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■2014年10月展覧会総括

201410月に見た、主に美術関連の展覧会12件(2014110月では計61件)について個人的な感想と評価を記した。あくまでも主観的なものである。特に騒音・混み具合などは、たまたまその時だけの現象かもしれない。今回から展覧会に行ったついでに立ち寄ったレストランを簡単に紹介しておく。
配列は見た順であって、会期順ではない。
 
◆評価ポイント ★★★★(5)・・・☆☆☆☆(1)までの5段階評価
A:展示内容(作品、解説)・構成・展示品の質
B:展示方法・動線設計・照明
C:雰囲気・騒音・混み具合
 
10月
 
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損保ジャパン日本興亜美術館 「印象派のふるさと ノルマンディー展:近代風景画のはじまり」会期:9/6~11/9
A★★★★B★★★☆☆C★★★☆☆
*「ノルマンディー」という土地に限定して作品を選び取るという企画設定がよい。ロマン主義から写実主義を経て、印象主義へ、さらにポスト印象主義からフォーヴィズムへ。近代絵画の大きな流れを押さえながら、古い写真に撮られたノルマンディーの風景をも参照しつつ、あくまでも「ノルマンディー」というトポスに立脚したまとめ方はすがすがしい。
展示作品の中の一枚を選ぶとすれば、フェリックス・ヴァロットンの《オンフルールの眺め、夏の朝》(1912)。空に伸びる少し歪んだ木の幹。不自然なほど鮮やかな緑。何か不吉なものを予兆させるような風景。ヴァロットン展に行きそびれてしまったのが惜しまれる。
 
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根津美術館 「名画を切り、名器を継ぐ:美術にみる愛蔵のかたち」 会期:9/2011/3
A★★★★B★★★★C★★★☆☆
*これもまたテーマ設定が秀逸。根津なので、それほど展示室が広いわけでもなく、当然展示作品数も多くはないのだが、充実した印象。ある意味で書や絵巻などを切断したりすることは、本来の作品の全体像を損なうことになるので問題ある行動でもあったのだが、そうしたが故に今に伝来することができたともいえるわけだ。書の断片を集めて「高野切」とか称してありがたがる心情はよくわからぬが。
元は襖絵だったものが屏風に仕立て直された事例は無数にある(むしろ襖絵のままでは、建物が焼失したら襖絵も一緒に消えてしまうことが多かっただろうし、たえず接触されて劣化が進んだことは間違いない)。展示された中では、狩野永徳の《仙人高士図屏風》が、なかなかよく描かれていた。
ただ愚かしいのは、どこも壊れていなかった器を、完全は良くないと唆されて、一旦破壊し、それを継ぎ直したもの(信楽壺 銘 破全)が展示されていた。ひびの入った器が金継ぎなどで修繕されたりした結果、さらにいっそう景色が良くなるなどという理屈もあるようだが、これは単なる愚行の一例にすぎない。
釘隠を元に手焙にしたものがあった。元の釘隠は桃山から江戸初期のもので、手焙にしたのは大正時代。これはなかなか味のある仕業とみた。
 
◆ランチ◆
表参道にある「リストランテケンヴェンティ クワトロ」に行く。カミさんが以前行ったことのあった店だが、マピオンの地図が古くて道を間違え迷子になる。遅い時間に予約してあったので、比較的空いていた。手打ちパスタが数種類あって、見本を見ながら選択できるようになっていた(後日知ったのだが、最近のイタリアンの流行らしい)。料理はよかった。

 
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東京都美術館 「ウフィツィ美術館展:黄金のルネサンス ボッティチェリからブロンヅィーノまで」 会期:10/11~12/14
A★★☆☆☆B★★★★C★★★☆☆
*多少内容に期待していたが、企画は凡庸。万遍なくほどほどの作品を持ってきましたという感じ。最近はルネサンス美術に興味が薄れたせいかもしれない。どうも類型化した中で、細かい差異を競うような、マニエリスム的な印象が鼻につく気がしてしまう。
とりわけ、今回のようにある特定の美術館コレクションでは、テーマ設定に無理があり、持っている範囲内に限定されるだけ苦しい。上記の二つの素晴らしい企画と雲泥の差。
 
◆ランチ◆
ある方から教えていただいた「上野桜木 菜の花」に行く。ご主人が佐渡出身とのことで、佐渡の食材を中心にした和食のお店。早い時間に行ったので空いていたが、料理はそれぞれの量は少ないながらも美味しいものばかり。久し振りにおけさ柿も食べることができた。
 
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上野の森美術館 「ボストン美術館浮世絵名品展 北斎」 会期:9/13~11/9
A★★☆☆☆B★★☆☆☆C☆☆☆☆  ■図録購入
*なぜこの展示内容で、これほど人が並ぶのかわからない。館外で70分待ち! 前売り券を買っていなかったら、並ばずに帰るところ。あまつさえ、入口付近に達したら、蚊に注意せよとの張り紙があり、それを見た途端すぐさま耳元に蚊がやってきた。北斎展に並んでいたら、蚊に刺されてデング熱にかかった、なんて洒落にならない。
作品の多くはボストン美術館所蔵品でなくとも見る機会も少なくないようなものばかり。「諸国瀧廻り」などが揃いで出るのが珍しいのかもしれないし、花鳥版画はなかなかいいものを楽しめたのだが。本展では摺りがきれいな作品を見ることができるというのが売りだったようだが、「富嶽三十六景」の《凱風快晴》などは後摺りなのか、荒れていた。肉筆はほんの数点だったし(娘の応為による《三曲合奏図》はよかったが、あとはたいしたものはない)。なのに、狭い会場の中は人でいっぱいで、よく見ることもかなわず、図録をやむなく買う。
 
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京都国立博物館 「国宝鳥獣戯画と高山寺」 会期:10/7~11/24
A☆☆☆☆B☆☆☆☆C☆☆☆☆  ■図録購入
*東京では北斎展で並んだら、京都の本展ではさらに外で1時間、中に入って鳥獣人物戯画甲巻の手前でさらに1時間待ち! 延々と並んで、甲巻半分を急ぎ足で眺めておしまい。あとの乙巻以降は、並んでもよし、後ろから見るなら並ばずともOKということで、もちろん並ばずに隙間から眺めることができて、実にスムーズ。結局、誘導の仕方の問題。本当は並ぶ必要なんてなかったわけだ。
ろくに見ることも叶わなかったので(会期中前半と後半で展示替えをするので、全巻は一度では見ることができないし)、図録を購入。後日開いて見て、唖然。肝腎の鳥獣人物戯画が、ごく一部の場面しか掲載されていない。全体は、おまけとして付いていた超ミニサイズのもので我慢しろ、と。2600円もした最低のクズ本!
 
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京都国立博物館 「京(みやこ)へのいざない」 会期:9/23~11/26
A★★★☆☆B★★☆☆☆C★★☆☆☆
*新館完成記念ということで、それなりにきれいに展示はされているが、動線設計がうまく考えられておらず、どのように進めば一通り見ることができるのかもはっきりしない。まあ、好きな部屋だけ見ればいいのかもしれないが、これは岡田美術館などのほうがきちんとしている。階を上下するのも歩きにくい階段とわかりにくいエレベータだが、エスカレータの移動のほうがよかった(これも岡田美術館はエスカレータ完備だ)。
展示品は、京博の所有もしくは寄託品からさまざまな分野を少しずつ出してみましたということで、いろいろなお宝を持っていますよ、というメッセージだけは伝わるが、全体的にみれば焦点が定まらない印象。これぞという作品にも出会わなかったし。
ちなみに、新館完成記念というのか、<芸術新潮>201411月号が特集を組み、橋本麻里『京都で日本美術をみる:京都国立博物館』(集英社クリエイティブ)というガイド本も出ている。
 
◆ランチ◆
京博に行く前に、京都・川端二条東にあるフレンチ「リヴ・ゴォシュ」へ行く。小さなお店だが、とても美味しく、気に入りました(最初のパンが焼け過ぎていたけど)。帰りがけ、今後の案内などを送って下さるとのことで、住所を記しておいたら、帰京した日にはもう「おかえりなさい」の葉書を頂く。
◆ディナー◆
この日の夜は、フランス料理に和のテイストを入れた創作料理「アーム・ドゥ・ギャルソン」へ。個々の料理は決して悪くはないのだが、量が多すぎ。最初にフレンチのようにパンが出て、最後にご飯がしっかり出る。そのあとのデザートは小さいサイズながらも何種類ものケーキとフルーツが山盛り! とうとう食べ切れませんでした。フランス料理+和というのが単純足し算では無理があると思うのだが。
 
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美術館「えき」KYOTO 「奇想天外!浮世絵師歌川国芳の世界」 会期:10/24~11/24
A★★★★B★★★☆☆C★★★★  ■図録購入
*前日に懲りて、朝一番に入る。さすがにガラガラで、ゆっくり国芳を堪能。
国芳のダイナミックな動きを強調した絵はさすがというべき。北斎よりもなお一層アクの強い感じで、幕末の頽廃ムードが色濃い。とりわけ数多くの妖怪絵、あるいは動物戯画、アルチンボルド風の《見かけハこハゐがとんだいゝ人だ》などや、洋風実験の絵、諷刺画などにそういった特徴が強く出ているように思う。今回、さまざまな国芳の代表作を見ることができた。
残念ながら、国芳ならではの猫の登場する作品はあまり多くはなかった。
 
◆ランチ◆
間違いのないところで、「大神(おおがみ)」へ。今回は若い衆が一人だったので、ご主人もちょっと余裕がなく、たえず怒っていました。でも味はやはり逸品。ご馳走さまでした。
 
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大和文華館 「酒井抱一:江戸情緒の精華」 会期:10/11~11/16
A★★☆☆☆B★★★☆☆C★★★☆☆
大和文華館へは初めて行く。敷地は広いようだが、展示会場は狭く、作品数は少ない。抱一の作品をもっと見たかったが、やむなし。ただ、東京国立博物館所蔵の《夏秋草図屏風》が展示されており、ほとんど観客がいなかったので、ゆっくり鑑賞することができた。この一点だけを見に来たようなもの。
 
