FC2ブログ

■2015年美術展覧会予定 (Ver.2)

20155月以降で主に東京周辺(一部関西等含む)で開催する美術展覧会の予定である。4月までに終了したものは含まない。老生の好みで選択しており、網羅性はない。若干、2016年にかかるものも含む。また巡回展の場合は、東京以前/以後に開催される可能性がある(一部記載)。
記載は、会場「展覧会名」会期:主な休館日および関連情報のリンク先の順。*以下の紹介記事は主に各館の文章を利用しているため、不揃いである。■は東京周辺、◆はその他地域。は既に見たもの。
展覧会名や会期等が変更となったり、リンク先も予告なく変更となる場合がある。休館日は原則であり、祝日となった場合は翌日が休館日となることもある。
 
1月開始 
 
ブリヂストン美術館 コレクション展 ベスト・オブ・ザ・ベスト」 1/31~5/17:月休 〔詳細〕
印象派、ポスト印象派から20世紀のフォーヴィスム、キュビスム、抽象絵画へ。それらの影響を受けて出発、発展した日本の洋画。さらに、第二次世界大戦後の抽象絵画も紹介。なお、ビルの建て替えに伴う新築工事のため、2015年5月18日から数年間、長期休館する由。

 
2月開始 
 
 2015M 001
■三菱一号館美術館 「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展:アメリカ合衆国が誇る印象派コレクションから」 2/75/24:月休 〔詳細〕
*ワシントン・ナショナル・ギャラリーの大規模な改修を機に、フランス印象派とポスト印象派のコレクションより、本初公開38点を含む計68点を展示します。

2015P 001
■国立新美術館 「ルーヴル美術館展:日常を描く―風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄」 2/216/1:火休 〔詳細〕
*フェルメールの傑作《天文学者》が初来日するほか、ティツィアーノ、レンブラント、ルーベンス、ムリーリョ、ル・ナン兄弟、ヴァトー、ブーシェ、シャルダン、ドラクロワ、ミレーなど、各国・各時代を代表する巨匠たちの名画が一堂に会します。膨大なコレクションを誇るルーヴル美術館だからこそ実現できる、時代と地域を横断する、かつて例を見ない大規模な風俗画展です。→京都市美術館(6/169/27)に巡回。

■水戸芸術館現代美術ギャラリー 「山口晃展:前に下がる下を仰ぐ」2/215/17:月休 〔詳細〕
*今回の個展「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」は、この変わったタイトル自体が彼の人生観、芸術観を表した諧謔味にあふれたものとなっています。いろいろなプロポーションのギャラリーが縦に連なるという当館の特性を生かし、順路に沿って歩いて行くと一部屋ごとに作品世界が展開してゆくように展示が構成されます。作家の思考過程を覗くようなつもりで会場を散策しながら、現代と過去、現実と非日常が混然となった山口ワールドをご体験ください。

◆清水三年坂美術館 「明治の彫刻」 2/215/17:月火休 〔詳細〕
*今回の展示では、高村光雲や石川光明、安藤緑山らの牙彫・木彫作品に加え、堆朱陽成や逸見東洋の堆漆作品、旭玉山、田中一秋らの彫嵌作品などを展示する。日本ではなかなか見る機会がない、明治の多様な彫刻美術をご高覧いただきたい。
 
3月開始 
 
 2015J 001
■国立西洋美術館 「グエルチーノ展:よみがえるバロックの画家」 3/35/31:月休 〔詳細〕
*グエルチーノ(1591-1666年)はイタリア・バロック美術を代表する画家として知られます。19世紀半ば、美術が新たな価値観を表現し始めると、否定され忘れられてしまいましたが、20世紀半ば以降、再評価の試みが続けられております。この知られざる画家の全貌を約40点の油彩画によって紹介する、わが国初のグエルチーノ展です。

◆大阪文化館・天保山 「魔女の秘密展:ベールに包まれた美と異端の真実」 3/75/10:会期中無休 〔詳細〕
*今までうかがい知ることのできなかった“魔女”を日本で初めて、多角的に紹介するものです。日本でイメージする魔女とは異なる、「本当の魔女」の姿とは―。ドイツ・プファルツ歴史博物館、ローテンブルク中世犯罪博物館のほか、オーストリア、フランスの各美術館・博物館の全面協力のもと、絵画やまじない道具、魔女裁判に関する書物や資料、拷問道具など、日本初公開を含む約100点を一堂に紹介。→新潟県民会館・ギャラリー (5/237/5);名古屋市博物館(7/189/27);えんてつホール[浜松・遠鉄百貨店](10/1011/24);広島・NTTクレドホール(12/192016/1/17);福岡[予定](2016/45);東京[予定](2016/6)に巡回。

Senoku0 001
泉屋博古館分館 「小川千甕:縦横無尽に生きる」 3/75/10:月休 〔詳細〕
*京都に生まれ育ち、渡欧してルノワールと交遊した日本近代の異色の画家・小川千甕(せんよう・ちかめ)。彼は仏画を描き、洋画を学び、漫画に手をそめ、日本画家、そして南画家となった、まさに縦横無尽な画家です。千甕の初めての大規模回顧展となる本展は、忘れられていた画家に新たなスポットを当てます。→京都文化博物館(12/82016/1/31)に巡回。

Fuchu1 001
■府中市美術館 「動物絵画の250年」3/75/6:月休 〔詳細〕
*「姿を伝えること」「動物という存在の力」「かわいらしさの表現」など、色々な視点から江戸時代の動物の絵を眺めます。
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/dobutu250.html
 
 Raku1 001
◆樂美術館 「樂歴代 装飾への荷担・抑制と解放」 3/78/2:月休 〔詳細〕
*本展は長次郎茶碗を戴き、歴代の装飾表現のあり様を窺います。琳派の祖・光悦と親しい交友を結び、光悦から創造の魂を受け取った三代道入、四代一入のプリミティブな文様表現、五代宗入の鉢、向付に見られる三彩色釉の世界、さらに十四代覚入の伝統様式とモダンの調和、十五代吉左衞門の現代琳派に通じる多様な装飾表現など、樂歴代の「装飾への荷担」を追って行きます。

Nisemono 001  
国立歴史民俗博物館 「大ニセモノ博覧会:贋造と模倣の文化史」 3/105/6:月休 〔詳細〕
*この企画展示では、「ホンモノ」に対する「ニセモノ」を単に展示するのではなく、「ニセモノ」と「ホンモノ」の複雑な関係が、時代や社会背景によって、どのような原理で振幅してきたのかを明らかにしていきます。

 Tohaku2 001
■東京国立博物館 コルカタ・インド博物館所蔵インドの仏:仏教美術の源流」3/175/17:月休 〔詳細〕
*インド東部の大都市コルカタ(旧カルカッタ)にあるアジア最古の総合博物館・インド博物館が所蔵する仏教美術の優品を紹介します。古代初期を代表するバールフット遺跡の出土品、仏像誕生の地であるガンダーラやマトゥラーの美術など、インド仏教美術のあけぼのから1000年を超える繁栄の様子をたどります。

 Suntory0 001
サントリー美術館 生誕三百年 同い年の天才絵師若冲と蕪村」3/185/10:火休 〔詳細〕
*正徳6年(1716)は、尾形光琳が亡くなり、伊藤若冲と与謝蕪村というふたりの天才絵師が誕生した、江戸時代の画壇にとってひとつの画期となりました。若冲と蕪村の代表作品はもちろん、新出作品を紹介するとともに、同時代の関連作品を加えて展示し、人物、山水、花鳥などの共通するモチーフによって対比させながら、彼らが生きた18世紀の京都の活気あふれる様相の最も輝かしい一断面をご覧いただきます。

 Bunkamura1.jpg
Bunkamuraザ・ミュージアム 「ボッティチェリとルネサンス:フィレンツェの冨と美」 3/216/284/134/20のみ休 〔詳細〕
*ヨーロッパ全土の貿易とビジネスを支配し、ルネサンスの原動力となった金融業の繁栄と近代に通じるメセナ活動の誕生を、フィレンツェの趨勢と運命をともにしたボッティチェリ作品十数点に加え、絵画、彫刻、工芸、資料など約80点によって浮き彫りにします。

■宮内庁三の丸尚蔵館 「鳥の楽園:多彩、多様な美の表現」 3/216/21:月・金休(4/21-235/19-21休) 〔詳細〕
*当館が所蔵する19世紀から現代までの作品を中心に、国内だけでなく、海外のものも含めて、鳥を主題とした作品の数々を紹介いたします。美術の世界に棲む鳥の楽園へようこそ。

■東京ステーションギャラリー 北陸新幹線開業記念 1 富山県立近代美術館コレクションから ピカソと20世紀美術」3/215/17:月休 〔詳細〕
*国内でも有数の充実したコレクションで知られる富山県立近代美術館所蔵品から、ピカソ、ルオー、エルンスト、ミロ、フォンタナ、ベーコン、リヒターなど、20世紀を代表するアーティストの名品約90点を紹介しながら20世紀美術の全体像を概観します。

 2015Q 001
■国立新美術館 「マグリット展」 3/256/29:火休 〔詳細〕
*言葉やイメージ、時間や重力といった、私たちの思考や行動を規定する“枠”を飛び超えてみせるルネ・マグリット独特の芸術世界は、その後のアートやデザインにも大きな影響を与え、日本でも高い人気を誇ります。日本におけるマグリットの展覧会は、1970年代以降何度か開かれてきましたが、本格的な回顧展は2002年以来、実に13年ぶりとなります。ベルギー王立美術館、マグリット財団の全面的な協力を得て、世界10か国以上から代表作約130点が集まります。→京都市美術館(7/1110/12)に巡回。

■江戸東京博物館 徳川家康没後400年記念 大関ヶ原展」 3/285/17:月休 〔詳細〕
*「関ヶ原合戦画屏風」「関ヶ原合戦絵巻」の出陳数10点以上(3会場合計・予定)は過去最多。合戦に参加した主たる武将の武具を史上最大級の規模で展示。→京都文化博物館 6/27/26;福岡市博物館 8/710/4に巡回。
 
4月開始 
 
■太田記念美術館 「広重と清親:清親没後100年記念」4/15/28:月休 〔詳細〕
*新時代が幕を開け社会が変動する明治前期、広重が発展させた風景版画の世界に小林清親という新たな才能が登場します。西洋絵画の技法を吸収した清親は「光線画」と称する手法で、文明開化によって様変わりする都市の風景をみずみずしく描き出しました。本展では清親の没後100年を記念し、広重と清親の風景画をはじめ戯画・花鳥画の代表作を多数公開いたします。

■早稲田大学演劇博物館 「幻燈展:プロジェクション・メディアの考古学」 4/18/2 〔詳細〕
*早稲田大学演劇博物館は、映画以前に存在したプロジェクション・メディアである写し絵、幻燈のスライドのコレクションを3000点以上所蔵し、題材も多岐にわたっています。これらのスライドは貴重な文化財であるのみならず、近代日本の姿を映像で伝える重要な資料でもあります。本展では、写し絵・幻燈のスライドや投影装置などの歴史的資料を展示するとともに、デジタルデータを用いたインタラクティブな仕掛けや映像・メディア作品を紹介し、新旧のプロジェクション・メディアの魅力と可能性を引き出すことを目指します。
 
■弥生美術館 「日本の妖美 橘小夢展:幻の作品を初公開」 4/36/28:月休 〔詳細〕
*橘小夢(18921970)の作品のうち、初期の肉筆画は、あまり公開されたことがありません。なぜなら大正12年、31歳の時に小夢は関東大震災に遭遇し、作品の多くを焼失したからです。しかし、郷里の秋田県で数点確認され、ご紹介できることになりました。若き日の瑞々しい感受性にあふれた作品を含む総数約200点の作品により、橘小夢の妖しく幻想的な世界を堪能いただきます。

Okada1 001
■岡田美術館 「あの歌麿が帰ってきた!:「深川の雪」再公開」4/38/31:会期中無休 〔詳細〕
*近年奇跡的に発見され、20144月から6月にかけて60余年ぶりに公開された喜多川歌麿「深川の雪」。縦2メートル、横3.5メートルにも及ぶあの大作を、1年ぶりに公開いたします。

 2015N 001
■東京藝術大学大学美術館 「ダブル・インパクト:明治ニッポンの美」 4/45/17:月休 〔詳細〕
*ボストン美術館と東京藝術大学のふたつのコレクションを合わせる“ダブル・インパクト”によって、19世紀後半からはじまる日本と西洋との双方向的な影響関係を再検討します。→名古屋ボストン美術館(6/68/30)に巡回。

 Pola1 001
■ポーラ美術館 「セザンヌ:近代絵画の父になるまで」 4/49/27:会期中無休 〔詳細〕
*当館のコレクション9点に加え、国内に収蔵されているセザンヌ作品を集めて、「近代絵画の父」になるまでにセザンヌがいかに歩みを進めたのかを、同時代の芸術家たちとの交流や対話を跡づけながら検証していきます。

 Kinoko 001
武蔵野市立吉祥寺美術館 「小林路子の菌類画:きのこ・イロ・イロ」 4/45/174/30 〔詳細〕
*「きのこ」の魅力にとりつかれ、約30年間、山野に通い、「きのこ」を探し、絵に描く、という暮らしを重ねてきました。多種多様な「きのこ」と出会い、その一体一体と忠実に向き合い続けることで、緻密で類まれなる「きのこ」画の世界を築き上げた小林は、現在、日本の菌類画の第一人者ともいえる存在です。「ボタニカル・アート」とは一味異なる菌類画のテイスト。迫真的で幻想的で魅惑的な「きのこ」の森の入口へと皆さまをお招きします。

練馬区立美術館 開館30周年記念 没後100年小林清親展」 4/55/17:月休 〔詳細〕
*幕府の下級役人の子として生まれた小林清親は、江戸幕府の崩壊を体験し、変貌した新しい都市東京を舞台に、光と影を巧みに操る風景画“光線画”でセンセーショナルなデビューを果たしました。その後は風刺画、戦争画など時代の流れに即したテーマを追い続けたまさに“最後の浮世絵師”です。20数年ぶりに公開される写生帖、新発見の資料を加え、小林清親像、また江戸・東京の姿を検証する展覧会です。

渋谷区立松濤美術館 「いぬ・犬・イヌ」 4/75/24:月休 〔詳細〕
*本展では、埴輪に始まり、近世・近代、そして現代の画家や彫刻家により描かれ象られてきた作品約90点を陳列し、犬と人との関わりの歴史を顧みるとともに、その愛くるしい姿をめでたいと思います。

2015R 001  
◆京都国立博物館 「桃山時代の狩野派:永徳の後継者たち」 4/75/17:月休 〔詳細〕
*狩野派史上最大のピンチにおちいった慶長年間前後に着目し、永徳没後、「豪壮」から「華麗」へ、さらに新たな為政者・徳川家に対応すべく、「瀟洒淡麗」へと画風を変えていく一大転換の過程を、永徳の後継者たちの作品を一堂にして辿ります。

 Idemitsu1 001
■出光美術館 「東洋の美:中国・朝鮮・東南アジアの名品」 4/116/14:月休 〔詳細〕
*中国の原始・古代の土器や朝鮮陶磁、ベトナムやタイといった東南アジア諸国の陶磁器を中心に、金工品や漆器、玉器など、魅力あふれる東洋の美の世界をお楽しみください。
 
■目黒区美術館 有朋自遠方来 新潟市美術館の名品たち:ピカソとクレーもやってきた」 4/116/7:月休 〔詳細〕
*目黒区美術館に2年先立ち開館した新潟市美術館は今年開館30周年を迎えます。本展覧会では、新潟市美術館が形成してきた良質なコレクションのうち、代表的かつ魅力的な名品をご紹介します。そして、同じ時期、公立美術館をとりまく同じ時代背景のもと、形成されてきた当館コレクションとの間に「同じ作家の異なった作風や制作時期の作品」をはじめ、いくつかの「照応関係」を設定し、ふたつの美術館コレクションの「加算」から生まれる新しい拡がりを示すことも試みます。

