の感情の秘密に迫る。


オスカー・ワイルド/南條竹則訳 『カンタヴィルの幽霊/スフィンクス』 光文社古典新訳文庫、11/11980円+税 〔詳細〕

*結婚を控え、手相占いに翻弄される「アーサー・サヴィル卿の犯罪」。生真面目で頑張り屋の幽霊が棲みつくお屋敷をアメリカ公使一家が買って一騒動「カンタヴィルの幽霊」。長詩「スフィンクス」ほか短篇4作に、出獄したワイルドを迎えた親友の女性作家エイダの「回想」を含む佳作を収録。


河原一久 『スター・ウォーズ論』 NHK出版新書、11/11780円+税 〔詳細〕

 *1977年の第一作公開以来、世界中にファンを獲得したスター・ウォーズは、映画史に燦然と輝く傑作サーガだ。当初は「ボツ企画」扱いをされた同作は、いかに最強コンテンツへと生まれ変わったのか? 日本語字幕監修を務めた著者が、シリーズの全容を明らかにするとともに、ディズニー買収以後の行方を展望する。新書初の本格的スター・ウォーズ論がここに誕生!


■渡邊大門編 『家康伝説の嘘』 柏書房、11/111900円+税 〔詳細〕

 *小牧・長久手の戦いで家康は負けたのか? なぜ家康は江戸に入ったのか? 小山評定は本当にあったのか? 方広寺鐘銘事件の真相とは? 家康の死後、誰かが創った家康の歴史。俗説を排除し、通説を見直し、生身の家康に迫る。


黒川正剛監修 『「魔女」の世界史』 宝島社、別冊宝島、11/121000円+税 〔詳細〕

 *中世から近世にかけてのヨーロッパで「悪魔に従属し、超自然的な力で害を為す者」としてその存在が信じられていた「魔女」。「護符」、「処刑椅子」、「死刑執行人の鉄マスク」などを多数掲載し、「魔女」とはどんな姿をしていたのか、「魔女」とは誰だったのか、そしてなぜ「魔女」が登場したのか、その謎と歴史に迫ります。


■ダシール・ハメット/小鷹信光訳 『チューリップ:ダシール・ハメット中短篇集』 草思社、11/122200円+税 〔詳細〕

 *アメリカのハードボイルドミステリーの始祖、ハメットの知られざる遺作「チューリップ」を中心に、珍しい初期作品を集めて小鷹信光が個人訳したマニア必読の中短篇集。


■田中知恵子 『「フランケンシュタイン」とヘルメス思想:自然魔術・崇高・ゴシック』 水声社、11/144000円+税 〔詳細〕

 *不可能性への挑戦という人間の根源的欲求とその衝動のありかを、ゴシック小説の傑作『フランケンシュタイン』に探る。メアリー・シェリーはなぜ19世紀に〈自然魔術〉を再登場させたのか? 錬金術・魔術、科学、自然の崇高、二重の生、ゴシックなどの主題をめぐり、ヘルメス思想を淵源とするさまざま学や思想の観点から、現代エソテリシズム研究文献、文学批評を渉猟しつつ、『フランケンシュタイン』を読み解き、ロマン主義的な科学と思想の未踏の領野を照らしだす分野横断的研究。→元は首都大学東京の博論。 田中知恵子「『フランケンシュタイン』における自然、想像力、ヘルメス思想 : 作品にエソテリシズム思想を読む」

アルトゥーロ・ポンペアーティ編/谷口伊兵衛・G・ピアッザ訳  『《カルペ・ディエム》―浮世を満喫したまえ:イタリア・ルネサンス浮世草子10篇』 文化書房博文社、11/142400円+税 〔詳細〕

 *16世紀に活躍した5名の物語作家から、それぞれの秀逸作品2篇を選んで収録。イタリア・ルネサンスの息吹きに触れられる小咄集。


■内野安彦編著 『ちょっとマニアックな図書館コレクション談義』 大学教育出版、11/151600円+税 〔詳細〕

 *「図書館の棚が魅力あるものに見えないから図書館を使わない」という声が…その図書館のコレクションについて、やさしく、楽しく、ちょっとマニアックに考えます。


■柴山哲也 『真珠湾の真実:歴史修正主義は何を隠したか』 平凡社新書、11/16820円+税 〔詳細〕

 *太平洋戦争開戦をめぐっては、未だにルーズベルト陰謀説が一部では信用されたりもしている。〈真珠湾〉の論点を改めて整理し、その史実の誤謬と神話化の構造にメスを入れる。


■デイヴィッド・デステノ/寺町朋子訳 『信頼はなぜ裏切られるのか:無意識の科学が明かす真実』 白揚社、11/172400円+税 〔詳細〕

 *裏切られないように、信頼を失わないようにするにはどうしたらいいか、どうすれば信頼できるかどうかを予測できるのか、従来からあるこうした疑問に、信頼研究第一人者みずからが科学で答える。


■ニコラス・マネー/小川真訳 『生物界をつくった微生物』 築地書館、11/172400円+税 〔詳細〕

 *DNAの大部分はウィルス由来。植物の葉緑体はバクテリア。生きものは、微生物でできている! 葉緑体からミトコンドリアまで、生物界は微生物の集合体であり、動物や植物は、微生物が支配する生物界のほんの一部にすぎないのだ。


■船山信次監修 『カラー図鑑 謎の植物 衝撃ファイル』 宝島社、11/18980円+税 〔詳細〕

 *世界に存在する謎の植物96種をオールカラーで紹介します。かわいらしい見た目からは想像もつかないような有毒・殺傷能力のある植物から、どうやったらここまで大きくなるのか不思議な巨大植物など、この本一冊で世界の衝撃的な植物に出会えます。


■スティーブン・キンザー/渡辺惣樹訳 『ダレス兄弟:国務長官とCIA長官の秘密の戦争』 草思社、11/193700円+税 〔詳細〕

 *敬虔なプロテスタントの家系に生まれたジョンとアレンの兄弟は、やがて国務長官、CIA長官として東西冷戦下、強力な反共外交を推進する。“怪物”とみなした各国指導者に政権転覆工作を仕掛け、ベトナム戦争、キューバ危機、インドネシア政変等の端緒をつくったダレス兄弟の功罪を圧倒的迫力で描き、米外交の本質に迫った評伝。


■氏家幹人 『江戸時代の罪と罰』 草思社、11/191800円+税 〔詳細〕

 *昨秋、国立公文書館で催され大盛況だった著者企画監修の展覧会の内容を大幅増補し書籍化。尋問、拷問、処刑の実態から、牢獄の世界まで、全26章、驚愕の事実が満載!希少な図版30点を収録!


■工藤光一 『近代フランス農村世界の政治文化:噂・蜂起・祝祭』 岩波書店、世界歴史選書1511/193200円+税 〔詳細〕

 *19世紀に国民統合が進展するなかで、地域社会に生きる人びとは「政治」とどう関わり、それを自らのものとしていったのか。ナポレオン復活の「うわさ」にあらわれた集合的想像力や、蜂起における民衆意識、国民祭典におけるローカル/ナショナルの交錯などに着目して、フランス農村社会の政治文化を描く。


■藤森照信、山口晃 『探検! 東京国立博物館:藤森照信×山口晃』 淡交社、11/191700円+税 〔詳細〕

*建築家の藤森照信氏と画家の山口晃氏を案内役に、「美術」「建築」の二本柱から、トーハクの魅力を徹底解剖します。


■志村史夫 『図説 生物たちの超技術』 洋泉社、11/191700円+税 〔詳細〕

 *数百年・数千年の時を生き抜く木々の知恵。美しい糸を引くカイコの気高き生き様。共倒れしないために自ら成長を止める竹。驚きのスーパー繊維、クモの糸。そして、昆虫たちの見事な擬態のワザ。ブルーバックス『生物の超技術:あっと驚く木や虫たちの智恵』(19999月刊)の内容をブラッシュアップ!


■阿部尚樹、上原万里子、中沢彰吾 『食をめぐるほんとうの話』 講談社現代新書、11/19760円+税 〔詳細〕

 *もういいかげんな情報には振りまわされない! 巷間流布する、食をめぐる「安全」「健康」情報の真実に迫る。


■池上俊一 『森と山と川でたどるドイツ史』 岩波ジュニア新書、11/20880円+税 〔詳細〕

 *豊かな森、南にそびえるアルプス山脈、縦横に流れる豊かな河川――その自然を抜きにして、ドイツという国は語れません。環境先進国、音楽の国として花開いた独特の自然観は、じつは苛烈な魔女狩りやナチスによるユダヤ人迫害とも無縁ではないのです。ドイツの歩んできた光と影の歴史を、自然との関わりを切り口にたどってみましょう。


■山本眞功 『偽書『本佐録』の生成:江戸の政道論書』 平凡社選書、11/203000円+税 〔詳細〕

 *「慶安御触書」と並んで幕府成立期の農民収奪政策を証すものとされてきた『本佐禄』が、書かれた時期も意図もまるで別のものであることを実証。


■春名幹男 『仮面の日米同盟:米外交機密文書が明かす真実』 文春新書、11/20800円+税 〔詳細〕

 *「アメリカが日本を守ってくれる」幻想を打ち砕く、衝撃の米外交機密文書の数々。新ガイドライン(今年4月改訂)の原文や、著者が大量に発掘した米外交機密文書によると、日本が武力攻撃を受けた場合、アメリカが主体的に血を流す気などさらさらないことがわかるからだ。


■白石仁章 『戦争と諜報外交:杉原千畝たちの時代』 KADOKAWA、角川選書、11/201700円+税 〔詳細〕

 *日本が大戦へと向かう中、頭脳で世界と渡り合い、闘った外交官たちがいた。彼らはそのとき一体何を見、何を試み、日本をどんな未来へ導こうとしたのか? 外務省に眠る4万冊の資料から、その足跡をあぶり出す。


■チャーリー・ラヴェット/最所篤子訳 『古書奇譚』 集英社文庫、11/201000円+税 〔詳細〕

 *気弱な古書商が出会った本は、なんとシェイクスピアの正体を決定づける奇書だった!? 余白にある謎のサイン、命を狙う追っ手。果たしてこの本は本物か?  極上ビブリオ・ミステリ。


■イリヤ・トロヤノフ/浅井晶子訳 『世界収集家』 早川書房、11/203500円+税 〔詳細〕

 *大英帝国の軍人、リチャード・フランシス・バートン。 インドでは様々な言語と文化に浸り、アラビアではメッカ巡礼をなしとげ、アフリカではナイルの源泉を追い求める。『千夜一夜物語』の翻訳者としても知られる桁外れの人物の生涯を、世界的に評価されるブルガリア系ドイツ人作家が、事実と虚構を織り交ぜて詩情ゆたかに描き上げた傑作長篇小説。


■早川書房編集部 『ハヤカワ文庫SF総解説2000 早川書房、11/201500円+税 〔詳細〕

 *1970年から現在まで続くレーベル、ハヤカワ文庫SF。作家・評論家らが計2000冊の読みどころと意義を解説する。SFマガジン誌上で半年にわたり続けられた大型特集企画が一冊の書籍で登場!