◆ディナー◆
京都駅から南すぐのところにある「佳辰(かしん)」2度目。夜に東京に帰る客が多いせいか、またも出発時間を聞かれる。今回は事情があってテーブル席を予約。前回はカウンターだったので、ご主人から材料の仕入れ先などをいろいろ聞けたものだが、今度は遠くて話せず。帰りがけ、ご主人の娘さんとは鳥獣戯画展の混雑ぶりで盛り上がる。コースにしたが、どれも淡泊ながらもしっかりした味で、堪能。
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相国寺承天閣美術館 「花鳥画展:室町・桃山・江戸 中国宮廷画壇の名品」 会期:10/4~15/3/22
A★★★☆☆B★★★☆☆C★★★☆☆
*入ってすぐに《肉形石》が鎮座。あの故宮にあるというものとよく似た肉そっくりの石だ。自然のものをうまく肉に見立てたもの。六曲一双の《花鳥図屏風》、伝能阿弥筆《雲龍図》、辺文信筆《百鳥図》(明時代)などが優品。とりわけ《百鳥図》に描かれている鳳凰の姿は、伊藤若冲の《旭日鳳凰図》(三の丸尚蔵館)とそっくり。鳳凰は写生できないので、当然、若冲が真似たわけでしょうけど。
ちなみに、入口でもらった紙一枚の作品リストのようなものは、抜けや誤記が目立つ(例えば上記の《雲龍図》が抜けている。チラシの裏面にはしっかり掲載されているのに)。
 
◆ランチ◆
懐石料理の店「御料理 辰むら」。カウンターと奥にテーブル席だが、もちろんカウンターに。お隣に先に来ていた若いご夫妻は江の島で同じく和食をやっている方で、京都へ勉強のために食べに来ている由。カウンターに他のお客がいなくなってから、ご主人としばし話す。この日は予約で満席だったのだが、常にそうとも限らないので、大変だとか。料理は丁寧な味付けが嬉しい。
 
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京都市美術館 「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展」 会期:9/30~11/30
A★★★☆☆B★★★☆☆C★★★☆☆
京都市美術館と京都国立近代美術館という向かい合わせの美術館同士で、類縁の企画を展開するのは、とてもすばらしい。市美はジャポニスム全般の展示で、近美は中でもジャポニスムに親近感を抱いていたホイッスラーだ(キャッチフレーズは「秋、京都・岡崎公園を染める日本礼賛」)。東京では夏に世田谷美術館でジャポニスム展、冬に横浜美術館でホイッスラー展なので、かけ離れすぎている。
展示の目玉は修復なったモネの《ラ・ジャポネーズ》(1876年)。色鮮やかで、ちょっとどぎつい位。他にも数々の浮世絵が与えたヨーロッパの画家たちへの影響が、豊富な事例で紹介される。北斎作品もいくつかあったが、こちらは東京のとんでもない北斎展と違ってゆっくり見ることができた。
それにしても次から次へとボストン美術館の所蔵品展が日本だけでもこれほど開催されているのは、何か資金稼ぎといったような事情でもあるのだろうか。
 
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京都国立近代美術館 「ホイッスラー展」 会期:9/13~11/16
A★★★☆☆B★★★☆☆C★★★☆☆
*「ジャポニスムの巨匠」などと言ってしまうと、ホイッスラーの一面しか見えなくなってしまう。むしろ唯美主義の一環として、日本の浮世絵などの技法・構図などを取り入れたにすぎないのだろう。もちろん意図的にエキゾティックな雰囲気を醸し出すために、あえて日本的なモチーフを持ってくることもしただろう(いくつもの絵に見られる団扇など)。ジャポニスムの作品などと言われてしまうと、作者の作為・意図がどこにあるのかをまず考えておきたい。《白のシンフォニーNo.2:小さなホワイト・ガール》(1864年)とか《白のシンフォニーNo.3》(1865-7年)など、どうも作品がそれだけで独り歩きしがちだが、なぜそのように描いたのか、を知りたい(モネの《ラ・ジャポネーズ》などもまさにそうだ)。
フリーア美術館に移築された「孔雀の間」は、もちろん現物をもってくることはできないので、映像で紹介。もう少し臨場感を出してほしかったし、映像ならもっと細部の拡大を見たかった。
ジョン・ラスキンが罵倒して訴訟沙汰にまでなった《黒と金色のノクターン:落下する花火》は、残念ながら出品されていなかった。
 
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京都国立近代美術館 「コレクション・ギャラリー2014年度4回展示(後期)」 会期:10/21~ 11/30
A★★☆☆☆B★★★☆☆C★★★☆☆
3階企画展会場で開催されている「ホイッスラー展」に関連する展示「キュレトリアル・スタディズ07:日本近代洋画と浮世絵――鏡としてのジャポニスム」を4階で。日本の洋画家たちが西洋でのジャポニスム受容をどのように受け止めたかを、「橋」「舟」「木立」「髪梳き」といったテーマ設定で数点ずつ集めており、これはなかなかいい趣向。残念なのは、20点余にとどまり、他は雑多な展示にすぎなかったこと。あくまでもコレクションの一端を示すにすぎないのかもしれないが、うまく編集できればすばらしい展示にもなりえたのに。
 
◆ディナー◆
「屋根裏部屋にあるレストラン」(本当に天井が低い!)をコンセプトにしたフレンチ「ラ・ターブル・オ・ジャポン」。予約した18時に10分前に着いたらまだ準備中とのことで、仕方なく外で待つ(まだそう寒くなかったが、冬はつらそう)。前菜やデザート(温かいチョコレートのケーキ)は美味しかったのだが、メインがいけない。老生の選択した牛すね肉のポトフは、塩が効きすぎているだけでなく、スープも雑味が強くて飲めたものではなかった。
◆その翌日のランチ◆
京都最後は「しゅん逢 紗々木」5000円のコースなのに、とっても美味。コースが違うのかと錯覚するほど安い! まだ開店して2年と2か月というにもかかわらず、洗練された味と盛り付け。
 
◆ティー◆
京都の最終日はいつも買い出し日としているのだが、3時の休憩は錦市場近くの「サロン・ド・テ オ・グルニエ・ドール」。前回は満席で入れなかったが、今回は運良く入れた。老生はパリブレスト、カミさんはモンブランと割とオーソドックスな選択。紅茶はアッサム。パリブレストはパリッとした皮になっていなくて、今一つ。モンブランは少し分けてもらったが、こちらは美味しい。カミさんに言わせると、栗が少なすぎるそうだが。
以上、京都食べ歩きでした。

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■既刊・近刊メモ(2014年11月版 Ver.2)


201411月前半に刊行された(はずの)本と、11月後半以降の近刊を掲載する。*以下に、出版社による紹介記事を中心に多少余計なコメントを付した。日付は発行日ではなく、発売日。発売日順を原則としているが、WEBでの確認が中心なので、違っているかもしれない。
●:前回掲載のものから追加・変更した本。ただし、細部の変更等は含まず。
なお、近刊の本についてはあくまでも予定であり、タイトル・発売日・価格ともに変更の可能性はある。
次の行は私的メモ。
■:読んだ本(▲:元版で読んだ)、■:買った本(▲:元版所有)
 
【11月前半に出た本から】
 
■ロベール・ドロール/桐村泰次訳 『中世ヨーロッパ生活誌』 論創社、11/45800円+税〔詳細〕
 *中世は現在も私たちの世界の中に厳然と息づいている。その物質的・精神的遺産は厖大であるが、しばしば型にはめられたイメージによって歪められ、その真実は覆い隠されている。本書は、「中世の人」というものを、その物心両面にわたる環境の中で、日々の生活の中で、そして信仰と慣習の中で、発見し理解しようとする人々のために書かれたものである。

■ハンス・ベルティング/仲間裕子訳 『イメージ人類学』 平凡社、11/54800円+税 〔詳細〕
*美術史を広くイメージの学として構想し直し、美術作品、考古学・人類学遺産、映画や広告、あらゆるイメージを対象とする学のパースペクティヴを説く。→刊行遅延。平凡社サイトでは一切アナウンスなし。→いつのまにか11月初旬に刊行となる。

加門七海 『霊能動物館』 集英社、11/51400円+税 〔詳細〕
 *なぜ人は動物に神を見るのか?狼、狐、竜蛇、憑きもの、猫、鳥、狸など、加門氏の今までの霊能体験、知識の集大成を存分に発揮し、日本に古くから存在する動物たちの起源に霊能的観点から迫る。

■切通理作 『本多猪四郎:無冠の巨匠』 洋泉社、11/62800円+税 〔詳細〕
 *ゴジラ生誕60周年の年に贈る画期的一冊! 取材・構想・執筆実に20年! これぞ手に汗握る空想科学映画評論の決定版!

■池上英洋 『官能美術史:ヌードが語る名画の謎』 ちくま学芸文庫、11/10950円+税 〔詳細〕
 *西洋美術に溢れるエロティックな裸体たち。その姿にはどんな歴史と謎が秘められているのか? 220点の魅惑的な図版から読む珠玉の美術案内。

■ルイス・キャロル/高橋康也・高橋迪訳 『少女への手紙』 平凡社ライブラリー、11/101200円+税〔詳細〕
 *少女たちを楽しませたい一心で綴られた物語パワー全開のノンセンスの精髄七十余通。キャロル撮影の少女たちの写真も収録。

石川幹人監修 『図解 超常現象の真相』 宝島社、11/101000円+税 〔詳細〕
 *心霊現象や怪奇現象、超能力、テレパシー、予知、占い、透視など、人々を驚かせる不思議な現象の数々。本書はこのような“超常現象”を、図解やイラストを使いながら科学的根拠にもとづく方法で、わかりやすく解説。

酒井潔著/大橋崇行解説 『らぶ・ひるたァ【特別限定復刻版】』 彩流社、11/118000円+税 〔詳細〕
 *原本は、厳しい検閲に引っかかるところは空欄にて印刷。本書は、その空欄を埋めたものを忠実に再現! これまでの著作以上に時代の綾が垣間見える、資料性に富むマニア必携の保存版! 本文の二色刷も再現!→なお、元版は『らぶ・ひるたァ:秘薬論』文芸市場社、談奇館随筆第1編、19293月刊(総革装、本文2色刷り)。

