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■2015年6月展覧会総括

20156月に見た、主に美術関連の展覧会5件(1月から通算30件)について個人的な感想と評価を記した。あくまでも主観的なものである。特に騒音・混み具合などは、たまたまその時だけの現象かもしれない。
配列は見た順であって、会期順ではない。
 
◆評価ポイント ★★★★(5)・・・☆☆☆☆(1)までの5段階評価
A:展示内容(作品、解説)・構成・展示品の質
B:展示方法・動線設計・照明
C:雰囲気・騒音・混み具合
 
6月
 
 Teien1 001
東京都庭園美術館 フランス国立ケ・ブランリ美術館所蔵 マスク展」 会期:4/25~6/30
A★★★★B★★★★C★★★☆☆
*技巧を凝らしたアール・デコの建物とプリミティブなマスクがひょっとしてミスマッチかと思いきや、はるかに面白い展示であった。とりわけ、旧浅香宮邸ということで、細かく部屋が分かれているという展示のしにくさを逆手に取って、各部屋には1点もしくは数点しか基本的に置かないという大胆な展示構成とした。さらに、見えにくいことを強調するかのように、書棚の中に、暗いままマスクがひっそりと置かれたりした。これは注意していないと見過ごしかねない。すべてではないが、裏面も見ることができるようにしていたので、どのようにマスクを装着していたのかも想像できるようになっていた。
なお、マスクを見ずに、室内装飾ばかりに気を取られていた観客はうるさかったが(7月からの「アール・デコの邸宅美術館」展に来るべきだったのに)。
新館では映像百科事典〈エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ〉の上映会をやっていた。てっきり平凡社が傾いた時に日本では消滅したかと思っていたら、しぶとく残っていたんですね。

◆ランチ◆
目黒駅前にあるリストランテ・アニモフェリーチェでイタリアンを食べる。狭い店だが、なかなか美味。仔羊のローストにほとんど肉がついていなくて往生したが。

 Sannomaru 001
宮内庁三の丸尚蔵館 「鳥の楽園:多彩、多様な美の表現」 会期:3/21~6/21
A★★★☆☆B★★★☆☆C★★☆☆
*鳥をテーマにした主に工芸品を集めた展示。一部海外の作品も含む。狭い会場なので、3期に分けてほとんどが展示替え(行ったのは後期)。明治になって、西洋の美術概念が導入されたときに、絵画に対し工芸品を下に見る風潮となったのだが(そのために未だに下手な画家でもヨイショされているのだが)、こうやって優れた工芸品を見ていると、少なくとも当時でも一部では評価されていたのかな、と思う。
 
◆ランチ◆
日本橋にある吉野鮨本店で鮨を食べる。江戸前の鮨なので、今風の大きなネタではなく、品よく作られている。でもやはり鮨を食べるなら、フレンチかイタリアンのほうが好きですね。どうも鮨は工夫がないというか、ネタの鮮度に頼り過ぎ。4月に息子におごってもらった築地場外の鮨屋(築地青空三代目)のほうが工夫されていて、おいしかったのだが(やはり激戦区との違いかな)。

 Suntory1 001
サントリー美術館 着想のマエストロ 乾山見参!」 会期:5/27~7/20
A★★★☆☆B★★★☆☆C★★★☆☆
*充実した展示。面白かったのは乾山による陶法伝書『陶工必用』なるもの。言わば陶器製造の秘伝書だ。こういったものがあったのですね(そう言えば、先日読んだ久保田一洋『北斎娘・応為栄女集』(藝華書院、2015424日刊)にも、応為が頼まれて顔料の調合方法を教える手紙が紹介されていました)。
重要文化財の《白泥染付金彩芒文蓋物》とか、《色絵定家詠十二ヶ月和歌花鳥図角皿》など、巷間に言われるほどは、乾山がとても優れているとは思っていないのだが、それでも《色絵桔梗文盃台》や《銹絵獅子香炉》2基は素晴らしかった。やはり工芸的に技量が発揮されるような作品が好きなのだ。
 
◆ランチ◆
日本橋高島屋のル・カフェ・ドゥ・ジョエル・ロブションで食べる。先月入ろうとしたら混み合っていて断念したのだが、今回は待つこと数刻で、比較的すんなりと入れた。軽いランチではあったのだが、ガレットもおいしく、なかなか良かった。

 Mitsui1506 001
三井記念美術館 錦絵誕生250年 フィラデルフィア美術館浮世絵名品展 春信一番!写楽二番!」 会期:6/20~8/16
A★★☆☆☆B★★★☆☆C★★★
*図録を購入しなかったので、なんでこんなタイトルになったのかよくわからないのだが、春信と写楽が特に重点的に展示されているのでもなく(極上の保存状態らしいが素人には定かではない)、比較的万遍なく浮世絵の名品を展示したもの。まあ、いいコレクションですけど。始まってすぐに行ったので、かなり空いていましたが、もしかするとその後もか…。→あべのハルカス美術館(10/10~12/6)に巡回。
メインの展示よりも、入ってすぐにあった高瀬好山の《自在昆虫置物》と安藤碌山の《染象牙果菜置物》(ともに大正~昭和)が何よりも眼福。これらを見ただけで、来た甲斐があったというべきか。ともに三井記念美術館所蔵品。
 
 Uegusa_A 001Uegusa_B 001
世田谷文学館 開館20周年記念 植草甚一スクラップ・ブック」 会期:4/25~7/5
A★★★★B★★★☆☆C★★★☆☆  ■図録購入
*展示はコラージュ作品などはあるものの、当然文字ものが多いのだが、コーナーの分け方や、壁に大きく書かれた特徴的な文章などで、効果的に工夫されている展示。とりわけいくつも掲示されていた原稿は、書きかけなどで未公表のものも多く、思わず読みふけってしまう。それにしても植草甚一が次々と書きまくる前に、大量の小説と映画とジャズを読み・見て・聞いて、それを詳細にノートしていったのが、大きな宝になっていたことを痛感。植草甚一が広く知られるようになった時期――ちょうど『ぼくは散歩と雑学がすき』(晶文社、1970年)の刊行時期。もうその時は植草甚一62歳!――以来、断続的に読み続けてきたのだが、ほとんどナツメロ的な世界ではあった(今更ながらあの本が出たのが45年前にもなるとは!)。
図録『世田谷文学館資料目録3』は、残念ながら単なる記録にとどまる。
 

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■既刊・近刊メモ(2015年7月版 Ver.1)

20156月に刊行された(はずの)本と、20157月以降の近刊を掲載する。*以下に、出版社による紹介記事を中心に多少余計なコメントを付した。日付は発行日ではなく、発売日。発売日順を原則としているが、WEBでの確認が中心なので、違っているかもしれない。
●:前回掲載分から追加した本。
なお、近刊の本についてはあくまでも予定であり、タイトル・発売日・価格ともに変更の可能性はある。
次の行は私的メモ。
■:読んだ本(▲:元版で読んだ)、■:買った本(▲:元版所有)
 
 
【2015年6月に出た本から】
 
■三原穂編訳 『学術研究と文学創作の分化:18世紀後半イギリスの古詩編集』 音羽書房鶴見書店、6/12400円+税 〔詳細〕
 *事実と虚構との間で葛藤することになるシェンストンを始めパーシーなどの18世紀後半の古詩編集者とその業績を考察する。編集者の目的いかんによって、編集の結果が単なる事実の提示か創造的文学創作になるか、の重要性を帯びることになる問題性を提起する。

堀川大樹 『クマムシ研究日誌:地上最強生物に恋して』 東海大学出版部、フィールドの生物学156/22000円+税 〔詳細〕
 *クマムシは緩歩動物門に分類される体長1mm以下の小さな生き物。一番の特徴は耐性力で、-273度の低温から100度の高温下、人の致死量の1,000倍相当の線量の放射線下など、様々なストレスに耐えられるとされる。著者はクマムシによる人類救済に役立つシステムを探るべく研究にあたっている。

■A・スコット・バーグ/鈴木主税訳 『名編集者パーキンズ』上・下、草思社文庫、6/2、各1200円+税 〔上詳細〕〔下詳細〕
 *ヘミングウェイ、フィッツジェラルド、トマス・ウルフ、SS・ヴァン・ダイン――アメリカの文学史に名を残すことになる若き作家たちを発掘し、その才能を引き出した伝説の編集者パーキンズの評伝。作家に寄り添う編集者として、時にはカウンセラーとなり、恋愛相談役となり、マネージャー、金貸しの役割まで果たした。その熱意溢れる仕事ぶりを支えたのは「この世に書物ほど大切なものはない」という信念だった。→元版は草思社、19877月刊行。

MdN20157月号(VOL.255)、特集:絶対フォント感を身につける、エムディエヌコーポレーション、6/51380円+税 〔詳細〕
 *絶対フォント感とは、目にした書体が何かを言い当てられる能力。無意識に見ているその文字の、その書体が情報として飛び込んでくる。日常世界が一気に拡張していくようなそんな感覚です。

田中康弘 『山怪:山人が語る不思議な話』 山と溪谷社、6/61200円+税 〔詳細〕
 *交流のある秋田・阿仁のマタギたちや、各地の猟師、山で働き暮らす人びとからから、実話として聞いた山の奇妙な体験談を多数収録。話者が自分で経験したこととして語る物語は、リアリティがあり、かつとらえどころのない山の裏側の世界を垣間見させてくれる。

■小林朋道 『先生、洞窟でコウモリとアナグマが同居しています!:鳥取環境大学の森の人間動物行動学』 築地書館、6/61600円+税 〔詳細〕
 *雌ヤギばかりのヤギ部で、なんと新入りメイが出産。スズメがツバメの巣を乗っとり、教授は巨大ミミズに追いかけられ、コウモリとアナグマの棲む深い洞窟を探検……。自然豊かな大学を舞台に起こる動物と人間をめぐる事件の数々を人間動物行動学の視点で描く。

■荒木浩編 『夢見る日本文化のパラダイム』 法蔵館、6/68000円+税 〔詳細〕
 *文学・歴史・心理学から見た「夢」の姿とは。各界第一線の研究者が読みとく夢の表象世界。各論者独自の視点が、読者を夢幻の旅へといざなう――。

■アモス・ギルボア准将、エフライム・ラピッド准将編/佐藤優監訳、河合洋一郎訳 『イスラエル情報戦史』 並木書房、6/82700円+税 〔詳細〕
 *本書は、世界で最も優秀かつ経験豊富なイスラエルのインテリジェンス・コミュニティの真の姿を明かした政府公認の初の情報戦史である。執筆者は軍情報機関アマン、モサド、シャバックの元長官、ヒューミント、シギント、オシント各部隊の指揮官、上級アナリストなど全員がその分野のエキスパートであり、37の論文と貴重な資料がおさめられている。