■黒田日出男 『洛中洛外図・舟木本を読む』 KADOKAWA(角川学芸出版)、角川選書、11/202000円+税 〔詳細〕

 *この圧倒的な絵画空間は、いつ誰の注文によって描かれたのか? それを紺暖簾、能舞台の演目、家紋、若公家と上臈、武家行列、二条城での裁判、若松図などの細部から読解。華麗な岩佐又兵衛ワールドを解き明かす。


■松田准一 『隕石でわかる宇宙惑星科学』 大阪大学出版会、阪大リーブル5111/201600円+税 〔詳細〕

 *隕石はどこからやってきて、一体どんなものなのか、隕石が運ぶ宇宙のひみつ満載! 現役の東京藝大生になった 大阪大学(大学院理学研究科)名誉教授の著者が、著者自身の描くゆるかわいいイラストとともに解説。


■ロバート・オズボーン/渡辺滋人訳 『錯視の不思議:人の目はなぜだまされるのか』 創元社、11/202500円+税 〔詳細〕

 *自らも錯視作品を作るグラフィックアーティストであるオズボーンは、まず、人間が持つ視覚の仕組みに触れ、脳が実際には存在しない像や効果を見たと思い込んでしまう状況を明らかにします。


■黒宮公彦 『クク大全:ルール・ヴァリアント・歴史』 ニューゲームズオーダー、11/213000円+税 〔詳細〕

 *15世紀の欧州に起源を持つ伝統カードゲーム「クク」の全て。あらゆる地域・時代において記述された70以上のルールを集成。さらに、この伝統ゲームの謎に包まれた発祥と伝播につき、資料と文献をあまねく蒐集し、ひとつの遊戯史を描き出す。


■サン・ジェルマン伯爵著/マンリー・P・ホール まえがき・解説/八重樫克彦・八重樫由貴子訳 『三重の叡智』 ナチュラルスピリット、11/242200円+税 〔詳細〕

 *象徴を用いた秘儀参入への道。現存する唯一の、サンジェルマン伯爵の自筆による神秘学書。三重の叡智とは、「ひとつ、ないし複数の三重になった知恵に基づく現実の認識。12の試練を通過し、秘儀参入(イニシエーション)を終え、人の意識レベルの 向上を完成させる」とされています。


■山本伸一 『総説カバラー:ユダヤ神秘主義の真相と歴史』 原書房、11/244200円+税 〔詳細〕

 *ユダヤ教神秘主義の思想的伝統、カバラーを歴史から思想の展開まで包括的に解説。グノーシス主義やキリスト教の影響下、神智学、悪魔学などの要素も包含し、時代や地域によって多彩な様相を呈してきた、ユダヤ思想の深奥に迫る。


■巖谷國士 監修・著 『旅と芸術:発見・驚異・夢想』 平凡社、11/242314円+税 〔詳細〕

 *異郷、ノスタルジア、空想など、旅を巡る美術テーマを、絵画、写真、版画、挿絵本を通して旅と芸術の物語へと誘う。カラー図版多数。この秋開催の埼玉県立近代美術館同題展覧会11/142016/1/31)の図録も兼ねる。


■マーク・アダムス/森夏樹訳 『アトランティスへの旅:失われた大陸を求めて』 青土社、11/242600円+税 〔詳細〕

 *幻の大陸アトランティス。一夜にして海底に没したとされるこの大陸は、なぜ今も多くの人々を魅了してやまないのだろうか。世界中のアトランティスに取り憑かれた人たちに取材を重ね、 独自の調査でまったく新しいアトランティス像を浮かび上がらせる迫真のノンフィクション。


■今野真二 『図説 日本語の歴史』 河出書房新社、ふくろうの本、11/242000円+税 〔詳細〕

 *日本語はどのような姿かたちをして残されてきたか。古事記、古今和歌集、平家物語、江戸期の辞書、漱石の手書き原稿……貴重な文献の数々から「書きことば・はなしことば」の変遷を読む。


■カル・ラウスティアラ、クリストファー・スプリグマン/山形浩生訳 『パクリ経済:コピーがイノベーションを加速する』 みすず書房、11/253500円+税 〔詳細〕

 *ファッション、料理、アメフト、スタンダップ・コメディといった「パクリ」が業種のイノベーションを促している業界を豊富に検証しつつ、その繁栄をもたらしている6つの原因を抽出する。法学と経済学のはざまから、コピーの役割を再評価。


■太田彩 『伊藤若冲作品集』 東京美術、11/253000円+税 〔詳細〕

 *伊藤若冲の魅力を余すところなく伝える大判の画集。とくに畢生の大作「動植綵絵」は、全三十幅の全図掲載に加え、拡大鑑賞と技法の分析により躍動する美の秘密に迫ることができる、類のない構成。


■ジェニファー・J・フレイド、パメラ・J・ビレル/定延由紀訳 『人はなぜ裏切りに目をつぶるのか』 亜紀書房、11/252200円+税 〔詳細〕

 *浮気、性的虐待、暴力に対して目をつぶること、自分が裏切られている現実を直視しないことが、いかに人を壊すかを実地研究した驚愕の書!


『呪術と祈祷の日本史』 宝島社、別冊宝島、11/25980円+税 〔詳細〕

 *陰陽道や密教における「呪術」や「祈祷」といった目に見えない力。当時の“最新科学”として政治システムと深く結びついてきたことが、民俗学の研究で明らかになっています。本誌では、なぜ権力者は呪術に頼ったのか? 各宗派でどのような呪術が行われてきたのか? を写真を中心とした誌面で紹介します。


■ペネロペ・ルイス/西田美緒子訳 『眠っているとき、脳では凄いことが起きている:眠りと夢と記憶の秘密』 インターシフト、11/252100円+税 〔詳細〕

 *「お休みなさい」の後で、脳は猛烈に働いている。それは、疲れをとるといった消極的なものではなく、きわめてアクティブな役割であることが、最新の脳科学によって明かされつつある。


■ステファノ・マンクーゾ、アレッサンドラ・ヴィオラ/久保耕司訳 『植物は<知性>をもっている:20の感覚で思考する生命システム』 NHK出版、11/251800円+税 〔詳細〕

 *植物は、人間と同じく“予測"し、“学習"し、“記憶"し、仲間どうしで“コミュニケーション"をとっている。つねに鋭い感覚で情報分析し、生き残り戦略を“考えている"のだ。最新研究が突き止めたその真の姿を知れば、畑の野菜も観葉植物も、もう今までと同じ目では見られなくなる。


中井久夫 『西欧精神医学背景史〔新装版〕』 みすず書房、11/252800円+税 〔詳細〕

 *古代ギリシアから中世の魔女狩りを経て、市民社会の成立へ。ヒポクラテース、ガレノスからブールハーフェ、ピネル、そしてフロイト――幾多の分水嶺を持ちながら現代に至る精神医学の流れを、西欧の宗教的倫理観・人間観との関連の中で縦横無尽に論じたユニークにして驚嘆すべき幻の書。キリスト教と意識概念との関連、1970年代以後の動向についての一文を新たに付す。→元版はみすずライブラリー、19991210日刊行。 


■長井裕子 『ねこのおもちゃ絵:国芳一門の猫絵図鑑』 小学館、11/251300円+税 〔詳細〕

 *「おもちゃ絵」とは、幕末から明治中期にかけて作られた、子ども向きの浮世絵のことです。そのなかでも人気が高く、現在でもファンが多いのが猫の絵です。猫好きでも知られる奇想の浮世絵師・歌川国芳の弟子たちを中心に、数多く描かれました。宴会猫、働き猫、曲芸猫、温泉猫、勉強猫…など、擬人化された猫のオンパレード!


ハビエル・シエラ/八重樫克彦・八重樫由貴子訳 『プラド美術館の師』 ナチュラルスピリット、11/242150円+税 〔詳細〕

 *主人公ハビエルの前に現れた謎の人物「プラド美術館の師」。プラド美術館に展示された巨匠が残した名作に隠された、歴史、収集した貴族の背景、作者の伝えたかった秘密が解き明かされていく。プラド美術館の作品に込められた、目に見えないもの、隠された真実を解き明かしていくこれまでにない美術館の楽しみ方です。


《ナイトランド・クォータリー》vol.03 特集:愛しき幽霊(ゴースト)たち、アトリエサード(発売:書苑新社)、11/261700円+税 〔詳細〕

 *幽霊の恐怖を描いた物語の特集。


佐藤卓己編 『青年と雑誌の黄金時代:若者はなぜそれを読んでいたのか』 岩波書店、11/263400円+税 〔詳細〕

 1970年代以降、とくに「青年雑誌」とよばれるジャンルの雑誌がどのように変容していったかを考察する。雑誌そのものの分析にとどまらず、ニューメディアとの関係や読者像の変化などにも目配りしながら問題を多角的に検討することで、雑誌というメディアの限界や希望、あのころの「若者の姿」までもが鮮やかに浮かび上がることになります。『日本の青年雑誌』という仮題だったが、タイトル変更。


笹原宏之 『日本人と漢字』 集英社インターナショナル、知のトレッキング叢書、11/261100円+税 〔詳細〕

 *漢字は驚くべきスピードで変化している! 中国から輸入した漢字を、日本人はその繊細さと情緒の豊かさで、独自のものに変えてきた。本書では、漢字の変化の歴史を追い、一つひとつの漢字には文化や民族、時代の変遷まで内包されていることを紹介する。


■エリック・リヒトブラウ/徳川家広訳 『ナチスの楽園:アメリカではなぜ元SS将校が大手を振って歩いているのか』 新潮社、11/272400円+税 〔詳細〕

 *アメリカ政府が、ソ連との冷戦に活用するため、大量の元ナチス幹部を秘密裏に入国させている――国家的不正に気づいた司法省特捜室の執念の捜査が始まった。必死に過去を偽る元ナチスたちと、何とか証拠を掴もうとする特捜検事たちの息詰まる攻防戦の行方は……?