■臼田捷治 『工作舎物語:眠りたくなかった時代』 左右社、11/122200円+税 〔詳細〕
 *1970年代、松岡正剛が率いた初期工作舎。オブジェマガジン『遊』を刊行し、昼夜を問わず一時は200人が出入りした不夜城。従来にない編集方法と集団体制から、とてつもなく凄いことが始まっていた。松岡、戸田ツトム、松田行正、祖父江慎らに取材し、破天荒な、夢のような、最低で最高の日々をよみがえらせるノンフィクション。

フィッツ=ジェイムズ・オブライエン/南條竹則訳 『不思議屋/ダイヤモンドのレンズ』 光文社古典新訳文庫、11/121000円+税 〔詳細〕
 *19世紀半ばアメリカで活躍したオブライエンの奇抜な想像力と自在な物語性、絵画的な魅力にあふれる短篇集。「完全な顕微鏡」を完成させた素人学者が、覗いてみた水滴の中に完璧な美を持つ女性を見出す「ダイヤモンドのレンズ」など8篇を収録。

上村清雄監修解説、石井朗著・企画構成、出佳奈子・他著 『嗅覚のイコノグラフィア:フローラの春・夜明けの薔薇・ユディットの血飛沫』 ありな書房、感覚のラビュリントゥスⅤ、11/124500円+税 〔詳細〕
 *西風が運ぶ女神フローラの薔薇の香りに、後朝の美しい裸女のもつ薔薇の花束に、薔薇の花と香りに囲まれた聖母のロザリオに、ユディットの振り下ろす剣の深紅の血飛沫に、そしてプシュケの婚宴を言祝ぐ薔薇の花綱に、ルネサンス/バロックの香りたつ薔薇と深紅の表象に、感覚を媒介にしたイメージの生成を視る。

ローレンス・マズロン、マイケル・キャンター/越智道雄訳 THE HERO:アメリカン・コミック史』 東洋書林、11/136000円+税 〔詳細〕
*星条旗の良心スーパーマン、夜に蠢くシャドウとバットマン、青春の影の化身スパイダーマン、そして価値の攪乱者『ウォッチメン』の登場。加速する現実社会の鏡像であるスーパー・ヒーローが求め続けた正義と真実の行方を、稀少図版500点超と共に活写する。→従来は『スーパー・ヒーロー』という仮題だった。原書は、Superheroes!: Capes, Cowls, and the Creation of Comic Book Culture (2013

植村八潮、野口武悟、電子出版制作・流通協議会 『電子図書館・電子書籍貸出サービス:調査報告2014 ポット出版、11/132600円+税 〔詳細〕
 *公共図書館の「電子図書館・電子書籍サービス」アンケート結果。図書館の電子書籍貸出サービスの現状と課題、将来展望を取り上げる。

水島宏明 『内側から見たテレビ:やらせ・捏造・情報操作の構造』 朝日新聞出版、朝日新書、11/13760円+税 〔詳細〕
 *テレビはかつて「びっくり箱」だった。そこには驚きがあり、興奮があった。しかし、いまやテレビは捏造、ヤラセ、偏見のオンパレード。なぜ、かくもテレビは劣化してしまったのか?その構造的問題を浮き彫りにし、テレビに騙されないための知識を伝授。

荒俣宏 『江戸の幽明:東京境界めぐり』 朝日新聞出版、朝日新書、11/131200円+税 〔詳細〕
 *地図に朱引された線の内側「朱引内」が江戸っ子の住む江戸の内。現在なら、南は品川から、東は江東区、北は千住、板橋、西は新宿あたりまで。その朱引の内外、さらに周縁部を歩いてそこで出合ったさまざまな体験に、著者の好奇心はどとまるところを知りません。意外な新しい東京の姿が味わえます。

松生恒夫、鈴木俊久 『オリーブオイル・ハンドブック』 朝日新聞出版、朝日新書、11/131000円+税 〔詳細〕
 *美容にも健康にも効果があるといわれているオリーブオイル。種類、販売方法も多様化してきて、何を買えばよいか迷うところ。オリーブオイルマイスターが基礎知識、選び方、保存方法などを伝授し、腸専門の医師が効果や摂取方法について解説する。

綿抜豊昭 『戦国武将と連歌師:乱世のインテリジェンス』 平凡社新書、11/14780円+税 〔詳細〕
 *戦国時代の武将たちの社交の場に臨み、諸国を回った「連歌師」は、インテリジェンス、ネゴシエイターでもあった。

宇都宮健児、堀敏明、足立昌勝、林克明 『秘密保護法:社会はどう変わるのか』 集英社新書、11/14700円+税 〔詳細〕
 *12月から施行される秘密保護法。その成立の経緯と、それがもたらす具体的影響について、一般的法律論、刑法学の見地、知る権利との関係、憲法との整合性など多様な視点から概説する。

■岡本真、森旭彦 『未来の図書館、はじめませんか?』 青弓社、11/152000円+税 〔詳細〕
 *図書館にいま必要な「拡張」とはなにか。市民と行政、図書館員が日々の小さな実践を通して図書館の魅力を引き出す方法や、発信型図書館をつくるためのアイデアを提案する。地域を変えて人を育てる「未来の図書館」へと向かう道を照射する刺激的な提言の書。

■「アーカイブ立国宣言」編集委員会編 『アーカイブ立国宣言:日本の文化資源を活かすために必要なこと』 ポット出版、11/192300円+税 〔詳細〕
 *日本のデジタルアーカイブはどこを目指すべきか? ナショナルアーカイブ設立へ向けた4つの提言と、青柳正規・御厨貴・吉見俊哉による鼎談や、日本のアーカイブの現状報告、世界のデジタルアーカイブの実践例、デジタルアーカイブ振興法制定の意義と今後の方向性などを収録。

 
【これから出る本】(タイトル・発売日・価格等はすべて予定)
 
◆11月後半予定
■横田冬彦編 『読書と読者』 平凡社、本の文化史 111/122800円+税 〔詳細〕
 *近世初頭の出版業の開始以降を中心に、書籍を読む歴史を多角的に明らかにする論集の第1弾。→amazonでは「一時的に在庫切れ」表示(11/17現在)だが、そもそも未刊なのでは? どうもamazonは異様な日本語を使う。

■鈴木俊幸編 『書籍の宇宙:広がりと体系』 平凡社、本の文化史 211/123000円+税 〔詳細〕
 *版本を中軸に据えて、書籍メディアのさまざまなあり方を紹介、社会・歴史のなかでそれらが持っていた力を鮮明に描き出す。

■ラウラ・レプリ/柱本元彦訳 『書物の夢、印刷の旅:ルネサンス期出版文化の富と虚栄』 青土社、11/212800円+税 〔詳細〕
 *出版文化と印刷技術の創成期、職人たちはどのような仕事をし、どのような冨と栄光、そして屈辱の中に生きていたのか。ルネサンス期のヴェネツィア、書物の文明開化を知る瞠目の書。

和田秀寿編著、片山章雄・掬月誓成著 『二楽荘史談』 国書刊行会、11/213600円+税 〔詳細〕
 *大谷光瑞が六甲山中に築いた別邸二楽荘。各国様式を模した部屋、探検隊将来品の展示、園芸や気象観測、不審火による炎上……。当時の新聞や資料を渉猟しながら「本邦無二の珍建築」(伊東忠太)と称された二楽荘の謎を追う。→京都の龍谷ミュージアムで「二楽荘と大谷探検隊:シルクロード研究の原点と隊員たちの思い」が始まっている(10/411/30)。→11月刊行に延期。

アリス・K・ターナー/野﨑嘉信訳 『地獄の歴史〈新装版〉』 法政大学出版会、叢書・ウニベルシタス 49011/214300円+税 〔詳細〕
 *古代エジプトから現代まで、西欧世界の宗教・文学・演劇・美術・哲学・神学を縦横に検証しながら、現実の鏡としての〈地獄〉の地理学を展開する。口絵カラー30頁。

■フレット・スメイヤーズ/山本太郎監修、大曲都市訳 『カウンターパンチ:16世紀の活字製作と現代の書体デザイン』 武蔵野美術大学出版局、11/253800円+税 〔詳細〕
 *16 世紀の活字父型彫刻師の仕事に焦点をあて、小さな道具「カウンターパンチ」を再発見することから果てしない活字の冒険譚が始まる、体験的タイポグラフィの名著、初翻訳!

■ジャック・ル=ゴフ/菅沼潤訳 『ヨーロッパは中世に誕生したのか?』 藤原書店、11/254800円+税 〔詳細〕
 *現代われわれが考える「ヨーロッパ」は、いつ、いかにして生まれたのか? アナール派を代表する中世史の泰斗が、四世紀から十五世紀に至る「中世」十世紀間に、古代ギリシア・ローマ、キリスト教、労働の三区分などの諸要素を血肉化しながら、自己認識として、そして地理的境界としての「ヨーロッパ」が生みだされるダイナミックな過程の全体像を明快に描く、ヨーロッパ成立史の決定版。

■ジョン・スウィーニー/栗原泉訳 『ハリウッド・スターはなぜこの宗教にはまるのか』 亜紀書房、亜紀書房翻訳ノンフィクションシリーズ、11/272300円+税 〔詳細〕
 *巨大な資金力、闇の教義、惹きつけられるセレブ達、“サイエントロジー教会”とはいったい何なのか? 一人のSF作家が創始した組織が、つねに宗教かカルトかの物議を醸し続けている。セレブたちが挙って崇拝するサイエントロジー教会。BBC名物記者がその正体を執拗に追った。

■小畑峰太郎 『STAP細胞に群がった悪いヤツら』 新潮社、11/271300円+税 〔詳細〕
 *科学の常識を覆す世紀の大発見がアカデミズム史上最悪のスキャンダルへ。しかし、「小保方騒動」は目くらましに過ぎない。事件の背後には巨額の国家予算を奪い合い、市場を使った錬金術を目論んだ科学者、官僚、金融マンの暗闘があった。その金脈と人脈を追う。

■岡嶋裕史 『ビッグデータの罠』 新潮選書、11/271100円+税 〔詳細〕
 *ビッグデータはいいこと尽くめじゃない。電話番号、スケジュール、写真、ドキュメント等、クラウドに委ねることが当たり前の時代、膨大なデータを誰がどこでどう使っているか知っているだろうか? プライバシーを脅かす「新たな監視社会」に対する警鐘の書。