 Film 001
■東京国立近代美術館フィルムセンター 「シネマブックの秘かな愉しみ」 4/148/2:月休 〔詳細〕
120年になろうとする映画の歴史―その誕生の瞬間から、書物は映画とともにありました。映画史を知るための基本文献、明治・大正期の貴重書や無声映画時代の“映画文庫”、豪華な大型本・愛らしい豆本、こども向けの本や優れたデザインの書籍、映画という職業をめぐる本まで、映画史と寄り添って脈々と生み出され、さまざまな魅力を放つ日本の映画書を一堂に集めて展示し、併せて、映画の本を収集している日本各地の映画図書館をご紹介します。

 2015T 001
◆大阪市立美術館 「肉筆浮世絵:美の競艶」 4/146/21:月休 〔詳細〕
*アメリカ・シカゴの実業家ロジャー・ウェストンにより収集された肉筆浮世絵を紹介する里帰り展です。個人コレクションとしては世界有数の規模と質を誇るウェストンコレクションから肉筆浮世絵の名品約130点を、近世初期から明治に至るまで歴史的に系統立てて展観します。→北斎館(7/1110/13);上野の森美術館(11/202016/1/17)に巡回。

 Tobi1 001
■東京都美術館 「大英博物館展:100のモノが語る世界の歴史」4/186/28:月・5/7休 〔詳細〕 
700万点を超える大英博物館の収蔵品から選び出した100作品を通じて、200万年前から現代に至る人類の創造の歴史を読み解こうとする試みです。

 Nezu0 001
根津美術館 尾形光琳300年忌記念 燕子花と紅白梅:光琳デザインの秘密」 4/185/17:月休 〔詳細〕
*当館とMOA美術館では、両館がそれぞれ所蔵する「燕子花図屏風」と「紅白梅図屏風」、光琳が描いた2点の国宝の屏風を中心とする特別展を開催します。当館では、本阿弥光悦や俵屋宗達らの作品と親しんで育まれた光琳のデザイナーとしての仕事に迫ります。

 Yamatane1 001
■山種美術館 上村松園生誕140年記念 松園と華麗なる女性画家たち」 4/186/21:月休 〔詳細〕
*今年は日本画家・上村松園の生誕140年にあたります。これを記念し、松園を中心に、近代・現代日本画壇における女性画家たちに注目した展覧会を開催いたします。
 
 Jissen 001
■実践女子学園香雪記念資料館 「華麗なる江戸の女性画家たち 実践女子学園創立120周年記念特別展 4/186/21:月休 〔詳細〕
*江戸時代を代表する女性画家の作品を展示します。描く女性の身分は、内親王から市井の女性までさまざまです。また、職業的な活動ばかりでなく、趣味としてあるいは教養として絵を嗜んだ人たちもいます。品格をたたえた画面からは、男性社会の中で自分の生き方を通した彼女たちのしなやかさと、静かなしたたかさが伝わって来るようです。

 Hibiya1 001
■千代田区立日比谷文化図書館 「ルドゥーテ「美花選」展」 4/186/19 〔詳細〕
*本展では、ルドゥーテの「美花選」の作品を、展示替えにより全144点紹介すると共に、肉筆の作品や資料等も交えて、華麗な花の世界を紹介いたします。

◆山梨県立美術館 「夜の画家たち:蝋燭と光とテネブリスム」 4/186/14:月休 〔詳細〕
*フランスのジョルジュ・ド・ラ・トゥールやオランダのレンブラントらによって、夜や闇の背景から炎や灯の光によって対象を浮かび上がらせる劇的な場面を演出したテネブリスム(暗闇主義)が流行した。一方、日本では、近代になって初めて西洋美術に出会った画家たちがテネブリスムに魅了された。本展は、この二つの文化の間で生まれたかつてないこの闇と光の世界の全貌を明らかにしていくものである。←ふくやま美術館(1/243/22)より巡回。
 
Toyo1 001
■東洋文庫ミュージアム 「大地図展:フェルメールも描いたブラウの世界地図」 4/228/9:火休 〔詳細〕
17世紀、黄金期を迎えたオランダで地図作家ブラウが完成させた傑作『大地図帳』(オランダ語版全9巻)。豊かな色彩と豪華な装飾にみちた美しい地図は、フェルメールをはじめ同時代の芸術家にも影響を与えました。日本で初めて全巻が公開されます。

 Tatebayashi1 001
■群馬県立館林美術館 「山名文夫とアール・デコ:資生堂スタイルの確立者」 4/256/28:月休 〔詳細〕
*資生堂のイラストレーター、デザイナーとして活躍した山名文夫(18971980)の作品世界を、アール・デコ様式という切り口から紹介する。彼の生み出した繊細優美な女性像による新聞広告や雑誌広告、パッケージデザインなどを通して、アール・デコの精神と時代の空気を総合的に探る。

■世田谷文学館 開館20周年記念 植草甚一スクラップ・ブック」 4/257/5:月休 〔詳細〕
*本展は、〈映画〉〈文学〉〈音楽〉〈コラージュ〉〈雑学〉〈ニューヨーク〉〈ライフスタイル〉のカテゴリーに分けて主要コレクションを披露する、過去最大規模の展覧会です。1930年代のスクラップ・ブックから晩年のノートにいたるまで、日々の営みから生まれた品々を通じ、散歩や買い物や「勉強」を生涯一貫して徹底的に楽しんだ、植草甚一の独創的な生き方に迫ります。

■玉川高島屋SC 「たまがわ妖怪展:キミもびっくり不思議体験」 4/255/6 〔詳細〕
*江戸時代の絵巻・浮世絵・書籍の展示を通して妖怪の起源やルーツをご紹介し、最新映像技術による体験型シアターアトラクションなどさまざまな角度から「妖怪」の魅力に迫ります。

 Teien1 001
■東京都庭園美術館 フランス国立ケ・ブランリ美術館所蔵 マスク展」 4/256/30:月休 〔詳細〕
*アフリカ、アジア、オセアニア、アメリカから集められたマスク(仮面)をテーマに開催される、日本国内におけるケ・ブランリ美術館初の大規模なコレクション展です。本展は、<>に伝えられるマスクの生き生きとした魅力を展覧し、その表現の本質に迫ろうとするものです。

 Mori1 001
■森美術館 「シンプルなかたち展:美はどこからくるのか」 4/257/5:会期中無休 〔詳細〕
*本展は、古今東西の「シンプルなかたち」約130点を9つのセクションで構成します。古くは先史時代の石器から、現代アーティストによるダイナミックで先鋭的なインスタレーションまで、地理的なひろがりと歴史的なつながりを示しながら展望し、時空を越えた普遍的な美を描き出します。「シンプルなかたち」が備える普遍的な美は、私たちが生きる上で真の豊かさとは何かを問い直すことでしょう。

■印刷博物館 「ヴァチカン教皇庁図書館展II:書物がひらくルネサンス」4/257/12:月休 〔詳細〕
*本展では、ヴァチカン教皇庁図書館所蔵の中世写本、初期刊本、地図、書簡類計21点を中心に、印刷博物館および国内諸機関所蔵の書物を加えた計69点を展示、ルネサンス精神の比類なき生き証人である書物の魅力に迫ります。

 Sogou1 001
■そごう美術館 「エロール・ル・カインの魔術展」 4/255/17 〔詳細〕
*イメージの魔術師と称されるイギリスの絵本作家、エロール・ル・カイン。古今東西の様々な美術様式や映画からインスピレーションを得て描いたル・カインの作品は、物語によって魔術師のごとく自由自在に異なる画風を展開しているのが最大の特徴であり、魅力であるといえるでしょう。

■うらわ美術館 「幕末明治の浮世絵展:探訪・歴史絵から開化絵まで」 4/256/21:月休 〔詳細〕
*本展では、幕末明治の浮世絵1万点余りを誇る浅井コレクションから、大判三枚続きの迫力ある作品を中心に、約100点を紹介します。機知に富み、高い技術で色彩豊かに表現された浮世絵は、新旧の文物が入りまじり賑わう様子や、新時代の到来に沸く人々の活気を今に伝えてくれます。

◆京都文化博物館 琳派400年記念現代作家200人による日本画・工芸展 京に生きる琳派の美」4/255/17:月休 〔詳細〕
*琳派誕生400年を記念し、京都日本画家協会と京都工芸美術作家協会の作家のうち207名が、「琳派」をキーワードに作成した新作の合同展覧会を開催します。巨匠から若手作家まで多彩な顔ぶれとなるこの展覧会で、それぞれの作家の「琳派観」を通して、京都の芸術家が創り出す美の競演をお楽しみ下さい。

 Tohaku1 001
■東京国立博物館 「鳥獣戯画:京都高山寺の至宝」 4/286/7:月休 〔詳細〕
*鳥獣戯画の全貌を紹介するとともに、鳥獣戯画の伝来した京都・高山寺ゆかりの至宝と、再興した明恵上人の信仰と深く関わる美術作品を、かつてない規模で展観します。←京都国立博物館からの巡回。

■日本橋高島屋 「細見美術館 琳派のきらめき:宗達・光琳・抱一・雪佳」 4/295/11 〔詳細〕
*琳派を幅広く蒐集し国内外から高く評価されている細見コレクションを通して、京都・大坂・江戸と3つの都で咲き誇った琳派の系譜、それぞれの特徴や魅力を展覧します。←横浜高島屋(4/154/27)からの巡回。

 
 5月開始 
 
世田谷美術館 「速水御舟とその周辺:大正期日本画の俊英たち」 5/27/5:月休 〔詳細〕
*速水御舟は歴史画から出発し、印象派の点描に似た新南画、中国の院体画を思わせる写実を極めた花鳥画、琳派の奥行を排した金屏風、渡欧後、西洋絵画の群像表現に魅せられ人体表現へと向うなど、画風を目まぐるしく変化させて行きますが、道半ばで夭折してしまいます。本展は御舟の作品と共に周辺作家の作品を一堂に集め、近代日本画の頂点のひとつともいえる御舟芸術がいかにして誕生したかを検証します。

五島美術館 「近代の日本画展」 5/166/21:月休 〔詳細〕
*館蔵の近代日本画コレクションから、「風景表現」を中心に、橋本雅邦、小川芋銭、横山大観、川合玉堂、冨田溪仙、小林古径、橋本関雪、安田靫彦、川端龍子など、明治から昭和にかけての近代日本を代表する画家の作品約40点を選び展観します。宇野雪村コレクションの文房具も同時公開。
 
◆細見美術館 「琳派四百年古今展:細見コレクションと京の現代美術作家」5/237/12:月休 〔詳細〕
*本展は、「陶」の新たな世界を追求する近藤髙広(1958年生まれ)、多義的な表現活動を行う名和晃平(1975年生まれ)、独自の「ニッポン画」を展開する山本太郎(1974年生まれ)、京都ゆかりの3人の現代美術作家の作品と、作家が選んだ琳派作品をはじめとする細見コレクションとの共演展となる。

◆清水三年坂美術館 「蒔絵の小箱」 5/238/16:月火休
 
武蔵野美術大学美術館・図書館 「絵の始まり 絵の終わり:下絵と本画の物語」 5/258/16:日休 〔詳細〕
*日本画における下絵や素描、草稿から、絵師や作家の創作への衝動と試行錯誤の過程を読み解く企画展。近世の狩野家絵師たちの仕事から、近代、現代の作家まで多様な作品を集め、〈絵〉にいたるまでの様々な生成の〈物語〉について考える。河鍋暁斎、竹内栖鳳、土田麦僊、村上華岳、菊地養之助や本学日本画学科教員の作品を展示。

 Suntory1 001
■サントリー美術館 「着想のマエストロ 乾山見参!」 5/277/20:火休 〔詳細〕
*陶工・尾形乾山は、絵画や文学に基づく新しい造形を陶磁の世界に持ち込みました。そしてこの乾山スタイルは、のちの酒井抱一による琳派顕彰活動を経て、京焼の陶工や三浦乾也といった近代にまで続く系譜に受け継がれ、日本を代表する焼物の意匠となっていきます。こうして受け継がれた乾山の美の系譜を数々の作例を通して紹介します。

■東京富士美術館 「レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展:日本初公開「タヴォラ・ドーリア」の謎」 5/288/9:月休 〔詳細〕
*レオナルド・ダ・ヴィンチの未完の大壁画制作計画《アンギアーリの戦い》は、今も多くの謎と痕跡を残しています。本展の中心をなす作品は、失われたレオナルドの壁画の中心部分をなす激烈な「軍旗争奪」の戦闘場面を記録した、《タヴォラ・ドーリア(ドーリア家の板絵)》として知られる著名な16世紀の油彩画です。レオナルドが試みた視覚の革命を検証し、イタリア美術史上の一大エピソードである失われた壁画の謎と魅力に迫ります。→京都文化博物館(8/2211/23)に巡回。

 Nezu1 001
■根津美術館 コレクション展 江戸のダンディズム:刀から印籠まで」 5/307/20:月休 〔詳細〕
*男性のこだわりを凝縮した、刀剣・刀装具・印籠を当館のコレクションより一挙公開。
 
 Senoku1 001
■泉屋博古館分館 住友グループの企業文化力フランス絵画の贈り物:とっておいた名画」5/308/2:月休 〔詳細〕
*明治時代以来、実業のかたわら文化事業にも高い関心を示してきた住友家とグループ各社が長きにわたって収集してきた絵画を紹介するシリーズ第3弾。近代フランス絵画史上に名を残した古典派のジャン=ポール・ローランス、バルビゾン派のミレーやコロー、印象派のモネをはじめ、フォーヴィスムの巨匠ブラマンクやエコール・ド・パリのシャガールなどの知られざる逸品約50点を特別公開。←泉屋博古館(京都)3/21/5/17からの巡回。

 
6月開始 
 
■太田記念美術館 「江戸の悪」 6/26/26:月休 〔詳細〕
*本展は、さまざまな悪人たちのイメージを描かれた浮世絵から探る展覧会です。石川五右衛門、鼠小僧次郎吉などの大盗賊、幡随院長兵衛などの侠客、吉良上野介などの歴史上の人物、悪女、小悪党、悪の妖術使いなど、実在した悪人から物語に登場する架空の人物まで、江戸の「悪」が大集合いたします。

◆京都国立近代美術館 「北大路魯山人の美:和食の天才」 6/198/16:月休 〔詳細〕
*「器は料理の着物」として、和食の魅力を豊かに読み解き、その革新に挑んだ魯山人の仕事を通じて、日本の美意識、もてなしの精神、自然観を結晶させた器と料理の関係を紹介します。魯山人の陶芸・絵画・漆芸・書作品などを中心に、料理や献立に関する著述資料、そして京都の料亭の協力により現代の写真家が新しい視点でとらえた写真・映像を織り交ぜた構成で、美を味わう姿勢を貫いた魯山人の世界観を体感していただけることでしょう。

■三井記念美術館 錦絵誕生250年 フィラデルフィア美術館浮世絵名品展 春信一番!写楽二番!」 6/208/16:月休 〔詳細〕
*フィラデルフィア美術館が所蔵する4,000点以上の浮世絵は、一部作品が里帰りしただけで、日本でまとまった形で紹介されたことは、これまでありませんでした。コレクションから厳選した春信、写楽、歌麿、北斎など150点の珠玉の作品を展示します。

■出光美術館 没後180 田能村竹田」 6/208/2:月休 〔詳細〕
*詩書画の芸術をこよなく愛した代表的な文人に田能村竹田(1777-1835)がいます。彼の生きた幕末日本は、まるで行方を見失ったかのような混沌たる社会でした。そうした日々の中、自らの叡智をもって新たな灯りを点し、憧れを抱く本格的な文人としての書画制作により、芸術の真髄を見究めんとしました。

 Seibi1 001
国立西洋美術館 「ボルドー展:美と陶酔の都へ」 6/239/23:月休 〔詳細〕
*ボルドー市の全面的な協力を得て実現した本展は、先史時代から現代まで、ボルドーの悠久の歴史と美術を展観するものです。ドラクロワやルドン、ゴヤをはじめ、町にゆかりのある数々の画家や作品を紹介するとともに、名高い《角をもつヴィーナス(ローセルのヴィーナス)》をはじめとする貴重な考古・歴史資料から、在りし日の市民生活を物語る数々の装飾芸術品まで幅広い展示をおこないます。