■ニール・ランドー/シカ・マッケンジー訳 『人気海外ドラマの法則21:どうして毎晩見続けてしまうのか? フィルムアート社、11/272000円+税 〔詳細〕

 *全米をはじめ世界中で愛され、長く続いている人気海外ドラマの数々。それらはいかにして生まれ、どのように「仕掛け」られてきたのか。


■ミハイル・エリザーロフ/北川和美訳 『図書館大戦争』 河出書房新社、11/272600円+税 〔詳細〕

 *ソ連崩壊後のロシアを舞台に、特別な力を秘めた7冊の奇書をめぐり、その本を収集する「図書館」同士の戦闘が始まる。神話と中世と現代を結ぶ、ロシア・ブッカー賞受賞の傑作。→『図書館司書』の仮題から変更。


三浦佑之 『昔話にみる悪と欲望:継子・少年英雄・隣のじい〔増補新版〕』 青土社、11/272400円+税 〔詳細〕

 *決していい人たちばかりが登場するわけではない昔話。いじわるな継母やがめついじいさんが登場し、残酷な仕打ちやおそろしい報復が繰り広げられる。どうしてそうした人物や描写が現在まで伝えられたのか。昔話の裏側に迫る。→元版は新曜社、19923月刊行だが、3編追加。


杉本つとむ 『江戸時代 近代翻訳語の世界 近代化を推進した訳語を検証する』 八坂書房、11/278800円+税 〔詳細〕

 *江戸時代、オランダ語との出逢いから生まれた111の訳語をとりあげ、明治時代初期にかけての定着の過程をつぶさに検証した労作。卓見と蘊蓄にあふれた翻訳語史研究の総決算。


ゾラン・ジヴコヴィッチ/山田順子訳 12人の蒐集家/ティーショップ』 東京創元社、11/271600円+税 〔詳細〕

 *奇妙はふつう、ふつうは奇妙。さかしまの魔術が彩る不思議な物語。連作「12人の蒐集家」と中編「ティーショップ」を収めた東欧の鬼才ジヴコヴィッチによる、愛らしくも不気味な世界。


■森博嗣 『作家の収支』 幻冬舎新書、11/28760円+税 〔詳細〕

 *作家は、どれだけ儲かるか? 誰も書かなかった小説家の収入の秘密と謎を、余すところなく開陳した前代未聞の1冊。


ヒレル・レビン/ 諏訪澄・篠輝久監修・訳 『千畝:一万人の命を救った外交官杉原千畝の謎 新装版』 清水書院、11/282000円+税 〔詳細〕

 *戦火の中、ナチスに追われたユダヤ人たちが外交官・杉原千畝のヴィザを求めてやってきた。杉原は、なぜ危険をかえりみず行動できたのか? ボストン大学教授が、杉原ヴィザの謎を冷静な眼で追う。→元版は清水書院、19988月刊行。


■渡辺武 『戦国のゲルニカ:「大坂夏の陣図屏風」読み解き』 新日本出版社、11/302300円+税 〔詳細〕

 *大坂夏の陣を描いた屏風がきわめて特異なのは、戦災に巻き込まれた庶民や敗走兵たちの悲惨な実態が、生々しく克明に刻まれていること。ピカソの反戦画「ゲルニカ」に比肩しうる壮大な合戦図に、戦争の何が描かれているか部分ごとに解説し、制作の謎にも迫る。


■小野俊太郎 『スター・ウォーズの精神史』 彩流社、11/301800円+税 〔詳細〕

 *なぜタトゥイーンに2つの太陽が必要だったのか。アメリカ的な物語がどうして世界に広がったのか。「父と子」と「母と子」の物語が絡み合う2つの三部作の関係を読み解く


Jared Blando 『ファンタジー世界の地図を描く』 ボーンデジタル、11/303800円+税 〔詳細〕

 *段階的な分かりやすい手順を通して、皆さんの頭の中にあるフィクションの王国に生命を吹き込み、本格的なファンタジー地図にする方法を紹介します。荘厳な地図の作成に必要なスキルをすべて網羅しています。


■松原始 『カラスの補習授業』 雷鳥社、11/301600円+税 〔詳細〕

 *カラスから広がる世界と、少しの脱線と妄想。カラスの学校って楽しい! 『カラスの教科書』の第二弾。より深くカラスやその他の動物の行動について知ることができる一冊がいよいよ登場。

 

【2015年12月に出た本から】

 

■高槻真樹 『映画探偵:失われた戦前日本映画を捜して』 河出書房新社、12/12500円+税 〔詳細〕

 *埋もれた日本の戦前映画を見つけたい! 映画に心奪われたフィルム・アーカイブの探偵たちのユニークな活動とドラマを追いかける初の試み。


■荒川裕子 『ジョン・エヴァレット・ミレイ:甘やかなる夢情』 東京美術、12/12600円+税 〔詳細〕

 *英国ヴィクトリア朝絵画の巨匠。ラファエル前派時代のみでなく、対象の個性を巧みにつかみ取った肖像画、清澄な大気を湛えた風景画、創意に富んだ挿絵など多様な表現を紹介。


■ジェームズ・ウォード 『最高に楽しい文房具の歴史雑学』 エクスナレッジ、12/12200円+税 〔詳細〕

 *個々の文房具の、古代から現代までの歴史、発明にかかわった人々、制作会社の創業から没落の日々まで、文房具をありとあらゆる側面から語りつくす。→『文房具をめぐる冒険:ペンケースの中の小宇宙』の仮題から変更。


越智啓太 『ワードマップ 犯罪捜査の心理学:凶悪犯の心理と行動に迫るプロファイリングの最先端』 新曜社、12/12300円+税 〔詳細〕

 *本書の前半では、犯人像や行動を推定して検挙するための最新の科学的知見に基づくプロファイリング手法と考え方とを網羅し、後半では犯罪の実例を取り上げながら、注意すべき凶悪犯の心理と行動を罪種別にわかりやすく解説しました。


■織原義明、長尾年恭 『地震前兆現象を科学する』 祥伝社新書、12/2800円+税 〔詳細〕

 *本書では、民間の予知情報に加え、最新の地震予知の成果と、その情報発信の問題や、地震流言といった「地震発生のうわさ」についても、実例を挙げて紹介していきます。 


神永曉 『悩ましい国語辞典:辞書編集者だけが知っていることばの深層』 時事通信出版局、12/21600円+税 〔詳細〕

 *長年『日本国語大辞典』の編集に携わってきた著者が、言葉の変化の過程をスリリングに書いた日本語エッセイ。


■ダニエル・スミス/小野智子・片山美佳子訳 『絶対に明かされない世界の未解決ファイル99:ファティマ第三の予言からチュパカブラまで』 日経BP社、12/32200円+税 〔詳細〕

 *超古代文明やUFOなどの定番ミステリーから、血なまぐさい犯罪や王室スキャンダルまで、99の未解決事件を追う。


葛金芳、顧蓉/尾鷲卓彦訳 『宦官:中国四千年を操った異形の集団』 徳間書店、12/31100円+税 〔詳細〕

 *国家と歴史を裏から支配した「宦官」の実像を、その肉体と生理、異常心理、野望、謀略など全角度から描き切った驚愕の書。


■ベルント・シュティーグラー/竹峰義和、柳橋大輔訳 『写真の映像』 月曜社、芸術論叢書、12/43400円+税 〔詳細〕

 *世界言語としての写真という記号をめぐる事典――黎明期からデジタルメディア時代まで、アルファベット順に55項目のキーワードで写真作品(ニエプス~アーバス)を読み解く。数々の写真論(ベンヤミン~クレーリー)の引証を交えつつ、〈映像=表象〉をめぐる隠喩の星座がもつ写真史的布置を浮かび上がらせる、光と影のアルバム。→本書に登場するキーワードで興味深いのは、邪視/ドッペルゲンガー/女神/真性幻覚/黒魔術/-文字//死への警告/殺人/幻影/魔法のランプ、など。


星野保 『菌世界紀行:誰も知らないきのこを追って』 岩波科学ライブラリー、12/41300円+税 〔詳細〕

 *北極、南極、そしてシベリア。大の男が這いつくばって、世界中の寒冷地にきのこを探す。大型動物との遭遇、酔っぱらいとの遭遇、泥酔、泥酔、そして拘束。幾多の艱難辛苦の果てに、菌たちとの感動の対面はかなうのか……!?雪や氷の下でしたたかに生きる菌たちの生態とともに綴る、爆笑・苦笑・失笑必至のとっておき〈菌道中〉.