山本貴光 『文体の科学』 新潮社、11/271900円+税 〔詳細〕
 *聖書、数式、ツイッター。言葉のスタイルは思考のスタイルだ。理と知と情が綾なす文体と人との関係を徹底解読。電子時代の文章読本。

《ナイトランド・クォータリー》復刊準備号「幻獣」 アトリエサード(発売:書苑新社)、11/281388円+税 〔詳細〕
*さまざまな物語などに登場し、われわれの想像力を掻き立ててきた「幻獣」とは何か…。充実のブックガイドや「幻獣的オブジェたち」、「アメリカの『幻獣』たち」も掲載し、幻獣の魅惑にあふれた1冊。来年5月には、季刊として8号吸血鬼特集で復刊を予定。

ジョナサン・コンリン/松尾恭子訳 『フランスが生んだロンドン、イギリスが作ったパリ』 柏書房、11月下旬、2200円+税 〔詳細〕
 *霧の都ロンドンと花の都パリ。世界が近代へと舵を切る18世紀から19世紀、海をへだてて競いあった都市を、住居、通り、食、ダンス、夜の街、墓地という切り口から探る。その国独自のものだと思われていた風景は、実は海の向こうにルーツがあった…海峡を挟んで交流しあった、二つの都市の物語。

■井家上隆幸 『三一新書の時代』 論創社、「出版人に聞く」シリーズ1611月下旬、1600円+税 〔詳細〕

ジャン・クロード・シュミット/小池寿子・廣川暁生・古本高樹訳 『聖なるイメージと身体:キリスト教における信仰と実践』刀水書房、刀水歴史全書8811月、3800円+税 〔詳細〕
 *本書は、不可視なる神、ロゴスである神を画像として表現してよいのか、という問いかけに始まるキリスト教美術が、中世において如何にイメージを立ち上がらせてきたのかを、具体例をもって解き明かす。中世における「イメージ」は、単なる「造形作品」「美術作品」ではなく、神秘的生命感にあふれた身体性を存分に有し、中世を生きる民衆に大いなる働きかけを行いつつ、自身変容し、受容されてゆく存在なのである。→旧タイトル『イメージにひそむ身体:中世の視覚文化』から変更。

 
◆12月予定
菊地章太 『エクスタシーの神学:キリスト教神秘主義の扉をひらく』 ちくま新書、12/8780円+税 〔詳細〕
 *ギリシア時代に水源をもち、ヨーロッパ思想の伏流水であるキリスト教神秘主義。その歴史を「エクスタシー」の観点から俯瞰し、宗教の本質に肉薄する危険な書。

村上陽一郎 『奇跡を考える:科学と宗教』 講談社学術文庫、12/10720円+税 〔詳細〕
 *科学はいかに神の代替物になったか? 古代ギリシャからルネサンス、近代まで連綿と続く科学思想が奇跡をどう定義したか問い直す試み。奇跡の捉え方をヨーロッパの知識の歴史にたどり、また宗教と科学それぞれの論理とことばの違いを明らかにし、奇跡の本質にせまる。→元版は、岩波書店、叢書現代の宗教7199611月刊行。

千葉幹夫 『全国妖怪事典』 講談社学術文庫、12/101000円+税 〔詳細〕
 *日本人はなぜ、妖怪に惹かれるのか。文献に現れた妖怪を都道府県別に分類、種別や出現場所、特徴を紹介する本邦初の本格的妖怪事典。→元版は、小学館ライブラリー、199510月刊行。

篠田雄次郎 『テンプル騎士団』 講談社学術文庫、12/10
 *元版は、『聖堂騎士団』中公新書、1976年刊行。
 
池上英洋『残酷美術史:西洋世界の裏面をよみとく』 ちくま学芸文庫、12/10950円+税 〔詳細〕
 *子殺し、魔女狩り、ペスト、拷問、処刑――美術作品に描かれた身の毛もよだつ事件の数々。200点以上の図版から読む暗黒の西洋史。

林望 『増補 書藪巡歴』 ちくま文庫、12/10880円+税〔詳細〕
 *ものとしての書物について正確に記述する学問――書誌学。その奥深い楽しみを、基礎知識から在りし日の先学まで軽妙な筆致で描く。

荒俣宏編 『怪奇文学大山脈 III 西洋近代名作選 諸雑誌氾濫篇』 東京創元社、12/222700税 〔詳細〕
 *西洋怪奇小説の鉱脈は、汲めども尽きぬ宝の山──稀代の碩学が満を持して贈る、至高の怪奇幻想文学アンソロジー第3巻。パルプ雑誌の絢爛たる世界。→11月刊行予定が12月に延期。

マーク・ソールズバーリー/株式会社Bスプラウト訳『エイリアンアーカイヴ:究極のSF映画の舞台裏』() ボーンデジタル、12/255000円+税 〔詳細〕
 *SF映画の金字塔「エイリアン」 4部作を網羅した初のアート&メイキング集。ストーリーボード、コンセプトデザイン、カットシーン、没アイデア、コスチューム、武器など、制作舞台裏を紹介。リドリー・スコット、シガーニー・ウィーヴァー、ギーガーらのインタビューも収録。

マージョリー・シェイファー/栗原泉訳 『胡椒:暴虐の世界史』 白水社、12/252400円+税 〔詳細〕
 *1619世紀、血眼になって胡椒を求め、アジアに進出したポルトガル、オランダ、イギリスのなりふり構わぬ行状を、現地の人びと、海賊、商人らのエピソードで描いた傑作歴史読みもの。

■アンソニー・グラフトン 『テクストの擁護者たち:近代ヨーロッパにおける人文学の誕生』 勁草書房、BH叢書 312月 〔詳細〕
 *旧約聖書にある記述とギリシア・ローマ以前の人類の古代史をつなごうとした一連の試みが生んだ思潮を探究する。

エレン・フランケル/ベツィ・P・トイチ画/木村光二訳 『図説ユダヤ・シンボル事典』 悠書館、12月、6000円+税 〔詳細〕
 *4千年の歴史のなかでユダヤ民族がはぐくんできた豊かな象徴の数々―言葉とイメージが密接に結びついた、ユダヤ文化の核心を表現するシンボル265項目を厳選し、古代の起源から現代にいたる意味の変遷をたどり、イラストとともに解説した、わが国初の事典!

 
◆2014年中に出るかどうか
植田康夫 『「週刊読書人」と戦後の書評史』 論創社、「出版人に聞く」シリーズ17 〔詳細〕

■カート・ヴォネガット/大森望訳 『ヴォネガット未発表短篇集』 河出書房新社、2014年内?
*天才ヴォネガットの生前未発表短編14篇。
 
■ミハル・アイヴァス/阿部賢一訳 『黄金時代』 河出書房新社、2014年内?
*虚構の島とく無限に増殖する本〉をめぐる異形の紀行文学。『もうひとつの街』のチェコ作家がおくる、想像力と技巧に満ちた大作。
 
■ミハイル・エリザーロフ/北川和美訳 『図書館司書』 河出書房新社、2014年内?
*失われた奇書をめぐり図書館で戦争が始まる。現代ロシアが生んだ破壊的スプラッターノヴェル。
 
■ジュール・ヴェルヌ/石橋正孝訳、解説 『地球から月へ 月をまわって 上を下への』 インスクリプト、2014年内?、3900円+税 〔詳細〕
*ジュール・ヴェルヌ〈驚異の旅〉コレクション全5巻刊行開始。第1巻は完訳ガンクラブ三部作より。→発行元のアナウンスは9月とあるものの、遅延か?

前川久美子 『中世パリ装飾写本と読者』 工作舎、2014年冬 〔詳細〕
*美術史家が書き下ろす装飾写本入門書。工作舎サイト[Planetalogue]で予告を兼ねて連載中。

中島岳志 『下中彌三郎:大衆と愛国』 平凡社新書 〔詳細〕
 *どんな内容になるのだろうか期待。9月末頃に脱稿とのこと。年内刊行か。

 
◆2015年に出るかどうか(時々知らない間に刊行されていることもあります)
ロジャー・イーカーチ/樋口幸子・片柳佐智子・三宅真砂子訳 『失われた夜の歴史』 インターシフト、2015/1/203200円+税 〔詳細〕
 *夜が暗闇だった時代の、驚くべき真実。文学・社会・生活・心理・思想・魔術——私たちが忘れてしまった、夜の魅惑と恐怖を初めて描き尽くした傑作!

風間賢二 『ファミリー・ブラッド:家族にはつねにすでにモンスターが潜んでいる!』(仮)彩流社、15/1/231600円+税 〔詳細〕
*カルトな「文学」と「映画」を素材として家族内部にすでに潜在する恐るべき「怪物/モンスター」を白日のもとに曝す。→この本もアナウンスばかりで刊行が遅れている。→遂に2015123日刊行予定に延期!

■歴史科学協議会編 『歴史の「常識」をよむ』 東京大学出版会、1月下旬、2800円+税 〔詳細〕
*歴史の「常識」とされている事象を、歴史学研究の側から再点検し、学問の最先端としての最新の日本列島の歴史を提示する。「偽文書は無価値か?」(近藤成一)、「書物・出版が日本の社会を変えた」(若尾政希)、「[浮世絵]傍流が脚光を浴びる」(山本陽子)など。→6月刊行予定が遅れる。→さらに遅れ、10月下旬刊行予定。→さらに遅れ、11月下旬刊行予定。→さらに遅れ、20151月下旬刊行予定。

アンドルー・ペティグリー/桑木野幸司訳 『印刷という革命:ルネサンス時代の本と日常生活』 白水社、2015
 *書籍のみならず、印刷メディア全般および出版業についての本でもあり、単なるメディア史を超えて、当時を重層的に捉えられる一冊。
 
岡留安則 『こんな日本に誰がした!休刊10年『噂の真相』編集長の嘆きと怒り』 双葉社、1200円+税
*数々のスキャンダルを白日の下に晒し、「権力の監視」というメディアの役割を担い続けてきた伝説の雑誌『噂の真相』が休刊して今年で10年。『噂の真相』なき10年を編集長・岡留安則はどう見てきたのか。→双葉社の6月発行予定にもなし。
 
■ラリー・プリンチーペ/ヒロ・ヒライ訳 『錬金術の秘密』 勁草書房、BH 叢書 〔詳細〕

U.ペンツェンホーファー 『評伝・パラケルスス』 勁草書房、BH 叢書(未定)
 
中島篤巳訳 『完本万川集海』 国書刊行会、5600
*伊賀・甲賀四十九流につたわる忍術を集大成した伝説の書物が現代語訳で刊行。詳細な注のついた読み下し文を付す。
 
■鏡明 『マンハントとその時代』(仮)フリースタイル 〔詳細〕
*雑誌《フリースタイル》連載。

高山宏訳 『完訳 ポリフィロス狂恋夢』 東洋書林
 
■鈴木宏『書肆風の薔薇から水声社へ』(仮)論創社、「出版人に聞く」シリーズ
 
ウンベルト・エーコ 『プラハの墓地』 東京創元社
*偽書ものの大作が準備中。
 
大浜甫・多田智満子・宮下志朗・千葉文夫ほか訳 『マルセル・シュオッブ全集』 国書刊行会
 
■松田行正、ミルキィ・イソベ、木内達朗 『デザイン・プレゼンテーションの哲学』 左右舎、神戸芸術工科大学レクチャーブックス 〔詳細〕
*いつの間にか近刊予告からはずされていた。刊行中止か?