 2015L 001
■三菱一号館美術館 「画鬼・暁斎: KYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル」6/269/6:月休 〔詳細〕
*三菱一号館を設計した英国人建築家ジョサイア・コンドルの業績とともに、彼が敬愛する暁斎のユーモラスで型破りな画業を、日本画から浮世絵、戯画、日記等、展示替えを行いながら約120点を国内外の名品によってご覧いただきます。
 
山種美術館 「前田青邨と日本美術院:大観・古径・御舟」6/278/23:月休 〔詳細〕
*日本美術院を活躍の中心とし、大正から昭和にかけての近代日本画壇を牽引した画家・前田青邨。その生誕130年を記念し、当館所蔵の青邨の作品を一挙公開するとともに、横山大観・菱田春草・下村観山など日本美術院の先人たち、小林古径・安田靫彦・速水御舟・平山郁夫など同時代の画家や後進たちの作品を紹介します。

 
7月開始 
 
■パナソニック汐留ミュージアム 「アール・ヌーヴォーのガラス」 7/49/6:水休 〔詳細〕
*ヨーロッパ随一のガラスコレクションで知られるデュッセルドルフ美術館に寄贈された作品群の展覧会。このコレクションは、アール・ヌーヴォーの二大拠点となったパリとナンシーを舞台に繰り広げられた「新芸術」の成果を示す第一級のガラス作品群で、ドイツ国外では初めてまとまった形で紹介いたします。

Bunkamura ザ・ミュージアム 「エリック・サティとその時代展」 7/88/30:無休 〔詳細〕
*本展ではマン・レイによって「眼を持った唯一の音楽家」と評されたサティの活動を芸術家との交流のなかで捉え、刺激を与え合った芸術家たちの作品を通して、作曲家サティの新たな側面を浮かび上がらせます。

■東京国立博物館 「クレオパトラとエジプトの王妃展」 7/119/23:月休 〔詳細〕
*本展のメインテーマは、古代エジプトの王妃や女王たち。「絶世の美女」として語り継がれるクレオパトラ、女王として君臨したハトシェプストなど、古代エジプトの女性たちの実像に迫ります。

Tobi2 001
■東京都美術館 「伝説の洋画家たち:二科100年展」7/189/6:月休 〔詳細〕
*今回の二科100年展では、常に時代を先取りしてきた二科展の100年の歩みを草創期、揺籃期、発展そして解散、再興期の4期に分け、あらためて明らかにします。それはまた、日本近現代美術史における二科展の意義を浮き彫りにすることにもつながるでしょう。→大阪市立美術館(9/1211/1)、石橋美術館(11/712/27)に巡回。

 2015V 001
◆奈良国立博物館 「白鳳:開館120年記念特別展 7/189/23 〔詳細〕
*仏教美術の専門館として長年にわたり構想を温めてきた白鳳美術を取り上げ、その魅力を追求します。

■東京藝術大学大学美術館 「「うらめしや~、冥途のみやげ」展:全生庵・三遊亭圓朝幽霊画コレクションを中心に」7/229/13:月休 〔詳細〕

■根津美術館 コレクション展 絵の音を聴く:雨と風、鳥のさえずり、人の声」 7/309/6:月休 〔詳細〕
*絵の中からはたしてどんな音が聞こえてくるでしょうか。「目」を凝らして感じてください。

日本浮世絵博物館(長野県松本市) 「国芳の妖怪変化」 7月~9 〔詳細〕
*奇想天外なアイデア、恐ろしく、時にユーモラスな国芳の魅力がいかんなく発揮された妖怪やお化けたちが
松本のお化け屋敷でお待ちしています。

 
8月開始 
 
 Suntory2 001
■サントリー美術館 藤田美術館の至宝 国宝曜変天目茶碗と日本の美」8/59/27:火休 〔詳細〕
*明治の実業家・藤田傅三郎は、明治維新後、廃仏毀釈によって仏教美術品が失われる危機に際し、絵画や墨蹟、仏像などの保護に尽力しました。本展では、国内有数の東洋美術コレクションを誇る藤田美術館の至宝を公開します。

出光美術館 日本の美・発見X 躍動と回帰:桃山の美術」 8/8~10/12:月休 〔詳細〕
*志野・織部・唐津などの桃山茶陶に、同時代の狩野派の絵師や長谷川等伯などによる絵画を交え、桃山美術を紹介します。ときに革新的と称えられるこの時代の美術の特徴とはなにか。平安・鎌倉時代の六古窯と桃山茶陶、あるいは室町時代のやまと絵と等伯など、過去の造形とのつながりに注目しながら、桃山時代の美の姿を探ります。

 
9月開始 
 
■山種美術館 琳派400年記念 琳派と秋の彩り」 9/110/25:月休 〔詳細〕

東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館 もうひとつの輝き 最後の印象派:1900-20’s Paris 9/511/8:月休 〔詳細〕
20世紀初頭のフランスで、印象主義や新印象主義など、前世紀のスタイルを受け継ぎながら親しみやすく甘美な作品を描いた芸術家たちの作品をご紹介する展覧会です。カリエールやル・シダネル、サージェントなど、取り上げられる機会の少ない画家たちの作品を展示します。
 
Bunkamuraザ・ミュージアム 「ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生」 9/912/610/5のみ休 〔詳細〕
*ウィーン美術史美術館の所蔵する絵画作品のなかから、「風景」に焦点をあてて選んだ約70点の作品により、「聖書」や「神話」の物語の舞台として描かれ、季節の営みや牧歌の主題などと結びつきながら次第に独立したジャンルとして確立されていくヨーロッパにおける風景表現の歩みを、その誕生から展開に至るまで展観します。

 Tobi3 001
■東京都美術館 マルモッタン・モネ美術館所蔵モネ展:「印象、日の出」から「睡蓮」まで」9/1912/13:月休 〔詳細〕
*マルモッタン・モネ美術館には、印象派を代表する画家クロード・モネの、86歳で亡くなるまで手元に残したコレクションが所蔵されています。本展は、息子ミシェルから同美術館に遺贈されたこのモネ・コレクションを中心に、約90点を紹介するものです。子供たちの成長を記録した作品や友人ルノワールによるモネ夫妻の肖像画、旅先の風景画、白内障を患いながらも描き続けた晩年の作品などを通して、モネの豊かな創作の世界に迫ります。→京都市美術館(2016/3/15/8)に巡回。

◆細見美術館 MIHO MUSEUM所蔵 琳派のやきもの 乾山」 9/1911/23:月休 〔詳細〕
 
練馬区立美術館「アルフレッド・シスレー:イル=ド=フランス、川のある情景展」 9/2011/15:月休 〔詳細〕
*日本国内に所蔵されているシスレーの風景画を中心に、彼が生涯を通して描き続けたセーヌ川とその支流のロワン川を巡る情景を辿ります。シスレーが多く描いた「洪水」「増水」という川の異変から、19世紀の河川と都市や人々の生活との関係性、また郊外における近代化などの視点から、多角的に作品世界を検証します。

 
10月開始 
 
■渋谷区立松濤美術館 「古代エジプト美術の世界 魔術と神秘」 10/611/23:月休 〔詳細〕
*本展では、当時一部の人々にしか解読できなかった文字や記号、デザインを読み解くとともに、それぞれの素材や色に込められた魔術的な意味について考えながら、古代エジプト美術の魅力とその世界観を探ります。出品作品約150点は世界屈指の古代エジプト美術コレクションで知られる、スイスのガンドゥール美術財団の所蔵品であり、すべて日本初公開となります。←北海道立旭川美術館(4/176/21);福井県立美術館(7/38/30)より巡回。→その後、群馬県立館林美術館(2016/1/53/21)に巡回。

◆京都国立近代美術館 琳派400年記念 「琳派イメージ」展」(仮) 10/911/23:月休 〔詳細〕
*本展覧会は、「琳派」の魅力に引き付けられて、近代から現代にかけての作家達が生み出したファッション、グラフィック、絵画、工芸、版画等あわせて約80点の作品で「琳派」の広がりを紹介するものです。

■三菱一号館美術館 「プラド美術館展:スペイン宮廷 美への情熱」 10/102016/1/31 〔詳細〕
15世紀以降、歴代スペイン王たちの美術への熱意と嗜好によって蒐集された作品群は、それぞれの国王の趣味が色濃く反映された特異なコレクションを形づくりました。その偉大なコレクションの中から、スペイン3大画家ともいわれるエル・グレコ、ベラスケス、ゴヤをはじめ、フランドルの巨匠ボスやルーベンス、ムリーリョなど、名だたる巨匠たちの作品群が一堂に会します。
 
■サントリー美術館 「久隅守景」(仮) 10/1011/29:火休 〔詳細〕
*江戸時代前期に活躍した久隅守景は、狩野探幽に師事し、探幽門下四天王の筆頭と目されました。狩野派を離れた後、晩年は加賀藩前田家の招きで金沢に滞在し、数々の名作を生み出しています。とくに、農民風俗を詩情豊かに描き出し、独自の画風を確立しました。守景の作品を通して、その画業と謎の半生に迫ります。

◆京都国立博物館 琳派誕生400年記念 琳派:京(みやこ)を彩る」10/1011/23:月休 〔詳細〕
*第一世代にあたる光悦や俵屋宗達、第二世代の尾形光琳や弟・乾山、そして第三世代の酒井抱一へと受け継がれる琳派の名作や資料を一堂に集め、その素晴らしさ、日本美の豊穣さをご堪能いただくとともに、彼ら個々人が先達から学んだものと自ら生み出したものの芸術的特質を再発見しようという試みです。
 
国立西洋美術館 「黄金伝説展」 10/162016/1/11:月休
 
◆京都市美術館 「フェルメールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち―世界劇場の女性」10/242016/1/5:月休 〔詳細〕
*「光の画家」として知られるデルフト出身のヨハネス・フェルメールや、独特な発想、技法と構図で人気を得たレンブラント・ファン・レインをはじめフランス・ハルス、ヤン・ステーン・ピーテル・デ・ホーホなど、17世紀オランダ黄金時代を彩った画家たちの作品を紹介します。なかでもメトロポリタン美術館の傑作、フェルメールの《水差しを持つ女》とレンブラントの《ベローナ》は日本初公開となります。→森アーツセンターギャラリー(2016/1/163/31)に巡回。
 
パナソニック汐留ミュージアム 「ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち」10/2912/20:水休 〔詳細〕
*フランス、ブルターニュ地方にある小村ポン=タヴァンは、その美しい光景から19世紀以降、多くの芸術家たちを魅了しました。ゴーギャンは芸術家の理想郷を夢見てこの地を訪れ、滞在期に印象派から離れた新たな画風を確立します。ゴーギャンをはじめ、ベルナール、ドニなど同時代にポン= タヴァンで制作した画家たちの作品が出品されます。

 
11月開始 
 
■根津美術館 「物語をえがく:王朝文学からお伽草子まで」 11/1412/23:月休 〔詳細〕
*源氏物語、平家物語、曾我物語、西行物語、酒吞童子物語…多彩な物語を絵で楽しみます。

三井記念美術館 三井文庫開設50周年・三井記念美術館開館10周年記念特別展II 三井家伝世の至宝」 11/14~2016/1/23:月休 〔詳細〕
*館蔵の国宝・重要文化財を中心に、現在は三井から離れ、他の美術館・個人等の所蔵となっている名品・優品もあわせて展示し、かつて三井家に伝世した至宝の数々を一堂のもとに紹介します。

上野の森美術館 シカゴ ウェストンコレクション 肉筆浮世絵-美の競艶:浮世絵師が描いた江戸美人100選」11/202016/1/17:月休 〔詳細〕
*アメリカ・シカゴの日本美術収集家ロジャー・ウェストン氏所蔵の肉筆浮世絵は、個人コレクションとしては世界有数の規模と質を誇っています。本展では、その数千点におよぶコレクションの中から厳選された約130点の作品を紹介します。勝川春章、喜多川歌麿、歌川豊国、葛飾北斎、河鍋暁斎など50人を超える絵師たちによる多彩な作品を通して、江戸初期から明治にいたるまでの肉筆浮世絵の流れを知ることができる、またとない機会です。

 
12月開始 
 
■東京ステーションギャラリー 「パリの版画工房」 12/52016/2/7:月休
 
Bunkamuraザ・ミュージアム 「英国の夢 ラファエル前派展 リバプール国立美術館所蔵 12/222016/3/6 〔詳細〕
*リバプール国立美術館の所蔵品から、ラファエル前派及びそのフォロワーズの油彩・水彩など約70点を紹介し、近代における英国美術の「英国らしさ」を「英国の夢」をキーワードに浮き彫りにしていきます。

 
20161月開始 
 
■山種美術館 「ゆかいな若冲・めでたい大観:Happyな日本美術」(仮) 2016/1/33/6:月休 〔詳細〕

根津美術館 コレクション展 松竹梅:新年を寿ぐ吉祥のデザイン」 2016/1/92/14:月休 〔詳細〕
*松・竹・梅を主題とした絵画やそれらのモチーフをあしらったやきもので新春を祝います。

■千葉市美術館 開館20周年記念 初期浮世絵展:筆の力・版の力」 2016/1/92/28:第1月休 〔詳細〕
*浮世絵は、なぜ、どのように生まれ、長く愛されたのか。浮世絵の発生から展開まで、大英博物館、シカゴ美術館、ホノルル美術館からの里帰り品を含め、初期浮世絵の名品150点余りを通して明らかにします。日本で初めての初期浮世絵の総合的な展覧会となります。

■東京国立近代美術館 「恩地孝四郎展」 2016/1/132/28:月休 〔詳細〕
*わが国における抽象美術の先駆者であるとともに、大正期から昭和戦後期にかけて版画表現の現代化に向けて未踏の足跡を残した恩地孝四郎の20年ぶりの回顧展。戦後海外に流出した重要作約50点を含む木版画を中心に、油絵、ペン画、写真、ブックデザインなど、その領域横断的な表現活動をあわせて展示します。

◆京都市美術館 琳派400記念 琳派降臨:近世・近代・現代の「琳派コード」を巡って」 2016/1/142/14:月休 〔詳細〕
*「琳派」は、各時代の美術や工芸の中で、降臨するかのごとく新たな継承と創造を繰り返してきた。日本人の美意識のDNAに組み込まれた琳派の美のコードを探りながら、本展覧会は近世・近代・現代における「琳派コード」を、「自然」「都市」「抽象」の観点から考える。

■東京都美術館 「ボッティチェリ展」 2016/1/164/3:月休 〔詳細〕
*イタリア・ルネサンスの画家サンドロ・ボッティチェリ(1444/5-1510)の日本初の大規模な展覧会です。初期から晩年までの宗教画、神話画、肖像画を通じて、画家の生涯と絵画表現の変遷をたどるとともに、師のフィリッポ・リッピや弟子のフィリッピーノ・リッピの作品をあわせてご紹介します。

江戸東京博物館 「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」(仮) 2016/1/164/10:月休 〔詳細〕
*本展出品作品である、ルネサンス期の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチ『鳥の飛翔に関する手稿』(トリノ王立図書館所蔵)は、ダ・ヴィンチファンの間で最も有名な直筆ノートのひとつであり、日本初公開です。展覧会では、ダ・ヴィンチの素描や、レオナルデスキ(レオナルド派)の絵画作品も出品し、彼の思考を探ります。
 
国立新美術館 「大原美術館コレクション展」(仮) 2016/1/204/4:火休 〔詳細〕

 
20162月開始 
 
■練馬区立美術館 「悳俊彦・浮世絵コレクション展」 2016/2/194/10:月休 〔詳細〕
*悳俊彦(いさお・としひこ/1935~)は風土会に所属し一貫して武蔵野の自然を描く洋画家です。また歌川国芳、月岡芳年など幕末・明治期の浮世絵に早くから着目しコレクションしてきた蒐集家・研究者として、国内はもちろん、海外でも高い評価を受けています。本展では、初公開の作品を多数含む、幕末・明治期の浮世絵コレクションを紹介します。

■出光美術館 生誕290年記念勝川春章と肉筆美人画:〈みやび〉の女性像」2016/2/203/27:月休 〔詳細〕
*江戸時代中期の浮世絵師・勝川春章による肉筆美人画の多くは身近で日常的なモチーフをとらえながらも、同時に優美で上品な雰囲気をたたえています。生誕290年を記念した本展では、春章による肉筆美人画を特集し、彼が目指したみやびやかな女性美の世界を紹介します。