岩合光昭 『いい猫だね:僕が日本と世界で出会った50匹の猫たち』 ヤマケイ新書、12/4900円+税 〔詳細〕

 *岩合光昭さんが旅先で出会った忘れられない猫50匹について語るフォト&エッセイ。


■都築響一 『圏外編集者』 朝日出版社、12/51650円+税 〔詳細〕

 *編集に「術」なんてない。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。


■アンドレ・バザン/堀潤之訳 『オーソン・ウェルズ』 インスクリプト、12/51700円+税 〔詳細〕

 *1950年フランス、毀誉褒貶の只中からウェルズを救い出すべく、若き批評家がついに筆を執る。ウェルズ作品の革新性を主題の深さから画面の深さへと論じ抜く、「作家主義」批評の先駆け。→11月刊行予定が12月に延期。


■高橋明也 『美術館の舞台裏:魅せる展覧会を作るには』 ちくま新書、12/7780円+税 〔詳細〕

 *カネ、人脈、才能、情報……展覧会では決して見れない美術館の素顔に迫る。盗難・贋作から展覧会の収支、コレクション作りまで、美の殿堂はこうなっている。


■村上宣寛 『あざむかれる知性:本や論文はどこまで正しいか』 ちくま新書、12/7800円+税 〔詳細〕

 *基本的なスタンスは、実証科学の成果を正当に評価するには、メタ分析を行ったシステマティック・レビューに基づくべきだという本です。ちまたにあふれる科学評論は、たんなるつまみ食い的評論で、自分の気に入った研究論文をピックアップして、書いたたけです。本では、まず、Part 1で方法論を書き、Part 2でダイエット、健康、仕事、幸福に関するメタ分析を取り上げて、評論したものです。著者による案内はこちら


三上修 『身近な鳥の生活図鑑』 ちくま新書、12/7940円+税 〔詳細〕

 *愛らしいスズメ、人間を利用する賢いカラス、求愛でくるくる踊るハト。身近な鳥たちの生活には、発見がたくさん。


松田行正 著・造本デザイン 『2の冒険』 牛若丸、12/72048円+税 〔詳細〕

 *この本で月に行く方法は? 本文用紙の厚さ0.16mmを基に、0乗から102乗まで2の累乗の世界を、さまざまな数や図で紹介する。


■チャック・ウィルズ/ 山口昇監修 『図解 世界の武器の歴史:石斧から自動火器まで』 グラフィック社、12/72800円+税 〔詳細〕

 *バーマン世界史博物館が所蔵する全世界、3500年以上にまたがる武器のコレクションを収録。600点を超える選び抜かれた稀少で貴重な逸品たちを、歴史的視点を踏まえた専門的な解説と共に掲載。


尾崎彰宏監修・解説・著 『ネーデルラント美術の魅力』 ありな書房、12/75000円+税 〔詳細〕

 *あまり知られていない15世紀から18世紀までのネーデルラント/オランダ美術の魅力を紹介する。


雪朱里+グラフィック社編集部編 『もじ部:書体デザイナーに聞く デザインの背景・フォント選びと使い方のコツ』 グラフィック社、12/72500円+税 〔詳細〕

 *パソコンに入っているあのフォントも、普段目にするこの文字も、必ずだれかがデザインしている。人気書体デザイナーに聞いたフォントデザイン・設計秘話、フォントをよりうまく使いこなすヒントが満載。


■藤脇邦夫 『出版アナザーサイド:ある始まりの終わり1982-2015 本の雑誌社、12/81600円+税 〔詳細〕

 *出版業界のメインストリームではなく、バックストリートでもない、アナザーサイドを一貫して歩み続け、この11月に定年退職する著者が在職中に出会った様々な業界人とのエピソードを満載した回想録であり、出版界の一面史です。


■永江朗 『本を読むということ:自分が変わる読書術』 河出文庫、12/8640円+税 〔詳細〕

 *本読みのプロが、本とうまく付き合い、手なずけるコツを大公開。すべての本好きとその予備軍に送る「本・入門」。


■戸矢学 『郭璞 「風水」の誕生:東晋建国を支えた方術士』 河出書房新社、12/81800円+税 〔詳細〕

 *古代中国で「風水」を開いたひと・郭璞の評伝小説。王城の地の設計理念に大きく関わった風水の知恵とは――異能の人の活躍を描く。


■室井尚 『文系学部解体』 角川新書、12/8800円+税 〔詳細〕

 *下村文科大臣は国立大学に対し「文系学部・学科の縮小や廃止」を要請した。成果主義の導入、職業訓練校化——所属学科の廃止を通告された大学教授が、新自由主義の波に翻弄される現場を描く衝撃のレポート。


■小林繁子 『近世ドイツの魔女裁判:民衆世界と支配権力』 ミネルヴァ書房、MINERVA 西洋史ライブラリー、12/96500円+税 〔詳細〕

*本書は、近世ドイツの国家による支配とはいかなるものであったのかを、魔女裁判という実践を通じて明らかにする。魔女迫害を可能とした枠組みとは何か。魔女迫害を求める民衆はどのような論理と手段を用いたのか。当局は民衆の迫害要求にどのように応えたのか。民衆の声を反映する「請願」と、それに対する君主の「ポリツァイ条令」との循環的な働きを検討することで、相互応答的なヨーロッパの近世的支配のダイナミズムを描き出す。


■宮下規久朗 『しぐさで読む美術史』 ちくま文庫、12/9760円+税 〔詳細〕

 *西洋美術では、身振りや動作で意味や感情を伝える。古今東西の名画を「しぐさ」から解き明かす『モチーフで読む美術史』姉妹編。図版200点以上。


■朴 美暻 『韓国の「鬼」:ドッケビの視覚表象』 京都大学学術出版会、12/93000円+税 〔詳細〕

*韓国の妖怪「ドッケビ」の視覚イメージの変遷を時系列でたどる。ドッケビは韓国の政治・経済・社会における変容を映す鏡としての性格をもってきた。もともと目に見えないものであったドッケビを、植民地時代に定着した日本的なオニのイメージから脱却させ、今日では韓国を代表するキャラクターとして、新たな視覚化が試みられている。


Stephen T. Becett/古谷野哲夫訳 『チョコレート:カカオの知識と製造技術』 幸書房、12/94200円+税 〔詳細〕

 *チョコレートの歴史から、原料、カカオ豆処理、液体チョコレートの流動特性制御、チョコレート中の油脂結晶化、チョコレート製品の製造、栄養と健康まで、チョコレートの科学を解説する。


春日武彦 『鬱屈精神科医、占いにすがる』 太田出版、12/91600円+税 〔詳細〕

 *精神科医は還暦を迎えて危機を迎えていた。無力感と苛立ちとよるべなさに打ちひしがれる。しかし、同業にかかるわけにもいかない。それならいっそ街の占い師にかかってみようと思い立つ。はたして占いは役に立つのか。幾人もの占い師にあたっていって、やがて見えてきたもの……。人間が“救済”されるとはいったいどういうことなのか。私小説的に綴られる精神科医の痛切なる心の叫び。


■ジョン・G・ゲイジャー編著/志内一興訳 『古代世界の呪詛板と呪縛呪文』 京都大学学術出版会、12/105400円+税 〔詳細〕

 *愛、復讐、金…。欲望のままに鉛板に刻む。古代ギリシア・ローマ世界で1200年にわたり間断なく続けられていた呪縛呪文。1600以上にのぼる呪詛板の発見例から、古代世界に生きた民衆の生のありようを明らかにする。


アリス&クロード・アスキュー/田村美佐子訳 『エイルマー・ヴァンスの心霊事件簿』 アトリエサード(発売:書苑新社)、ナイトランド叢書、12/102200円+税 〔詳細〕

 *弁護士デクスターが休暇中に出会ったのは、瑠璃色の瞳で霊を見るエイルマー・ヴァンス。この不思議な男に惹かれた彼はいつしか助手となり、ともに怪奇な事件を追うことに……。シャーロック・ホームズの時代に登場した幻の心霊探偵小説。


■奥修 『珪藻美術館』 旬報社、12/101300円+税 〔詳細〕

 *「こんな世界があったのか」と誰もが驚かずにはいられない、珪藻アートの写真集です。0.1ミリに満たない珪藻をひとつひとつ手作業で並べ、デザインするという究極の職人技。漆黒の中に輝く宝石のような珪藻は、息をのむほどの美しさで、見る人すべてを魅了します。


■リチャード・シッケル/南波克行、大久保清朗訳 『スピルバーグ:その世界と人生』 西村書店、12/103800円+税 〔詳細〕

 *『激突!』から『リンカーン』までの全28作を400枚以上の迫力ある美しいカラー図版とともに解説する。初めて明かされる貴重な発言の数々――スピルバーグの言葉は、すべて著者のシッケル自身が直接インタビュー。


■佐藤直樹 『犯罪の世間学:なぜ日本では略奪も暴動もおきないのか』 青弓社ライブラリー 8612/101600円+税 〔詳細〕

 *日本独特の秩序で法のルール以前に私たちを縛る「世間」が、その排他性を強めて犯罪を生み出している。1990年代以降の犯罪の厳罰化、2000年代以降の殺害事件や脅迫事件を「世間」の視点から読み解き、息苦しさや閉塞感が増す日本の「空気」に迫る時代診断の書。


金子信久 『めでる国芳ブック おどろかす』 大福書林(発売:パイ インターナショナル)、12/101800円+税 〔詳細〕

 *絵草紙屋の店先で気に入った絵を選ぶように、1枚の絵をB5判の1ページ大で楽しむ趣向の「めでる国芳ブック」シリーズ。第2弾は、愛嬌たっぷりの妖怪・化物や、ユーモアに富んだ狂画・狂筆、だるまや駒・鬼瓦・化粧道具・てるてる坊主など、命なきものに命を吹き込んだ、国芳の魅力炸裂の1冊。


■古田雄介 『故人サイト:亡くなった人が残していったホームページ達』 社会評論社、12/111700円+税 〔詳細〕

 *更新直後に殺害、ツイート直後に事故死、リアルタイム闘病記録、自殺実況中継、ファン巡礼慰霊碑サイト。それは遺書なのか、あるいはダイイングメッセージなのか!?意図せざる「ネット墓標」を徹底調査。4ケタにも上る「故人サイト」を6つの類型に分け、それぞれの特徴や内容、運営者、運営者の亡くなり方などを分析・紹介しています。


■谷川彰英 『戦国武将はなぜその「地名」をつけたのか?』 朝日新書、12/11760円+税 〔詳細〕

 *福岡、仙台、浜松など現代の都市名の多くが戦国武将によってつけられていたことは案外知られていない。そこには、繁栄や平和を夢見た彼らの願いが込められていた。


■木宮泰彦 『日本古印刷文化史(新装版)』 吉川弘文館、12/1112000円+税 〔詳細〕

 *奈良時代の創始期から江戸時代の活字版興隆期まで850年の印刷文化を、近隣諸国との文化交流も絡ませて系統的に叙述した稀覯書。→元版は、富山房、1932年刊行。


森誠 『なぜニワトリは毎日卵を産むのか:鳥と人間のうんちく文化学 (〈私の大学〉テキスト版)』 こぶし書房、12/112000円+税 〔詳細〕

 *毎日食べているものなのに、意外と知られていないニワトリと人間の長ーい歴史。卵の構造やニワトリの進化から鶏肉食の歴史まで、家禽学の専門家が古今東西の文献を渉猟して語るオトナの面白授業!