■既刊・近刊メモ(2014年11月版 Ver.1)

201410月に刊行された(はずの)本と、11月以降の近刊を掲載する。*以下に、出版社による紹介記事を中心に多少余計なコメントを付した。日付は発行日ではなく、発売日。発売日順を原則としているが、WEBでの確認が中心なので、違っているかもしれない。
●:前回掲載のものから追加・変更した本。ただし、細部の変更等は含まず。
なお、近刊の本についてはあくまでも予定であり、タイトル・発売日・価格ともに変更の可能性はある。
次の行は私的メモ。
■:読んだ本(▲:元版で読んだ)、■:買った本(▲:元版所有)
 
【10月に出た本から】
 
佐々木高弘『怪異の風景学』古今書院、シリーズ妖怪文化の民俗地理2、10/22800円+税〔詳細〕
 *神話・伝説・映画・物語に描かれた風景を分析し、人々が「妖怪が出そう」と感じる風景の意味を探るユニークな日本文化論。首切れ馬が現れ、立ち去るルートからわかる藍産業地域の隠された歴史、廃墟や近代化遺産ブームの背景など。元版は古今書院、20094月刊行。なお、シリーズ1は『民話の地理学』8/12発売、3300円+税。元版は古今書院、200312月刊行)。

今野真二 『辞書からみた日本語の歴史』 ちくまプリマー新書、10/6780円+税 〔詳細〕
 *「日本語の歴史」シリーズ第二弾。現代において辞書は使うものだが、江戸以前は写す・記録するものだった。作り手・使い手の姿から、各時代の日本語を活写する。

ジャック・ヘラー/J・エリック・イングリング訳 『大麻草と文明』 築地書館、10/62700円+税 〔詳細〕
 *ロープ、建築資材、バイオマスエネルギー、製紙原料、船具、ランプ油、衣料品、医薬品――、栽培作物として華々しい経歴と能力をもった植物が、なぜ表舞台から姿を消してしまったのか。大麻草について正しい知識を得るために、今、必読の一冊。

■小泉孝一 『鈴木書店の成長と衰退』 論創社、「出版人に聞く」シリーズ1510/71600円+税 〔詳細〕
 *人文書専門取次の鈴木書店誕生から2001年の破産に至るプロセスを、鈴木書店の元仕入部長が語る。→論創社のサイトに発刊のアナウンスはないが、あるブログによれば914日の週には出来上がっていたらしい(版元ドットコムでの表示によれば、書店発売日は107日とのこと)。

■ウォルター・マップ/瀬谷幸男訳 『宮廷人の閑話:中世ラテン綺譚集』 論創社、10/75500円+税〔詳細〕
 *吸血鬼、メリュジーヌ、古代ブリトン人のヘルラ王の異界巡行譚。ヘンリー二世の廷臣、ウォルター・マップの綺譚書。ケルト的民間伝承の幽霊譚や妖精譚、修道会や女性嫌悪と反結婚主義の激烈な諷刺譚などが満載。

■ベンジャミン・ブラック/小鷹信光訳 『黒い瞳のブロンド』 ハヤカワ・ミステリ、10/1018000円+税 〔詳細〕
 *マーロウの事務所に現れた美女は、昔の恋人を探して欲しいというが……。ブッカー賞作家ジョン・バンヴィルが別名義で挑む、『ロング・グッドバイ』続篇。

鷲尾賢也 『新版 編集とはどのような仕事なのか:企画発想から人間交際まで』 トランスビュー、10/102000円+税 〔詳細〕
 *講談社現代新書の編集長を務め、「選書メチエ」を創刊し「現代思想の冒険者たち」「日本の歴史」など記念碑的企画を世に送り出した名編集者が、奥義の全てを披露する。2004年刊行の旧版の数字データや、現状とは異なる古くなった部分を改め、著者略年譜を付して新版として刊行。

ピンカス・ギラー/中村圭志訳  『知の教科書 カバラー』  講談社選書メチエ、10/101750円+税〔詳細〕
*ユダヤ教自体が扱わない霊魂、死後の生、天と黄泉(よみ)の構造、世界の創造、終末の出来事といったことがカバラーのテーマになる。カバラーは、二千年以上前から、何千もの書物とたくさんの運動、神秘主義者たちを生み出してきた。その間、ユダヤ教徒の意識的滋養の源泉だったのだ。歴史としてのカバラーではなく、ユダヤ教的な神秘的実在についての思想としてのカバラーを分かりやすく解説する。

マイケル・バー=ゾウハー、ニシム・ミシャル/上野元美訳 『モサド・ファイル:イスラエル最強スパイ列伝』 ハヤカワ文庫NF10/101000円+税 〔詳細〕
*謎めく諜報活動の舞台裏が明らかに……! ナチスへの報復、テロとの果てなき戦い、各国のユダヤ人保護など、インテリジェンス作戦の真実を人気作家が活写。解説/小谷賢。元版は、早川書房、20131月刊行。

マレク・シェベル/前田耕作監修、甲子雅代監訳 『イスラーム・シンボル事典』 明石書店、10/109200円+税 〔詳細〕
 *『コーラン』やムハンマドの言行録『ハディース』そしてイスラーム教徒の日常生活の中に見られる様々な象徴(シンボル)を語句ごとに解説した事典。イスラーム文化全体に張り巡らされた象徴の体系を、簡潔かつ深く読み解く、フランスのイスラーム学の知の結晶。

日本経済新聞社編 『日本語ふしぎ探検』 日経プレミアシリーズ、10/10850円+税 〔詳細〕
 *「俺の○○」ネーミングはなぜ流行? 同学年では遅い生まれなのになぜ「早生まれ」? 時代と共に変化する言葉から新語、業界や地方ならではな言葉遣いまで、気になる日本語を記者たちが徹底調査。『謎だらけの日本語』の第2弾。

田中貴子 『猫の古典文学誌:鈴の音が聞こえる』 講談社学術文庫、10/10800円+税 〔詳細〕
 *猫の魅力、そして猫とともに生きる喜びをいきいきと描いた、数々の古典文学を紹介する。さらに、物語絵巻、涅槃図、浮世絵……寺院の天井画まで、猫図版も満載。元版は『鈴の音が聞こえる:猫の古典文学誌』のタイトルで淡交社、2001年刊行。

門脇むつみ 『巨匠狩野探幽の誕生:江戸初期、将軍も天皇も愛した画家の才能と境遇』 朝日選書、10/101700円+税 〔詳細〕
 *探幽は、徳川政権下に求められる「新しい絵」を提供した革新的な画家である。探幽様式に、当時の人々は魅せられていった。本書は探幽という巨匠の誕生を、画才、社交、組織の三つの面から考える。他の画家と比較することでその様式の魅力を明かにし、パトロンや文化人との社交のなかに画業の充実と社会的栄達を得る姿をみ、弟子や工房をまとめる組織の長としての活動も知る。

『アイデア』367、特集:「日本オルタナ文学誌1945-1969戦後・活字・韻律」、誠文堂新光社、10/10 2829円+税 〔詳細〕
 *『アイデア354 日本オルタナ出版史 1923-1945』(2012)に続く戦後篇。

■ベン・メズリック/高山祥子訳 『月を盗んだ男』 東京創元社、10/141800円+税 〔詳細〕
 *ジョンソン宇宙センターの研修生、サド・ロバーツ。彼は2002年に、“アポロ11号が月から採取した石”を盗み出してしまう。物理学、地質学、人類学を専攻、ユタ州立大学天文ソサエティを創設、ロシア語と日本語を習得した優秀な学生だったはずの彼が、なぜそんな事件を引き起こしたのか? どうやって厳重な警備を突破したのか? 信じがたい事件の真相に迫る傑作ノンフィクション!

碓井美樹 『レタープレス・活版印刷のデザイン、新しい流れ:アメリカ、ロンドン、東京発ニューコンセプト』 パイインターナショナル、10/141900円+税 〔詳細〕
 *ヴィンテージのウッドタイプを使った活版印刷が人気のロンドン。カラフルなパターンやアナログ感を生かしたイラストレーションが流行のサンフランシスコやニューヨーク。最新の活版印刷とレタープレスのデザインを紹介します。

小林康夫、大澤真幸 『「知の技法」入門』 河出書房新社、10/151500円+税 〔詳細〕
 *東大発ベストセラー『知の技法』から20年――東大新入生必読のまったく新しい基礎教養! 東大教授と知の巨人が“タイタニック”的状況を生き延びるための読書術と思考術を徹底伝授!