 
20163月開始 
 
国立西洋美術館 日伊修好通商条約150年記念 カラヴァッジョ展」 2016/3/16/12:月休
 
■府中市美術館 「ファンタスティック 江戸絵画の夢と空想」 2016/3/125/8:月休 〔詳細〕
*本展では、江戸時代の人々が見た夢のかたちを絵画作品によってお楽しみいただきます。不思議な仙境の風景や仙人たちの世界、物語や幽霊、妖怪。あるいは、情報の浸透や科学の発達から生まれた異国や宇宙への夢。そんな作品の数々が、私たちをも夢心地にさせてくれるでしょう。

 
2017年春開始 
 
◆京都国立博物館 「海北友松展」(仮) 2017年春

スポンサーサイト



■既刊・近刊メモ(2015年4月版 Ver.1)

20153月と4月上旬に刊行された(はずの)本と、20154月中旬以降の近刊を掲載する。*以下に、出版社による紹介記事を中心に多少余計なコメントを付した。日付は発行日ではなく、発売日。発売日順を原則としているが、WEBでの確認が中心なので、違っているかもしれない。
●:前回掲載分から追加した本。
なお、近刊の本についてはあくまでも予定であり、タイトル・発売日・価格ともに変更の可能性はある。
次の行は私的メモ。
■:読んだ本(▲:元版で読んだ)、■:買った本(▲:元版所有)
 
【2015年3月に出た本から】
 
スティーヴ・シャンキン/梶山あゆみ訳 『原爆を盗め!:史上最も恐ろしい爆弾はこうしてつくられた』 紀伊国屋書店、3月、1900円+税 〔詳細〕
 *第二次大戦下、原爆開発競争のゴングが鳴った。米英の「マンハッタン計画」に天才科学者が集結し、その情報を盗もうとソ連のスパイが暗躍する。一方で、ヒトラーも原爆製造を進めていた。現在世界に1万6千発以上、私たちの時代を決定的に変えてしまった核兵器開発の知られざる物語。

■デイヴィッド・R. モンゴメリー/黒沢令子訳 『岩は嘘をつかない:地質学が読み解くノアの洪水と地球の歴史』 白揚社、3月、2600円+税 〔詳細〕
 *ノアの洪水は本当にあったのか?なぜ山頂の岩の中に貝の化石が?聖書から世界の謎を解き明かそうとする長年の探究のなかで、次第に明らかになってきた45億年の地球の歴史―洪水伝説を軸に、科学と宗教の豊穣なる応酬から誕生した地質学の知られざるドラマを鮮烈に描く。

■中野明 『幻の五大美術館と明治の実業家たち』 祥伝社新書、3/2860円+税 〔詳細〕
 *設立を夢見ながら果たせなかった美術館がある。ここで紹介する幻の美術館は全5館。この世に存在あるいは存続できなかった美術館について伝える。

■齋藤智志 『近代日本の史蹟保存事業とアカデミズム』 法政大学出版局、3/25800円+税 〔詳細〕
 *明治から昭和戦前期にいたる近代化の過程で、日本人は古代遺跡や社寺宝物などの歴史的文化財をどのように認識し、顕彰し、保存してきたのか。アカデミズムによる歴史学的・考古学的知の発展が、国家ならびに地域レベルでナショナリズム発揚やアイデンティティ形成に寄与した実態を詳細に分析し、史蹟保存運動の価値認識がはらんでいた政治的・文化的・学術的意味を明らかにする画期的研究。

■佐藤正弥 『二つの大戦の裏面史:日本が知らなかった世界』 原書房、3/23500円+税 〔詳細〕
 *敵国に通じる大資本、ヒトラーの金庫番の列強中央銀行、太平洋戦に至る日米関係と黄禍論、ルーズベルト周辺の共産スパイ、共産中国を生み出したソ連、ドイツ、アメリカ。戦争の世紀を裏面で操った各国の権謀術数と日本の対応。裏窓から見えた二十世紀の複雑怪奇な実相!

■山中裕美 『食品表示の罠』 ちくま新書、3/4780円+税 〔詳細〕
 *本来、安全を確保するための食品表示が、消費者にはわかりにくい。本書は、食品表示の裏側に隠された本当の意味を鋭く指摘。賢い消費者になるためのヒント満載!

■西牟田靖 『本で床は抜けるのか』 本の雑誌社、3/51600円+税 〔詳細〕
 *書斎、私設図書館、処分、電子化──誰もが苦しむ蔵書問題に挑む!「大量の蔵書をどう処分するか」という問題に直面した作家が、同じ問題をかかえた著名人をたずね、それぞれの具体的な対処法を紹介する。はたして著者は蔵書をどう処分するのか? アパートの床は抜けずにすんだのか?

kotoba2015年春号、特集:南方熊楠 「知の巨人」の全貌、集英社、3/61333円+税 〔詳細〕
 *Part1 森羅万象を記録する、Part2 越境する自由人、Part3 同時代の知性、Part4 精神を継ぐ者、それに読書ガイドなど。

■金子信久 『江戸かわいい動物:たのしい日本美術』 講談社、3/62300円+税 〔詳細〕
 *ころがる子犬、踊る亀、物言うカタツムリ…。江戸人を「きゅん」とさせた「かわいい」動物たちの楽しい「江戸絵画」動物図鑑!

■サキ/田中秀幸訳・解説 『対訳と解説 開いた窓:サキ短編集』 八月舎、3/61500円+税 〔詳細〕
 *原文、対訳に加え、全文に詳細な分析を施し、解説を掲載。翻訳だけでは伝わりにくい、原文のニュアンスを味わいたい人にも。収録作品「開いた窓」「ルイ」「スレドニ・ヴァシュター」「話上手」「ローラ」。

パラケルスス/由井寅子監修、澤元亙訳 『ヘルバリウス』 ホメオパシー出版、ホメオパシー古典シリーズ、3/72500円+税 〔詳細〕
 *本書は、パラケルススの「マテリア・メディカ」とも言える本。彼の植物療法を知るうえで最も重要な三つのテキスト、『ヘルバリウス』の全体、『自然物について』の一部、『マケル薬草詩注解』の全体を収録。読者はこれらのテキストから彼がどんな薬草を用いたのか、薬草の何に注目したのかが、分かるはずである。監修者前書きでは、本書を読む手引きとして、彼の植物療法の思想に関する歴史的な意義と現代的な意義を解説。

宮下志朗、伊藤進、平野隆文編訳 『フランス・ルネサンス文学集 1:学問と信仰と』 白水社、3/96800円+税 〔詳細〕
 *本集はルネサンスのエクリチュールの豊饒にして広大な地平を俯瞰し、その全貌を伝えるもの。第1巻は、思想・宗教・科学・芸術に関する作品を収め、知的・宗教的位相を浮彫りにする。ジャン・ボダン『魔女論(魔女の悪魔狂について)』(抄)、とアンブローズ・パレ『怪物と驚異について』(抄)が収録されている。

グリヨ・ド・ジヴリ/林瑞枝訳 『妖術師・秘術師・錬金術師の博物館〈新装版〉』 法政大学出版局、3/94800円+税 〔詳細〕
 *正統な科学のかたわら過去数世紀にもわたって、呪術・占星術・錬金術など〈隠秘の学〉は、人々の内なる人生に密かな、しかし根強い影響力を及ぼしてきた。この見えない領域を象徴とイマージュによって表現してきた380余点の図像を集め、現代人を不可視の世界の謎解きに案内する。→いまさら復刊するような内容の本でもないが。

■マニュエル・リマ/三中信宏訳 THE BOOK OF TREES:系統樹大全:知の世界を可視化するインフォグラフィックス』 ビー・エヌ・エヌ新社、3/103800円+税 〔詳細〕
 *情報可視化ツールとしての系統樹の約800年以上にも及ぶ歴史をたどり、さらにその表現方法を11のカテゴリーに分類して紹介/解説することで、人間が情報を“見る"ための普遍的な共通要素を探り出そうとする。古代から現代にいたるまで、さまざまな事物を対象にして描かれた約200枚にも及ぶ詳細で美しい図版によって、近年のネットワーク化された社会においてますます必要性の高まる「情報視覚化(インフォメーション・ビジュアライゼーション)」の可能性を探求する1冊。

■木々康子 『春画と印象派:”春画を売った国賊”林忠正をめぐって』 筑摩書房、3/102400円+税 〔詳細〕
 *初めて春画を見たパリの芸術家の衝撃はいかばかりか?マネ、クールベ、カミーユ、フロベール――。西欧との文化の違いに焦点をあて春画の歴史を探る。

■中町泰子 『辻占の文化史:文字化の進展から見た呪術的心性と遊戯性』 ミネルヴァ書房、3/108000円+税 〔詳細〕
*一枚刷りから辻占煎餅、双六、かるたに辻占都々逸。欧米で人気のフォーチュンクッキーの起源となった辻占煎餅は、現代では日本で縁起菓子として享受されている。文字になった辻占とは何か、「聞く占い」から「読む占い」へと変容した占いの世界に光を当てた文化史。

■クルツィオ・マラパルテ/手塚和彰・鈴木純訳 『クーデターの技術』 中央公論新社、中公選書、3/102400円+税 〔詳細〕
 *いかに国家権力を奪取し、またいかにそれを防御するかについて歴史的分析を行うと共に、引き起こす人間の人物論や心理状態の描写も豊富に含んだ古典中の古典を新訳。→かつて、矢野秀訳(イザラ書房 1971年)、海原峻・真崎隆治訳(東邦出版社 1972年)と出ている。イザラ書房版を持っているはず。

《アイデア》No.369、特集:日本のグラフィックデザイン史 1990-2014、誠文堂新光社、3/102829 円+税 〔詳細〕
 *従来のモダンデザイン史とは異なる文脈から現れたデザイナーたちによる、もう一つのデザイン史が生まれた1990年代。モダンデザイン史の物語を継承するデザイナーたちの潮流や、デザイナーの活動領域そのものの変化がみられた2000年代。論考「タイポグラフィの余白に 1990-2015」収録。

ウィル・アイズナー 『陰謀:史上最悪の「シオンのプロトコル」の謎』 いそっぷ社、3/111800円+税 〔詳細〕
 **ユダヤ人は世界征服をもくろんでいる。そのイメージはいかに作られ、なぜ今も浸透しているのか。いまだに本物だと受け取られている偽書「シオンのプロトコル」の謎に迫るグラフィック・ノベル。

■ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/市田泉・田中薫子訳 『ファンタジーを書く:ダイアナ・ウィン・ジョーンズの回想』 徳間書店、3/123500円+税 〔詳細〕
 *「ファンタジーの女王」がトールキンやルイスを評論し、自作を解説し、若い作家たちに語りかける…極上の文学エッセイ。

■東洋文庫編 『記録された記憶:東洋文庫の書物からひもとく世界の歴史』 山川出版社、3/122000円+税 〔詳細〕
 *国内最古にして最大の東洋学に関する研究図書館東洋文庫は、1924年に三菱財閥第3代当主岩崎久彌の支援を受け設立された。90周年を迎えるにあたり、文庫所蔵の逸品90点ほどを取り上げ、紹介する1冊。

■ファウスティーノ・ペリザウリ/谷口伊兵衛訳 『痴愚神の勝利『痴愚神礼讃』(エラスムス)原典』 而立書房、3/122500円+税 〔詳細〕
 *ルネサンスの天才作家エラスムスが、「痴愚神礼讃」の執筆にあたり底本にしながら極秘にしてきた原典。神父であり、無名の作家だったペリザウリが148090年頃に著したとされる。

アラステア・ボネット/夏目大訳 『オフ・ザ・マップ:世界から隔絶された場所』 イースト・プレス、3/132400円+税 〔詳細〕
 *地図から消えた幽霊島、まるごと廃墟になった街、権力が及ばない場所、はりぼての村、女人禁制の山、CIAの拘留施設、自称「独立国家」…。辺境や地図に載っていない、世界の珍スポットを紹介する。

■稲木昭子、沖田知子 『アリスのことば学:不思議の国のプリズム』 大阪大学出版会、3/131700円+税 〔詳細〕
 *出版後150年たつ今なお世界中の人々を魅了する『不思議の国のアリス』にこめられた遊び心や面白さを、ことばにこだわって読み解く。

■エリノア・スローン/奥山真司・関根大助訳 『現代の軍事戦略入門:陸海空からサイバー、核、宇宙まで』 芙蓉書房出版、3/132500円+税 〔詳細〕
 *冷戦後の軍事戦略理論の概要を軍種、戦力ごとに解説した入門書。

浜野志保 『写真のボーダーランド:X線・心霊写真・念写』 青弓社、写真叢書、3/152400円+税 〔詳細〕
 *流体写真・心霊写真・妖精写真・ダウジング・念写――私たちは「見えない世界を写してくれるかもしれない」という期待と不安を抱きながら、他方でウソだと思いながらも写真に見入ってしまう。写真と現実、科学と疑似科学の境界を示す80点以上の写真とエピソードをちりばめて、その不気味さ・奇妙さから写真の本質に迫る写真評論。315日発売予定に変更。

■秦洋二 『日本の出版物流通システム:取次と書店の関係から読み解く』 九州大学出版会、3/153700円+税 〔詳細〕
 *日本の出版物流通システムを取り上げ、地理学を中心とした学際的な視点から、その空間構造が取次会社と書店の「垂直的企業間関係」によって受ける影響を分析。出版物流通システムの実態と課題を明らかにする。 

■木原浩 『世界植物記:アフリカ・南アメリカ編』 平凡社、3/166800円+税 〔詳細〕
 *巨大な根が天空に向かって伸びていくような姿の竜血樹をはじめ、「こんなのあり?」な奇怪な植物満載。写真家木原浩、畢生の大作。

■新見隆編著、金子伸二・杉浦幸子著 『ミュゼオロジーへの招待』 武蔵野美術大学出版局、3/162100円+税 〔詳細〕
 *大分県立美術館(20154月開館)立ち上げの陣頭に立ち、奔走する初代館長の新見隆。そのミュージアム愛溢れる現場からの声を中心に、ミュージアムに関連する法律、制度や歴史などの基本も押さえながら、ミュゼオロジーの根源的な理念に迫る。21世紀にあるべき、利用者の五感にはたらきかけ心を躍らせる、万人のためのミュージアム像とは?

岩根圀和 『スペイン無敵艦隊の悲劇:イングランド遠征の果てに』 彩流社、3/163500円+税 〔詳細〕
 *世界史を変えたスペインとイギリスの海戦の真相は、一方的な史料に基づいて描かれていた……!初めてスペイン側の史料から、戦いの実像を再現する画期的な試み!

■河野元昭 『琳派 響きあう美』 思文閣出版、3/169000円+税 〔詳細〕
 *光悦・宗達・光琳・乾山・抱一・其一など、琳派と呼ばれる芸術家たちが互いにどう影響しあい、独自の美を生み出してきたのか。今もなお人びとを魅了してやまない才能あふれるクリエーターたちの実像に迫る26篇。

天理大学考古学・民俗学研究室編 『モノと図像から探る怪異・妖怪の世界』 勉誠出版、3/171600円+税 〔詳細〕
 *弥生土器に描かれた線刻画、鏡の文様にみる想像上の動物たち、瓦に造形された鬼や幾何学模様。考古学・民俗学が研究対象とする遺物や遺跡、儀礼や祭礼の世界には、怪異・妖怪現象を探る素材があふれている。2つの分野の研究を駆使し、怪異の世界を掘り下げていく新たな挑戦!

■酒井忠康 『鍵のない館長の抽斗』 求龍堂、3/172800 円+税 〔詳細〕
 *人生は鍵のない抽斗(ひきだし)だ。日本を代表する美術評論家であり世田谷美術館館長・酒井忠康が50年を越える美術館での活動の中で起きた数え切れないドラマ。展覧会が出来上がっていくまでの作家とのやりとり、舞台裏など、数え切れない「人・事・作品」とのエピソードを、真摯な視点と独特なユーモアとを交え軽やかにまとめた珠玉のエッセイ集。

■ブラッド・ハニーカット/北川玲訳 『錯視芸術図鑑2:古典から最新作まで191点』 創元社、3/183200円+税  〔詳細〕
 *古今東西の錯視アートを集めた『錯視芸術図鑑』に続く第2弾…さまざまな作風と思いもよらない発想に、あなたの目と脳はきっとだまされる。自分が信じられなくなる体験はいかが!?