岸本佐知子、三浦しをん、吉田篤弘、吉田浩美  『『罪と罰』 を読まない』 文藝春秋、12/121500円+税 〔詳細〕

 *抱腹必至。読まずに語り、読んで語る読書会。翻訳家、作家、作家であり装丁家の四人が名著 『罪と罰』 の内容を僅かな手がかりから推理、その後みっちり読んで朗らかに語り合う。


中川右介 『オリンピアと嘆きの天使:ヒトラーと映画女優たち』 毎日新聞出版、12/121500円+税 〔詳細〕

 *ナチスに翻弄された4人の女優――ディートリッヒ、リーフェンシュタール、ヘップバーン、原節子の歩みを通し、権力と芸術の関係を考察。


『薬草の博物誌:森野旧薬園と江戸の植物図譜』 LIXIL出版、12/151800円+税 〔詳細〕

 *江戸時代に遡り、人々の薬草、植物に寄せる探究心や愛着を、それぞれ精緻な観察眼で描かれた様々な植物図譜と、日本最古の私設薬草園、森野旧薬園(奈良県宇陀市)とその創設者、森野賽郭が描いた1003種を収める「松山本草」をとおして色鮮やかに表現しようとするものである。→LIXILギャラリー大阪では「薬草の博物誌:森野旧薬園と江戸の植物図譜」展を開催中(後に東京でも開催)。


文化庁国語課 『文化庁国語課の勘違いしやすい日本語』 幻冬舎、12/151000円+税 〔詳細〕

 *文化庁が調査した「国語に対する世論調査」でわかった、36の言葉の意味のとらえ方を用例とともに紹介。言葉の正しい意味を知ることができる一冊。


中野三敏 『書誌学談義 江戸の板本』 岩波書店、12/161300 +  〔詳細〕

 *江戸の板本を手にとって理解するための基礎知識を、長年の経験をもとに、豊富な図版と用語解説をまじえてわかりやすく伝授する。和本リテラシーを育むための最良の入門書。「板本書誌学関係文献一覧」(鈴木俊幸作成)を収録。→元版は、岩波書店、199512月刊行、後に岩波人文書セレクションの一冊として201012月に再刊。


船山信次 『民間薬の科学:病気やケガに効く……民間の言い伝えはどこまで科学的か!?』  SBクリエイティブ、サイエンス・アイ新書、12/161100円+税 〔詳細〕

 *この本は、民間薬の基礎知識からその由来となった動植物の紹介、さらに民間薬から近代薬にどう発展していったかなど、民間薬にまつわるさまざまな話を展開します。


阿部希望 『伝統野菜をつくった人々:「種子屋」の近代史』 農山漁村文化協会、12/163500円+税 〔詳細〕

 *今日のF1品種につながる固定種野菜を作出し、その品質維持、流通を担った明治から昭和戦前期までの「種子屋」たちの足跡を、経営帳簿・注文ハガキ・種苗カタログなど貴重な一次史料をもとに辿る。


■高橋輝次編著 『誤植文学アンソロジー:校正者のいる風景』 論創社、12/172200円+税 〔詳細〕

 *誤植も読書の醍""味? 一字の間違いが大きな違いとなる誤植の悲喜劇。活字に日夜翻弄される校正者の苦心と失敗。→こちらのブログに紹介と収録作目次がある。


■小谷賢 『インテリジェンスの世界史:第二次世界大戦からスノーデン事件まで』 岩波現代全書、12/172000円+税 〔詳細〕

 *諜報活動の主目的は、第二次大戦では対独・対日戦の勝利、冷戦期はソ連対策、冷戦後は湾岸戦争と同時多発テロを契機としてのテロ対策であった。国を越えた情報協力が緻密化しビッグデータの活用が拡大するなか、スノーデン事件は情報戦の危険性を警告している。通信傍受技術の飛躍的な発展と米英を中心とした通信傍受網の現代史。


■柴尾英令、清水節 『スター・ウォーズ学』 新潮新書、12/17700円+税 〔詳細〕

 *「新作」を100倍楽しむために。なぜこの映画だけが「特別」なのか? 誕生史から撮影秘話、世界観や物語の構造、新作の解釈まで、この素晴らしき〈サーガ〉の世界を徹底解説。


■イアン・ドースチャー/河合祥一郎訳 『もし、シェイクスピアがスター・ウォーズを書いたら 帝国、逆襲す』  講談社、12/171500円+税 〔詳細〕

 *名セリフをすべて古韻文で再現し、AT-ATたちとワンパはセリフを与えられ、ヨーダはふりふりの襟をつけて5-7-5の俳句を詠み、ベイダーとルークの親子対決は美しくドラマチックなポエムに!?


■浅見克彦 『時間SFの文法:決定論/時間線の分岐/因果ループ』 青弓社、12/173000円+税 〔詳細〕

 *古今東西で描かれてきた時間SF200作品以上読み解きながら、基本的なアイデアと物語パターンを整理して紹介する。タイム・トラベル、タイム・スリップ、並行世界への跳躍、自己の重複、枝分かれする世界、ループし反復する時間……。作品がもつその独特の時間世界を理解したうえで、諸作品を深く読み込み、時間SFのシニカルさやアイロニーがもつ魅力を抽出する。


デイヴィド・ターナー/別宮貞徳監訳 『やぶにらみ 鳥たちの博物誌:鳥とりどりの生活と文化』 悠書館、12/172800円+税 〔詳細〕

 *鳥類学上の知見に加え、文学・絵画・音楽・大衆文化などの該博な知識を縦横に駆使して、鳥たちが、地球の歴史と文化に果たした驚くべき役割と、鳥にとりつかれた人間の数奇な人生を、軽妙でひねりを効かせた文章で語りつくす。


■ルーシー・ワースリー/中島俊郎、玉井史絵訳 『イギリス風殺人事件の愉しみ方』 NTT出版、12/183400円+税 〔詳細〕

 *なぜ「殺人」が、読み物として広く享受されるのか? 殺人事件/犯罪事件を手掛かりにイギリス文化の変容を論じた文化史。


■コリン・グレイ/奥山真司訳 『現代の戦略』 中央公論新社、12/184000円+税 〔詳細〕

 *古今東西の戦争と戦略論を分析、陸海空、宇宙、サイバー空間を俯瞰し戦争の文法と本質について論じる泰斗による主著、待望の完訳。


■櫻田大造 NORAD 北米航空宇宙防衛司令部』 中央公論新社、12/181900円+税 〔詳細〕

 *米国とカナダの軍事同盟NORAD。その活動は日本の防衛にも関連する。この国際政治の一大アクターを、おもに両国間の協定の交渉プロセスに焦点を当てて、歴史的アプローチから分析する。


BMFT編 sizzle word シズルワードの現在:「おいしいを感じる言葉」調査報告』 BMFT出版部、12/182800円+税 〔詳細〕

 *食べた料理のおいしさを人に伝えたい時、どういう言葉を口にしているのだろうか。おいしさを表現する言葉のどこにおいしいを感じ、お昼に食べるものを選んでいるのだろうか。「おいしそう」、あるいは「食べたい」、「飲みたい」を感じる言葉、飲食の欲求を喚起する単語を、ここでは「シズルワード」と呼びます。「シズルワード」のことを広く知るために、この本をつくりました。

デイヴィッド・トゥーミー/越智典子訳 『ありえない生きもの:生命の概念をくつがえす生物は存在するか? 白揚社、12/182500円+税 〔詳細〕

 *近年、深海の熱水噴出孔や原子炉など、生存不可能と考えられていた場所で微生物が発見され、生物の定義の再検討が迫られている。地球だけでなく、火星や土星の衛星タイタン、太陽系外惑星などの地球外生命探査、 さらには量子宇宙論が予測する多宇宙や地球外知的生命まで視野に入れ、生命にまつわる型破りな理論も紹介しながら、先入観にとらわれることなく「ありえない生きもの」の可能性を探る。


フランシス・ケアリー/小川昭子訳 『図説樹木の文化史:知識・神話・象徴』 柊風舎、12/186500円+税 〔詳細〕

 *大英博物館所蔵の樹木の標本帳や標本箱、スケッチ帳、水彩画帳、工芸品などを手がかりに、科学と芸術、旅行と交易、詩文と散文、神話や宗教、儀式において、樹木が人間の歴史にいかに重要な意味を持ってきたかを解き明かす。


笠谷和比古 『歴史の虚像を衝く』 教育出版、12/192400円+税 〔詳細〕

 *「大坂の陣」と「関ケ原合戦」をめぐる誤解と真実。歴史の虚像はいかにして形成されるか?そのメカニズムを解明する。


八坂書房編 『フローラの庭園:アンティーク・ボタニカルアートの愉しみ』 八坂書房、12/191800円+税 〔詳細〕

 *写真がない時代に薬草の植物図鑑として始まったボタニカルアート(植物画)は、17世紀頃からは王侯貴族の庭園に咲く珍しい植物コレクションを記録する花の肖像画として描かれるようになりました。世界各国の美術館・図書館に収蔵され、日本ではあまり紹介されていない作品を含む植物画100点余をコンパクトに集成。


ジラルデッリ青木美由紀 『明治の建築家 伊東忠太 オスマン帝国をゆく』 ウェッジ、12/202700円+税 〔詳細〕

 *19023月から19056月まで、国費で世界旅行を単身敢行。日露戦争が勃発するも、敵国・ロシア船で地中海を渡り、時にスパイと疑われつつ、オスマン帝国スルタンから勲章を拝領する。気鋭の美術史家が、初公開・新発見資料とともに、日本の近代化の一翼を担った建築家の知られざる旅の見聞録を繙く。→伊東忠太の野帳は建築博物館のデジタイルアーカイブスで見ることができる。 