若林幹夫 『未来の社会学』 河出書房新社、河出ブックス、10/151500円+税 〔詳細〕
 *「未だ来たらざるもの」を人間はどのように想像し、思考し、時にそれにとりつかれてきたか――。未来の「取り扱い方」と社会のあり方との関係を浮き彫りにする、社会学的冒険の書。

P・ブランダムール校訂/高田勇・伊藤進編訳 『ノストラダムス予言集』 岩波書店、岩波人文書セレクション、10/153000円+税 〔詳細〕
 *ノストラダムスは何を語ろうとしたのか。16世紀文献研究の成果を踏まえ、新しい光のもとに予言詩を読む。終末論、新プラトン主義、占星術・錬金術、カバラなど諸思潮の渦巻くルネサンスを舞台に、この巨人はどのような顔をみせるのか。ペストと宗教戦争に脅える同時代に積極的に関わろうとした詩人の実像に迫る。元版は、岩波書店、19997月刊行。

マーティン・ウィンドロウ/宇丹貴代実訳 『マンブル、ぼくの肩が好きなフクロウ』 河出書房新社、10/161950円+税 〔詳細〕
 *マンブルは「信頼」という最大の賛辞を与えてくれた! 一人の編集者とフクロウの愉しく刺激的な日々……。フクロウの生態や進化の過程なども解き明かしつつ人と動物の関わりを描く感動作。

■久保亨、瀬畑源 『国家と秘密:隠される公文書』 集英社新書、10/17720円+税 〔詳細〕
 *知る権利を軽視し秘密が横行する権力は必ず暴走する。情報を隠し、責任を曖昧にする日本という国家の無責任を可能にするものは何か? その原因が情報公開と公文書管理体制の不備にあることを解説。

三上延、倉田英之 『読書狂の冒険は終わらない! 』 集英社新書、10/17760円+税 〔詳細〕
 *それぞれ大ヒット作『ビブリア古書堂の事件手帖』『R.O.D』の作者にして、ライトノベル界随一の「読書狂」の二人が「読まずにはいられない」名作・傑作・奇本・珍本の数々を、丁々発止で語り合う!

■ティル・レネベルク/渡会圭子訳 『なぜ生物時計は、あなたの生き方まで操っているのか?』 インターシフト(発売:合同出版)、10/172200円+税 〔詳細〕
 *生物時計は私たちの細胞や代謝のリズムを制御し、心身の調子のもとになっている。そのズレがあなたの人生を狂わせる。自分本来のリズムとのズレ。恋人や家族のリズムとのズレ。社会のリズムとのズレ。進化によって育まれたリズムに逆らわない生き方がいかに大切か。

木村正人 『見えない世界戦争:「サイバー戦」最新報告』 新潮新書、10/18720円+税 〔詳細〕
*世界中のあらゆる情報通信が行きかうサイバー空間は、今や陸・海・空・宇宙に次ぐ「第五の戦場」と化している。スノーデン事件やウィキリークスはもとより、肥大化する中国のサイバー活動の脅威、諸外国と日本の対応など、国際情勢を裏で揺さぶる「情報の戦争」の実態をレポートする。

デイヴィッド・ミーアマン・スコット、リチャード・ジュレック/関根光宏、波多野理彩子訳 『月をマーケティングする:アポロ計画と史上最大の広報作戦』 日経BP社、10/183200円+税 〔詳細〕
 *アポロ11号が月に到達し、冷戦時代の宇宙開発競争にアメリカが勝利することができたのは、ソビエト連邦にはなかった「マーケティングの力」を最大限に活用したからである。マーケティング・PRの専門家であり、宇宙ファンの著者が、これまで語られることがなかった「史上最大のマーケティング作戦」としてのアポロ計画の姿を描きだす。

江戸狂歌研究会編 『化物で楽しむ江戸狂歌:『狂歌百鬼夜狂』をよむ』 笠間書院、10/201500円+税 〔詳細〕
 *『狂歌百鬼夜狂』は、天明5年、蔦屋重三郎が企画した狂歌会をもとに刊行された。狂歌会には四方赤良(大田南畝)をはじめ16名の狂歌師が集まり、当時人気の素材であった化物をお題に、「百物語」に倣って百首の狂歌が詠まれた。本書は、狂歌の基礎知識、各歌の原文・現代語訳・語釈、化物の挿絵を収録。江戸の化物と狂歌を、楽しみながら知ることの出来る1冊。

■高橋文夫 『本の底力:ネット・ウェブ時代に本を読む』 新曜社、10/201600円+税 〔詳細〕
 *いまや風前の灯火、いつ消滅してもおかしくない紙の本や雑誌。「文化」としての本は鈍重だが、モノとしてのかたちや重さ、手触りなどの刺激が脳や皮膚を活性化させるともいわれ、ネット・ウェブ全盛の時代のいまこそ、アンカー(錨)としてその新しい役割が求められている。

ヴィル-エーリヒ・ポイカート/中山けい子訳 『中世後期のドイツ民間信仰:伝説〔ザーゲ〕の歴史民俗学』 三元社、10/202800円+税 〔詳細〕
 *西暦1500年前後は、農民的文化と市民的文化が相克する時代であり、重大かつ決定的な変化が起きた時代である。伝説に登場する表象、動物のデーモン、巨人、森に棲む怪人、家精、元素の精などは、興隆する市民の文化の影響を受けて大きく変化する。本書は、伝説を史料として民衆の俗信の変化、表象の変容を、歴史民俗学、精神史や民衆史の観点から描き出した画期的試みである。

真島一郎、川村伸秀編 『山口昌男 人類学的思考の沃野』 東京外国語大学出版会、10/203400円+税 〔詳細〕
 *学び知ることの愉楽と自由をこよなく愛し、野生の思考と詩学を旺盛に探究しつづけた“知の巨人”山口昌男の人と思想を豊かに読み解く追悼論集。追悼シンポジウムの記録、書き下ろしの山口論、山口による単行本未収録論考のほか、詳細な研究記録、年譜・著作目録、貴重なスケッチ・写真を多数収載。

尾崎俊介 『ホールデンの肖像:ペーパーバックからみるアメリカの読書文化』 新宿書房、10月、2300円+税 〔詳細〕
 *サリンジャーからハーレクイン・ロマンス、そしてブッククラブまで。ペーパーバックの歴史から浮かび上がる、アメリカの大衆出版文化。『ライ麦畑でつかまえて』の主人公のホールデンは本の表紙にどのように描かれたのか?

海野弘 『世界陰謀全史』 朝日新聞出版、10/211900税 〔詳細〕
 *フリーメーソン、テンプル騎士団、薔薇十字団など、20世紀に起きた不可思議な事件の陰には謎めいた組織が見え隠れする。裏の歴史である陰謀論・秘密結社を軸に20世紀を振り返り、21世紀への系譜を読み解く。

エリザベス・シューエル/高山宏訳 『オルフェウスの声:詩とナチュラル・ヒストリー』白水社、高山宏セレクション/異貌の人文学、10/226000円+税 〔詳細〕
 *古代ギリシアのオルフェウス神話に分断された世界を統合する詩の力を重ね合わせ、詩的思考が近代の分析的思考を克服し、人間を自然/世界へと再び結びつける方法を探った画期的名著。

斎藤英喜 『陰陽師たちの日本史』 角川学芸出版、10/231700円+税 〔詳細〕
 *陰陽師は本来、天文学や占星術を修めた技術官僚だった。安倍晴明以降も指御子(さすのみこ)と称された安倍泰親、秀吉に追放された土御門久脩など、歴史の影には陰陽師がいた。現代にまで連なる影の主役をたどる。→9月発売予定が延期になり10月に。

アラン・コルバン/築山和也訳 『知識欲の誕生:ある小さな村の講演会1895-96 藤原書店、10/242200円+税 〔詳細〕
 *民衆は知の欲望をどのように満たしていったのか? 19世紀末のフランスの小村に暮らす普通の人々も地理・歴史・科学に関する想像力を満たし、道徳や公共心を吸収したいという欲望をもっていた。“感性の歴史家”アラン・コルバンが、百数十年前に一人の教師がおこなった連続講演会を甦らせ、人々の知識欲の開花の瞬間を捉える画期的問題作。

オリヴァー・サックス 『見てしまう人びと』 早川書房、ハヤカワ・ポピュラー・サイエンス、10/242400円+税 〔詳細〕
 *幻覚は狂気の徴候でも不名誉でもない。比類なきカテゴリーの意識であり精神生活なのだ。人間のありようの根幹を伝える驚くべき実例を共感をもって紹介する、サックス渾身の「幻覚のアンソロジー」。

平川義浩 『絵はがきで愛でる富士山』 青弓社、10/242000円+税 〔詳細〕
*広告・年賀に乗り物・干支・登頂・風景・見立てなどのジャンルに分けて、明治期から昭和初期までのアンティーク絵はがきで富士山を味わう。フルカラー・200点の絵はがきから日本人が愛した様々な富士山が浮かび上がる。7月に刊行延期。→8月に。→さらに9月に延期。→さらに10月に延期してようやく刊行。

朽木ゆり子 『邸宅美術館の誘惑:アートコレクターの息づかいを感じる至福の空間』 集英社、10/241900円+税 〔詳細〕
 *世界有数のアートコレクターの邸宅で往時のままにコレクションが楽しめる“邸宅美術館”。欧州と北米から珠玉の15軒を丁寧な解説と美しい写真で紹介。

橋本麻里 『京都で日本美術をみる:京都国立博物館』 集英社クリエイティブ、10/241700円+税〔詳細〕
 *京都国立博物館の名品を、「京都」と「日本美術」をキーワードに、新たな視点から読み解く入門書。千年の都・京都に保存された美術品を、見て、感じて、考える楽しみが、まるごと一度に味わえる。

ローナ・ゴッフェン/塚本博、二階堂充訳 『ティツィアーノの女性たち』 三元社、10/258000円+税 〔詳細〕
 *画家はなぜ美女を描くか? ティツィアーノの魅惑的な女性たちを偽装されたポルノグラフィーと見なす旧来の理解は単純に過ぎる。美女は芸術における激しい闘争の舞台なのだ。ティツィアーノ理解に画期をもたらすゴッフェンの主著。

■吉川浩満 『理不尽な進化:遺伝子と運のあいだ』 朝日出版社、10/252200円+税 〔詳細〕
 *99.9%の生物種が消える? 生存も死滅も運次第? この世は公平な場所ではない? 「絶滅」の視点から生命の歴史を眺めるとどうなるか。進化論が私たちに呼び覚ます「魅惑と混乱」の源泉を、科学と人文知の接点で掘り当てる、進化思想の冒険的考古学!

自費出版編集者フォーラム編 『日本自費出版史』 自費出版編集者フォーラム(発売:本郷書森)、10/262000円+税 〔詳細〕
 *日本の出版史上において重要な位置を占める、近現代に至るまでの「自費出版」の歴史(1903年~2012年)を掘り起こして編集。

岩崎久美子 『フランスの図書館上級司書:選抜・養成における文化的再生産メカニズム』 明石書店、10/266800円+税 〔詳細〕
 *“上級司書”とは何か? 日本には存在しない図書館の管理運営・政策を担う専門家、文化大国フランスが歴史遺産を保存、未来へ継承する目的で創出する国家エリート。フランス独自の“上級司書”の選抜・養成の実態を、階層社会の構造とともに明らかにする。

カスパー・ヘンダーソン/岸田麻矢訳 『ほとんど想像すらされない奇妙な生き物たちの記録』 エクスナレッジ、10/282200円+税 〔詳細〕
 *空想上の動物と同じくらい風変わりで不思議な生物たちの織りなす21世紀の幻獣辞典。炎の中に棲むといわれるサラマンダーの伝説からスペインによるメキシコ征服の歴史を振り返り、ウツボと映画『エイリアン』の関係、そして太古の昔より人類が怖れてきた「モンスター的なるもの」の真実を探る。理系・文系の垣根を越え、自然誌の魅力に魅了される、センス・オブ・ワンダーに溢れた生物学エッセイ。

■フラン・オブライエン/大澤正佳訳 『スウィム・トゥー・バーズにて』 白水社、Uブックス、10/291700円+税 〔詳細〕
*のらくら者の主人公が執筆中の小説の主人公もまた作家であり、彼が作中で創造した人物たちはやがて作者の意思に逆らって勝手に動き始める。実験小説と奇想が交錯する豊饒な文学空間。元版は、筑摩書房『筑摩世界文学大系68 ジョイス2・オブライエン』19985月刊行(同書は『第三の警官』併録)。

冨田章 『偽装された自画像:画家はこうして嘘をつく』 祥伝社、10/311600円+税 〔詳細〕
 *画家が自画像に仕掛けた「偽装」には、驚くべき事実や、画家の隠れた一面が隠されていた。「悲劇」「野心」「プライド」「たくらみ」……。15世紀ルネサンスから現代までの「自画像」から見えてくる、もうひとつの西洋絵画史!

 
 
【これから出る本】(タイトル・発売日・価格等はすべて予定)
 
◆11月予定
ロベール・ドロール/桐村泰次訳 『中世ヨーロッパ生活誌』 論創社、11/45800円+税〔詳細〕
 *中世は現在も私たちの世界の中に厳然と息づいている。その物質的・精神的遺産は厖大であるが、しばしば型にはめられたイメージによって歪められ、その真実は覆い隠されている。本書は、「中世の人」というものを、その物心両面にわたる環境の中で、日々の生活の中で、そして信仰と慣習の中で、発見し理解しようとする人々のために書かれたものである。

■ハンス・ベルティング/仲間裕子訳 『イメージ人類学』 平凡社、11/54800円+税〔詳細〕
*美術史を広くイメージの学として構想し直し、美術作品、考古学・人類学遺産、映画や広告、あらゆるイメージを対象とする学のパースペクティヴを説く。→刊行遅延。平凡社サイトでは一切アナウンスなし。→いつのまにか11月初旬に刊行となる。

切通理作 『本多猪四郎:無冠の巨匠』 洋泉社、11/62800円+税 〔詳細〕
 *ゴジラ生誕60周年の年に贈る画期的一冊! 取材・構想・執筆実に20年! これぞ手に汗握る空想科学映画評論の決定版!

■池上英洋 『官能美術史:ヌードが語る名画の謎』 ちくま学芸文庫、11/10950円+税 〔詳細〕
 *西洋美術に溢れるエロティックな裸体たち。その姿にはどんな歴史と謎が秘められているのか? 220点の魅惑的な図版から読む珠玉の美術案内。

■ルイス・キャロル/高橋康也・高橋迪訳 『少女への手紙』 平凡社ライブラリー、11/101200円+税〔詳細〕
 *少女たちを楽しませたい一心で綴られた物語パワー全開のノンセンスの精髄七十余通。キャロル撮影の少女たちの写真も収録。

酒井潔著/大橋崇行解説『らぶ・ひるたァ【特別限定復刻版】』彩流社、11/118000円+税 〔詳細〕
 *原本は、厳しい検閲に引っかかるところは空欄にて印刷。本書は、その空欄を埋めたものを忠実に再現! これまでの著作以上に時代の綾が垣間見える、資料性に富むマニア必携の保存版! 本文の二色刷も再現! なお、元版は『らぶ・ひるたァ:秘薬論』文芸市場社、談奇館随筆第1編、19293月刊(総革装、本文2色刷り)。

■臼田捷治 『工作舎物語:眠りたくなかった時代』 左右社、11/122200円+税 〔詳細〕
 *1970年代、松岡正剛が率いた初期工作舎。オブジェマガジン『遊』を刊行し、昼夜を問わず一時は200人が出入りした不夜城。従来にない編集方法と集団体制から、とてつもなく凄いことが始まっていた。松岡、戸田ツトム、松田行正、祖父江慎らに取材し、破天荒な、夢のような、最低で最高の日々をよみがえらせるノンフィクション。

フィッツ=ジェイムズ・オブライエン/南條竹則訳 『不思議屋/ダイヤモンドのレンズ』 光文社古典新訳文庫、11/121000円+税 〔詳細〕
 *19世紀半ばアメリカで活躍したオブライエンの奇抜な想像力と自在な物語性、絵画的な魅力にあふれる短篇集。「完全な顕微鏡」を完成させた素人学者が、覗いてみた水滴の中に完璧な美を持つ女性を見出す「ダイヤモンドのレンズ」など8篇を収録。

■横田冬彦編 『読書と読者』 平凡社、本の文化史 111/122800円+税 〔詳細〕
 *近世初頭の出版業の開始以降を中心に、書籍を読む歴史を多角的に明らかにする論集の第1弾。

■鈴木俊幸編 『書籍の宇宙:広がりと体系』 平凡社、本の文化史 211/123000円+税 〔詳細〕
 *版本を中軸に据えて、書籍メディアのさまざまなあり方を紹介、社会・歴史のなかでそれらが持っていた力を鮮明に描き出す。

植村八潮、野口武悟、電子出版制作・流通協議会 『電子図書館・電子書籍貸出サービス』 ポット出版、11/132600円+税 〔詳細〕
 *公共図書館の「電子図書館・電子書籍サービス」アンケート結果。図書館の電子書籍貸出サービスの現状と課題、将来展望を取り上げる。

綿抜豊昭 『戦国武将と連歌師:乱世のインテリジェンス』 平凡社新書、11/14780円+税 〔詳細〕
 *戦国時代の武将たちの社交の場に臨み、諸国を回った「連歌師」は、インテリジェンス、ネゴシエイターでもあった。

岡本真、森旭彦 『未来の図書館、はじめませんか?』 青弓社、11/152000円+税 〔詳細〕
 *図書館にいま必要な「拡張」とはなにか。市民と行政、図書館員が日々の小さな実践を通して図書館の魅力を引き出す方法や、発信型図書館をつくるためのアイデアを提案する。地域を変えて人を育てる「未来の図書館」へと向かう道を照射する刺激的な提言の書。

宇都宮健児、堀敏明、足立昌勝、林克明 『秘密保護法:社会はどう変わるのか』 集英社新書、11/14700円+税 〔詳細〕
 *12月から施行される秘密保護法。その成立の経緯と、それがもたらす具体的影響について、一般的法律論、刑法学の見地、知る権利との関係、憲法との整合性など多様な視点から概説する。

「アーカイブ立国宣言」編集委員会 『アーカイブ立国宣言:日本の文化資源を活かすために必要なこと』 ポット出版、11/192300円+税 〔詳細〕
 *日本のデジタルアーカイブはどこを目指すべきか? ナショナルアーカイブ設立へ向けた4つの提言と、青柳正規・御厨貴・吉見俊哉による鼎談や、日本のアーカイブの現状報告、世界のデジタルアーカイブの実践例、デジタルアーカイブ振興法制定の意義と今後の方向性などを収録。

ラウラ・レプリ/柱本元彦訳 『書物の夢、印刷の旅:ルネサンス期出版文化の富と虚栄』 青土社、11/212800円+税 〔詳細〕
 *出版文化と印刷技術の創成期、職人たちはどのような仕事をし、どのような冨と栄光、そして屈辱の中に生きていたのか。ルネサンス期のヴェネツィア、書物の文明開化を知る瞠目の書。

和田秀寿編著、片山章雄・掬月誓成著 『二楽荘史談』 国書刊行会、11/213600円+税 〔詳細〕
 *大谷光瑞が六甲山中に築いた別邸二楽荘。各国様式を模した部屋、探検隊将来品の展示、園芸や気象観測、不審火による炎上……。当時の新聞や資料を渉猟しながら「本邦無二の珍建築」(伊東忠太)と称された二楽荘の謎を追う。→京都の龍谷ミュージアムで「二楽荘と大谷探検隊:シルクロード研究の原点と隊員たちの思い」が始まっている(10/411/30)。→11月刊行に延期。

フレット・スメイヤーズ/山本太郎監修、大曲都市訳 『カウンターパンチ:16世紀の活字製作と現代の書体デザイン』 武蔵野美術大学出版局、11/253800円+税 〔詳細〕
 *16 世紀の活字父型彫刻師の仕事に焦点をあて、小さな道具「カウンターパンチ」を再発見することから果てしない活字の冒険譚が始まる、体験的タイポグラフィの名著、初翻訳!