■マイケル・ブランディング/森夏樹訳 『古地図に憑かれた男:史上最大の古地図盗難事件の真実』 青土社、3/193800円+税 〔詳細〕
 *その日、イェール大学である男が捕まった。アメリカでも屈指の古地図ディーラーであるエドワード・フォーブス・スマイリー三世。彼は、長い間、その社会的な地位を利用し、アメリカ国内だけでなく海外の図書館や博物館から人類の遺産ともいうべき古地図を盗みだしていたのだ! なぜ彼は地図を盗んだのか、なぜ彼は古地図に魅せられたのか。めくるめく古地図の世界を紹介しながら、稀代の古地図泥棒スマイリーの人生の謎にせまる渾身のドキュメント。

■荒俣宏 『サイエンス異人伝:科学が残した「夢の痕跡」』 講談社、ブルーバックス、3/191280円+税 〔詳細〕
*近代科学が成立するまでには「マジで」と思えるドラマの連続。眼鏡の発明、飛行機、ロケットの開発など正に空想と現実の闘いだった!

■浦島茂世 『東京のちいさな美術館めぐり』 ジー・ビー、3/191600円+税 〔詳細〕
 *これまでのガイド書や雑誌では紹介しきれなかった東京近郊(関東近辺)の個性的な美術館ばかりを掲載。掲載美術館数はこだわりの102館。各美術館のミュージアムショップやグッズ紹介のみならず隣接のカフェなどのプラスαの情報も豊富な写真とともに紹介。もちろん地図などのアクセスデータも全美術館掲載しています。

綿谷雪 『言語遊戯の系譜 新装版』 青蛙房、3/193200円+税 〔詳細〕
 *日本語独特の構成からくる言語遊戯の多様性は、諸外国にその比を見ない。早口言葉、尻取り、地口・口合い、回文、重言…。ユニークな言葉遊びの時代的変遷と地域的なつながりを考証する。→元版は青蛙房、1964年刊行。

■歴史科学協議会編 『歴史の「常識」をよむ』 東京大学出版会、3/202800円+税 〔詳細〕
*歴史の「常識」とされている事象を、歴史学研究の側から再点検し、学問の最先端としての最新の日本列島の歴史を提示する。「偽文書は無価値か?」(近藤成一)、「書物・出版が日本の社会を変えた」(若尾政希)、「[浮世絵]傍流が脚光を浴びる」(山本陽子)など。→6月刊行予定が遅れる。→さらに遅れ、10月下旬刊行予定。→さらに遅れ、11月下旬刊行予定。→さらに遅れ、20151月下旬刊行予定。→さらに2月下旬に変更。→さらに3月下旬に変更。

■野村宏平 『乱歩ワールド大全』 洋泉社、3/201500円+税 〔詳細〕
 *没後50年を迎える江戸川乱歩を乱歩マニアにして古書、ミステリ、特撮研究家の著者がマニアックに徹底分析。全著作を俯瞰的に横断し、作家・乱歩の趣味嗜好をマニアックに分析。探偵・怪人・美女といったお馴染みの乱歩キャラの分類をはじめ、シチュエーションの様式美、そして乱歩によるミステリ研究の大偉業「類別トリック集成」にならい乱歩作品のトリックの大分類にまで挑戦した前人未到の一冊。

稲垣栄洋 『なぜ仏像はハスの花の上に座っているのか:仏教と植物の切っても切れない66の関係』 幻冬舎新書、3/20800円+税 〔詳細〕
 *不浄である泥の中から茎を伸ばし、清浄な花を咲かせるハスは、仏教が理想とするあり方。極楽浄土に最もふさわしい花とされる。このように仏教ではさまざまな教義が植物に喩えて説かれ、寺や墓のまわりも仏教が尊ぶ植物で溢れている。人気植物学者が、仏教が理想とした植物の生きる知恵を楽しく解説。植物と仏教の新たな魅力に溢れる一冊。

■ジェフ・ヴァンダーミア、SJ・チャンバース/平林祥訳 『スチームパンク・バイブル』 小学館集英社プロダクション、3/233400円+税 〔詳細〕
 *イラストレーションと写真を満載した究極のスチームパンク・マニュアルである本書は、世界中のスチームパンクスたちが創り上げた歴史や文学、映画、アート、工芸品、テレビ番組、コミック、ファッションなどを介し、アビエーター・ゴーグルを通してのぞいた時計仕掛けの世界を緻密に描き出している。

■今野真二 『超明解!国語辞典』 文春新書、3/20800円+税 〔詳細〕
 *個々の辞書には、「ことば」と「時代」に対する編者の哲学が色濃く現れる。ハンディな7銘柄の小型辞典を比較しながら、「辞書の哲学」を徹底比較。カタカナ用語や古語の収録分布の違いから未来形か過去形かを探り、革新性と保守性をもジャッジする。→ちなみに、文藝春秋のサイトで表示してある著者名の「二」は漢数字ではなくカタカナの「ニ」。

■今野晴貴 『ブラック企業2:「虐待型管理」の真相』 文春新書、3/20780円+税 〔詳細〕
 *嫌なら辞めればいい、では解決しません。前著『ブラック企業』で若者を使い捨てにする雇用問題を告発した筆者が、3000件の労働相談から提言する「決定的解決策」!

■内田樹編 『日本の反知性主義』 晶文社、犀の教室、3/201600円+税 〔詳細〕
 *政治家たちの暴走、ヘイトスピーチの蔓延、歴史の軽視・捏造、他者への想像力の欠如……その裏にあるものを抉る緊急論考!

■中島岳志 『下中彌三郎:アジア主義から世界連邦運動へ』 平凡社、3/202400円+税 〔詳細〕
 *「万人に教育を」という願いのもと、百科事典を作った下中。熱烈な愛国者で急進的な世界平和主義者でもあった、その人と思想に迫る。→著者のツイートによれば20149月末頃に脱稿とのこと。平凡社新書の予定が、単行本になったか。

■ジム・バゴット/青柳伸子訳 『原子爆弾 19381950年:いかに物理学者たちは、世界を残虐と恐怖へ導いていったか?』 作品社、3/213800円+税 〔詳細〕
 *本書は、原爆の開発競争、広島・長崎への投下、そして戦後世界の核拡散を、焦燥と不安のなかで研究を進める物理学者たちの姿、各国の政治家の思惑と策略という人間ドラマとともに描き、初めて独・英・米・ソ連の核開発の歴史の全体像に迫ったものである。近年公開された英国MI6やソ連の機密資料、米国ヴェノナ計画で解読されたソ連の暗号文などによって、ようやく明るみに出た、独やソ連の核開発の真相、映画さながらのスパイの暗躍……。21世紀の今日だからこそ書き得た“科学と政治をめぐる20世紀の叙事詩”である。

■大槻ケンヂ、山口敏太郎 『人生で大切なことはオカルトとプロレスが教えてくれた』 KADOKAWA(角川学芸出版)、3/231500円+税 〔詳細〕
 *イカレた70年代に子供時代を過ごした僕らだけが知っている秘密の話をしよう。UFOUMA、ノストラダムス、ユリゲラー、梶原一騎、猪木、馬場、特撮、心霊、超能力…怪しくも輝いていたあの頃をプレイバック。

■府中市美術館 『歌川国芳:奇と笑いの木版画』 東京美術、3月、2600円+税 〔詳細〕
 *2010年春に府中市美術館で開催された同名の展覧会図録を改訂し書籍化した。今最も人気のある浮世絵師のひとり歌川国芳の膨大な画業を、ユーモアと発想の奇抜さに着目して構成し、国芳の知られざる魅力を引き出した作品集。

■サンキュータツオ 『ヘンな論文』 KADOKAWA3/241200円+税 〔詳細〕
 *珍論文ハンターのサンキュータツオが、人生の貴重な時間の多くを一見無駄な研究に費やしている研究者たちの大まじめな珍論文を、芸人の嗅覚で突っ込みながら解説する、知的エンターテインメント本!

■三浦篤 『まなざしのレッスン 2:西洋近現代絵画』 東京大学出版会、3/252700円+税 〔詳細〕
 *印象派以降、伝統的な絵画の枠組みが崩れていくなか、画家たちは何をめざしたのか。難解な近現代絵画を解きほぐし、まったく新しい視点から実践的に読み解く。

■庄司宏子 『アメリカスの文学的想像力:カリブからアメリカへ』 彩流社、3/255000円+税 〔詳細〕
 *なぜアメリカ文学にはダブル(一対のもの)が多いのか? 植民地の記憶、奴隷制度、メスメリズム、フェミニズム、写真術などの歴史現象から生まれるダブル、その欲望と恐怖のなかにアメリカ的想像力の本質をみつめる。

■国文学研究資料館編 『和書のさまざま(CD-ROM付)』 和泉書院、3/252700円+税 〔詳細〕
 *和書の種類や作られ方、素材など、和書に関わる「書誌学」の基礎を、本とCD-ROMで学びます。専門的な用語も初学者にわかりやすく解説し、CD-ROMの音声と動画が、和書の世界へ案内いたします。

■東洋文庫編 『アジア学の宝庫、東洋文庫:東洋学の史料と研究』 勉誠出版、3/252800円+税 〔詳細〕
 *アジア地域の歴史文献95万冊を所蔵する、東洋学研究の一大拠点、東洋文庫。その多彩かつ貴重な史料群は、いかにして収集・保存され、活用されているのか。学匠たちが一堂に集い、文庫の歴史と魅力をひもとき、深淵な東洋学の世界へ誘う。東洋文庫90周年記念企画。

■東雅夫編 『怪獣文藝の逆襲』KADOKAWA3/261900円+税 〔詳細〕
 *怪獣と小説と映画をこよなく愛する10名の書き手たちによる総力戦! 有栖川有栖、山本弘、樋口真嗣、園子温ほか、稀代の怪獣マニアたちの筆が生み出すオリジナル怪獣が縦横無尽に暴れまわる夢の競作集。『GODZILLA』『寄生獣』などに参加した田島光二による装画も圧巻!

■加藤宏明・加藤千鶴監修/中村圭子編 『橘小夢画集:日本の妖美』 河出書房新社、3/273600円+税 〔詳細〕
 *本邦初の画集刊行!!「幻の画家」「発禁の画家」といわれた橘小夢。時間を越えて蘇る「妖美」の世界。暗くて複雑で、そして毒をもつ、怪しい美の世界。→弥生美術館にて、「日本の妖美 橘小夢展:幻の作品を初公開」4/36/28開催。

■加藤宏明、中村圭子 『橘小夢:幻の画家 謎の生涯を解く』 河出書房新社、らんぷの本、3/271800円+税 〔詳細〕
 *怖くて美しい!!長らく謎とされてきた「幻の画家」「発禁の画家」橘小夢の画業の全貌をたどる。

■稲垣栄洋 『徳川家の家紋はなぜ三つ葉葵なのか:植物学者が読み解く戦国・江戸時代』 東洋経済新報社、3/271400円+税 〔詳細〕
 *戦国の世から江戸時代における植物と武士の知られざる関係を描くこれまでにない驚きの日本史。

■共同通信文化部編 『書評大全』 三省堂、3/2816500円+税 〔詳細〕
 *共同通信の署名入り配信がスタートした19983月から20143月末まで、16年間の膨大な「書評データ」を一冊に凝縮。掲載書名約5,000点、評者約1,600人。A5判、2560ページ。

■根本寛 『新筆跡鑑定:事件を見抜く筆跡心理学』 三和書籍、3/302000円+税 〔詳細〕
 *刑事事件・民事紛争の「事件簿」と筆跡心理学にもとづく筆跡鑑定の方法から性格診断の方法まで、専門家の実用に役立つノウハウを解説しながらも、一般読者が面白く読みながら万が一に備えられる実例エピソード満載の決定版。

南直人 『〈食〉から読み解くドイツ近代史』 ミネルヴァ書房、MINERVA 歴史・文化ライブラリー、3/313500円+税 〔詳細〕
 *〈食〉を多角的に捉え、新たな近代ドイツ史を描き出す1冊。〈食〉と政治との関わりとして、〈食〉の科学や教育のほか、食品偽装を防止するための制度構築の過程を明らかにする。

■ティモシー・ブルック/藤井美佐子訳 『セルデンの中国地図:消えた古地図400年の謎を解く』 太田出版、3/312800円+税 〔詳細〕
 *400年のときを経て1枚の地図が歴史を変えた。英国で発見された中国の古地図には、鎖国下の日本を含む東アジアによる大航海時代の記録が残されていた。世界に衝撃を与えた地図の謎に迫る歴史ノンフィクション。

■山 泰幸、小松和彦編著 『異人論とはなにか:ストレンジャーの時代を生きる』 ミネルヴァ書房、3/315000円+税 〔詳細〕
*異人論は、異人を受け入れる、あるいは排除する「社会」のカラクリへの関心を強く持つが、本書はこうした関心を共有する民俗学的異人論と社会学的他者論からのアプローチによって、異人論の新展開を目論むものである。

■早稲田大学坪内博士記念演劇博物館監修/土屋紳一・大久保遼・遠藤みゆき編著 『幻燈スライドの博物誌:プロジェクション・メディアの考古学』 青弓社、3/312400円+税 〔詳細〕
 *早稲田大学の演劇博物館が所蔵する3,000点近くもの写し絵や幻燈のスライドのコレクションをもとに、20153月に公開予定のWebサイト「幻燈データベース」のなかから厳選した350点前後の写し絵や幻燈をフルカラーで所収し、貴重なコレクションを書籍の形で手元で味わえるようにする。20154月から演劇博物館でおこなわれる幻燈コレクションの展覧会と連動して、古くて新しいメディアを堪能するための一冊。

江川純一・久保田浩編 『「呪術」の呪縛』上巻、宗教史学論叢193/315000円+税 〔詳細〕
 *様々な時代・地域において、どのような事象に対してmagicの語が適用されてきたのか(また適用されてこなかったのか)、そこにはいかなる精神史的・文化史的背景があったのかを明らかにすることで、宗教史学の新たな可能性が立ち上がることを望んでいる。目次はこちら

 
【2015年4月上旬に出た本から】
 
■宮木慧子 『陶磁器ワラ包装技術の文化史』 吉川弘文館、4/112000円+税 〔詳細〕
 *ヨーロッパに輸出され、高い評価を受けた中国の景徳鎮や日本の伊万里・有田などの陶磁器は、なぜ壊れずに海を渡れたのか。陶磁器生産と流通過程で発達したワラによる包装加工技術を、豊富な図版とともに探り、各地域に根ざした独特の方法を考察。日本はもとより、中国や韓国の事例も検討し、現代に通じるデザイン性や造形的特質を明らかにする。

■サキ/和爾桃子訳 『クローヴィス物語』 白水Uブックス、4/21300円+税 〔詳細〕
*サキが短篇の名手としての評価を確立した第三短篇集(1911)の全訳。皮肉屋で悪戯好きの青年クローヴィス登場作を中心に全28篇を収録。人語を話す猫「トバモリー」やイタチの神様「スレドニ・ヴァシュタール」も。

■塩村耕 『文学部の逆襲』 風媒社、4/3800円+税 〔詳細〕
 *時代の要請とやらで大学も実学重視の風潮。そんななかでますます旗色悪い文学部だが、人文学の疲弊は国の潜在力の低下を招くのではないか。混迷を深める現代社会にとって、まさに、いまこそ文学部の出番である。文学部の文明史的な意義をも考察したブックレット。

クリスティナ・ロセッティ:詩/ローレンス・ハウスマン:画/濱田サチ訳 『ゴブリン・マーケット』 レベル、4/31800円+税 〔詳細〕

■クリストフ・グリューネンベルク、ダレン・ダレン・ビー編著/野崎武夫訳 『マグリット事典』 創元社、4/43600円+税 〔詳細〕
 *ルネ・マグリットの作品と彼の世界観を明らかにする百科事典。各国の美術館所蔵作品や資料をもとに、国際的なマグリット研究家たちが丁寧に解説。レファレンスとしてきわめて有用な一冊であり、マグリットを中心にシュルレアリスムを理解するうえで必携の書である。2011年から12年にかけてテート・リバプールおよびアルベルティーナ美術館で開催された展覧会に際して刊行されたテキストの翻訳出版。