■小峯隆生/筑波大学ネットコミュニティ研究グループ 『「炎上」と「拡散」の考現学:なぜネット空間で情報は変容するのか』祥伝社、6/81500円+税 〔詳細〕
 *ネット空間での“祭り”を学問的に解析・分析・評価・論考する、いまだかつてない試みを書籍化。

▲■池上俊一 『増補 魔女と聖女:ヨーロッパ中・近世の女たち』 ちくま学芸文庫、6/101100円+税 〔詳細〕
 *魔女狩りの嵐が吹き荒れた中世、美徳と超自然的力により崇められる聖女も同時に急増する。両極の女性像が噴出した西洋中世とは何なのか? 謎に迫る。→元版は講談社現代新書、199211月発行。

■古沢和宏 『痕跡本の世界』 ちくま文庫、6/10780円+税 〔詳細〕
 *古本には前の持ち主の書き込みや手紙、袋とじなど様々な痕跡が残されている。そこから想像がかきたてられる。新たな古本の愉しみ方。

竹下節子 『フリーメイスン:もうひとつの近代史』 講談社選書メチエ、6/101650円+税 〔詳細〕
 *謎めいた存在ゆえに、陰謀論の格好の対象となるフリーメイスン。秘密に包まれたイニシエーションの実態とは?「自由、平等、兄弟愛」などキリスト教ルーツの価値観を政治から切り離し、「普遍価値」として復権させることが彼らの使命である。アメリカ独立戦争、フランス革命から『シャルリー・エブド』事件まで、フリーメイスンの誕生と変容を辿りながら、西洋近代をもうひとつの視点からとらえなおす。

■樺山紘一 『描かれたオランダ黄金世紀:ヨーロッパ近代文明の曙』 京都大学学術出版会、学術選書70 諸文明の起源106/102400円+税 〔詳細〕
 *巨大な覇権国家スペインから独立を勝ち取ったオランダの「黄金世紀=17世紀」がもたらした、ユニークで豊かな絵画作品群。市民絵画ともいうべき特異な流派が描く風景画・静物画・肖像画・生活風俗画から、来たるべきヨーロッパ近代文明の開放的な諸相が垣間見られる。

■山田英春 『インサイド・ザ・ストーン:石に秘められた造形の世界』 創元社、6/103600円+税 〔詳細〕
 *「石の科学」から「石の美学」へ。『不思議で美しい石の図鑑』の著者にして世界的瑪瑙コレクターが新たに撮り下ろした瑪瑙など、美しい石の断面写真で編んだ、ミクロな世界に展開する、ネイチャー・ミュジアム。石の中に隠されていた草花、抽象画、寺院や塔など、<悠久の時>という筆が描いた無限の色彩と模様が繰り広げるアートの世界。

《アイデア》370号、特集:思想とデザイン、誠文堂新光社、6/102829円+税 〔詳細〕
 *思想を人に伝えるためには,なんらかの素材や形に定着させなければならない。したがって思想は無形のものとしては存在しえず,インターフェイスとしての書物とそのデザインに大きく規定されてきた。またメディアの広がりとともに,思想は活字ではなく音や図像も含めた空間のなかに展開されるようになってきた。時代と共に移り変わってきた思想とデザインの関係に,気鋭の若手研究者,評論家とともに切り込む特集。

■ウィリアム・リリー/田中要一郎監修、田中紀久子訳 『クリスチャン・アストロロジー3書』 太玄社、6/103500円+税 〔詳細〕
 *西洋占星術史屈指の重要な古典がついに刊行。現代占星術のルーツとなる書として占星術家・研究者達に邦訳を渇望されていた古典占星術の集大成。→監修者のブログによれば、今回は出生図の判断を扱う第3書からの発売となり、第1書、第2書は合本で引き続き出版される予定となっている。

■殊能将之 『殊能将之 読書日記 20002009The Reading Diary of Mercy Snow 講談社、6/112700円+税 〔詳細〕
 *2001年から2009年の間に殊能将之氏のホームページ「mercy snow official web site」に書きつづられた読書記録。フランスの本格ミステリに惹かれ未翻訳作品を原語で読んだり、自らが編者となる短編集のために原書を読み漁ったり。読書の楽しみが蘇る縦横無尽の読書本。

穂村弘、パンタグラフ 『パラレルワールド御土産帳』 パイインターナショナル、6/111800円+税 〔詳細〕
*広告美術を制作するアーティスト集団『パンタグラフ』が制作した不思議な商品を、歌人穂村弘が紹介。レコードを再生するだけの「異POD ANALOG」、1と0しか打てない「ゼロイチ・タイプライター」など違う進化を遂げた世界なら発売されていただろう便利なのか不便なのかわからない『空想御土産カタログ』。

■太田文雄 『国際情報戦に勝つために:情報力強化の提言』 芙蓉書房出版、6/121800円+税 〔詳細〕
 *周辺諸国からの悪意に満ちた情報発信戦に勝てない日本、「情報」に疎い日本の現状を豊富な事例で紹介し、情報力強化の具体策を提言。情報戦で完敗した近・現代史を見直し、そこから学べる教訓を示す。

■片桐洋一 『平安文学の本文は動く:写本の書誌学序説』 和泉書院、6/122300円+税 〔詳細〕
 *現在のような印刷がない時代にも、本は作られていた。書き写され、読まれ、楽しみ続けられて来たのである。現在に比べれば、不便なことである。しかし、印刷がなかった時代であるゆえの「本作りのおもしろさ」「本の成り立ちのおもしろさ」「本に向い合う人々の楽しさ」もまた格別だったのではないか。

■染森健一、吉村伸、ビーコムプラス SF・ファンタジー メカと乗り物を描く:発想法・描画法を豊富なステップ画で解説』マール社、6/152300円+税 〔詳細〕
 *SFやファンタジーに登場する空想上の乗り物はどのように発想し描くのか?  プロダクトデザインの図法をもとにした基本技法を解説。

■川本三郎 『サスペンス映画ここにあり』 平凡社、6/172400円+税 〔詳細〕
 *暗黒街の男たちと妖しいファム・ファタールたちが彩る、ミステリの世界へようこそ――。F・ラングからR・フライシャーまで、往年の名作から未公開の衝撃作まで、その魅力をたっぷり紹介する、ファン必携の大著。→タイトルが『ミステリ映画大全』から変更になった。

■狩野博幸 『江戸の動植物画譜』 河出書房新社、6/172400円+税 〔詳細〕
 *花鳥、獣、虫、魚介、迷鳥・珍獣……江戸期に盛んとなった、確かな観察眼にもとづいた精緻な動植物画の世界を、ビジュアルたっぷりに紹介。ユニークな日本美術史の一ページ。オールカラー。

■宮下規久朗 『オールカラー版 美術の誘惑』 光文社新書、6/17940円+税 〔詳細〕
 *美術を生み出す原動力はどこにあるのか。美術史上の重要な問題をさまざまな角度から考える。

■南條竹則 『吾輩は猫画家である:ルイス・ウェイン伝』 集英社新書、6/171200円+税 〔詳細〕
 *1920世紀のイギリスで爆発的な人気を誇り『吾輩は猫である』に登場する絵葉書の挿絵画家でもあった、ルイス・ウェイン。日本では殆ど目にすることのできない貴重なイラストと共に彼の半生を辿る。

岡本真・柳与志夫責任編集 『デジタル・アーカイブとは何か:理論と実践』 勉誠出版、6/172500円+税 〔詳細〕
 *構築から利活用まで、アーカイブに携わる全ての人へ贈る。増え続けるデジタル・アーカイブ。何を見せればよいのか。どこを探せばよいのか。混迷の中にいる制作者・利用者のために、積み重ねた知恵と実例。Europeanaの起ち上げ、東寺百合文書のWEB公開、電子図書館、そして国立デジタルアーカイブセンター構想……。新たな仕組みは、ここから生まれる。

《美術手帖》20157月号、特集=河鍋暁斎、6/171600円+税 〔詳細〕
 *自己表現を超えて、庶民に寄り添い、絵師として生きた河鍋暁斎は、いかにして時代の変化と名声の浮き沈みを乗り越えて再び評価されるに至ったのか? 多才が故にとらえがたい、その実態に迫る。

■キャシィ・ウイリスほか/川口健夫訳 『キューガーデンの植物誌』 原書房、6/183500円+税 〔詳細〕
*世界中から集められた700万の標本と知識がキューには蓄えられている。市民、植物学、環境保護、生薬研究を結ぶネットワークとしての植物園の役割とは何か。植物からの恩恵と未来戦略など、英国BBCで好評を博した上質な25の植物譚を紹介していく。

■マイク・ホリングスヘッド、エリック・グエン/小林文明監訳、小林政子訳 『スーパーセル:恐ろしくも美しい竜巻の驚異』国書刊行会、6/183600円+税 〔詳細〕
 *二人の写真家がアメリカ中西部全域にわたって撮影した、恐ろしくも美しい息をのむ竜巻の写真340枚をオールカラーで収録した、気象写真集であり、気象図鑑であり、竜巻追跡の記録。

■新垣隆 『音楽という「真実」』 小学館、6/191300円+税 〔詳細〕
 *20142月、佐村河内守氏の「ゴーストライター」であることを告白し、日本中に衝撃を与えた作曲家、新垣隆氏は、幼少のころから天才少年と呼ばれ、日本の現代音楽界で最も期待されてきた人物だ。幼少期から現在までに出会ったさまざまな音楽と恩師や音楽仲間とのエピソードを紹介し、佐村河内事件の顛末を振り返りつつ、人間を救う「音楽」の力を語る。

■相良嘉美 『香料商が語る東西香り秘話』 山と溪谷社、ヤマケイ新書、6/19880円+税 〔詳細〕
 *西洋にはじまる香料商の歴史、アラブの商人がもたらした素材の数々、そして縄文に始まる日本の香り。香料商として世界の海を見てきた著者が、東西の香り文化に纏わるさまざまなトピックスを語る。

■河原理子 『戦争と検閲:石川達三を読み直す』 岩波新書、6/19820円+税 〔詳細〕
 *発禁処分を受けた小説「生きてゐる兵隊」。一体、何がどう問題とされたのか? 実は、戦後もGHQの検閲を受けていた石川達三。公判資料や本人の日記、編集長宛ての手紙など貴重な資料を多数駆使し、言論統制の時代の実像に迫る。