ジャック・ル=ゴフ/菅沼潤訳 『ヨーロッパは中世に誕生したのか?』 藤原書店、11/254800円+税 〔詳細〕
 *現代われわれが考える「ヨーロッパ」は、いつ、いかにして生まれたのか? アナール派を代表する中世史の泰斗が、四世紀から十五世紀に至る「中世」十世紀間に、古代ギリシア・ローマ、キリスト教、労働の三区分などの諸要素を血肉化しながら、自己認識として、そして地理的境界としての「ヨーロッパ」が生みだされるダイナミックな過程の全体像を明快に描く、ヨーロッパ成立史の決定版。

ジョン・スウィーニー/栗原泉訳 『ハリウッド・スターはなぜこの宗教にはまるのか』 亜紀書房、亜紀書房翻訳ノンフィクションシリーズ、11/272300円+税 〔詳細〕
 *巨大な資金力、闇の教義、惹きつけられるセレブ達、“サイエントロジー教会”とはいったい何なのか? 一人のSF作家が創始した組織が、つねに宗教かカルトかの物議を醸し続けている。セレブたちが挙って崇拝するサイエントロジー教会。BBC名物記者がその正体を執拗に追った。

小畑峰太郎 『STAP細胞に群がった悪いヤツら』 新潮社、11/271300円+税 〔詳細〕
 *科学の常識を覆す世紀の大発見がアカデミズム史上最悪のスキャンダルへ。しかし、「小保方騒動」は目くらましに過ぎない。事件の背後には巨額の国家予算を奪い合い、市場を使った錬金術を目論んだ科学者、官僚、金融マンの暗闘があった。その金脈と人脈を追う。

岡嶋裕史 『ビッグデータの罠』 新潮選書、11/271100円+税 〔詳細〕
 *ビッグデータはいいこと尽くめじゃない。電話番号、スケジュール、写真、ドキュメント等、クラウドに委ねることが当たり前の時代、膨大なデータを誰がどこでどう使っているか知っているだろうか? プライバシーを脅かす「新たな監視社会」に対する警鐘の書。

山本貴光 『文体の科学』 新潮社、11/271900円+税 〔詳細〕
 *聖書、数式、ツイッター。言葉のスタイルは思考のスタイルだ。理と知と情が綾なす文体と人との関係を徹底解読。電子時代の文章読本。

《ナイトランド》復刊準備号「幻獣神話」(仮) アトリエサード(発売:書苑新社)、11月下旬
 
ジョナサン・コンリン/松尾恭子訳 『フランスが生んだロンドン、イギリスが作ったパリ』 柏書房、11月下旬、2200円+税 〔詳細〕
 *霧の都ロンドンと花の都パリ。世界が近代へと舵を切る18世紀から19世紀、海をへだてて競いあった都市を、住居、通り、食、ダンス、夜の街、墓地という切り口から探る。その国独自のものだと思われていた風景は、実は海の向こうにルーツがあった…海峡を挟んで交流しあった、二つの都市の物語。

■井家上隆幸 『三一新書の時代』 論創社、「出版人に聞く」シリーズ1611月下旬、1600円+税 〔詳細〕

ジャン・クロード・シュミット/小池寿子・廣川暁生・古本高樹訳 『聖なるイメージと身体:キリスト教における信仰と実践』 刀水書房、刀水歴史全書88、11月、3800円+税 〔詳細〕

 
◆12月予定
村上陽一郎 『奇跡を考える:科学と宗教』 講談社学術文庫、12/10
 *元版は、岩波書店、叢書現代の宗教7199611月刊行。
 
千葉幹夫 『全国妖怪事典』 講談社学術文庫、12/10
 *元版は、小学館ライブラリー、199510月刊行。
 
篠田雄次郎 『テンプル騎士団』 講談社学術文庫、12/10
 *元版は、『聖堂騎士団』中公新書、1976年刊行。
 
荒俣宏編 『怪奇文学大山脈 III 西洋近代名作選 諸雑誌氾濫篇』 東京創元社、12/222700税 〔詳細〕
 *西洋怪奇小説の鉱脈は、汲めども尽きぬ宝の山──稀代の碩学が満を持して贈る、至高の怪奇幻想文学アンソロジー第3巻。パルプ雑誌の絢爛たる世界。→11月刊行予定が12月に延期。

マーク・ソールズバーリー/株式会社Bスプラウト訳『エイリアンアーカイヴ:究極のSF映画の舞台裏』() ボーンデジタル、12/255000円+税 〔詳細〕
 *SF映画の金字塔「エイリアン」 4部作を網羅した初のアート&メイキング集。ストーリーボード、コンセプトデザイン、カットシーン、没アイデア、コスチューム、武器など、制作舞台裏を紹介。リドリー・スコット、シガーニー・ウィーヴァー、ギーガーらのインタビューも収録。

マージョリー・シェイファー/栗原泉訳 『胡椒:暴虐の世界史』 白水社、12/252400円+税 〔詳細〕
 *1619世紀、血眼になって胡椒を求め、アジアに進出したポルトガル、オランダ、イギリスのなりふり構わぬ行状を、現地の人びと、海賊、商人らのエピソードで描いた傑作歴史読みもの。

■アンソニー・グラフトン 『テクストの擁護者たち:近代ヨーロッパにおける人文学の誕生』 勁草書房、BH叢書 312月 〔詳細〕
 *旧約聖書にある記述とギリシア・ローマ以前の人類の古代史をつなごうとした一連の試みが生んだ思潮を探究する。

エレン・フランケル/ベツィ・P・トイチ画/木村光二訳 『図説ユダヤ・シンボル事典』 悠書館、12月、6000円+税 〔詳細〕
 *4千年の歴史のなかでユダヤ民族がはぐくんできた豊かな象徴の数々―言葉とイメージが密接に結びついた、ユダヤ文化の核心を表現するシンボル265項目を厳選し、古代の起源から現代にいたる意味の変遷をたどり、イラストとともに解説した、わが国初の事典!

 
◆2014年中に出るかどうか
植田康夫 『「週刊読書人」と戦後の書評史』 論創社、「出版人に聞く」シリーズ17 〔詳細〕

■カート・ヴォネガット/大森望訳 『ヴォネガット未発表短篇集』 河出書房新社、2014年内?
*天才ヴォネガットの生前未発表短編14篇。
 
■ミハル・アイヴァス/阿部賢一訳 『黄金時代』 河出書房新社、2014年内?
*虚構の島とく無限に増殖する本〉をめぐる異形の紀行文学。『もうひとつの街』のチェコ作家がおくる、想像力と技巧に満ちた大作。
 
■ミハイル・エリザーロフ/北川和美訳 『図書館司書』 河出書房新社、2014年内?
*失われた奇書をめぐり図書館で戦争が始まる。現代ロシアが生んだ破壊的スプラッターノヴェル。
 
■ジュール・ヴェルヌ/石橋正孝訳、解説 『地球から月へ 月をまわって 上を下への』 インスクリプト、2014年内?、3900円+税 〔詳細〕
*ジュール・ヴェルヌ〈驚異の旅〉コレクション全5巻刊行開始。第1巻は完訳ガンクラブ三部作より。→発行元のアナウンスは9月とあるものの、遅延か?

前川久美子 『中世パリ装飾写本と読者』 工作舎、2014年冬 〔詳細〕
*美術史家が書き下ろす装飾写本入門書。工作舎サイト[Planetalogue]で予告を兼ねて連載中。

中島岳志 『下中彌三郎:大衆と愛国』 平凡社新書 〔詳細〕
 *どんな内容になるのだろうか期待。9月末頃に脱稿とのこと。年内刊行か。

 
◆2015年に出るかどうか(時々知らない間に刊行されていることもあります)
風間賢二 『ファミリー・ブラッド:家族にはつねにすでにモンスターが潜んでいる!』(仮)彩流社、15/1/231600円+税 〔詳細〕
*カルトな「文学」と「映画」を素材として家族内部にすでに潜在する恐るべき「怪物/モンスター」を白日のもとに曝す。→この本もアナウンスばかりで刊行が遅れている。→遂に2015123日刊行予定に延期!

■歴史科学協議会編 『歴史の「常識」をよむ』 東京大学出版会、1月下旬、2800円+税 〔詳細〕
*歴史の「常識」とされている事象を、歴史学研究の側から再点検し、学問の最先端としての最新の日本列島の歴史を提示する。「偽文書は無価値か?」(近藤成一)、「書物・出版が日本の社会を変えた」(若尾政希)、「[浮世絵]傍流が脚光を浴びる」(山本陽子)など。→6月刊行予定が遅れる。→さらに遅れ、10月下旬刊行予定。→さらに遅れ、11月下旬刊行予定。→さらに遅れ、20151月下旬刊行予定。

アンドルー・ペティグリー/桑木野幸司訳 『印刷という革命:ルネサンス時代の本と日常生活』 白水社、2015
 *書籍のみならず、印刷メディア全般および出版業についての本でもあり、単なるメディア史を超えて、当時を重層的に捉えられる一冊。
 
岡留安則 『こんな日本に誰がした!休刊10年『噂の真相』編集長の嘆きと怒り』 双葉社、1200円+税
*数々のスキャンダルを白日の下に晒し、「権力の監視」というメディアの役割を担い続けてきた伝説の雑誌『噂の真相』が休刊して今年で10年。『噂の真相』なき10年を編集長・岡留安則はどう見てきたのか。→双葉社の6月発行予定にもなし。
 
■ラリー・プリンチーペ/ヒロ・ヒライ訳 『錬金術の秘密』 勁草書房、BH 叢書 〔詳細〕

U.ペンツェンホーファー 『評伝・パラケルスス』 勁草書房、BH 叢書(未定)
 
中島篤巳訳 『完本万川集海』 国書刊行会、5600
*伊賀・甲賀四十九流につたわる忍術を集大成した伝説の書物が現代語訳で刊行。詳細な注のついた読み下し文を付す。
 
■鏡明 『マンハントとその時代』(仮)フリースタイル 〔詳細〕
*雑誌《フリースタイル》連載。

Laurence Maslon, Michael Kantor『スーパー・ヒーロー』東洋書林
 *アメコミ・ヒーローの研究書。
 
高山宏訳 『完訳 ポリフィロス狂恋夢』 東洋書林
 
■鈴木宏『書肆風の薔薇から水声社へ』(仮)論創社、「出版人に聞く」シリーズ

ウンベルト・エーコ 『プラハの墓地』 東京創元社
*偽書ものの大作が準備中。
 
大浜甫・多田智満子・宮下志朗・千葉文夫ほか訳 『マルセル・シュオッブ全集』 国書刊行会
 
■松田行正、ミルキィ・イソベ、木内達朗 『デザイン・プレゼンテーションの哲学』 左右舎、神戸芸術工科大学レクチャーブックス 〔詳細〕
*いつの間にか近刊予告からはずされていた。刊行中止か?


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夢幻庵主人

Author:夢幻庵主人
隠居生活続行中。

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