森信勝編 『松本清張索引辞典』 日本図書刊行会(発売:近代文藝社)、12/2015000円+税 〔詳細〕

 *広範かつ精力的な作家活動の限界に挑んだ、清張の全軌跡を網羅。著書、関連文献、映像、音声など、延べ5,300事項、3,300人を収録。


《ユリイカ》20161月臨時増刊号、春画 SHUNGA、青土社、12/211600円+税 〔詳細〕

 *人びとを魅了する「春画」とは何なのか。各分野の泰斗から気鋭の若手まで、縦横無尽に語りつくす「春画」のすべて。ここから「春画」学があらたにはじまる。


新紀元社編集部 『幻想人名辞典』 新紀元社、12/211300円+税 〔詳細〕

 *本書の人名は、神話・英雄物語や宗教書などの古い時代の文献と、各地の王名、王族名から収集しました。 人間の名前に加え、神、人型の非人間(巨人や小人、悪魔など)の名前も「人名」として扱います。本書は「カタカナの名前を楽しむ」ための人名辞典なので、ほとんど説明のない人名や、脇役ですらない「名前だけ」の人名も多く収集しました。


■本郷恵子 『怪しいものたちの中世』 KADOKAWA12/221600円+税 〔詳細〕

 *社会事業や公共事業を請け負った勧進聖、祈祷師や占い師、芸能者、ばくち打ちや山伏――。夢見る喜びや生きる意味を考える機会を与えていた中世の宗教者の知られざる役割を、豊富な事例から解き明かす新しい中世史。


■ナショナル ジオグラフィック編 『ナショナル ジオグラフィック 秘密の地下世界』 日経BP社、12/221800円+税 〔詳細〕

 *都市の地下、紛争地の密輸路、地中にひそむマグマ、地下墓所等、私たちの足下や地中にあるものを、ナショジオならではの視点で紹介。


ハリー・エドワーズ/梅原伸太郎監修、近藤千雄訳 『〔新装版〕 ジャック・ウェバーの霊現象』 国書刊行会、12/223600円+税 〔詳細〕

 *史上最高の霊的治療家エドワーズの手による、降霊会での心霊実験の貴重な詳細記録。浮揚現象・物質化現象などのエクトプラズムの諸相を解き明かした、物理的心霊現象の本質を理解するための必読書。→元版は国書刊行会、198511月刊行。


ナイジェル・ウォーバートン/森村進、森村たまき訳 『「表現の自由」入門』 岩波書店、12/221900円+税  〔詳細〕

 *「表現の自由」とは何か? われわれはなぜそれを大切にすべきなのか? 暴力をかきたてる言論やポルノグラフィに対して、どこで限界の線引きがなされるべきか? 表現の自由をめぐる思想史からアクチュアルな難問まで、具体例を多用しつつ平易な文章で説いた画期的な本。


植田弘隆 『文人、ホームズを愛す。』 青土社、12/221800円+税 〔詳細〕

 *田山花袋、尾崎紅葉、谷崎潤一郎、稲垣足穂、坂口安吾・・・。コナン・ドイルのホームズ譚は日本近代文学の錚々たる作家たちに愛好され続けてきた。さまざまな資料から、作家たちとホームズの秘められた関係を明らかにするとともに、古くは明治時代から読まれていたホームズ譚の魅力を再確認し、活気をもって迎えられた当時の状況を描く画期の書。


ASIOS 『「新」怪奇現象41の真相』 彩図社、12/24780円+税 〔詳細〕

 *『謎解き超常現象』シリーズで数々のオカルト事件を解明してきたASIOS が、ネットで話題の最新怪奇現象の謎解きに挑戦。41 の真相を解き明かす。


■ロン・ミラー/日暮雅通、山田和子訳 『宇宙画の150年史:宇宙・ロケット・エイリアン』 河出書房新社、12/243800円+税 〔詳細〕

 *ヴェルヌの『月世界旅行』挿絵からギーガーの『エイリアン』まで、人類の夢と叡智が生んだ科学的「想像宇宙」のすべてを、320作品以上のカラー絵画で見せる初めてのヴィジュアル本。


佐藤健寿 『奇界紀行』 KADOKAWA12/241800円+税 〔詳細〕

 *タイの海中に石像を探し、インド最高の聖者を訪ね、廃墟チェルノブイリに彷徨い、澁澤龍彦の足跡を辿り、謎の古代遺跡に呪われ、アフリカの呪術師と対峙し、南米のUFO村で人々の優しさに触れる……そこには世にも奇妙な世界、「奇界」が広がっていた。


白水智 『古文書はいかに歴史を描くのか:フィールドワークがつなぐ過去と未来』 NHKブックス、12/241500円+税 〔詳細〕

 *甲州早川や信州秋山でのフィールドワークを通して、歴史研究の舞台裏としての史料調査と、その収集・整理について具体的に論じる。蔵や古い箪笥に眠る古文書から、いかにして隠された歴史を紐解くのか。その方途を長年の現場経験から明かす。


ロード・ダンセイニ/中野善夫訳 『ウィスキー&ジョーキンズ:ダンセイニの幻想法螺話』 国書刊行会、12/252400円+税 〔詳細〕

 *4半世紀にわたって書き続けられたダンセイニの人気シリーズ、待望の邦訳。初老の紳士ジョーキンズがウィスキーを片手に、実話と称して語り出す若かりし日の思い出――幻獣に出会い、魔術に驚異し、一獲千金に胸躍らせる、奇想天外な冒険の数々。香り豊かで軽やかなテイスト、心地よい後味にほろ酔い気分。どこから読んでも楽しめる愉快な短篇23作。→『よいどれジョーキンズの幻想法螺話』の仮題から変更。


シャーマン・ケント/並木均監訳、熊谷直樹訳 『シャーマン・ケント 戦略インテリジェンス論』 原書房、12/253000円+税 〔詳細〕

 *アメリカで「情報分析の父」と呼ばれたシャーマン・ケントによるインテリジェンス論。「情報」をどのように考えるか。インテリジェンスの意味から分類、そしていかに活用するかを明解に示した名著、大望の邦訳。


松岡正剛監修 『インタースコア:共読する方法の学校』 春秋社、12/252200円+税 〔詳細〕

 *松岡正剛が「自らの最高傑作」と自信をもって語る、「イシス」(ISIS)とは何か。イシスのコンセプトと歴史、稽古の現場で実際に行われていること、その秘密を開陳。


ジェラルド・オニール、ディック・レイア/古賀弥生訳 『ブラック・スキャンダル』 角川文庫、12/251120円+税 〔詳細〕

 *ボストンを拠点にしていた実在のギャング、ホワイティー・バルジャーと、彼の幼馴染みでFBIボストン支局の実力者、ジョン・コナリーの間で結ばれた禁断の密約は、FBI史上最大のスキャンダルだった。ピュリッツアー賞ジャーナリストが描く衝撃のクライム・ノンフィクション。


京極夏彦 『妖怪の宴 妖怪の匣』 KADOKAWA12/261700円+税 〔詳細〕

 *誰もが知っている"妖怪"。この不思議な存在は、どのように人々の心に育まれたのだろうか。化け物やお化けとの違いは? 幽霊と妖怪の関わりは――? さまざまな例を引きながら、"妖怪"の真実に迫る!→《怪》連載の書籍化。


『映画秘宝EX 映画の必修科目14 新世紀SF映画100 洋泉社、12/261200円+税 〔詳細〕

 *スター・ウォーズからスーパーヒーローまでSF映画の進化を読み解く絶景100本!

 

【これから出る本】(タイトル・発売日・価格等はすべて予定)

 

◆2015年12月末以降刊行予定

■フィン・ブラントン/成原慧・生貝直人監訳 『スパム[spam]:インターネットのダークサイド』 河出書房新社、12/282400円+税 〔詳細〕

 *「迷惑メール=スパム」は誰が、どのように、何のために送っているのだろうか? 何気ない題材から広がるインターネットの影の歴史。


アンジェラ・アッカーマン、ベッカ・パグリッシ/滝本杏奈訳 『感情類語辞典』 フィルムアート社、12/281600円+税 〔詳細〕

 *本書は、人間の喜怒哀楽を項目化し、それぞれの感情に由来する行動や反応を集めた、創作者のための新しい「類語辞典」です。本書が手元にあれば、お決まりの表現に頼らずに、登場人物をより人間らしくリアルに描き、物語を引っ張っていく魅力的なキャラクターを生み出すことが可能になります。


■谷川渥 『江戸のバロック:日本美術のあたらしい見かた』 河出書房新社、12/292500円+税 〔詳細〕

 *16世紀末からヨーロッパを席巻したバロック様式。同時期に日本にも、こってりと過剰な美を追求した芸術家たちがいた。その代表的作品をオールカラーで紹介する、かつてない江戸美術入門。


■宮沢章夫、大森望、泉麻人、輪島裕介、都築響一、さやわか、NHKニッポン戦後サブカルチャー史製作班 『NHKニッポン戦後 サブカルチャー史深堀り進化論』 NHK出版、12/311600円+税 〔詳細〕

 *豪華講師陣が誘う、めくるめくサブカルチャーの世界。→11月刊行予定が12月に延期。


 

◆2016年1月刊行予定

上田篤盛 『戦略的インテリジェンス入門:分析手法の手引き』 並木書房、1/52700円+税 〔詳細〕

 *30年以上にわたり防衛省および陸上自衛隊で情報分析官などとして第一線で勤務した著者が、インテリジェンスの分析手法を具体的な事例をあげながらわかりやすく紹介。インテリジェンスの作成から諜報、カウンターインテリジェンス、秘密工作、諸外国の情報機関等々、情報分析の基礎知識を網羅。


シャーリイ・ジャクスン/渡辺庸子訳 『日時計』 文遊社、1/52700円+税 〔詳細〕

 *ハロラン家にもたらされた“お告げ”。それは世界が天災に見舞われ、たった一晩のうちに破壊されてしまうというものだった。そして「屋敷」は新世界への方舟となる。シャーリイ・ジャクスンの長篇、本邦初訳。


高槻成紀 『タヌキ学入門:かちかち山から3.11まで 身近な野生動物の意外な素顔』 誠文堂新光社、1/62000円+税 〔詳細〕

 *なぜ「化かす」と思われていた? ポンポコはどこからきている? 津波後の海岸にヒトより早く戻ってきたって本当? 野生動物とうまく共存していくために知っておきたい。