■スティーブン・ヘラー、ジェイソン・ゴッドフリー/アートディレクション・デザイン・監修協力:白井敬尚/和田侑子訳 『世界のデザイン雑誌100:グラフィック,広告,タイポグラフィの歴史を変えた雑誌たち』DuBOOKS6/195000円+税 〔詳細〕
 *100年以上におよぶグラフィックデザインの発展史がわかる。印刷・広告業界誌からデザイン誌まで。各誌が何のために、何をしたのか? 商業芸術としてのポスター、広告、グラフィックデザインというジャンルを築き、時代をリードした主要な100誌を紹介。

■アドリアン・フルティガー/小泉均監訳、越朋彦訳 『図説サインとシンボル』 研究社、6/205500円+税 〔詳細〕
 *モダン・タイポグラフィの名匠が長年の実践と思索を経て完成させた「記号の形態学」。視覚的表現としてのサインとシンボルが、人間の思考の記録と伝達にとって本質的かつ不可欠な手段であることを、多彩な実例を挙げながら詳説する。巻頭はテーマ別「サインとシンボル総覧」80頁、2色刷。

■福間良明 『「聖戦」の残像:知とメディアの歴史社会学』 人文書院、6/203600円+税 〔詳細〕
 *近代日本における戦争・知・メディアの編成と力学を多様なテーマで描き出す、歴史社会学の濃密なエッセンス。主要論考1000枚。

井出洋一郎 『名画のネコはなんでも知っている』 エクスナレッジ、6/201600円+税 〔詳細〕
 *時代を超えて名画の中に多数描かれているネコ。一見、意味のないように思われがちだが、実は画家、芸術家の秘めたる思いがネコたちには込められていた――。

『こわい絵本:おとなと子どものファンタジー』 平凡社、別冊太陽・日本のこころ2306/222200円+税 〔詳細〕
 *「こわい」がはらむ豊かな“真理”をさり気なく気づかせる絵本約80冊を、さまざまなジャンルから選んで紹介する。人生を考えるもよし、楽しむもよしの不思議なブックガイド。

■小松和彦監修 『京都魔界地図帖』 宝島社、別冊宝島、6/22950円+税 〔詳細〕
*平安京にさかのぼる古都の伝承、怪奇譚等を、今昔の地図や雰囲気あふれる絵図とあわせ紹介。誌面で“魔界”を散歩します。

▲■佐藤卓己編 『ヒトラーの呪縛:日本ナチ・カルチャー研究序説』 上・下、中公文庫、6/231000円+税 〔上:詳細〕〔下:詳細〕
 *総統は日本で勝利した?!日本のカルチャー、サブカルチャーにかくも浸透しているナチスの「文化」。メディア、海外冒険小説、映画、ロック、プラモデルまで。各章に「二一世紀追補」を付す。→元版は、飛鳥新社、20007月刊行。元版にあったインタビューが省かれ、各章に「21世紀追補」が加えられた。

井ノ口馨 『記憶をあやつる』 角川学芸出版、6/231800円+税 〔詳細〕
 *あなたの記憶は、本物か!? 実際には経験していない記憶を作ることに成功した人類は、どこへ向かうのか――。記憶の形成に関与する分子を発見した気鋭の分子脳科学者が、SF世界を彷彿させる最新の脳科学に迫る!

柏原司郎 『近世の国語辞書節用集の付録増補改訂版』 おうふう、6/2340000円+税 〔詳細〕
 *第一部研究篇…二章節用集という辞書、四章近世節用集の主流、五章付録からみた節用集等/第二部資料篇→元版はおうふう、201212月刊行(40000円+税)。

大浜甫・多田智満子・宮下志朗・千葉文夫ほか訳 『マルセル・シュオッブ全集』1巻、国書刊行会、6/2415000円+税 〔詳細〕
 *19世紀末のボルヘス」として大きな注目を浴びる、夭折の天才作家シュオッブの初の邦訳全集。『架空の伝記』『モネルの書』『少年十字軍』『黄金仮面の王』『二重の心』をはじめ、評論や単行本未収録短編までを収録。

『マップマニア:デザイナーのための地図のデザイン』 パイインターナショナル、6/245800円+税 〔詳細〕
 *カードなどのアクセスマップから、フリーペーパーで使われるイラスト地図、さらに広告からエディトリアルまで、優れた地図のデザインを多数紹介します。

■野村哲也 『カラー版 イースター島を行く:モアイの謎と未踏の聖地』 中公新書、6/25920円+税 〔詳細〕
 *1000体ものモアイが眠る絶海の孤島。失われた文明の謎を追い、隠された聖地を求める。島に立つすべてのモアイをカラーで紹介。

■フランソワ・フュレ/浜田道夫・木下誠訳 『歴史の仕事場(アトリエ)』 藤原書店、6/253600円+税 〔詳細〕
 *社会・人文諸科学と歴史学の新しい関係 フランス革命、マルクス主義革命などを「脱神話化」してきたフュレが、『アナール』の歴史学者たちの間にあったある種の一体性を超克し、“科学としての歴史学を追求”、事実と歴史との関係を定義し、さらに新しい歴史の仕事場(アトリエ)を切り拓こうと試みる画期的論集。

■松居竜五編 『南方熊楠の謎:鶴見和子との対話』 藤原書店、6/252800円+税 〔詳細〕
 *アカデミックな熊楠研究のフロンティアを拓いた鶴見和子の名著『南方熊楠:地球志向の比較学』から35年余、南方熊楠をめぐる資料の発掘・整理が飛躍的に進んだ今、何が見えてきたのか? 最新資料を踏まえた研究者たちと鶴見ががっぷり四つに組み、多くの謎を残す熊楠の全体像とその思想の射程を徹底討論、熊楠から鶴見へ、そしてその後の世代へと、幸福な知的継承の現場が活き活きと記録された鶴見最晩年の座談会を初公刊。

■有馬哲夫 『「スイス諜報網」の日米終戦工作:ポツダム宣言はなぜ受けいれられたか』 新潮選書、6/251400円+税 〔詳細〕
 *1944年、スイスのOSS支局長アレン・ダレスの下、あるインテリジェンス網が作られた。日本の陸・海軍武官、公使、国際決済銀行のスウェーデン人、亡命ドイツ武器商人……日米の両政府中枢の間を取り持ち、暗躍する陰の主役たちの存在をスリリングに描く。

■キャサリン・M・ロジャーズ/伊藤綺訳 『豚肉の歴史』 原書房、「食」の図書館、6/252000円+税 〔詳細〕
 *古代ローマ人も愛した、安くておいしい「肉の優等生」豚肉。豚肉と人間の豊かな歴史を、偏見/タブー、労働者などの視点も交えながら描く。世界の豚肉料理、ハム他の加工品、現代の豚肉産業なども詳述。図版多数。レシピ付。

■陰山大輔 『消えるオス:昆虫の性をあやつる微生物の戦略』 化学同人、DOJIN選書、6/251600円+税 〔詳細〕
 *オスをメスに性転換させる、役に立たないオスを殺してしまう、オスなしでメスだけを産めるようにする……。「ボルバキア」という、細胞に共生している細菌の仕業によって、昆虫の世界ではこんな現象が実際に発生している。なぜ宿主の性や生殖を操作する必要があるのだろうか。本書では、性と寄生をめぐって近年明らかとなってきた、めくるめく世界に迫る。

■高橋明彦 『楳図かずお論:マンガ表現と想像力の恐怖』 青弓社、6/253600円+税 〔詳細〕
 *楳図作品を、作品論・主題論・表現論・文献学を総合して読み解き、その可能性の中心を照らし出す。恐怖マンガの巨匠と称され、多くのマンガ家たちからの尊敬を集めながらも、一面的に批評されがちな楳図作品の評価をくつがえし、その全貌を再評価する大著。楳図かずおの年譜や作品目録、索引など資料も充実。→定価を5000円+税から3600円+税に変更となる。

■安村敏信 『線で読み解く日本の名画』 幻戯書房、6/253000円+税 〔詳細〕
 *私たちの目に見えない(存在していない)線が、東洋の絵画にはある! 日本絵画の要諦は輪郭線にあり。西洋絵画にはない輪郭線で読み解く画期的な美術史。モノをカタチづくる「輪郭線」と、画家たちはいかに格闘してきたのか? 奈良時代の落書きから浮世絵、近代画まで、美術史1200年を新しい視点で読み返す日本絵画案内。

■田中淑恵 『本の夢小さな夢の本』 芸術新聞社、6/252200円+税 〔詳細〕
 *装丁を天職と任じ、同時代の詩人や作家との交流をとおして、また読んだ本の記憶から生まれた、アンティークパーツ、秘蔵の紙や革、布で装われた小さな本の数々を紹介します。そのきっかけとなった思いがけないエピソードや、サプライズに満ちた体験をおさめました。

《芸術新潮》20157月号、特集=とてつもない絵師、河鍋暁斎、6/251333円+税 〔詳細〕

小谷太郎 『科学者はなぜウソをつくのか:捏造と撤回の科学史』 dZERO(発売:インプレス)、6/261600円+税 〔詳細〕
 *捏造は科学につきものです。知的で論理的なはずの研究者が驚くほど幼稚なウソをつき、おまけに周囲の研究者までもがだまされるのはなぜでしょうか。科学史に残る「過ちの瞬間」「発覚」「その後」を「撤回論文」を軸に振り返り、「泡沫(うたかた)の夢」に迫ります。

■アンドルー・ファインスタイン/村上和久訳 『武器ビジネス:マネーと戦争の「最前線」』上・下、原書房、6/26、各2400円+税 〔上:詳細〕〔下:詳細〕
 *武器取引の詳細は、国家機密の名の下に国民の目に触れることはなく、軍産複合の大グループと武器商人たちが莫大な利益を手に暗躍している。これまで明かされなかった「闇の世界」をあばき、戦争の真の動機を解き明かしたドキュメント問題大作。

岩畔豪雄 『昭和陸軍謀略秘史:陸軍「謀略課長」の証言』 日本経済新聞出版社、6/263200円+税 〔詳細〕
 *満州国建国、陸軍中野学校設立、紙幣偽造、日米開戦回避交渉、インド独立運動。舞台裏では何が起きていたのか。関東軍参謀、陸軍省軍事課長などを歴任し、昭和陸軍の謀略を一手に引き受けた将校が明かす裏面史。→メインは生前のインタビューをまとめたもの。