■中央大学人文科学研究所編 『フランス民話集Ⅳ』 中央大学出版部、中央大学人文科学研究所翻訳叢書144/45400円+税 〔詳細〕
 *フランス全土二十二地方のうち、バスク、オーヴェルニュ、ブルゴーニュ、アルデンヌ、ノルマンディー、プロヴァンス、コルシカ島など七地方の民話を集録。魔法民話やケルト的な妖精譚、冒険譚、幽霊譚、巨人伝説、動物民話、笑話など多彩な説話の翻訳叢書。「三つのオレンジの愛」など代表的なフランスの民話が採録されている。

■ヴィクショナリー編 『痛快!亜細亜の文字デザイン』 グラフィック社、4/63800円+税 〔詳細〕
 *漢字を中心とした日本、韓国、台湾、中国、香港などから集めたアジアのタイポグラフィデザインの秀作100点以上を掲載。

■佐藤健寿 『空飛ぶ円盤が墜落した町へ:X51. ORG THE ODYSSEY 北南米編』 河出文庫、4/7820円+税 〔詳細〕
 *北米に「エリア51」「ロズウェルUFO墜落事件」の真実を、南米へナチスUFO秘密基地「エスタンジア」の存在を求める旅の果てに見つけたのは……。『奇界遺産』の著者による“奇”行文学の傑作!→元版『X51.ORG THE ODYSSEY』(夏目書房、20075月→講談社、200812月)の大幅増補改訂&改題&分冊&文庫化。

■佐藤健寿 『ヒマラヤに雪男を探す:X51. ORG THE ODYSSEY アジア編』 河出文庫、4/7820円+税 〔詳細〕
 *『奇界遺産』の写真家による“行くまでに死ぬ”アジアの絶景の数々! 世界で最も奇妙なトラベラーがヒマラヤの雪男、チベットの地下王国、中国の謎の生命体を追う。それは、幻ではなかった――。

塚田穂高 『宗教と政治の転轍点:保守合同と政教一致の宗教社会学』 花伝社、4/73500円+税 〔詳細〕
 *「政教分離」を謳う戦後日本社会において、宗教運動は国家をどう考え、何を目指して政治に関わろうとするのか。なぜ既成政党を支持し、あるいはなぜ独自の政治団体をつくって選挙に出るのか。自民党政権を支える宗教運動の保守合同から、創価学会=公明党、オウム真理教、幸福の科学まで

■山本弘 『ニセ科学を10倍楽しむ本』 ちくま文庫、4/8950円+税 〔詳細〕
 *「血液型性格診断」「ゲーム脳」など世間に広がるニセ科学。人気SF作家が会話形式でわかりやすく教える、だまされないための科学リテラシー入門。→元版は楽工社、2011年刊行。

G.フーケー、G.ツァイリンガー/小沼明生訳 『災害と復興の中世史:ヨーロッパの人びとは惨禍をいかに生き延びたか』 八坂書房、4/84500円+税 〔詳細〕
 *洪水、高潮、地震、飢餓、疫病…。災害が日常でもあった中世後期ヨーロッパの人びとは、それらとどのように向き合い、どのように克服してきたのか。史料を丹念に掘り起こし、災害の現場を臨場感あふれる筆致で再現する。

■牧野智和 『日常に侵入する自己啓発:生き方・手帳術・片づけ』 勁草書房、4/92900円+税 〔詳細〕
 *自己啓発書はどのように生み出され、誰によってどのように読まれているのか。自己啓発書には結局のところ何が書かれてあるのか。各年代の生き方指南書、「手帳術」ガイド、掃除・片づけで人生が変わるとする書籍、さらには自己啓発書の作り手と読者へのインタビュー、質問紙調査の分析から「自己啓発の時代」を総合的に考究する。
■河西瑛里子 『グラストンベリーの女神たち:イギリスのオルタナティヴ・スピリチュアリティの民族誌』 法藏館、4/103500円+税 〔詳細〕
 *グラストンベリーで始まった女神運動を事例に、イギリス社会に見られる新しい宗教現象の意義を考察。新発見、新感覚のレポート。

■田口かおり 『保存修復の技法と思想:古代芸術・ルネサンス絵画から現代アートまで』 平凡社、4/104800円+税 〔詳細〕
 *これまで乖離していた技法と思想をつなぎ直し、現代美術にまで射程を広げることで新たな芸術の批評言語をも創造せんとする意欲作。

■トゥオノ・ペッティナート、フランチェスカ・リッチョーニ/竹内薫訳 『マンガエニグマに挑んだ天才数学者チューリング』講談社、4/101500円+税 〔詳細〕
 *計算可能性理論を確立し、人工知能の父とも謳われる天才数学者。暗号機「エニグマ」を解読し世界を救った天才の知られざる素顔とは?

■デイヴィッド・ヒーリー/田島治・中里京子訳 『ファルマゲドン:背信の医薬』 みすず書房、4/113400円+税 〔詳細〕
 *『抗うつ薬の功罪』の著者が、薬に依存する医療の背景にある医薬業界の巨大な錯誤を明らかにする。とくに臨床試験データの不適切な操作や改ざん、医学論文のゴーストライティングなどの実態を、本書は徹底して暴いている。科学的な医薬への信頼を逆手にとったトリックが特許薬とその需要をつくりだし、医療・医薬のあらゆる側面が人間よりもその経済に奉仕させられる──こうしたディストピア的様相からどうすれば脱却できるのか。

『日本怪獣侵略伝;ご当地怪獣異聞集』 洋泉社、4/111700円+税 〔詳細〕
 *映画で度々怪獣に壊される街。東京タワー・名古屋城・大阪城・・・「ご当地怪獣シリーズ」とは、村井さだゆき氏がバックストーリーを考え、寒河江弘氏が造形を担当する怪獣プロジェクト。その怪獣たちをモデルに、当代きっての人気特撮脚本家とイラストレーターがタッグを組んだ短編小説集。

ウラヌス星風 『西洋占星学研究集成 神秘への扉タローカード入門』 虹星人叢書、4/122500円+送料 〔詳細〕
 *《奇想天外》(1974年)において、「タロット」ではなく「タロー」だと種村季弘と論争したウラヌス星風の著作が初めてまとまった。他にも間羊太郎名義の「悪魔考」なども収録。A5判・並製・モノクロ212頁(モノクロ口絵2頁付)。

谷川渥 『幻想の花園:図説 美学特殊講義』 東京書籍、4/132500円+税 〔詳細〕
 *古今東西の芸術家たちが描いた花々による「幻想の花園」。その謎多き花園を美学の泰斗・谷川渥とともに彷徨う。カラー図版100点以上収録。

■アイデア編集部編 『欧文書体デザインの世界:アイデア・ドキュメント』 誠文堂新光社、4/133000円+税〔詳細〕
 *2000年以降にデザイン誌「アイデア」で掲載された欧文書体デザイン関連の特集記事約20本を、約350ページにわたる大ボリュームで採録したコンピレーション。90年代のデジタル技術による革新にはじまって高度な発展と多様化を見せてきた欧文書体デザインの世界を、各プロジェクトの詳細な解説、タイプデザイナーへのインタビューや研究者による論考を通じて紹介。

倉原優 『本当にあった医学論文2 中外医学社、4/152000円+税 〔詳細〕
 *大好評の『本当にあった医学論文』が帰ってきた! 今回も「ヘッドバンギングで脳出血」「力士の左室肥大は発見しにくい」「浮気の予防薬が存在する?」「結婚すると女性の体重は何kg増える?」「ネギを用いた導尿」「手術と満月の関係」などなど、実在する驚きの症例報告、大真面目なだけにどこか笑える論文、臨床に役立つ(かもしれない)論文を紹介。

■ロバート・スティーヴン・ビアンキ監修・著 『古代エジプト美術の世界 魔術と神秘』 平凡社、4/152315円+税 〔詳細〕
 *古代エジプト人の神々への崇拝と魔術的――。ビジュアルを駆使して読み解く、古代エジプト美術の謎。全国巡回する同名展覧会の図録。

■石橋毅史 『口笛を吹きながら本を売る:柴田信、最終授業』 晶文社、4/151600円+税 〔詳細〕
 *85歳の今も岩波ブックセンターの代表として、神保町の顔として、日々本と向きあう柴田信さん。19654月、芳林堂書店に入社以来、書店の現場から〈本・人・街〉を見つめつづける名翁に、『「本屋」は死なない』(新潮社)の石橋毅史が3年にわたり密着した渾身書き下ろし。柴田さんの書店人生を辿ると、本屋と出版社が歩んできた道のり、本屋の未来を考える礎、これからの小商いの姿が見えてくる……。

 
【これから出る本】(タイトル・発売日・価格等はすべて予定)
 
◆2015年4月中旬以降刊行予定
■サキ/井伊順彦・今村楯夫・他訳 『レジナルド (サキ・コレクション) 風濤社、4/152400円+税 〔詳細〕
 *皮肉屋で少しばかり傲慢。批判精神あふれる痛快キャラクター、われらがレジナルド!

■神山典士 『ゴーストライター論』 平凡社新書、4/17740円+税 〔詳細〕
 *佐村河内守問題をスクープする一方、自ら数十冊のライティングを手掛けてきた著者によるゴーストライター論。自分の名前を出せないのに、文章を紡ぐことは幸せなのか? その実態を描く。

■小松和彦監修 『大人の探検妖怪』 実業之日本社、4/171600円+税 〔詳細〕
 *大ブームの妖怪だが、実は奥が深い。日本の生活文化に深く根差した妖怪ワールドを民俗学の権威・小松先生と巡る知的冒険の旅。

■金森修 『科学の危機』 集英社新書、4/17760円+税 〔詳細〕
 *職業人としての科学者が誕生した19世紀前半以降の科学史をひも解くことで、科学がいかに変質し、その中で研究者の規範がどう変化したかを解明。〈科学批判〉を通して、暴走する科学へ警鐘を鳴らす。

植田康夫 『「週刊読書人」と戦後知識人』 論創社、「出版人に聞く」シリーズ174/181600円+税 〔詳細〕
 *安保闘争後の60年代、三島由紀夫・大宅壮一の死に始まる70年代を、書評紙『週刊読書人』編集者として疾走した著者が、書評を通して〈戦後史〉を活写する。→論創社はなぜかこの「出版人に聞く」シリーズを刊行予定に入れようとしないのだが、何か理由があるのか。なお、『「週刊読書人」と戦後の書評史』の仮題だったが、変更になった。

定延利之編 『私たちの日本語研究:問題のありかと研究のあり方』 朝倉書店、4/202200円+税 〔詳細〕
 *「日本語」はこんなに面白い。「私たち」が何気なく話して書いて読んでいる「日本語」は、学問的な目線で見るとツッコミどころ満載である。「面白がる」ことで、日本語学の今日的なテーマを洗い出す。

■徳永聡子編著 『出版文化史の東西:原本を読む楽しみ』 慶應義塾大学出版会、4/212700円+税 〔詳細〕
 *「書物」は、時代を映す鑑である――。書物は時代に応じて書替、挿入、抜粋が行われ、そのテクストも時代と共に変容してきた。本書では、「出版文化」をテーマに、変わりゆく古今東西の書物とその歴史をひも解くことで、そのおもしろさに迫る。

■ホームライフ取材班編 『レシピはときどきウソをつく』 青春出版社、青春新書プレイブックス、4/21980円+税 〔詳細〕
 *料理本や料理サイト、テレビの料理番組など、世の中には料理のレシピに溢れている。しかし中には、「?」と首をかしげるものも、実は少なくない。昔の常識がいまや非常識になっていたり、もっとおいしくなる方法があるのに伝えていなかったり、簡略化するために不親切だったり…。本書では、そんな“レシピのウソ”を白日の下に公表して、おいしく作れるレシピのホントを提供する。

■中野美代子 『日本海ものがたり:世界地図からの旅』 岩波書店、4/222000円+税 〔詳細〕
 *『西遊記』、『ガリヴァ―旅行記』、ラペルーズの大航海……。他者の視線をたどってみれば、新たな日本海の姿が浮びあがってくる。斬新な切り口で思考を広やかな地平へと誘う、トポグラフィックなエッセイ。

■小倉孝保 『トリプル:3ヵ国でスパイした男』 講談社、4/221700円+税 〔詳細〕
 *レダ・ハセイン、アルジェリア生まれの三重スパイである。1990年代、アルジェリア、フランス、英国の諜報機関でスパイとして活動する。この男の半生を密着取材、本物のスパイがいかに生まれ、いかに捨てられていったかを記録したノンフィクション。

■ジョアン・エクスタット、アリエル・エクスタット/赤尾秀子訳 『世界で一番美しい色彩図鑑』 創元社、4/223600円+税 〔詳細〕
 *色彩の物理と化学を皮切りに、地球から宇宙、植物から動物、人類の領域へと、世界を彩る「色」の姿をあきらかにしていく。

■千森幹子 『表象のアリス:テキストと図像に見る日本とイギリス』 法政大学出版局、4/235800円+税 〔詳細〕
 *ルイス・キャロルが創造した少女アリスは、その誕生から今日まで、挿絵画家や翻訳者たちによってどのように描かれてきたか。原作のノンセンス世界を見事に解釈・構築したテニエルの挿画や、明治以降の日本の翻訳・翻案作品に現れた多様な少女像を、アリス図像研究の第一人者が初めて詳細に比較分析した労作。

■ロデリック・ケイヴ/樺山紘一日本語版監修 『世界を変えた100の本の歴史図鑑:古代エジプトのパピルスから電子書籍まで』 原書房、4/233800円+税 〔詳細〕
 *時代や地域、ジャンルを問わず、「本の発展の歴史」においてターニングポイントになった100冊から、さまざまな文化や時代で本がどう変遷し、どう関連したかを300点以上の貴重な図版とともにわかりやすく解説する。

■齋藤桂 『〈裏〉日本音楽史:異形の近代』 春秋社、4/242400円+税 〔詳細〕
 *西洋化と日本らしさの確立に揺れた近代。その過程で神話、都市伝説、怪談を持出して大真面目に「日本音楽とは何か」を説く音楽家、学者も登場した。非合理なのに魅惑的な言説の数々。そこから何が見えるのか。伝統音楽、軍歌、唱歌、民謡を題材に近代を捉え直す。

ジョン・コーンウェル/松宮克昌訳 『ヒトラーの科学者たち:科学・戦争と悪の協定』 作品社、4/243800円+税 〔詳細〕
 *ロケット、ジェット機、原子力、自動車、情報通信、抗がん研究、バイオテクノロジー、物理学、数学、精神分析、健康科学、暗号システム、コンピュータ……21世紀のいま、私たちを支える科学技術は、ナチス・ドイツと戦争から生まれてきた。戦争と科学が結びつくとき、いったい、何が起きるのか? 総勢100人以上の科学者たちの葛藤と絶望、抵抗を描き切った傑作ノンフィクション。

■伊藤隆 『歴史と私:史料と歩んだ歴史家の回想』 中公新書、4/25880円+税 〔詳細〕
 *近現代史研究を牽引した歴史学者が、これまでの歩みを語る。史料収集からオーラル・ヒストリーまで、歴史学の醍醐味の詰まった一冊。史料を駆使して、近現代史を切り開いた泰斗の稀有な回想録。→ただし、伊藤隆『日本近代史:研究と教育』という私家版がかなり前に刊行されている。

■唐澤太輔 『南方熊楠:日本人の可能性の極限』 中公新書、4/25880円+税 〔詳細〕
 *百科事典を丸ごと暗記、二十以上の言語を解したなど虚実多くの伝説に彩られた南方熊楠。その破天荒な生涯をたどり、思想と業績を紹介。