長い間人のそばで生きてきたタヌキの真実


白石晃士 『フェイクドキュメンタリーの教科書:リアリティのある“嘘”を描く映画表現 その歴史と撮影テクニック』 誠文堂新光社、1/72000円+税 〔詳細〕

 *架空の人物や事件といったフィクションを“ドキュメンタリータッチ”で描く「フェイクドキュメンタリー」。本書では、この映像手法・ジャンルにおける第一人者である著者が、本テーマについて徹底解説。


床井雅美 『ピストル弾薬事典』 並木書房、1/73900円+税 〔詳細〕

 *本書は、ピストルで使用される代表的な270種類の弾薬およびバリーエーション、さらにそれを使用するピストルについて、1300点以上の写真・図版をもとに詳解。世界に類を見ないピストル弾薬を識別するためのリファレンス・ブックである。さらに弾薬の歴史とメカニズム、その名称についても詳しく解説。


早川書房編集部編 『新冒険・スパイ小説ハンドブック』 ハヤカワ文庫NV1/81000円+税 〔詳細〕

 *冒険小説、スパイ小説に興味はあるけれど、どの作品から読めばいいんだろう? そんな疑問に、本書が答えます。北上次郎氏らによる座談会「架空の冒険・スパイ小説全集をつくる」をもとに国内外の傑作百冊を徹底紹介。作家論、エッセイ、映画論も収録。入門者からマニアまで、すべての読者に贈る、新たな必携ガイドブック。


■サキ/和爾桃子訳 『けだものと超けだもの』 白水Uブックス、1/81400円+税 〔詳細〕

 *生前最後の短篇集。名作「開けっぱなしの窓」「お話上手」他、軽妙な話術とウィットが冴えわたるサキの名短篇集を初の全訳。挿絵エドワード・ゴーリー。


■リン・パイケット/白井義昭訳 『ウィルキー・コリンズ』 彩流社、時代のなかの作家たち71/83800円+税 〔詳細〕

 *『白衣の女』、探偵小説『月長石』などで1860年代に一躍人気作家となったウィルキー・コリンズ。変化する時代のなかで、作家はどのように生き、どのように書いたのか。多彩な作品群と当時の思想、社会システムなどのコンテクストの関係を明らかにする。→12月刊行予定が20161月に延期。


夫馬信一 『幻の東京五輪・万博1940 原書房、1/83500円+税 〔詳細〕

 *1940(昭和15)年に開催予定だった東京五輪、日本万博について、豊富な写真や図版を駆使してビジュアルに読み解く。五輪マークを意匠登録した男、五輪・万博ポスターを作った人物、建設された施設、挫折に至った真相など、その全貌に迫る。


戸田山和久 『恐怖の哲学:ホラーで人間を読む』 NHK出版新書、1/9860円+税 〔詳細〕

 *人間存在の複雑さを読み解くのに格好の素材がホラーだ。おなじみのホラー映画を鮮やかに分析し、感情の哲学から心理学、脳科学まで多様な知を縦横無尽に駆使、恐怖の正体に迫る。


G・K・チェスタトン/南條竹則・坂本あおい訳 『ブラウン神父の知恵』 ちくま文庫、1/9760円+税 〔詳細〕

 *独特の人間洞察力と鋭い閃きでブラウン神父が逆説に満ちたこの世界の有り方を解き明かす。全12篇を収録。新訳シリーズ第二弾。解説・甕由己夫。


■乾石智子 『滅びの鐘』 東京創元社、1/91900円+税 〔詳細〕

 *二つの民族の平和の象徴だった鐘が砕かれ、闇の魔物が解き放たれた。封じることができるのは、古の呪歌のみ。圧倒的なスケールと筆致で送る、本格ファンタジーの金字塔。


秋成研究会編 『上田秋成研究事典』 笠間書院、1月上旬、2800円+税 〔詳細〕

 *本書は、文人秋成の業績を総体として捉え、あらゆる角度から分析するために編まれた事典であり、また同時に、文学作品を読んで「なんとなく面白かった」という地点から、その作品の魅力や豊かさを自分のことばで最大限引き出していく、「研究」に向かうための入門書です。


畝山智香子 『「健康食品」のことがよくわかる本』 日本評論社、1/121600円+税 〔詳細〕

 *従来の特定保健用食品(トクホ)と異なる機能性表示食品が登場した。巷に氾濫する「いわゆる健康食品」とともに、その真実を暴く。


小林忠編 『歌麿 THE BEAUTY 小学館、1/15120,000 〔詳細〕

 *美人画は歌麿にとどめ」と言わしめた浮世絵師・喜多川歌麿の美人画を100図厳選。通常の美人画50図と、歌麿のもうひとつの偉業である春画50図を一冊に凝縮して紹介。


相田洋 『中国妖怪・鬼神図譜:清末の絵入雑誌『点石斎画報』で読む庶民の信仰と俗習』 集広舎、1/153500円+税 〔詳細〕

 *空前絶後の中国オカルト図鑑。天界の神々から妖怪、呪術、仙人まで、激動の世紀末中国を騒がせた神秘事件を通し、四千年の歴史が生んだ百鬼諸神の実像を細密なイラストで活写した、宗教民俗大全。


ウィリアム・ウィルフォード/高山宏訳 『道化と笏杖』 白水社、《高山宏セレクション/異貌の人文学》第2シリーズ、1/196400円+税 〔詳細〕

 *中世の愚者文学、シェイクスピア劇から現代のサーカス・映画まで、秩序と混沌の間に立ち、世界に混乱と豊饒をもたらす 〈道化〉 の元型的イメージを探り、その機能を論じた道化論の決定版。→元版は晶文社、19833月刊行。→原書(1969年)を発表同年に逸早く紹介・援用した山口昌男氏の記念碑的エッセー「道化と幻想絵画」(単行本初収録)他を追加収録。新版・訳者あとがきには晶文社版以後の注目すべき道化論・研究書リストも。


美篶堂 『美篶堂とつくる美しい手製本:本づくりの教科書 12のレッスン』 河出書房新社、1/192700円+税 〔詳細〕

 *「本づくり学校」の製本レッスンが1冊に。基本となる角背上製本から革装スケッチブック、コーネル装、活版印刷……より美しい本を作りたい、製本知識を身につけたい方も満足できる決定版。


ノア・ストリッカー/片岡夏実訳 『鳥の不思議な生活 ハチドリのジェットエンジン、ニワトリの三角関係、全米記憶力チャンピオンVSホシガラス』 築地書館、1/192400円+税 〔詳細〕

 *フィールドでの鳥類観察のため南極から熱帯雨林へと旅する著者が、ペンギン、アホウドリ、純白のフクロウなど、鳥の不思議な生活と能力についての研究成果を、自らの観察を交えて描く。


原田宏二 『警察捜査の正体:市民のための犯罪捜査学入門』 講談社現代新書、1/20840円+税 〔詳細〕

 *本書は、まず、警察の犯罪捜査をめぐる法律を徹底的に点検、幹部が増加し捜査能力が落ちている警察組織を検証する。心ある警察官と、平穏な生活を送り冤罪に巻き込まれたくない市民のための必読書。同時に警察の健全化、民主化、透明化をライフワークとする元警察幹部の集大成となる1冊である。


乃至政彦 『戦国の陣形』 講談社現代新書、1/20760円+税 〔詳細〕

 *魚鱗、鶴翼、車懸…。なぜ大河ドラマ等では説得力に乏しい会戦シーンがまかり通るのか。陣形の変遷を辿ってわかった衝撃の中世軍事史。


田中周紀 『巨悪を許すな!:国税記者の事件簿』 講談社+α文庫、1/20880円+税 〔詳細〕

 *脱税に絡む「わるいやつら」の巧妙な手口をベテラン国税記者が徹底的に解き明かす。新人税務署員や国税担当新米記者らの入門書、東京地検特捜部・新人検事の参考書として関係者の間で大いに“活用”されているという伝説の本(著者は国税局内で講演できる唯一の記者)が、新章を含む大幅加筆で待望の文庫化。→元版は『国税記者実録マルサの世界』講談社、201112月刊行であろうか。


大瀧啓裕編著 『ヴァージル・フィンレイ幻想画集』 青心社、1月中旬、1600円+税 〔詳細〕

 *伝説の幻想小説誌『ウィアード・テイルズ』を中心に、そうそうたる幻想・SF作家たちの挿絵を手がけ、その精緻を極めた流麗な画風で幻想・SFイラストの最高峰と讃えられたヴァージル・フィンレイの画業を収録した『Virgil Finlay幻想画集』を34年ぶりに復刻刊行!→『Virgil Finlay幻想画集』青心社、1981.6の復刻版らしい(その後、2巻本で『ヴァージル・フィンレイ 幻想画集』(青心社、1986.911)も出ている)。


東雅夫編 『文豪山怪奇譚:山の怪談名作選【明治・大正編】』 山と渓谷社、1/22900円+税 〔詳細〕

*近代の文豪から現代の人気作家まで数多くの作家が、深山幽谷を舞台とする神秘と怪異の物語を手がけてきた。本書は、山を愛し読書を愛する人々にとって必読の名作佳品を集大成した史上初のアンソロジー企画。


平井紀子 『図書館員のための解題づくりと書誌入門』 日外アソシエーツ、1/221850円+税 〔詳細〕

 *解題づくりとはどういうことか、解題の意義や機能、解題執筆の心得、文献渉猟の楽しみなど、自著を題材として解説する図書館員のための手引き書。研究と書誌の深いつながりが理解でき、広く文献に係わる人たちにも役立つ。


ジョン・ポールフリー/雪野あき訳 『ネット時代の図書館戦略』 原書房、1/223500円+税 〔詳細〕

 *ネット検索で手軽に情報を入手できるこの時代に、公共図書館はなぜ必要なのか、どうあるべきか。すべての人が情報にアクセスし、知識を得る権利を守るための図書館の変革と未来像を米国デジタル公共図書館設立委員長が提唱。


『西洋美術作品レファレンス事典 個人美術全集・絵画篇Ⅱ(20世紀以降)』 日外アソシエーツ、1/2285000円+税 〔詳細〕

 *西洋の個人美術全集・全作品目録(レゾネ)、主要個人画集など124145冊に掲載された絵画作品の図版を探せるツール。「Ⅱ」では20世紀以降に活躍した人物の全集を調査し、作品図版情報22,000点を収録。作品名ごとに作家・収載全集名・制作年代・素材・技法・所蔵機関を記載。