■四方田犬彦 『犬たちの肖像』 集英社、6/261800円+税 〔詳細〕
 *人間のもっとも古い伴侶にして身近な他者──「犬」。古代叙事詩から現代の小説、SFそして映画と漫画に至るまで、「犬」のイメージの変遷を辿る古今東西文学エッセイ集。

■ピーター・メンデルサンド/細谷由依子訳 『本を読むときに何が起きているのか』 フィルムアート社、6/272600円+税 〔詳細〕
 *本を読むときに、何を見て、何を思い描いているのか? 読書における想像力の謎を、ブックデザインの名手が解き明かす、世にも不思議な言語とビジュアルの謎解き書。

■ルイス・キャロル作/ジョン・テニエル画/安井泉訳・解説 『子ども部屋のアリス』 七つ森書館、6/271600円+税 〔詳細〕
 *150年前、18657月に刊行された『不思議の国のアリス』のカラー版が『子ども部屋のアリス』です。これまで日本で出ていたものは普及版を元にしていました。本書では初版原書からカラー画21点を収録。19世紀ヴィクトリア朝の上品な色調を忠実に再現しました。

ジョルジュ・ペレック/桑田光平訳 『給料をあげてもうらうために上司に近づく技術と方法』 水声社、6/272000円+税 〔詳細〕
 *昇給をお願いしに課長X氏に会いに行ったあなた。X氏はオフィスにいる、いない?X氏は顔をあげる、あげない?コンピュータが昇給の「コツ」を語り続ける、フランス文学の奇才による句読点のないフローチャート文学。

デイヴィッド・ゾンネンシャイン/シカ・マッケンジー訳 Sound Design:映画を響かせる「音」のつくり方』 フィルムアート社、6/272500円+税 〔詳細〕
 *映画の音響設計にフォーカスした同書。実際の映画作品を取り上げながら、映画音楽や効果音、自然音、役者の発生音など、映像における「音」のメカニズムを紐解いていく。ダース・ベイダーの呼吸音の作り方も解説。

■ジョン・フィッシャー/開高道子訳 『アリスの国の不思議なお料理』 河出書房新社、6/292000円+税 〔詳細〕
 *『不思議の国のアリス』刊行150周年記念復刊! お飲みなさいスープ、チェシャー猫のひげ風チーズ棒など物語に登場する料理レシピをテニエルの美しいイラストと共に紹介した不朽の名作。→元版は、文化出版局より19788月刊行。

■前川久美子 『中世パリの装飾写本:書物と読者』 工作舎、6/293800円+税 〔詳細〕
*ベリー公の『いとも豪華なる時禱書』『教訓聖書』…。1315世紀初めのパリでは、美しく豪華な装飾写本が多数生みだされた。それはどのように作られ、読まれたのだろうか。本邦初の本格的手引き登場。→工作舎サイト[Planetalogue]で予告を兼ねて連載していた。

江戸妖怪研究会編 『江戸の妖怪』 ダイアプレス、ダイアコレクション、6/29648円+税 〔詳細〕
 *人気ゲームのキャラの元祖133種類を完全網羅!

《幽》23号、特集=幽霊画大全、KADOKAWA6/301843円+税 〔詳細〕
 *中身が薄くてタイトル負け。【ブックガイド】東雅夫「幽霊画探究/探訪に必携の読書案内」もたったの2ページ。

 
【これから出る本】(タイトル・発売日・価格等はすべて予定)
 
◆2015年7月刊行予定
サリー・サテル、スコット・O・リリエンフェルド/柴田裕之訳 『その〈脳科学〉にご用心:脳画像だけで心はわかるのか』紀伊國屋書店、7/12000円+税 〔詳細〕
 *グーグル、フェイスブック、ディズニーといった大手企業はこぞって、神経科学の知見を利用するコンサルティング(ニューロマーケティング)の会社に多額の報酬を支払い、広告効果の向上などを図っている。大衆受けしそうな脳科学的研究をメディアが喧伝することによって、未解明な部分が多いにもかかわらず、「心の働きが解明された!」と曲解されてしまっている現状を、精神科医と心理学者が豊富な事例をもとに解説し、本来あるべき姿を示す。

日下部一郎 『決定版 陸軍中野学校実録』 ベストブック、7/1900円+税 〔詳細〕
 *陸軍中野学校の活動や実体は今も謎が多い。本書はインテリジェンスの真相を探るとともに、同校一期生である著者が日中事変から太平洋戦争の全期間を通じてどのように生き抜いたか、映画や小説を超えた実録である。昭和558月に弊社より刊行された『決定版陸軍中野学校実録』の改訂版。→しかし、出版社では著者・日下部一郎氏及び近親者(著作権継承者)を捜しているようだ。著者不明でどんな改訂を施したのだろうか。

成毛眞、折原守 『国立科学博物館のひみつ』 ブックマン社、7/21800円+税 〔詳細〕
 *博物館オタク・成毛眞と科博前副館長・折原守が、掛け合い形式でナビゲート ! 国立科学博物館協力のもと、科博の知られざるディープな世界をご案内。

佐藤弘幸 『国税局資料調査課:マルサを超える最強部隊の真実』 扶桑社、7/31300円+税 〔詳細〕
 *国税局には、査察部(マルサ)をはるかに凌ぐ調査能力を有する資料調査課という部署がある。マルサが手出しをできない巨悪に対し、検察をもしのぐといわれる高度な調査力により政治家、マル暴、宗教法人など数々の脱税事件を摘発。これまでベールに包まれていた国税局内の資料調査課の姿を元所属員である著者が暴露。

■並木伸一郎 『ムー的都市伝説』 学研パブリッシング、7/3580円+税 〔詳細〕
 *UFOはUMAはもちろん、都会に出現する異形の怪人から秘密結社の陰謀、さらには宇宙の怪奇現象まで。まことしやかに語られる信じられないような噂話は、どこまで真実なのか。アメージングで、アンビリバボーな都市伝説をムー編集部が厳選して紹介する。

『別冊映画秘宝 アメコミ映画完全ガイド2015ネクストヒーロー編』 洋泉社、7/31500円+税 〔詳細〕
 *アメコミ原作ガイド付き映画ガイド! 『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』『バットマンvsスーパーマンジャスティスの誕生』徹底研究から、注目の新作映画&TVドラマ盛りだくさん!

ブライアン・スウィーテク/桃井緑美子訳 『愛しのブロントサウルス:最新科学で生まれ変わる恐竜たち』 白揚社、7/42500円+税 〔詳細〕
 *化石が明かす体の色、骨から推定する声、T・レックスを蝕む病気……慣れ親しんだ恐竜のイメージをぶち壊す新発見により、恐竜はもっとおもしろい生きものになって帰ってきた。化石の発掘地や博物館のバックヤード、最前線の研究施設をめぐり、気鋭のサイエンス・ライターが変わりゆく恐竜を追う。

横山泰子、飯倉義之、今井秀和ほか 『皿屋敷:江戸怪談を読む幽霊お菊と皿と井戸』 白澤社、7/62000円+税 〔詳細〕
 *講談「番町皿屋敷」のスタンダード版である馬場文耕「皿屋敷辨疑録」の原文に注と現代語訳を付して抄録するほか、実録小説「播州皿屋鋪細記」のあらすじを掲載。さらに、専門家が皿屋敷伝承を読み解き、その謎と魅力に迫る。

■杉之尾宜生 『大東亜戦争 敗北の本質』 ちくま新書、7/6780円+税 〔詳細〕
 *なぜ日本は戦争に敗れたのか。情報・対情報・兵站の軽視、戦略や科学的思考の欠如、組織の制度疲労――多くの敗因を検討し、その奥に潜む失敗の本質を暴き出す。

■稲田和浩 『怪談論』 彩流社、フィギュール彩、7/71800円+税 〔詳細〕
 *季節なんてどうでもいい。いつの季節にも幽霊の出るロケーションはある。怪談は「怪しい」「談」と書く。「談」すなわち「話」だ。誰かが作り、文章にし、語って聞かせたりした。

草森紳一 『絶対の宣伝:ナチス・プロパガンダ1宣伝的人間の研究ゲッベルス』 文遊社、7/72700円+税 〔詳細〕
 *万巻の書を博捜し、多岐にわたるジャンルを自在に越境した著者による、ナチス研究の名著『絶対の宣伝 ナチス・プロパガンダ』全4巻を、満を持して刊行いたします。第1巻となる『宣伝的人間の研究 ゲッベルス』では、『勝利の日記』(原題『カイザーホーフから首相官邸へ』、1939年)の分析からフルトヴェングラーとの政治利用の攻防まで、厖大な資料から宣伝相ゲッベルスの真実と、プロパガンダの手法を読み解きます。→元版は、番町書房より全4巻、197812月、19792月、19793月、19798月刊行。

■宮下規久朗 『モチーフで読む美術史2』 ちくま文庫、7/8840円+税 〔詳細〕
 *絵の中に描かれた代表的なテーマを手掛かりに美術を読み解く入門書、第二弾。壁画から襖絵まで和洋幅広いジャンルを網羅。カラー図版250点以上。

ヨナス・ヨナソン/中村久里子訳 『国を救った数学少女』 西村書店、7/81500円+税 〔詳細〕
 *「次に何が起こるかなんてわからないわ。そもそも、人生ってそういうもんでしょ」――人種差別の激しかった南アフリカで、し尿処理場で汲み取り桶運びに明け暮れる女の子がいた。ノンベコ13歳。天才的な数学の才能はあるけれど学校には行ったことがなく、だから当然読み書きのできないこの少女が、大人になって遠くスウェーデンの国王と首相の命を救うことになろうとは、誰も予想だにしていなかった。デビュー作『窓から逃げた100歳老人』で全世界に笑撃を与えたヨナス・ヨナソンが贈る、ハチャメチャ・コメディ第2弾!  

エベン・アレグザンダー、トレミー・トンプキンズ/白川貴子訳 『マップ・オブ・ヘヴン:あなたのなかに眠る「天国」の記憶』 早川書房、ハヤカワ・ノンフィクション、7/81700円+税 〔詳細〕
 *『プルーフ・オブ・ヘヴン』で世界を驚嘆させ、NHKスペシャルにも登場したハーバード・メディカル・スクール出身の脳外科医。本作では、自らの臨死体験を現代科学と精神文化の伝統に照らし、この世界を超えた場所への道筋を示す。魂を揺さぶる新たなる福音。

《本の雑誌》20158月特大号、特集=人はなぜ本を返さないのか!、7/9777円+税 〔詳細〕

■ロベール・ド・ボロン/横山安由美訳 『西洋中世奇譚集成 魔術師マーリン』 講談社学術文庫、7/10960円+税 〔詳細〕
 *ロベールによる物語の大きな特徴は、聖杯伝説をアーサー王伝説のなかに組みこんでいることです。また本書では原本の異本も参照し、アーサー王がローグル国を末永く平和におさめてという結末と最後にマーリンがアーサー王の由来を説明して終わる結末のふたつを収録。本邦初訳の中世ロマン。

小松和彦 『妖怪学新考:妖怪からみる日本人の心』 講談社学術文庫、7/101080円+税 〔詳細〕
*人びとの不安や恐れが生み出す「妖怪」に日本人の心の深層に潜む文化空間をさぐる。第一人者による妖怪学の基本図書、待望の文庫化。→元版:小学館単行本(19948月)→小学館ライブラリー(20008月)→洋泉社MC新書(20077月)→講談社学術文庫(20157月)と変遷。「待望の文庫化」はおかしい。

多田将 『ミリタリーテクノロジーの物理学<核兵器>』 イーストプレス、イースト新書、7/10760円+税 〔詳細〕
 *極小の世界が生み出す、極大の破壊力。本書は、政治的・倫理的な是非は一切問わず、純粋に物理学の観点から、人類史上最強の兵器・核兵器の凄まじいメカニズムに迫っていく。原子核が膨大なエネルギーを生み出す仕組みから、兵器に利用する際の設計方法、冷戦時代につくり出された究極の産物まで、直視しなければ見えてこない「核」の本当の姿を、素粒子物理学者が描き出す。

山室恭子 『大江戸商い白書:数量分析が解き明かす商人の真実』 講談社選書メチエ、7/101600円+税 〔詳細〕
 *零細店舗あふれる江戸の町。外食屋7000軒。126人あたり1軒の古道具屋。米屋は130名程度の来店客――。十数年しか続かず、血縁原理も働かなかった商家がほとんどだった花のお江戸の商人たちの選択のドラマとは? 狭くて人口密度が高く、売り手買い手ともに自由な一大消費都市江戸の商いのありようとは? 4000軒の商家を徹底的に数値解析することで、従来の大商家「越後屋=三井」史観に決別する。

平野義昌 『海の本屋のはなし:海文堂書店の記憶と記録』 苦楽堂、7/111900円+税 〔詳細〕
 *20139月に閉店した神戸の海文堂書店。あの本屋はなぜ、こんなにも愛されたのか。最後の店員・平野義昌が綴る99年の歴史と、最後まで一緒に働いた仲間たちの声。本の話よりも、棚の話よりも、だれもが皆「お客さまとの思い出」を語った。今、本屋の現場で働く仲間たちに届ける渾身の一冊。

西田賢司 『ミラクル昆虫ワールドコスタリカ』 日経BP社、7/131800円+税 〔詳細〕
 *こんなの見たことない! 昆虫と暮らす著者が撮影した奇妙で面白い写真が満載! 生物多様性の国、コスタリカの驚きの昆虫ワールドを体験しよう!

■オノユウリ 『美術館で働くということ:東京都現代美術館学芸員ひみつ日記』 KADOKAWA7/141000円+税 〔詳細〕
 *アートに囲まれて働く美術館学芸員。優雅な職業のイメージだけど、実際は日々、ドタバタの連続なのです!? 展覧会の舞台裏から、学芸員のお仕事のリアルまで。美術館の知られざる一面を描くコミックエッセイ!

鈴木眞哉 『「戦闘報告書」が語る日本中世の戦場:鎌倉最末期から江戸初期まで』 洋泉社、7/141700円+税 〔詳細〕
 *戦国期の合戦を含む、日本中世の戦場の実態を知る史料は何なのか?手懸りは、軍忠状、手負注文(当時の「戦闘報告書」)や軍功を記した「感状」がベースになる。戦場での死傷の原因、如何にして軍功をあげたかがその内容。著者は、鎌倉期から江戸初期までの今日入手可能な史料をさらに探し出し、合戦の基本は「遠戦」だったことを本書によって確定的に証明!

■フランク・スウェイン/西田美緒子訳 『ゾンビの科学:よみがえりとマインドコントロールの探究』 インターシフト(発売:合同出版)、7/151900円+税 〔詳細〕
 *気鋭のサイエンス・ライターが、<生と死><自己と他者>を超える。脳科学、心理&行動操作、先進医療、進化と寄生……を探究。

■中嶋康裕 『うれし、たのし、ウミウシ。』 岩波書店、岩波科学ライブラリー、7/151300円+税 〔詳細〕
 *海の宝石と称され、その華麗な色や形態からダイバーたちに大人気の海洋生物ウミウシ。しかし美しい姿とは裏腹にヒトが想像もつかないような驚くべき繁殖戦略をおこなっている。ウミウシをはじめ、奇想天外なあの手この手を駆使してたくましく生きる海の生き物たちのふしぎと海洋動物を対象とする行動生物学者たちの姿に迫るエッセイ。

■植田樹 『諜報の現代史:政治行動としての情報戦争』 彩流社、7/153500円+税 〔詳細〕
 *本書は「政治行動としての情報戦争」という視点に立って、個々の事件と国際政治や政治権力との関わりを中心にまとめ、国策としての諜報や情報活動の複雑極まりない陰の世界に光をあてる。

■ピーター・バーク/井山弘幸訳 『知識の社会史2:百科全書からウィキペディアまで』 新曜社、7/154800円+税 〔詳細〕
 *「知識を集める」「知識を分析する」「知識を広める」「知識を失う」「知識を分ける」から「知識の地理学/社会学/年代記」まで、探検・冒険・略奪、博物館・美術館・図書館・大学・研究所、暗号解読・スパイ・インテリジェンス……などの広範な話題にわたって、知識をどのように集め、分析し、陳列し、実用化するか──知識をめぐるあらゆる話題を取り上げて論じます。その結果、人間とはいかに「蒐集」する動物であるかが、実感として迫ってきます。→4月刊行から延期。

高野陽太郎 『鏡映反転:紀元前からの難問を解く』 岩波書店、7/152700円+税 〔詳細〕
 *なぜ鏡の中では〈左右〉が反対に見えるのか?――一見、かんたんな問題のようで、実はプラトンの昔から、数多くの哲学者や物理学者の挑戦を退けてきた。しかも、常に「左右が反対に見える」わけではない。誰もが知っている現象なのに、2000年以上も謎でありつづけたこの難問を、科学的な分析と実験によって解決する。

ダニエル・グラネ、カトリーヌ・ラムール/鳥取絹子訳 『巨大化する現代アートビジネス』 紀伊國屋書店、7/162100円+税 〔詳細〕
 *7兆円規模のアート業界を動かしているのは誰か? 現代アート業界はどのように機能しているのか? 人気アーティストはいかに生みだされるのか? なぜ名もない作家の作品に大金が投資されるのか? 現代アートを牛耳る100人の思惑が入り乱れる“アートの現場”に果敢に斬りこんだノンフィクション。

アーサー・ポンソンビ/エドワーズ博美訳/東中野修道監修 『戦時の嘘:戦争プロパガンダが始まった』 草思社、7/161800円+税 〔詳細〕
*第一次大戦は史上初の総力戦であり、近代プロパガンダ戦の始まりでもあった。各国政府は各種ポスター、新聞雑誌を通じて宣伝工作を展開し、敵への憎悪を摺り込み、愛国心を煽った。大戦終結から十年、英国の著名な政治家ポンソンビはこれら戦争プロパガンダの実例をとりあげ、そこに織り込まれた?を検証、荒唐無稽がまかり通った背景と人々の心理に考察を加えた――。→フランスの哲学者「シモーヌ・ド・ボーヴォワール」を「シモン・デビューボ」と訳してしまう人物の訳とはね(ここから転じて、ブログ界の一部では、あまりの馬鹿らしさについ苦笑してしまうようなトンデモ的なバックラッシュ言説のことを「デビューボ」と表現するようになったそうです)。→なお本書については、アンヌ・モレリ『戦争プロパガンダ10の法則』草思社、20023月(草思社文庫、20152月)参照。

ジェームズ・ギーチ/糸川洋訳 『銀河:宇宙140億光年のかなた』 筑摩書房、7/162900円+税 〔詳細〕
 *なぜ渦巻なのか? その美しい姿に宇宙進化の謎を解く鍵がある。最新技術を駆使した驚きのカラー画像で天体の基礎からダークマターまでわかる初めての銀河入門!

NPO日本アンリファーブル会/奥本大三郎監修 『虫屋さんの百人一種:本当の虫好きが選ぶ日本の名昆虫100』 出版芸術社、7/161600円+税 〔詳細〕
 *豊富な知識と愛とをもって、昆虫の見所をあますところなく熱く語る! 美しい生体写真を使った100通りのレイアウトで、見応えのあるいまだ見たことのない昆虫本。128ページフルカラー!

パオロ・マッツァリーノ 『「昔はよかった」病』 新潮新書、7/17740円+税 〔詳細〕
 *日本人はなぜ過去を美化してしまうのか。本当に昔はよかった?絆や情があった?礼儀や根性を重んじていた? 記憶の美化、現況への不満から「昔はよかった」病がうまれる。「劣化論」の噓を暴いた大胆不敵の日本人論。

■樋口州男 『将門伝説の歴史』 吉川弘文館、歴史文化ライブラリー、7/211700円+税 〔詳細〕
 *平将門の敗死後の評価は叛逆者と英雄を両極とし、また荒ぶる彼の魂を鎮めるべく大手町の首塚や神田神社が築かれた。佐倉惣五郎を題材とした歌舞伎や明治期の復権運動など、将門がさまざまな伝説となり今日まで語りつがれてきたのはなぜなのか。時代と地域に育まれた将門伝説の世界へと誘う。

■ダニエル・スミス 『絶対に見られない世界の秘宝99』 日経ナショナルジオグラフィック社(発売:日経BP社)、7/212200円+税 〔詳細〕
 *戦争、革命、盗難、災害、そして忘却などにより、二度と目にすることができなくなった世界の秘宝や財宝、美術品を収録。世界からこつ然と姿を消した秘宝の、失われた当時の記録をたどり探索の手がかりを探る。<掲載予定の秘宝等>失われた化石/ストラディバリウスの名器「ダビドフ・モリーニ」/ジョン・F・ケネディの脳/聖杯/テンプル騎士団の財宝/ピタゴラスの著作目録/18番格納庫のUFO/海底に沈んだ都市/ブルボン朝の秘密の財宝 ほか。