モートン・マイヤーズ/小林力訳 『セレンディピティと近代医学:独創、偶然、発見の100年』 中公文庫、4/251100+税 〔詳細〕
 *〈常識はずれ〉が命を救う――ピロリ菌、心臓カテーテル、抗うつ剤、バイアグラ……みんな予期せぬ発見だった! 失敗を進歩に結びつけた科学者たちのドラマチックな逸話の数々。

■高野明彦 『検索の新地平』 KADOKAWA、角川インターネット講座8、4/252500円+税 〔詳細〕
 *知の蓄積の歴史はすなわち「検索」の歴史でもある。文章、画像、動画など多様で膨大なインターネット上のデータを利用するために進化し、今やゲノム解析にも応用され人工知能の基礎となる検索技術の最新状況とは。

■マイク・ゴールドスミス/府川由美恵・泉流星訳 『騒音の歴史』 東京書籍、4/252500円+税 〔詳細〕
 *「騒音」とは何か? 音に関する科学技術の進歩と騒音問題との歴史的かかわりを追究し,やっかいな騒音問題をさまざまな視点から解説する。私たちにとっての騒音に関する知見や考察をまとめた世界初の書である。

藤井聡 『〈凡庸〉という悪魔:21世紀の全体主義』 晶文社、犀の教室、4/251600円+税 〔詳細〕
 *「思考停止」した「凡庸」な人々の増殖が、巨大な悪魔=「全体主義」を生む。21世紀の全体主義は、ヒトラーのナチス・ドイツの時代と違い、目に見えない「空気」の形で社会を蝕む。思考停止が蔓延する危機の時代に読まれるべきテキスト。

水木しげる/村上健司編 『改訂・携帯版日本妖怪大事典』 角川文庫、4/251400円+税 〔詳細〕
 *古から現代まで、全国津々浦々に跳梁跋扈し、語り継がれてきた妖怪たちを、この一冊に収めた“妖怪事典の決定版”。総項目数1592、水木しげるの妖怪画を多数収録。待望のハンディ版。

■横田冬彦編 『読書と読者』 平凡社、本の文化史14/272800円+税 〔詳細〕
 *近世初頭の出版業の開始以降を中心に、書籍を読む歴史を多角的に明らかにする論集の第1弾。→amazonでは「一時的に在庫切れ」表示(11/17現在)だが、そもそも未刊なのだから、明らかな嘘。刊行予定に間に合わないと、未刊とは認識できずamazonのコンピュータが異常反応してしまうのか。→11/12刊行予定だったが、未刊。平凡社のサイトは刊行予定の管理がしっかりしていないのが問題。→3月刊行予定に変更。→4月に予定変更。

■鈴木俊幸編 『書籍の宇宙:広がりと体系』 平凡社、本の文化史24/273000円+税 〔詳細〕
 *版本を中軸に据えて、書籍メディアのさまざまなあり方を紹介、社会・歴史のなかでそれらが持っていた力を鮮明に描き出す。→こちらも同様に11/12刊行予定だったが、未刊。→3月刊行予定に変更。→4月に予定変更。

■ジュリアン・アングゥイン/三浦和子訳 『ドラグネット 監視網社会:オンライン・プライバシーの守り方』 祥伝社、4/271650円+税 〔詳細〕
 *今や、急速に発達したテクノロジーを利用して、政府や企業が一般市民の個人データを無差別に収集する時代になっている。現代社会は、自宅から一歩も出なくても、常に監視され情報が盗まれる、ドラグネット(監視網)社会なのだ。このドラグネットから身を守るにはどうしたらいいのか。本書では、オンライン・プライバシー問題を専門とするITジャーナリストである著者が、一般市民の立場から一年間、現実的な範囲でさまざまな策を試みてゆく。                       

■ルイス・キャロル/高山宏訳、佐々木マキ絵 『不思議の国のアリス』 亜紀書房、4/281600円+税 〔詳細〕
 *ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』初版刊行150周年記念出版! 高山宏の完全新訳と佐々木マキの描き下ろしイラスト約50枚で贈る、日本語版『不思議の国のアリス』の決定版! 装丁は祖父江慎+cozfish。→「版元ドットコム」の表示では、書店発売日4/14だが、すでに「在庫あり」とのこと(2/13確認)。→そのうち消えた(4/15確認)。

■小池寿子 『謎解きヒエロニムス・ボス』 新潮社、とんぼの本、4/281600円+税 〔詳細〕
 *こんな絵見たことない! 500年前に描かれた驚異の天国&地獄絵巻。最新研究に基づいて未だ謎多き画家の全真作20点を読み解く。→たぶん《芸術新潮》20149月号、特集「中世の大画家 ヒエロニムス・ボスの奇想天国」の再編集もの。

ヘレナ・アトレー/三木直子訳 『柑橘類と文明』 築地書館、4/292700円+税 〔詳細〕
 *オレンジのふるさとであるヒマラヤ山麓の村から、古代ローマ、ルネッサンス期フィレンツェのレモン庭園、シチリア島のブラッドオレンジ――ゲーテの詩作から、イギリス海軍、香水産業まで。ヨーロッパ文化に豊かな残響を届け続ける柑橘類の文明史をイタリアの明るい陽光のもとで香り高く描く。

大田俊寛 『宗教学』 人文書院、ブックガイドシリーズ 基本の30冊、4/301900円+税 〔詳細〕
 *オウム真理教事件の蹉跌を越えて、宗教について体系的に思考するための30冊。古今東西の基本書からカルト宗教論まで幅広く丁寧に解説します。宗教とは何かを根本的に論じた序文にも注目下さい。初学者に最適であることはもちろん、宗教問題に揺れる現代世界を考える上でも必読です。序文はこちら

■久保田一洋 『北斎娘・応為栄女集』 藝華書院、4/302000円+税 〔詳細〕
 *稀代の浮世絵師葛飾北斎娘にして女浮世絵師葛飾応為。その作風は妖艶にして繊細、怜悧にして大胆で見るものを魅了してやまない。本書は初紹介作品・特別掲載作品も含め、各作品の来歴を抑えると共に、父子の作風の類似点・相違点に注目し、新たな研究視点を提示する。

鹿島茂 『アール・デコの挿絵本:ブックデザインの誕生』 東京美術、4/302800円+税 〔詳細〕
 *優れた画家と、高度な技術を持った職人、富裕なパトロンが同時代に存在したことで生まれた、20世紀初頭フランスの造本芸術。ありとあらゆる細部に至るまで、こだわり抜いて制作され、史上最高の域に到達したデザインの美の真髄に迫る。

■土屋大洋 『サイバーセキュリティと国際政治』 千倉書房、4月下旬、2600円+税 〔詳細〕
 *北朝鮮や「イスラーム国」の脅威、スノーデン事件、特定秘密保護法……サイバー空間では各国インテリジェンス機関の緊密な連携が急務となっている!

■式貴士著/五所光太郎編 『虹のジプシー完全版』 論創社、4月下旬、3000円+税 〔詳細〕
 *本書の目玉は「ほどほどに長いあとがき」に書かれていた幻の習作『アステロイド』版『虹のジプシー』が初めて活字になることです。その他、関連エッセイと、土屋裕氏による角川文庫版解説を収録。SF雑誌『奇想天外』で発表された『虹のジプシー』が、単行本とどう違うか調査した資料も巻末に収めました。単行本版、同人誌版、文庫版、雑誌版の全てを堪能できる「完全版」です。

■山口晃 『山口晃前に下がる下を仰ぐ』 青幻舎、4月下旬、2200円+税 〔詳細〕
 *山口晃の「今」が凝縮した待望の最新作品集! 『山口晃大画面作品集』以降の新作から、独自の人気コンテンツまで掲載。

■ピーター・バーク/井山弘幸訳 『知識の社会史2:百科全書からウィキペディアまで』 新曜社、4月下旬、4600円+税 〔詳細〕
 *「知識を集める」「知識を分析する」「知識を広める」「知識を失う」「知識を分ける」から「知識の地理学/社会学/年代記」まで、探検・冒険・略奪、博物館・美術館・図書館・大学・研究所、暗号解読・スパイ・インテリジェンス……などの広範な話題にわたって、知識をどのように集め、分析し、陳列し、実用化するか──知識をめぐるあらゆる話題を取り上げて論じます。その結果、人間とはいかに「蒐集」する動物であるかが、実感として迫ってきます。

臼田捷治 『書影の森:筑摩書房の装幀1940-2014 みずのわ出版、4月末、10000円+税 〔詳細〕
 *本書は、筑摩書房の装幀に携わった幾多のデザイナー、編集者、社内デザイナーの仕事の紹介をとおして、魅力あふれる豊かな実りの系譜を展望しようと企図した。そのことで、わが国の出版文化史に類いない光芒を放つとともに、出版界のひとつの指標となっている同社の装幀が果たしている役割を多角度から浮き彫りにできれば、と思う。林哲夫氏のブログにも紹介あり。

■ダイアン・ヘイルズ/仙名紀訳 『モナ・リザ・コード』 柏書房、4月、2400円+税 〔詳細〕
 *2014年、ある遺骨がDNA鑑定でモナ・リザ本人のものと特定された。彼女が生きたルネッサンス期フィレンツェ、ダヴィンチやメディチ家をとりまく人間関係を徹底追跡し、そこから浮かび上がった2つの謎に挑む。

■上野友愛、岡本麻美 『かわいい絵巻』 東京美術、4月、1800円+税 〔詳細〕
 *「鳥獣人物戯画」絵巻を筆頭に、日本の絵巻の「かわいい」作品(場面)を取りあげ、日本人になじみ深い「かわいい」という感性が「絵巻」の中でどのように表現され、需要されたかを、見て楽しく、読んでわかりやすく提示する。

山岸順一、徳田恵一、戸田智基、みわよしこ 『おしゃべりなコンピュータ:音声合成技術の現在と未来』 丸善出版、丸善ライブラリー、4月、760円+税 〔詳細〕
 *現在の音声合成は、いったいどこまで進んでいるのか?どんなふうに利用されているのか?どのような人の、どのような夢を現実にしてきたのか?これから、どのような応用がなされていく可能性があるのか?その応用は人類の将来をどのように変えていくのか?「音声合成」の現在と未来に迫ります。

■西原一幸 『字様の研究:唐代楷書字体規範の成立と展開』 勉誠出版、4月、9800円+税 〔詳細〕
 *文字の「正しさ」は如何に規定されてきたか。「字様」とは字形、字音などの類似によって錯誤に至る可能性のある楷書を広く弁別するために撰述された典籍である。「字様」は、主に隋・唐代に盛行し、科挙制度とも深く結びつきながら、「開成石経」にまで至る楷書字形のあるべき姿を決めていった。一方で、「正しさ」が規定される中で、所謂通行字体としての「俗体」という概念を浮かび上がらせていく。隋・唐代における文字への意識の体系を、実証的研究により明らかにしていく刺激的な一書。文・史・哲すべてに関わる重要な研究成果。

エレン・フランケル/ベツィ・P・トイチ画/木村光二訳 『図説ユダヤ・シンボル事典』 悠書館、46000円+税 〔詳細〕
 *4千年の歴史のなかでユダヤ民族がはぐくんできた豊かな象徴の数々―言葉とイメージが密接に結びついた、ユダヤ文化の核心を表現するシンボル265項目を厳選し、古代の起源から現代にいたる意味の変遷をたどり、イラストとともに解説した、わが国初の事典!2月刊行予定が4月に延期。

中谷伸生 『耳鳥齋アーカイヴズ:江戸時代における大阪の戯画』 関西大学出版部、関西大学東西学術研究所資料集刊、4月?、5500円+税 〔詳細〕
 *江戸時代の大坂が生んだ、奇矯で滑稽な戯画作者・耳鳥齋。「仮名手本忠臣蔵」(掛幅)をはじめ、多数の作品をカラーで紹介するほか、制作時期をめぐる分類試論、作品解説、資料「上方趣味」なども収録する。→3月刊行予定だったようだが、どうやら未刊。

 
◆2015年5月刊行予定
黒田泰三 『思いがけない日本美術史』 祥伝社新書、5/2880円+税 〔詳細〕
 *日本画の魅力は、刺激的な色や形が織り成す造形美ではなく、むしろありふれて何でもないモノや出来事を描き、刺激的ではない色や形であらわされた面白さにあります。 本書では、従来の時代順の美術史では見えてこなかった、そのおもしろさを画題ごとに見ることであぶりだします。

エドゥアール・ブラゼー/松平俊久監修 『西洋異形大全』 グラフィック社、5/53800円+税 〔詳細〕
 *不思議な西洋の異形たちの起源や真の姿などを知りたいすべての人へおくる、学術的資料性の高い1冊。西洋における250以上の異形を、「光の住人たち」「幻想動物たち」「闇の住人たち」の3つに分類し、文献上の記述、出生地・棲息地域、姿形、習性、歴史、神話・伝説・伝承上の逸話等、あらゆる角度から紹介。

フラヴィオ・フェブラロ/神原正明・内藤憲吾訳 『エロティック美術の読み方』 創元社、5/83800円+税 〔詳細〕
 *西洋美術を中心に、世界のエロティック美術を古代から現代まで通観し、その表現を当時の性愛観、性習俗、社会構造、世界観などから読み解く「西洋美術の読み方」シリーズの別巻。西洋美術の名画だけでなく、スケッチ、版画、彫刻、挿絵、写本、無名画家の作品まで取り上げ、性表現の多彩で豊饒な世界を紹介する。常に美術の中心にありながら本格的に取り上げられることの少なかったエロティック美術を俯瞰できる好著。

鈴木光太郎 『増補 オオカミ少女はいなかった:スキャンダラスな心理学』ちくま文庫、5/8840円+税 〔詳細〕
 *サブリミナル効果は捏造だった? 虹が3色にしか見えない民族がいる? 否定されているのによみがえる、心理学の誤信や迷信を読み解く。

菊地章太 『日本人とキリスト教の奇妙な関係』 角川学芸出版、角川新書、5/8800円+税 〔詳細〕
 *キリスト教の書籍はベストセラー、結婚式はチャペルで挙げる、しかし信者は国民の1%――日本人とキリスト教の特異な関係はなぜ生まれたのか。歴史をひもときながら、日本人固有の宗教観を浮き彫りにする。

ベン・マッキンタイアー/小林朋則訳 『キム・フィルビー:かくも親密な裏切り』 中央公論新社、5/102700円+税 〔詳細〕
 *冷戦下の世界を震撼させた英国史上最も悪名高い二重スパイ、そのソ連亡命までを、無二の親友との血まみれの友情物語を軸に描き出す!