ねこシネマ研究会 『ねこシネマ。』 双葉社、1/221200円+税 〔詳細〕

 *愛嬌タップリなねこ達が登場するシネマを1冊にまとめました。ねこが主役、また主役でなくても重要なファクターだったり、印象的だったり……。ねこ好きであれば必ず見ておきたい作品ばかり。


安松みゆき 『ナチス・ドイツと〈帝国〉日本美術:歴史から消された展覧会』 吉川弘文館、1/254500円+税 〔詳細〕

 *ナチス政権下で開かれた伯林日本古美術展覧会。日独メディアの報道内容から展覧会の全貌に迫り、美術と政治が交錯する世界を描く。


マーティン・J・ドアティ/角敦子訳 『世界の無人航空機図鑑』 原書房、1/253800円+税 〔詳細〕

 *無人航空機(ドローン)の登場で、現代戦は新たな次元に突入した。軍用以外でも空撮、救助、観測など活用の幅が広がっている。本書はドローンの歴史、飛行原理、機能、運用展開と代表的なモデルについて200点以上のカラー図版により解説する。


中野三敏 『師恩:忘れ得ぬ江戸文芸研究者』 岩波書店、1/262400円+税 〔詳細〕

 *近世文学研究の泰斗が、謦咳に接した先師・先学、啓発された畏友・学友たちの思い出を心情あふれる筆で細やかに綴ったエッセイ集。著者ならではの交流の広がりから、人びとを通して近世文学研究のあゆみが描かれる。


トラヴィス・マクデード/矢沢聖子訳 『古書泥棒という職業の男たち』 原書房、1/262500円+税 〔詳細〕

 1931年ニューヨーク。厳重に守られた図書館の保管庫から稀少本が次々と姿を消した。本泥棒という禁断の職業に手を染めた男たちと、消えた蔵書の捜査に全てを捧げる図書館特別捜査員の熱き攻防を描く、稀有な犯罪ノンフィクション。


リー・ネヴィル/龍和子訳 『図説 現代の特殊部隊百科』 原書房、1/262800円+税 〔詳細〕

 *特殊部隊の活動を、9・11後から現在まで、アメリカ特殊部隊を中心にまとめた。200点以上におよぶ臨場感あふれる写真とともに描きだす。写真、作戦マップ、実際の作戦を図解したイラスト、特殊部隊の編成、装備、戦術などを解説する囲み記事も多数。 


《ユリイカ》20162月臨時増刊、出版の未来、青土社、1/271300円+税 〔詳細〕

 *緊急特集!!自ら分析し、自らで切り開く。出版業界に未来はあるのか。


ベス・シャピロ/宇丹貴代実訳 『マンモスのつくりかた:絶滅生物はクローンで再生するか』 筑摩書房、1/272600円+税 〔詳細〕

 *絶滅したマンモスのクローンを、野生に放つ──復活は本当に可能なのか?危険はないか? 第一線の科学者が現状と展望を熱く語る。


荒俣宏 『脳内異界美術誌:幻想と真相のはざま』(仮) KADOKAWA1/282400円+税 〔詳細〕

 *アウトサイダー・アート、幻想美術、抽象画…。精神が生み出す特異な作品群は、いかにして生み出されたのか。スペシャリストとの対談を通じその歴史やメカニズムにまで踏み込み、脅威の芸術の正体に迫る!→雑誌《怪》での連載対談「荒俣宏の脳内異界探偵」を書籍化したものらしい。


クリストフ・ポンセ/ヒロ・ヒライ監修、豊岡愛美訳 『ボッティチェリ《プリマヴェラ》の謎:ルネサンスの芸術と知のコスモス、そしてタロット』 勁草書房、1/292500円+税 〔詳細〕

 *妖精クロリスと西風の神ゼピュロス、春の女神フローラと愛の女神ウェヌス、三女神を矢で狙うクピードー、学知の神メルクリウス。これらの人物は何を意味しているのか? 何のために描かれたのか? 秘密の鍵をにぎるのは一枚のタロット・カード 《恋人》。愛と詩情あふれるルネサンスの「知のコスモス」を豊かに描きだす快著!→編集の経緯はこちら


■秋篠宮文仁、小林忠、小宮輝之、湯浅浩史著・監修 『若冲の描いた生き物たち』 学研プラス、1/294200円+税 〔詳細〕

 *若冲の絵の素晴らしさを余すところ無く解説した「美術画集」の部分と、そこに描かれた生き物の生態や、そこから想像される人々の文化的側面にも触れた「図鑑」的な部分からなる、若冲の「生物観」に迫る一冊。


ウィリアム・デレズウィッツ/米山裕子訳 『優秀なる羊たち:米国エリート教育の失敗に学ぶ』 三省堂、1/292500円+税 〔詳細〕

 *一様に賢く、才能に溢れた米国エリート学生たち。だが実は同時に、小心で不安に怯えた「優秀なる羊たち」だった。現状を様々な観点から分析。大学教育のあるべき姿を問い、若者たちを真の学びへと誘う。


ガイ・ヘンリー 『SF大クロニクル』(仮) KADOKAWA1/295500円+税 〔詳細〕


浦西和彦編 『谷沢永一 二巻選集 精撰文学論』 言視舎、1/304500円+税 〔詳細〕

 *精緻な書誌学者として知られる文学研究家、辛辣な書評で鳴る文芸評論家、「人間通」という言葉を広めた張本人で人生論の達人。多岐にわたる谷沢永一の仕事の精髄を、上巻は文学論、下巻は人間論の二巻に凝縮した決定版。下巻は鷲田小彌太編で「精撰人間通」、2016年春刊行の予定。


マーク・グッドマン/松浦俊輔訳 『フューチャークライム』 青土社、1月下旬、3600円+税 〔詳細〕

 *技術の進歩は計り知れない犯罪を生んでいる。世界でトップクラスのセキュリティの権威が、デジタル世界のアンダーグラウンドの実態を克明に描き、犯罪者、企業、さらには国家が開発を進める成長途上にある技術を紹介し、誰もがかつてないほど攻撃を受けやすくなっていることを白日のもとにさらけ出す。


宮澤正典 『近代日本のユダヤ論議』 思文閣出版、1月、5000円+税 〔詳細〕

 *本書は、大正期から1990年代までの、日本における「ユダヤ論議」をたどる。特に、昭和戦前期を中心に、日本と上海におけるユダヤ避難民対策についてもその実態を論証。付録として70頁におよぶ「ユダヤ・イスラエル関係文献目録20052015」を収録。→これ以前の文献目録は、『日本におけるユダヤ・イスラエル論議文献目録 18771988』新泉社、1990.6、および『日本におけるユダヤ・イスラエル論議文献目録 19892004』昭和堂、2005.12として刊行。


■スクリブナー思想史大事典翻訳刊行委員会、野家啓一訳 『スクリブナー思想史大事典 10巻』 丸善出版、1月、300,000円+税 〔詳細〕

 *人文、社会、自然科学の学問の枠を超え、時代の知の形態・変容に関心をもつ、全ての研究者必須の40年ぶりに全面刷新した総合辞典。


■伊藤龍也写真・文 『妖怪の棲む杜:国立市 一橋大学』 現代書館、1月、1000円+税 〔詳細〕

 *一橋大学の構内では石造りの妖怪たちが100体以上もひっそり棲息している。設計は、築地本願寺を設計したことで知られる建築家の伊東忠太。武蔵野の面影を残す構内の美しい風景と、建物に潜む妖怪の数々を写し出した写真集。→9月刊行予定が10月に延期。→さらに11月に。→さらに20161月に。


■篠田知和基・丸山顕徳編 『世界神話伝説大事典』 勉誠出版、1月、25,000円+税 〔詳細〕

 *全世界50におよぶ地域を網羅した画期的大事典。言語的分布や文化的分布、モチーフの共通性など、さまざまな観点からの比較から神話の持つ機能や人間と他者の関係性などを考えるヒントを与える。従来取り上げられてこなかった地域についても、最新の研究成果を反映。→11月刊行予定が20161月に延期。


■浜田幸絵 『日本におけるメディア・オリンピックの誕生:ロサンゼルス・ベルリン・東京』 ミネルヴァ書房、MINERVA社会学叢書、1月、7000円+税 〔詳細〕

 *メディア・イベントとしてのオリンピックによってナショナリズムが高揚し、極限に至るまでの過程を描いた力作。→11月から12月刊行予定に変更。→20161月に延期。


■大津真作 『異端思想の五〇〇年』 京都大学学術出版会、学術選書0731月、1800円+税 〔詳細〕

 *異端思想家たちは時代の既存の概念をどのように打ち破ったのかを明らかにすることで、現代に生きる我々に対して発想の転換をせまる。→201510月刊行予定だったが20161月に変更。


池上英洋 『かわいいルネサンス』 東京美術、1月、1800円+税 〔詳細〕

 *天使や聖母、美少年と美少女、動物たち……ルネサンス美術には西洋絵画の「かわいい」イメージソースがあふれています。イタリア・ルネサンスの巨匠を中心に、かわいい作品を厳選。気軽に親しめるルネサンス芸術の入門書として最適。


山田順子 『絵解き「江戸名所百人美女」:江戸美人の粋な暮らし』 淡交社、1月、1600円+税 〔詳細〕

 *歌川国貞作「江戸名所百人美女」に描かれた、美女100人の人生とは!?浮世絵から読み解く、十人十色の江戸暮らし。


ジャン・ストレフ/加藤+橋本訳 『フェティシズム大全』 作品社、1 〔詳細〕



◆2016年2月以降刊行予定

永原康史 『インフォグラフィックスの潮流:情報と図解の近代史』 誠文堂新光社、2/12800円+税 〔詳細〕

 *複雑な情報を視覚化し理解を促すためのインフォグラフィックが、いま大きな注目を集めている。黎明期から現代にいたるインフォグラフィックの発展史を豊富な図版とともに辿り、その視点や方法論を丁寧に読み解く。


佐藤健二 『浅草公園凌雲閣十二階:失われた〈高さ〉の歴史社会学』 弘文堂、2/24200