津野海太郎 『百歳までの読書術』 本の雑誌社、7/211700円+税 〔詳細〕
*老後はじっくり本が読めると思ったら、大間違いだった。歩きながら本を読む「路上読書」の実践者が、70代を迎えてからの「幻想抜きの老人読書の現実」を、ざっくばらんにユーモアを交えて綴るエッセイ集。

米国戦略諜報局(OSS)/越智啓太監訳・解説/国重浩一訳 『サボタージュ・マニュアル:諜報活動が照らす組織経営の本質』北大路書房、7/221400円+税 〔詳細〕
 *CIAの前身機関が作成した「組織をうまくまわらなくさせる」ためのスパイマニュアル。「トイレットペーパーを補充するな」「鍵穴に木片を詰まらせよ」といった些細な悪戯から、「規則を隅々まで適用せよ」「重要な仕事をするときには会議を開け」まで、数々の戦術を指南。マネジメントの本質を逆説的に学べる、心理学の視点からの解説付き。

■金子信久 『めでる国芳ブックねこ』 大福書林、7/231800円+税 〔詳細〕
 *江戸の絵草紙屋にタイムスリップ。眺めて飾って細部を味わう60枚。第1弾の猫は味わい深い美人画の猫、代表作の猫の当字、役者の似顔絵ほか、猫を描いためずらしい絵も収録。→この出版社は今年の5月設立されたばかり。パイインターナショナルから独立した方によるもの。

有馬哲夫 『歴史とプロパガンダ』(仮) PHP研究所、7/231800円+税 〔詳細〕
 *開戦はやはり仕組まれていた。占領政策は巧妙なブラック・プロパガンダだった。中国の謀略の淵源はここにある……。驚愕の歴史開封!

池田徳眞 『プロパガンダ戦史』 中公文庫、7/23820円+税 〔詳細〕
 *戦時下、熾烈に展開されたプロパガンダ作戦は各国でどのような特徴があったか。外務省で最前線にあった著者による今日に通じる分析。→元版は中公新書、19811月刊行。

水玉螢之丞 『SFまで10000光年』 早川書房、7/231900円+税 〔詳細〕
 *昨年12月に逝去した水玉氏が、《SFマガジン》19931月号から200212月号まで10年にわたって連載したエッセイコミックを単行本化。小説、コミック、アニメ、ゲームなど90年代サブカルチャーの奔流のなか著者が到達した"SFファンという生き方"とは?

■小林宏明 『銃を読み解く23講:見る、読む、訳すGUNの世界』 東京創元社、キイ・ライブラリー、7/241500円+税〔詳細〕
 *「銃」について、主にミステリ読者に向け、基礎的な知識から最先端の銃エピソードを、小説や映画や海外ドラマなどを参照しながらお届けします。名翻訳家にして銃研究家が案内する、すばらしき「GUN」の世界。読書家・創作者のためのやさしい銃講座!→早川書房では、新入社員教育にモデルガンを使っての銃器講義があるそうだが。

■ジョン・ゲヘーガン/秋山勝訳 『伊400型潜水艦最後の航跡』 上・下、草思社、7/242200円+税 〔上詳細〕〔下詳細〕
 *終戦後まで米側も知らなかった極秘かつ世界最大・世界初の攻撃型潜水空母。米国・ソ連に衝撃を与えた極秘兵器の誕生から最期までをドラマチックに追う!

《ミステリマガジン》20159月号、特集=幻想と怪奇、7/251200円+税 〔詳細〕

谷川健一、大和岩雄編 『民衆史の遺産第7巻妖怪』 大和書房、7/256000円+税 〔詳細〕
 *カッパやケンムンなど自然の精霊が身近に存在した暮らしのかすかな記憶の跡をたどる。『稲生物怪録絵巻』全巻をカラーで収録。

高田衛監修/服部仁、佐藤至子編・校訂 『児雷也豪傑譚』 全二巻、国書刊行会、7/2558000円+税 〔詳細〕
*蝦蟇の妖術の使い手にして永遠の「ヒーロー」児雷也の活躍を、遠大かつ雄渾なスケールのなかに描きだした、江戸期合巻中の最高峰が、原本の全挿絵とともについによみがえる。

三谷一馬 『新編江戸見世屋図聚』 中央公論新社、7/253800円+税 〔詳細〕
 *江戸風俗画の第一人者による七十年にわたる研究の集大成。江戸・京阪の庶民の暮らしぶりが美しい絵と豊富な資料によっていきいきと甦る! 見て楽しく読んで面白い豪華図聚。

田中修 『植物はすごい:七不思議篇知ってびっくり、緑の秘密』 中公新書、7/25820円+税 〔詳細〕
 *なぜゴーヤの実は熟すと爆発するの? トマトのタネはなぜぬるぬるに包まれているの? 7つの身近な植物に秘められた「すごさ」から学ぶ、生き方の工夫と知恵。

田村洋三 『彷徨える英霊たち:戦争の怪異譚』 中公文庫、7/25820円+税 〔詳細〕
 *海外で戦死した日本軍人・軍属約230万人のうち、半数近くが帰国できていない。祖国への帰還を果たせなかった魂たちが愛する家族に届けた14例の「英霊の声」。

小松和彦 『異界と日本人』 角川ソフィア文庫、7/25760円+税
 *古来、日本人は未知のものに対する恐れを異界の物語に託してきた。酒呑童子伝説、浦嶋伝説、七夕伝説、義経の「虎の巻」など、さまざまな異界の物語を絵巻から読み解き、日本人の隠された精神生活に迫る。→元版は『異界と日本人 : 絵物語の想像力』(角川書店、角川選書、20039月)。

《ユリイカ》20158月号、特集=江戸川乱歩、青土社、7/271300円+税 〔詳細〕
 *アニメ、舞台、マンガ、小説とさまざまなコンテンツに影響を与え続ける江戸川乱歩。明智小五郎や怪人二十面相をはじめとしたキャラクターや、その作品世界は時空や年齢、性別を変えて、書き換えられ、描き上げられてきた。本特集は没後50年経ってなお、新たな読者を生み続けている江戸川乱歩の魅力に迫る。

ステファン・グラビンスキ/芝田文乃訳 『動きの悪魔』 国書刊行会、7/272400円+税 〔詳細〕
 *〈向こう〉には物理的な目には見えない、人間の貧弱な脳にはわからない新たな世界があると、いつも信じていた――。ポーランド随一の恐怖小説作家が描く、幻視と奇想に満ちた鉄道怪談集。鋼鉄の蒸気機関車が有機的生命を得て疾駆する、本邦初訳14の短篇小説。

カスパー捜査官、ルイージ・カルレッティ/飯田亮介訳 『スーパーノート』 河出書房新社、7/282200円+税 〔詳細〕
 *CIA vs. イタリア最強のスパイ! 世界を支配する情報戦争の内幕、裏切りに次ぐ裏切り、CIAの内部対立……史上最も精巧な偽百ドル札事件の真相が明かされる。待望のノンフィクション・ノベル!

小松和彦 『知識ゼロからの妖怪入門』 幻冬舎、7/291300円+税 〔詳細〕
 *妖怪がブームになっている。さまざまなメディアに登場し、フィクションの世界でも大活躍しており、各地の博物館や美術館では趣向をこらした展覧会が開かれている。「妖怪文化は、日本が世界に誇ることができるほど豊かな文化である」「妖怪文化の理解なくして、日本文化を深くまで理解することはできない」と考える妖怪研究の第一人者、小松和彦氏による妖怪の入門書。

NHKスペシャル取材班、夜久恭裕、松木秀文 『原爆投下:黙殺された極秘情報』 新潮文庫、7/29550円+税 〔詳細〕
 *原爆投下はアメリカによる奇襲攻撃であり、そのために空襲警報さえ出せなかったという定説。果たして、これは真実なのか――。NHKスペシャル取材班は、元通信隊員ら当時を知る人々をたずね、日米の資料を紐解く。陸海軍の諜報部隊は、B29の謎のコールサインを傍受していたという驚愕の事実が、しだいに見えてくる・・・・・・。

海部宣男、星元紀、丸山茂徳編 『宇宙生命論』 東京大学出版会、7/303200円+税 〔詳細〕
 *地球外にも生命の存在が可能な星が見つかり始めたことなどを受けて、宇宙生物学の研究は急速な進展をみせている.生命はどのように生まれ、どのように進化してきたのか? 地球外に生命はいるのか? 生物学・地球進化・惑星科学の第一線の研究者が総力を挙げてこの謎に挑む。

小谷野敦 『このミステリーがひどい!』 飛鳥新社、7/301500円+税 〔詳細〕
 *40年以上に及ぶ推理小説渉猟の結論! その作品は本当にすごいか? 世評の高い「話題作」「人気作」は90%がクズ、ひと握りの名作を求めつづけた濫読人生。世の『ミステリー帝国主義』に抗して、推理小説嫌いの著者が唱える“ひどミス”論。

善養寺ススム 『絵でみる江戸の妖怪図鑑』 廣済堂出版、7/311500円+税 〔詳細〕
 *日本の昔話や伝説に登場する妖怪たちを1000種以上、オールカラー約400ページで紹介! 10編の四谷怪談もさし絵入りで解説。

三上徹也 『人猿同祖ナリ・坪井正五郎の真実:コロボックル論とは何であったか』 六一書房、7/313700円+税 〔詳細〕
 *「日本人はどこから来たのか」の厚い壁に挑んだ最初の人類学者、坪井正五郎。大森貝塚で発見された人骨を、日本人類学の父・坪井正五郎は、アイヌの伝説に登場する「コロボックル」と導いた。大きな批判の嵐の中、神話歴史と闘った坪井の真意は・・・。

■ウィニー・WY・ウォン/松田和也訳 『ゴッホ・オンデマンド:中国のアートとビジネス』 青土社、7月下旬、3400円+税 〔詳細〕
 *世界でもっとも複製画をつくりだす村がある――。中国・深圳市大芬村。そこでは一万人もの人びとが日々、絵画を描いている。世界の名画の複製をもとめて世界中のバイヤーが買い付けにやってくる。しかし、なぜ大芬村で複製画が大量につくられるのか。そもそも複製画とはいったい何なのか。そこにはグローバリゼーションと消費社会、さらには芸術の意味や創造の価値といった現代的問題がうずまく。単なるルポルタージュを超え、人類と芸術という文化人類学的な視座を含んだ、知的好奇心に満ちた書。

モルテン・イェルウェン/渡辺景子訳 『統計はウソをつく:アフリカ開発統計に隠された真実と現実』 青土社、7月下旬、2400円+税 〔詳細〕
 *数字やデータは客観的なものであって、決して主観的なものではないはずだ。ましてや国際機関の使用する数字であれば……。世界銀行やIMFが使用するデータが経済の実態をまったく反映していなかったという衝撃の事実があきらかにされる迫真のドキュメント。

円堂都司昭 『戦後サブカル年代記:日本人が愛した「終末」と「再生」』 青土社、7月下旬、2200円+税 〔詳細〕
 *敗戦からの復興後も、私たちは戦争・環境破壊・災害などによる「終末」以後の光景を繰り返し幻視しつづけてきた――。戦後の歩みの全貌を「終末カルチャー」の歴史として描き出す、日本文化論の新たなる決定版!

湯本豪一 『かわいい妖怪画』 東京美術、7月、1600円+税 〔詳細〕
 *「かわいい」を糸口に妖怪を解説した異色の入門書。絵巻、浮世絵だけでなく、日用品や遊びなどにも登場した妖怪たちからとくに「かわいく」描かれた妖怪を選抜し、そのキャラクターや物語を紹介した。生き生きと動き回る「キモかわいい」姿に心和ませながら、長い伝統をもつ妖怪文化の一端にふれることができる。

ニコラス・グリフィン/五十嵐加奈子訳 『ピンポン外交の陰にいたスパイ』 柏書房、7月、2600円+税 〔詳細〕
 *イギリス名門貴族の出身にして、社会主義者。映画プロデューサーで、国際卓球連盟会長、アイヴァー・モンタギューの活躍と、卓球を巧みに取り入れてゆく中国の姿を描く。中国が卓球王国となるきっかけを作ったスパイと、激動の20世紀・年代記。

小林英美 『ワーズワスとその時代:『リリカル・バラッズ』と読者層』 勉誠出版、7月、4600円+税 〔詳細〕
 *18世紀中頃から識字率が上昇し、それに比例して趣味としての読書が流行した。英国ロマン派を代表する詩人ワーズワスとコウルリッジの共同詩集『リリカル・バラッズ』は、そんな読者が増大する変革期の作品である。読者を支えた読書施設や出版事情等の文化史的考証をふまえて、詩人ワーズワスと当時の読者の相互影響関係を探る。

 
◆2015年8月刊行予定
ポール・オフィット/ナカイサヤカ訳 『代替医療の光と闇:魔法を信じるかい?』 地人書館、8/12800円+税 〔詳細〕
 *代替医療大国アメリカにおいて、代替医療がいかにして現在の地位を築き、それによって本来助かるべき人々がいかに苦しめられてきたか? メディアと政治と産業が一体となって進められてきた「もう一つの医療産業」の実態を描く。

ロバート・N・プロクター/宮崎尊訳 『文庫 健康帝国ナチス』 草思社文庫、8/41200円+税 〔詳細〕
 *反タバコ運動や食生活改善運動を強力に推し進めた第三帝国。その背後にある歪んだユートピア思想に迫る異色のナチス研究書。→元版は草思社、20039月刊行。

五十君靜信監修 『図解でよくわかる毒のきほん:毒の科学から、猛毒生物、毒物劇物の取扱方法まで』 誠文堂新光社、8/51600円+税 〔詳細〕
 *毒の分類、毒の強さランキング、食べ物の中に含まれる毒物などちょっと知りたい一般的な知識から、麻酔薬や消毒薬、抗生物質など実用的な毒の活用法、薬事法や薬物5法による規制など専門的な情報までを紹介する本書は、まさに「毒」のすべてがわかる一書となっています。

鈴木健二 『戦争と新聞:メディアはなぜ戦争を煽るのか』 ちくま文庫、8/6800円+税 〔詳細〕
 *西南戦争から太平洋戦争、湾岸戦争まで、新聞は戦争をどう伝えたか。多くの実例から報道が本来的に孕む矛盾と果たすべき役割を考察。

ケネス・クラーク/富士川義之訳 『名画とは何か』 ちくま学芸文庫、8/61000円+税 〔詳細〕
 *西洋美術の碩学が厳選された約40点を紹介。なぜそれらは時代を超えて感動を呼ぶのか。アートの本当の読み方がわかる極上の手引き。→元版は白水社、19859月刊行。

藤井幹 『世界の美しき鳥の羽根:鳥たちが成し遂げてきた進化が見える』 誠文堂新光社、8/63200円+税 〔詳細〕
 *世界の美しい鳥の羽根を写真とイラストで紹介。色や形、構造など鳥の羽根の美しさの裏側にある進化の謎にせまります。

トビー・レスター/小林力訳 『第四の大陸』(仮) 中央公論新社、8/63700円+税 〔詳細〕
 *未知の大陸「アメリカ」発見まで古代から人類の世界観はいかに変遷してきたか。地図作製の壮大な歴史を辿る貴重な図版多数収録。

ハンヌ・ライアニエミ/酒井昭伸訳 『複成王子』 新ハヤカワSFシリーズ、8/72000円+税 〔詳細〕
 *量子怪盗ジャン・ル・フランブールと戦闘美少女ミエリは、地球に向かう。地球では有力者の娘タワッドゥドゥのもとに奇妙な命令が…。

■ヘルムート・シュミット 『タイポグラフィ・トゥデイ 増補新装版』 誠文堂新光社、8/113800円+税 〔詳細〕
 *1980年に「アイデア」別冊として刊行された本書は、タイポグラフィの名著として国際的に高く評価されてきた。2002年の新版では同時代のデザイナーを増補し、モダン・タイポグラフィを21世紀に橋渡しする古典として新しい世代の読者を獲得した。そして再び生まれ変わり、収録内容のアップデートはもちろん造本仕様も大幅に変更。回顧とは無縁のネクスト・モデルとして、タイポグラフィの神髄を現代にうたいあげる。→2002年版は昔読んだが、全く良さが理解できなかった。

結城浩 『暗号技術入門 3 秘密の国のアリス』SBクリエイティブ、8/153000円+税 〔詳細〕
 *現代の暗号技術の基礎について、たくさんの図とやさしい文章で解説しています。この第3版では、これまでの基本的な暗号技術の解説に加えて、大幅な加筆修正を行います。

植木不等式 『ぼくらの哀しき超兵器:軍事と科学の夢のあと』 岩波現代全書、8/192500円+税 〔詳細〕

早川書房編集部 『海外SFハンドブック』 ハヤカワ文庫 SF8/211000円+税 〔詳細〕
 *ジャンル入門者から長年読み続けてきたマニアまで、海外SFを愛するすべての読者におくるガイドブック。待望の最新版。

早川書房編集部 『海外ミステリ・ハンドブック』 ハヤカワ文庫HM、8/21880円+税 〔詳細〕
 *ジャンル入門者から長年読み続けてきたマニアまで、海外ミステリを愛するすべての読者におくるガイドブック。待望の最新版。

デイヴィッド・J・ハンド/松井信彦訳 『「偶然」の統計学』 早川書房、ハヤカワ・ノンフィクション、8/212000円+税〔詳細〕
 *ありえないことは結構頻繁に起こっている。統計学上のこの「常識」はなぜ直感的に受け入れにくいのかを丁寧に解説する数学解説。

ミルチャ・エリアーデ、ヨアン・ペテル・クリアーノ/佐々木啓、奥山史亮訳 『エリアーデ=クリアーヌ往復書簡 19721986慶應義塾大学出版会、8/215500円+税 〔詳細〕
 *宗教学の礎を築いたミルチャ・エリアーデと、彼がもっとも親愛し、学問的継承を託したヨアン・クリアーヌが、1972年から1986年までに交わした111通の往復書簡。エリアーデの素顔や新たな事実が窺われ、新しい研究材料を提供する。クリアーヌが師エリアーデに与えた影響が甚大であることも彼らの親密なやりとりから明かされる。

『美術品所蔵レファレンス事典:日本絵画篇(古代~近世)』 日外アソシエーツ、8/2136000円+税 〔詳細〕
 *古代から近世までの日本絵画作品2.2万点がどの美術館・博物館に所蔵されているかわかる索引ツール。画家名の50音順に、作品名、所蔵先、国宝・重文指定を記載、画家の生没年・別名等もわかる。

山田健太、植村八潮、野口武悟編 『マスコミ・ジャーナリズム研究文献要覧19452014 日外アソシエーツ、8/2137000円+税 〔詳細〕
 *19452014年の70年間に発表された研究文献を体系化した文献目録。言論法、情報メディア発達史、メディア批評など基礎から最新研究まで3万点を収録。「事項名索引」「著者名索引」「収録誌名一覧」付き。

■アンドルー・ペティグリー/桑木野幸司訳 『印刷という革命:ルネサンス時代の本と日常生活』 白水社、8/224800円+税 〔詳細〕
*本とは手書き写本であったヨーロッパに印刷された本が生まれたことで、人々の暮らしや政治・宗教・経済・文学はどう変わったのか。

東田雅博 『ジャポニスムかシノワズリか:西洋美術に与えた衝撃』 中央公論新社、8/242000円+税 〔詳細〕
 *19世紀後半から20世紀前半の西洋で盛行したジャポニスムと、これに先行したシノワズリは、どちらが根底的な影響を与えたのか。

ベルンハルト・ビショッフ/佐藤彰一・瀬戸直彦訳 『西洋写本学』 岩波書店、8/2512500円+税
 
難波祐子 『現代美術キュレーター・ハンドブック』 青弓社、8/252000円+税 〔詳細〕
 *博物館や美術館などで作品収集、展示、調査・研究を司る専門職=キュレーターとはどんな職業であり、その仕事内容はどのようなものなのか。仕事の中心となる展覧会の企画の立て方から魅力的な展示作りのノウハウ、予算管理の仕方、作品の借用や輸送計画、アーティストとの共同作業、カタログ作成など、「展示」「展覧会」の具体的なハウツー・実務を著者の経験やさまざまなエピソードを交えて解説する。

アダム・カバット 『江戸化物草紙』 角川ソフィア文庫、8/25960円+税
*→元版は、小学館、19992月刊行。
 
若尾政希編 『書籍文化とその基底』 平凡社、本の文化史 38/272300円+税 〔詳細〕
 *商業出版の成立から読書と生活習慣、教育装置、歴史意識まで、書籍文化を生み、書籍文化が生んだ環境を、多様な視角から描く。

■アンソニー・グラフトン/福西亮輔訳/ヒロ・ヒライ監訳解題 『テクストの擁護者たち:近代ヨーロッパにおける人文学の誕生』 勁草書房、BH叢書 38/317500円+税 〔詳細〕
 *古典とはなにか。どのようにして選ばれ、伝えられてきたのか。ルネサンス以降に盛んになる古代ギリシア・ローマの古典の再生と受容、旧約聖書と各国史を結びつけて天地創造から世界の終末まで描こうとする普遍史や年代学、真作と偽作の問題、聖書やホメロスの叙事詩─古典テクスト解釈の歴史をたどり、人文学の誕生と伝統を明らかにする。

■アンドルー・ホッジス/土屋俊、土屋希和子、村上祐子訳 『エニグマ:アラン・チューリング伝下』 勁草書房、8/312800円+税 〔詳細〕
 *チューリングのエニグマ攻略が大戦を終わらせ、世界が冷戦へと向かう頃、コンピュータ開発競争が熱を帯びた。彼の頭脳もその一角を占める。はたして勝利は誰の手に? さらに彼は動植物の形態研究にも踏み出していく。だが新しい活躍の一方、人生は時代に翻弄される。これは悲劇なのか? 非業の最期まで、著者ホッジスはチューリングの時間に寄り添い続ける。

山崎光夫 『薬で読み解く江戸の事件史:知られざる江戸医学の智恵』 東洋経済新報社、8/311500円+税 〔詳細〕
 *家康の本当の死因とは?島津斉彬や孝明天皇怪死事件の真相とは?「薬」をキーワードに江戸事件史の謎を解き明かす。

■今田寛 『ことわざと心理学:人の行動と心を科学する』 有斐閣、8月中旬、2000円+税 〔詳細〕
 *目は本当に口ほどに物を言う? 笑う門には福来たる? 親が無くても本当に子は育つ? ことわざに表れた人の心を題材に、心理学ではどういう実証研究がなされてきているのか、そこから何が言えるのかを、噛みくだいて解説する。

金沢百枝 『ロマネスク美術革命』 新潮選書、8
 
服部良久編著 『コミュニケーションから読む中近世ヨーロッパ史:紛争と秩序のタペストリー』 ミネルヴァ書房、MINERVA 西洋史ライブラリー8月、7000円+税 〔詳細〕
 *様々な領域からコミュニケーションの多様なあり方や紛争解決に果たす役割を考察。西洋中近世史の新たな側面を提示する一冊。→気になるのは、「第16章 彷徨える異端者たちの行方――中世南フランスにおける「カタリ派」迫害と抵抗活動」(図師宣忠)あたりか。→7月刊行予定が8月に延期。

エレン・フランケル/ベツィ・P・トイチ画/木村光二訳 『図説ユダヤ・シンボル事典』 悠書館、86000円+税 〔詳細〕
 *4千年の歴史のなかでユダヤ民族がはぐくんできた豊かな象徴の数々―言葉とイメージが密接に結びついた、ユダヤ文化の核心を表現するシンボル265項目を厳選し、古代の起源から現代にいたる意味の変遷をたどり、イラストとともに解説した、わが国初の事典!2月刊行予定が4月に延期。→6月に延期。→7月に延期。→8月に延期。

リディア・デイヴィス/岸本佐知子訳 『サミュエル・ジョンソンが怒っている』 作品社、8月、1900円+税 〔詳細〕

佐藤卓己編 『青年雑誌論』(仮) 岩波書店、8
 
◆2015年9月以降刊行予定
佐藤卓己 『「図書」のメディア史』 岩波書店、9
 
斎藤英喜編 『神話・伝承学への招待』 思文閣出版、9月、2300 円+税 〔詳細〕
 *これまで別々のジャンルで扱われてきた「神話」と「伝説」「昔話」について、総合的・学問的に研究する「神話・伝承学」。本書は11の章と7つのコラムにより、魅力ある「神話・伝承学」の世界へいざなう、格好の入門書。

風間賢二 『ファミリー・ブラッド:家族にはつねにすでにモンスターが潜んでいる!』(仮)彩流社、10/231600円+税 〔詳細〕
*カルトな「文学」と「映画」を素材として家族内部にすでに潜在する恐るべき「怪物/モンスター」を白日のもとに曝す。→この本もアナウンスばかりで刊行が遅れている。→遂に2015123日刊行予定に延期!→さらに20151023日刊行予定に延期!

伊藤和子 『ファスト・ファッションはなぜ安い?』 コモンズ、10/251500円+税 〔詳細〕
 *あなたの着る安い服は、アジアの少女たちの過酷な労働から生まれている! バングラデシュの縫製工場が違法な建て増しで崩壊し、1100人が亡くなった。中国のユニクロの下請け工場では、長時間労働や安い給料や劣悪な労働環境で労働者たちが働いている。買うのを止めれば、問題は解決するのか?

権田萬治 『謎と恐怖の楽園で:ミステリー批評55年』 光文社、秋 〔詳細〕
 *来年はミステリー批評を始めて、55年になる。それを記念しての評論集の出版だそうである。

■シャーリイ・ジャクスン/市田泉訳 『ただの平凡な日』(仮) 東京創元社、秋 〔詳細〕
 *日本オリジナル短編集。単行本未収録作や未発表原稿が中心。育児エッセイまで入ってるらしい。ファン垂涎のお蔵出し作品集。

ウンベルト・エーコ橋本勝雄訳 『プラハの墓地』 東京創元社 〔詳細〕
*史上最悪の“偽書”と呼ばれることもある「シオン賢者の議定書」を書いた男、シモーネ・シモニーニの回想録という形をとった、19世紀ヨーロッパを舞台に繰り広げられる歴史大陰謀小説。

エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ/檜垣立哉・山崎吾郎訳 『食人の形而上学:ポスト構造主義的人類学への道』(仮)洛北出版 〔詳細〕

岩崎賢 『アステカ人の供儀:血・花・笑・戦』(仮) 刀水書房、刀水歴史全書 〔詳細〕
 *古代メキシコに偉大な文明を打ち立てたアステカ人の宗教的伝統の中心的要素であった生贄の儀礼のリアリティに、古代語文献・考古学史料・民族学史料・図像史料を駆使して肉迫しようとする、本邦ではほとんど他に例のない意欲的試み。


◆2015年中に出るかどうか(時々知らない間に刊行されていることもあります)
早川書房創立70周年文庫企画「ハヤカワ文庫補完計画」の第2弾として発表されている。刊行時期はすべて未定。
早川書房編集部編 『冒険・スパイ小説ハンドブック〔新版〕』
コードウェイナー・スミス/伊藤典夫・浅倉久志訳 『人間の再発見〈人類補完機構〉全短篇』(仮)【初訳】

藤井淑禎ほか編 『江戸川乱歩大事典』 勉誠出版
 
紀田順一郎 『日本人と蔵書』
 
小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 作品社 〔詳細〕
 *新潮社から出た単行本の復刻ではなく、初出雑誌の『新青年』を底本にする初の試みです。両者の異同や法水が羅列する固有名詞等にも細かく注をつけます。→垂野創一郎氏の「プヒプヒ日記」参照。

小林繁子 『近世ドイツの魔女裁判:民衆世界と支配権力』 ミネルヴァ書房 〔詳細〕
*平成27年度の科研費(研究成果公開促進費)刊行予の学術書。A5330頁を予定。実際の刊行時期は未定。

■ラリー・プリンチーペ/ヒロ・ヒライ訳 『錬金術の秘密』 勁草書房、BH 叢書 〔詳細〕
 *2014年予定となっているが未刊。

U.ペンツェンホーファー 『評伝・パラケルスス』 勁草書房、BH 叢書(未定) 〔詳細〕

■ミハイル・エリザーロフ/北川和美訳 『図書館司書』 河出書房新社
*失われた奇書をめぐり図書館で戦争が始まる。現代ロシアが生んだ破壊的スプラッターノヴェル。→7月刊行予定という情報もあったが、未刊。
 
高山宏訳 『完訳 ポリフィロス狂恋夢』 東洋書林
 
■鈴木宏『書肆風の薔薇から水声社へ』(仮)論創社、「出版人に聞く」シリーズ 〔詳細〕

■鏡明 『マンハントとその時代』(仮)フリースタイル 〔詳細〕
*雑誌《フリースタイル》連載。

ロミ 『自殺の歴史』 国書刊行会
 
■松田行正、ミルキィ・イソベ、木内達朗 『デザイン・プレゼンテーションの哲学』 左右社、神戸芸術工科大学レクチャーブックス 〔詳細〕
*いつの間にか近刊予告からはずされていた。刊行中止か?

東雅夫・下楠昌哉共編 『幻想と怪奇の英文学Ⅱ』 春風社
 
■木本至 『明治の諷刺雑誌かく闘えり:「団団珍聞」「驥尾団子」がゆく』 白水社、2015/5/30?、2800円+税 〔詳細〕
 *創刊者は『西洋見聞録』の著者、記者は戯作者・漢学者等の鬼才揃い。激動の明治時代に対し二つの反骨雑誌がどんな諧謔諷刺の矢を放ったかを、多数の図版 (123) と共に鮮やかに再現。→あるサイトでは「生産中止」(刊行中止とはどう違う?)という表示も。

■ジュール・ヴェルヌ/石橋正孝訳・解説 『地球から月へ/月をまわって/上を下への』 インスクリプト、3900円+税 〔詳細〕
*ジュール・ヴェルヌ〈驚異の旅〉コレクション全5巻刊行開始。第1巻は完訳ガンクラブ三部作より。→20149月刊行予定が延期に。→インスクリプトのサイトには3月末とあるが刊行にならず。→6月刊行予定に変更。→どうやら未刊。

■アニー・ジェイコブセン/田口俊樹訳 『ペーパークリップ作戦:アメリカにナチスの科学者を招いた極秘プロジェクト』 太田出版、2400円+税 〔詳細〕
 *この作戦は、『エリア51』の注に記載されていた。6月刊行予定だったが、未刊。

POISON 毒のある動物たち』 エクスナレッジ、1800円+税 〔詳細〕
 *世界中に生息する毒のある生き物を、ユーモラスな文体で、生息域、発見の経緯、進化の過程、毒の程度などについて詳しく紹介。取り上げる生き物は、カモノハシ、ズグロモリモズ、ハネカクシ、クリソミドビートル、ネコメガエル、サザンフランネルモス、センニンフグ、などなど哺乳類から昆虫、両生類、魚類まで多岐にわたる。→630日発売予定となっているが、未刊の模様。

 

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Author:夢幻庵主人
隠居生活続行中。

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