加藤秀俊 『メディアの展開:情報社会学からみた「近代」』 中央公論新社、5/103300円+税 〔詳細〕
 *「江戸時代=暗黒」史観は正しいか。近代社会の出発点が明治維新ではなく徳川時代にあったことを説く「加藤メディア論」の集大成。

ホルヘ・ルイス・ボルヘス/柳瀬尚紀訳 『幻獣辞典』 河出文庫、5/111100円+税 〔詳細〕
 *セイレーン、八岐大蛇、一角獣、古今東西の竜といった想像上の生き物や、カフカ、CS・ルイス、スウェーデンボリーらの著作に登場する不思議な存在をめぐる博覧強記のエッセイ120篇。→元版は晶文社、1974年刊行。

中島篤巳訳 『完本万川集海』 国書刊行会、5/116400税 〔詳細〕
*伊賀・甲賀四十九流につたわる忍術を集大成した秘伝書。知謀計略から天文、薬方、忍器まで、忍びの業の全てを明らかにする。初の全文現代語訳、詳細な注のついた読み下し文に加え、資料として原本の復刻を付す。

植村峻 『紙幣肖像の近現代史』 吉川弘文館、5/153500円+税 〔詳細〕
 *偽造防止などのために不可欠な紙幣の肖像画。神功皇后から福沢諭吉まで、肖像が選ばれた時代背景を明らかにし紙幣の歴史を描き出す。

今野真二 『盗作の言語学:表現のオリジナリティーを考える』 集英社新書、5/15720円+税 〔詳細〕
 *コピペやパクツイが氾濫する今、オマージュやパロディーなどの表現形態から、寺山修司、北原白秋の詩、短歌・俳句、辞書の語釈まで、日本語学の第一人者が表現のオリジナリティーの意味を徹底考察。

■篠田航一 『ナチスと財宝伝説』(仮) 講談社現代新書、5/19760円+税 〔詳細〕
*ヒトラーが強奪した「消えた宝」10万点のゆくえを追うルポルタージュ。略奪美術品から、ナチスと戦後ドイツの裏歴史を読み解く。

ジャンニ・A・サルコーネ/北川玲訳 『謎解き錯視傑作135選』 創元社、5/191500円+税 〔詳細〕
 *古くから人は「謎」を好んできた。だまし絵に潜む「隠されたもの」を探し出す喜びは、今も変わらず生き続けている。本書は時代を越え、世界中で人々を魅了し続けてきたさまざまなタイプの錯視芸術の傑作を135点厳選し、クイズ形式の解説文を付した一冊。

佐野秀太郎 『民間軍事警備会社の戦略的意義:米軍が追求する21世紀型軍隊』 芙蓉書房出版、5/205800円+税 〔詳細〕
 *基地支援、警護・警備、通訳、兵站支援、通信など非戦闘活動を請け負う民間軍事警備会社(PMSC)は
いまや米軍の部隊規模を上回るほど大きな存在になっている。イラク、アフガニスタンでの事例を徹底検証し、その影響力の大きさと米軍のあり方を分析した論考。

『完全復刻版「本の雑誌」創刊号~10号BOXセット』 本の雑誌社、5/215000円+税 〔詳細〕
 *創刊40周年記念。幻の創刊号から10号までの10冊を出来うる限り当時のまま完全復刻し、10冊まとめて箱に入れた愛蔵版となります。

山﨑久道 『情報貧国ニッポン:課題と提言』 日外アソシエーツ、5/222200円+税 〔詳細〕
 *情報を〈蓄積流通〉させる仕組みが弱体な日本では、データベースや電子ジャーナルを活用するシステムが貧弱なため、学術の研究成果を産業・科学技術分野に貢献させることが難しい。国家戦略として西欧型情報ストック装置をつくり、デジタルアーカイブの展開を図るべきであると説く。

『美術品所蔵レファレンス事典日本絵画篇(近現代)』 日外アソシエーツ、5/2236000円+税 〔詳細〕
 *明治以降(近現代)の日本の絵画作品がどの美術館・博物館(海外含む)などの機関や団体に所蔵されているかがわかるレファレンス事典。美術全集・個人全集、主要作品集に収録された作品2万点を作家別に一覧できる。「所蔵別索引」「作品名索引」付き。

島薗進、高埜利彦、林淳、若尾政希編 『書物・メディアと社会』 春秋社、シリーズ日本人と宗教、5/223200円+税 〔詳細〕
 *近世の出版事業に焦点を当てて、それが宗教に与えた影響を検討し、あわせて、近代におけるメディアとの関係を論じる。

■ヴィンセント・F・ホッパー/大木富訳 『中世における数のシンボリズム:旧約聖書からダンテの『神曲』まで』(仮) 彩流社、5/253500円+税 〔詳細〕
 *古代文明、キリスト教、神秘主義、カバラ、魔術、民間伝承、世俗的著作などあらゆる領域における、様々な数の象徴の意味と用法を、豊富な具体的資料を用いて詳細に分析することを通して明らかにする。

大澤俊彦・木村修一・古谷野哲夫・佐藤清隆 『チョコレートの科学』 朝倉書店、5/253200円+税 〔詳細〕
 *世界中の人々を魅了するお菓子の王様、チョコレートについて最新の知見をもとにさまざまな側面から解説。

都筑道夫/日下三蔵編 『都筑道夫ドラマ・ランド 完全版』 上下、河出書房新社、5/27、各2200円+税 〔上:詳細〕〔下:詳細〕
 *推理作家・都筑道夫の遺した脚本を集成。〈読物としても、成立する。そういう映画脚本を書いてみたい、と思っているうちに…機会がおとずれた〉。上巻にはアクション映画「パリから来た男」他。下巻には「夜のミステリー」と銘打たれた「幽霊屋敷」他ラジオドラマ、特撮アクションテレビドラマ「スパイキャッチャーJ3」等。特別資料も付した完全版。

岩井宏實監修 『日本の妖怪百科』 河出書房新社、5/273800円+税 〔詳細〕
 *鬼、天狗、一つ目小僧、コナキ爺、河童、小豆洗い、海坊主、雪女、塗り壁、化け猫、ザシキワラシ……古来描かれてきた妖怪画の数々とともに、伝承や古典文学に現れたもののけの世界を探る。

■川本三郎 『ミステリ映画大全』 平凡社、5/272400円+税 〔詳細〕
 *暗黒街の男たちと妖しいファム・ファタールたちが彩る、ミステリの世界へようこそ――。F・ラングからR・フライシャーまで、往年の名作から未公開の衝撃作まで、その魅力をたっぷり紹介する、ファン必携の大著。

F・ブラウン、S・ジャクスン他/中村融編訳 『街角の書店:18の奇妙な物語』 東京創元社、創元推理文庫、5/29940円+税 〔詳細〕
 *おばあちゃんの買い物メモがもたらす、ささやかで温かな奇蹟とは――シャーリイ・ジャクスン「お告げ」。書かれることがなかった『傑作』ばかりが集まる書店を訪れた作家の数奇な運命を描く、ネルスン・ボンド「街角の書店」。雪降る夜、バス発着所での男女の対話が思わぬ結末を迎える、ケイト・ウィルヘルム「遭遇」など、文豪の異色作から知られざる作家の傑作まで、奇妙で愛しい18の物語。目次はこちら

木本至 『明治の諷刺雑誌かく闘えり:「団団珍聞」「驥尾団子」がゆく』 白水社、5/302800円+税 〔詳細〕
 *創刊者は『西洋見聞録』の著者、記者は戯作者・漢学者等の鬼才揃い。激動の明治時代に対し二つの反骨雑誌がどんな諧謔諷刺の矢を放ったかを、多数の図版 (123) と共に鮮やかに再現。

ミステリー文学資料館編 『古書ミステリー倶楽部 3 光文社文庫、5
 
吉田洋子 『小林清親:失われた東京を描く光と影の絵師』 平凡社、別冊太陽 日本のこころ 2295月、2400円+税 〔詳細〕
 *変貌する明治の東京を描き、“光線画”と呼ばれるジャンルを創り出した清親。全93点の光線画全点に加え、動植物画やポンチ絵など、その画業の全体像に迫る。

ロベルト・ボラーニョ/野谷文昭訳 『アメリカ大陸のナチ文学』 白水社、シリーズ:ボラーニョ・コレクション、5月、2500円+税 〔詳細〕
 *存在しない文学の存在しない作者たちの人生と作品に捧ぐ、おぞましくもどこか切なく滑稽な〈架空の文学事典〉。『野生の探偵たち』『2666』の到来を予見する、初期の恐るべき傑作。

 
◆2015年6月以降刊行予定
田中康弘 『山怪:山人が語る不思議な話』 山と溪谷社、6/61200円+税 〔詳細〕
 *交流のある秋田・阿仁のマタギたちや、各地の猟師、山で働き暮らす人びとからから、実話として聞いた山の奇妙な体験談を多数収録。話者が自分で経験したこととして語る物語は、リアリティがあり、かつとらえどころのない山の裏側の世界を垣間見させてくれる。

山田英春 『インサイド・ザ・ストーン:石に秘められた造形の世界』 創元社、6/123800円+税 〔詳細〕
 *「石の科学」から「石の美学」へ。『不思議で美しい石の図鑑』の著者にして世界的瑪瑙コレクターが新たに撮り下ろした瑪瑙など、美しい石の断面写真で編んだ、ミクロな世界に展開する、ネイチャー・ミュジアム。石の中に隠されていた草花、抽象画、寺院や塔など、<悠久の時>という筆が描いた無限の色彩と模様が繰り広げるアートの世界。

佐藤卓己編 『ヒトラーの呪縛:日本ナチ・カルチャー研究序説(増補版)』上下中公文庫、6月、各1350
 
岩畔豪雄 『昭和陸軍謀略秘史』 日本経済新聞出版社、6月、3200円+税 〔詳細〕
 *満州国建国、陸軍中野学校設立、紙幣偽造、日米開戦回避交渉、インド独立運動。舞台裏では何が起きていたのか。関東軍参謀、陸軍省軍事課長などを歴任し、昭和陸軍の謀略を一手に引き受けた将校が明かす裏面史。

■ミハイル・エリザーロフ/北川和美訳 『図書館司書』 河出書房新社、7
*失われた奇書をめぐり図書館で戦争が始まる。現代ロシアが生んだ破壊的スプラッターノヴェル。
 
佐藤卓己編 『青年雑誌論』(仮) 岩波書店、8
 
■アンソニー・グラフトン/福西亮輔訳 『テクストの擁護者たち:近代ヨーロッパにおける人文学の誕生』 勁草書房、BH叢書 38月中旬 〔詳細〕
 *旧約聖書にある記述とギリシア・ローマ以前の人類の古代史をつなごうとした一連の試みが生んだ思潮を探究する。

佐藤卓己 『「図書」のメディア史』 岩波書店、9
 
前川久美子 『中世パリ装飾写本 書物と読者』 工作舎、夏 〔詳細〕
*美術史家が書き下ろす装飾写本入門書。工作舎サイト[Planetalogue]で予告を兼ねて連載中。

権田萬治 『謎と恐怖の楽園で:ミステリー批評55年』 光文社、秋 〔詳細〕
 *来年はミステリー批評を始めて、55年になる。それを記念しての評論集の出版だそうである。

風間賢二 『ファミリー・ブラッド:家族にはつねにすでにモンスターが潜んでいる!』(仮)彩流社、10/231600円+税 〔詳細〕
*カルトな「文学」と「映画」を素材として家族内部にすでに潜在する恐るべき「怪物/モンスター」を白日のもとに曝す。→この本もアナウンスばかりで刊行が遅れている。→遂に2015123日刊行予定に延期!→さらに20151023日刊行予定に延期!

ウンベルト・エーコ/橋本勝雄訳 『プラハの墓地』 東京創元社 〔詳細〕
*史上最悪の“偽書”と呼ばれることもある「シオン賢者の議定書」を書いた男、シモーネ・シモニーニの回想録という形をとった、19世紀ヨーロッパを舞台に繰り広げられる歴史大陰謀小説。

藤井淑禎ほか編 『江戸川乱歩大事典』 勉誠出版
 
紀田順一郎 『日本人と蔵書』
 
 
◆2015年中に出るかどうか(時々知らない間に刊行されていることもあります)
早川書房創立70周年文庫企画「ハヤカワ文庫補完計画」の第2として発表されている。刊行時期はすべて未定。
早川書房編集部編『ミステリ・ハンドブック〔新版〕』
早川書房編集部編『冒険・スパイ小説ハンドブック〔新版〕』
早川書房編集部編『SFハンドブック〔新版〕』
コードウェイナー・スミス/伊藤典夫・浅倉久志訳『人間の再発見〈人類補完機構〉全短篇(仮題)』【初訳】

■ジュール・ヴェルヌ/石橋正孝訳、解説 『地球から月へ/月をまわって/上を下への』 インスクリプト、3月末?、3900円+税 〔詳細〕
*ジュール・ヴェルヌ〈驚異の旅〉コレクション全5巻刊行開始。第1巻は完訳ガンクラブ三部作より。→20149月刊行予定が延期に。→インスクリプトのサイトには3月末とあるが刊行にならず。

小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 作品社
 *新潮社から出た単行本の復刻ではなく、初出雑誌の『新青年』を底本にする初の試みです。両者の異同や法水が羅列する固有名詞等にも細かく注をつけます。→垂野創一郎氏の「プヒプヒ日記」も参照。

アンドルー・ペティグリー/桑木野幸司訳 『印刷という革命:ルネサンス時代の本と日常生活』 白水社
 *書籍のみならず、印刷メディア全般および出版業についての本でもあり、単なるメディア史を超えて、当時を重層的に捉えられる一冊。
 
■ラリー・プリンチーペ/ヒロ・ヒライ訳 『錬金術の秘密』 勁草書房、BH 叢書 〔詳細〕

U.ペンツェンホーファー 『評伝・パラケルスス』 勁草書房、BH 叢書(未定)
 
高山宏訳 『完訳 ポリフィロス狂恋夢』 東洋書林
 
■鈴木宏『書肆風の薔薇から水声社へ』(仮)論創社、「出版人に聞く」シリーズ
 
■鏡明 『マンハントとその時代』(仮)フリースタイル 〔詳細〕
*雑誌《フリースタイル》連載。

大浜甫・多田智満子・宮下志朗・千葉文夫ほか訳 『マルセル・シュオッブ全集』1巻、国書刊行会、10000円+税
 *19世紀末のボルヘス」として大きな注目を浴びる、夭折の天才作家シュオッブの初の邦訳全集。『架空の伝記』『モネルの書』『少年十字軍』『黄金仮面の王』『二重の心』をはじめ、評論や単行本未収録短編までを収録。
 
ロミ 『自殺の歴史』 国書刊行会
 
■松田行正、ミルキィ・イソベ、木内達朗 『デザイン・プレゼンテーションの哲学』 左右社、神戸芸術工科大学レクチャーブックス 〔詳細〕
*いつの間にか近刊予告からはずされていた。刊行中止か?

東雅夫・下楠昌哉共編 『幻想と怪奇の英文学Ⅱ』 春風社

■2015年3月展覧会総括

20153月に見た、主に美術関連の展覧会2件(1月から通算8件)について個人的な感想と評価を記した(2月に続き3月も繁忙状態であったため、ほとんどどこにも行けず。結局上野に1回行けただけ)。あくまでも主観的なものである。特に騒音・混み具合などは、たまたまその時だけの現象かもしれない。
配列は見た順であって、会期順ではない。
 
◆評価ポイント ★★★(5)・・・(1)までの5段階評価
A:展示内容(作品、解説)・構成・展示品の質
B:展示方法・動線設計・照明
C:雰囲気・騒音・混み具合
 
3月
 
 A 001 B 001
東京国立博物館本館 「東京国立博物館コレクションの保存と修理/ 国宝 檜図屏風:平成の大修理」 会期:2/17~3/15
A★★★★B★★★C★★★
*狩野永徳の《檜図屏風》が修復成ってのお披露目展示。かなり以前に見ていたはずだが、改めて修復された屏風を見ると、もと襖だったにしても、意外に天地のサイズ(本紙で縦170cm)が小さいことに驚く。当時の人々はいまより背が低かったかもしれないが、この高さでは頭がぶつかりそうではないか。展示は襖を前提に、平らに見せる。
同時に「東京国立博物館コレクションの保存と修理」の展示では、《檜図屏風》の修復に合わせ、陶磁器・絵画(雪舟作《四季山水図》春・夏)・短刀・書籍の修復技術を示す。単なる作品展示などよりもはるかに勉強になる。ちなみに、東博では修復と言わず「修理」と称しているらしい。組織名は「保存修復課」なのだし、修理ではちょっと違うような気がするのだが。
なお、それぞれにリーフレットが用意されているのだが、インフォメーションセンターにあるという表示だけで、そもそもインフォメーションセンターがどこにあるかが書いておらず、不親切。リーフレット自体は素人向けながらもわかりやすくよくできていたのだが。
 
2015O 001
東京都美術館 「新印象派:光と色のドラマ」 会期:1/24~3/29
A★★★☆☆B★★★☆☆C★★★☆☆
*かなり充実した内容。モネによる新印象派の萌芽からマティスらのフォーヴィスムにつながるまでを、丁寧に追う。ジョルジュ・スーラやポール・シニャックらの点描技法の成果と、その裏付けとなる色彩理論を見せてくれる構成もなかなかよい。1886年頃のスタートから約20年間で終焉した新印象派だが、ある意味で斬新であり、またその技法は描写において無理が伴っていたとも言え、解体されるべく解体されていったように思う。なお、スーラの《グランド・ジャット島の日曜日の午後》はさすがに来ていなかったが、それを描くためのいくつかの習作は展示されていた。
残念ながら、図録は製版・印刷が悪く、色が濁ってしまい、せっかくの色彩が表現できていなかった。
 

プロフィール

夢幻庵主人

Author:夢幻庵主人
隠居生活続行中。

最新記事
カレンダー
03 | 2015/04 | 05
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR