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■既刊・近刊メモ(2014年8月版 Ver.1)

20147月に刊行された(はずの)本と、8月以降の近刊を掲載する。*以下に、出版社による紹介記事を中心に多少余計なコメントを付した。日付は発行日ではなく、発売日。発売日順を原則としているが、WEBでの確認が中心なので、違っているかもしれない。
●:前回掲載のものから追加・変更した本。ただし、細部の変更等は含まず。
なお、近刊の本についてはあくまでも予定であり、タイトル・発売日・価格ともに変更の可能性はある。
次の行は私的メモ。
■:読んだ本(▲:元版で読んだ)、■:買った本(▲:元版所有)
 
【7月に出た本から】
 
■ジョルジュ・ミノワ/石川光一訳 『無神論の歴史:始原から今日にいたるヨーロッパ世界の信仰を持たざる人々』上・下 法政大学出版局、叢書・ウニベルシタス 10137/813000円+税 〔詳細〕
 *キリスト教信仰とともに歩んできた2000年の西洋文明史はまた、神を否定し、宗教を拒絶する者たちによる思想闘争の歴史でもあった。古代・中世の異端説から、啓蒙の懐疑論や理神論をへて現代の唯物論に至るまで、既成秩序への抵抗と世俗化の根拠となった無神論哲学の多様な系譜を一望のもとに描く。1154頁もの大著で貼函入り。

榎木英介 『噓と絶望の生命科学』 文春新書、7/18800円+税 〔詳細〕
 *STAP細胞騒動の背景には何があったのか。一連の騒動によってあぶりだされた知られざるバイオ研究の虚構の実態を、かつて生命研究の一端に身を置いた科学ジャーナリスト賞受賞の病理医が、あらゆる角度から徹底検証。

■五島綾子 『〈科学ブーム〉の構造:科学技術が神話を生みだすとき』 みすず書房、7/93000円+税 〔詳細〕
*〈科学ブーム〉の具体的事例をつぶさに振り返り、ブームを支えた「神話」や利害とその奥にある科学技術の実像の関係図をあぶりだす。

■田口久美子 『書店不屈宣言:わたしたちはへこたれない』 筑摩書房、7/101500円+税 〔詳細〕
 *ジュンク堂池袋本店の副店長として活躍する著者による最新の書店ドキュメント。現場で働く書店員は厳しい現状の中で、何を考え、日々の仕事に向かっているのか。

■レザー・アスラン/白須英子訳 『イエス・キリストは実在したのか?』 文藝春秋、7/101700円+税 〔詳細〕
 *救世主(キリスト)としてのイエスは実在しなかった。いたのは、暴力で秩序転覆を図った革命家(ゼロット)としてのイエスだった。しかし死後、切迫した歴史的事情から愛と平和を説いた救世主(キリスト)というイエス像に書き換えられた――イエスの実像とキリスト教誕生の核心に迫った本書は、全米で20万部超の大ベストセラーに。

海野弘 『魔女の世界史:女神信仰からアニメまで』 朝日新聞出版、朝日新書、7/11820円+税 〔詳細〕
 *19世紀末美術を魅了した「ファム・ファタル」以降、魔女は可視化され、そのイメージが爆発的に拡散された。中世魔女狩りからゴスロリ、そしてアニメまでに継続される「魔女」の遺伝子とは? 20世紀の魔女復興運動、フェミニズム、カウンターカルチャーを通過し、新たなステージへ飛翔する「魔女」論。

■ホルスト・ブレーデカンプ/原研二訳 『ライプニッツと造園革命:ヘレンハウゼン、ヴェルサイユと葉っぱの哲学』 産業図書、7/11 3000円+税 〔詳細〕
 *画一的な幾何学形態のバロック庭園に哲学者ライプニッツが認識したものは、多様な自然の形姿だった。18世紀風景式庭園の席捲をもって〈造園革命〉とする文化史の常識を覆し、ライプニッツとバロックな自然観を再評価する。

cochae編 『日本のおもちゃ絵:絵師・川崎巨泉の玩具帖』 青幻舎、青幻舎ビジュアル文庫シリーズ、7/111500円+税 〔詳細〕
*大正~昭和、全国各地の郷土玩具を描いた日本画家・川崎巨泉。膨大なコレクションを誇る中之島図書館・人魚洞文庫の所蔵品より、厳選の自筆写生画を紹介。

《ユリイカ》20148月増刊号、特集:シャーロック・ホームズ:コナン・ドイルから『SHERLOCK』へ、7/14、1500円+税 〔詳細〕
*現在シャーロック・ホームズが再び注目を集めている。原典発表から現在までシャーロック・ホームズの文学・映像作品の解釈と新生に迫る。

清水勲 『北斎漫画』 平凡社新書、7/15760 〔詳細〕
*『北斎漫画』初編の刊行より200年を記念して、全15編の見所を漫画史研究の第一人者がわかりやすく紹介する。図版150点掲載。

ポール・ホフマン/持田鋼一郎訳 『ウィーン:栄光・黄昏・亡命』 作品社、7月、3600円+税 〔詳細〕
16世紀、オスマン・トルコによるウィーン包囲、20世紀ヒトラーによるオーストリア併合など時代の荒波に翻弄されながら、数多の才能を輩出し、西欧文化の一翼を担い続けた栄光の都。モーツァルト、クリムト、フロイト、ヒトラーなど多方面の異才たちの事跡を通して描出する華麗な魔都の全貌。

■北村洋 『敗戦とハリウッド:占領下日本の文化再建』 名古屋大学出版会、7/184800円+税 〔詳細〕
*アメリカ映画を抱きしめて——。占領政策の一環としてハリウッド映画を利用したGHQと、その到来を歓迎して映画館へと押し寄せた日本人。両者の関係を多面的な交渉のプロセスと捉え、検閲・配給・宣伝をめぐる様々な試行錯誤から、ファン文化の形成まで、熱狂と葛藤に満ちた占領の文化史を描き出す。

■千街晶之『原作と映像の交叉光線(クロスライト):ミステリ映像の現在形』 東京創元社、キイ・ライブラリー、7/222500円+税 〔詳細〕
 *ミステリを原作とした映像化は人気が高く、続々と製作されている。名作『犬神家の一族』をはじめ28作品から、ミステリとしての読みどころ、映像作品としての観どころを紹介していく。

■ブラッド・ハニーカット&テリー・スティッケルズ/北川玲訳 『錯視芸術図鑑:世界の傑作200点』 創元社、7/223200円+税 〔詳細〕
*目の錯覚を利用した古典的作品から「不可能を現実に変える」複雑なグラフィック作品まで、絵画、写真、コンピューターグラフィックなど、古今東西の錯視アートの最高傑作を網羅した永久保存版。

■アル・セッケル編著/内藤憲吾訳 『不可能図形コレクション90選』 創元社、7/221200円+税 〔詳細〕
*あなたの眼と脳は騙されている! 平面では描けるのに3次元では作れない不可能な図形の数々を3次元の偽立体モデルとともに、古典作品から未公開の新作まで多数集めた驚異の錯視図形コレクション。

平山優 『検証長篠合戦』 吉川弘文館、歴史文化ライブラリー3827/221800円+税 〔詳細〕
*今一度の史料批判、鉄炮玉化学分析などの新成果を加味。両軍の鉄炮装備、兵農分離軍隊の実態など、合戦の諸問題を徹底的に検証する。

人間文化研究機構監修HUMAN06、特集:日本の魑魅魍魎、平凡社、7/231500円+税 〔詳細〕
 *小松和彦と夢枕獏の対談「日本人は妖怪がお好き」に始まり、京極夏彦「妖怪らしさ」、アダム・カバット「化物たちの暮らしぶり」、武田雅哉「〈魑魅魍魎〉から〈毛人水怪〉へ――中国は戦慄にことかかぬ」、東雅夫「死者との再会――震災と階段をめぐる覚書」、武村政春「ウイルスの姿に妖怪を見る」など。

吉田光邦 『錬金術:仙術と科学の間』 中公文庫、7/23800円+税 〔詳細〕
 *かなり昔に中公新書から出た本(1963年)の再刊。

■小泉凡 『怪談四代記:八雲のいたずら』 講談社、7/231500円+税 〔詳細〕
 *小泉八雲『怪談』刊行から110年たった現在の小泉家でも、いろいろな怪談が語り継がれ、不可思議な出来事が多発するという。小泉家の怪談や、親族ならではの考察を交えた小泉家の評伝・エピソードを八雲の曾孫・小泉凡が一冊に。

文学2014-8月号、特集:怪談の領分、岩波書店、7/252200円+税 〔詳細〕
 *14編の論考を収載。

■木田拓也 『工芸とナショナリズムの近代:「日本的なもの」の創出』 吉川弘文館、7/254800円+税 〔詳細〕
 *明治20年代、〈美術〉に対抗する概念として成立した〈工芸〉。帝展の工芸部門開設と「新古典派」の出現、戦時体制下における桃山復興、占領統治下の工芸の輸出と日米文化交流、昭和30年代の「伝統工芸」の成立など、その歴史的展開を辿る。誕生以来、工芸の存立を支えてきた制度や価値体系をてがかりに、近代ナショナリズムとの関係を問い直す。

■小松和彦 『呪いと日本人』 角川学芸出版、角川ソフィア文庫、7/25720円+税 〔詳細〕
 *日本の文化史において「呪い」とは何だったのか。それは現代に生きる私たちの心性にいかに継承され、どのように投影されているのか――。呪いを生み出す人間の「心性」に迫る、もう一つの日本精神史。

張競 『夢想と身体の人間博物誌:綺想と現実の東洋』 青土社、7/252400円+税  〔詳細〕
 *現実の肉体と夢想のイメージのあいだを揺れ動く、東洋の人間像を数々の図版とともに考察。日中比較文化史の第一人者が性愛・美食・死など多種多様な話題を、数々の図版とともにひもとく「肉体」と「夢想」をめぐる博物誌。

ジョン・ハーヴェイ/富岡由美訳 『黒の文化史』 東洋書林、7/255000円+税 〔詳細〕
*それは、色彩なのか虚無なのか? 多数の名画、文学作品からなるヴィジュアルと言葉の森を渉猟し、芸術、光学、人種、宗教、産業、ファッションを軸に論じる、世界を包む色ならぬ色の精神史。カラー64点を含む図版109点。

■野村宏平編 『ゴジラ大辞典新装版』 笠倉出版社、7/252800円+税 〔詳細〕
*ゴジラが銀幕に出現した1954年から、生誕60周年となる記念すべき2014年まで、ゴジラ全30作品を徹底解読する。2004年刊の増補改訂版。

ジョエル・F・ハリントン/日暮雅通訳 『死刑執行人:残された日記と、その真相』 柏書房、7/252200円+税 〔詳細〕
*恐れられ、蔑まれ、差別された処刑人が最新の医療技術を担い、進歩的な思想を持つまでに至る、16世紀西欧の光景を解き明かす歴史ノンフィクション。

種村季弘 『詐欺師の勉強あるいは遊戯精神の綺想』 幻戯書房、7/268500円+税  〔詳細〕
 *種村季弘単行本未収録論集。没10年、あたかも美しい無権力状態(アナーキー)の螺旋。文学、美術、吸血鬼、怪物、悪魔、錬金術、エロティシズム、マニエリスム、ユートピア、迷宮、夢――聖俗混淆を徘徊する博覧強記の文章世界。種村季弘の全体像を1冊にした大著愛蔵版。

■和田敦彦 『読書の歴史を問う:書物と読者の近代』 笠間書院、7/281900円+税 〔詳細〕
 *書物の出版、検閲、流通、保存は、読者の歴史とどうかかわってきたのだろうか。「昔」の読書を探ると、「今」が見えてくる。現在とは異なる時間、異なる場所の、読者や読書の魅力をも伝える書。

キャロル・ローズ/松村一男監訳 『世界の妖精・妖怪事典〔普及版〕』 原書房、7/282800円+税 〔詳細〕
 *ホビット、ローレライ、コヨーテ、親指トム、碧霞元君、河童……人々の空想の世界に生きる、世界中の妖精と妖怪を集大成。元版は20038月刊行の上製本、本書は並製。

藤原久敏 『あやしい投資話に乗ってみた』 彩図社、7/241200円+税 〔詳細〕
*ファイナンシャルプランナーである著者が、未公開株に和牛オーナー、海外ファンドに先物取引……こういったあやしい投資に対して、首を突っ込んで得た経験をレポート。

サム・リース/松下祥子訳 『レトリックの話 話のレトリック:アリストテレス修辞学から大統領スピーチまで』 論創社、7/243500円+税 〔詳細〕
 *古代アテネから現代に至る伝統的なレトリックの概念と論理を解析しながら、人を動かす"話術のからくり"に迫ります。巻末に詳細用語集を付した、愉快でためになる新しいレトリック入門書。

■初見健一 『昭和ちびっこ怪奇画報』 青幻舎、7/311200円+税 〔詳細〕
196070年代に巻き起こり、当時の子どもたちを熱狂させた「オカルト」ブーム。宇宙人、超能力、ネッシー、ミイラ、キングコング、食人種、死後の世界…。当時の児童向け雑誌、書籍に掲載された小松崎茂、石原豪人をはじめとする人気画家が描いた「怪奇画」を収録。ビジュアル文庫「昭和ちびっこ」シリーズ最新刊。

原田裕 『戦後の講談社と東都書房』 論創社、出版人に聞く147月末、1600円+税 〔詳細〕
 *当初予定タイトルは『東都書房と出版芸術社』だったが、最終的に上記タイトルに変更。なお、奥付は8月だが、7月末には店頭にあり。

 
【これから出る本】(タイトル・発売日・価格等はすべて予定)
 
◆8月予定
ジェレミー・スケイヒル/益岡賢・塩山花子訳 『ブラックウォーター:世界最強の傭兵企業』 作品社、8/23400円+税 〔詳細〕
 *殺しのライセンスを持つ米の影の軍隊は、世界で何をやっているのか? イラク戦争での民間人の虐殺、アルカイダ幹部など反米分子の暗殺、シリア反体制派への軍事指導などの驚くべき実態、そして米の政財界の暗部との癒着を初めて暴き、世界に衝撃を与えた書!

『ゾンビ・マニアックス:ジョージ・A・ロメロとリビングデッドの世界』 徳間書店、8/41800円+税 〔詳細〕
 *ホラー映画の永遠のクラシック『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』『ゾンビ』『死霊のえじき』ほか、ロメロ監督の名作群の魅力をあらゆる角度から捉えた決定版ムック。

『別冊宝島 日本の妖怪』 宝島社、8/5880円+税 〔詳細〕
*妖怪たちはなぜ誕生したのか。大徳寺真珠庵所蔵を始めとする百鬼夜行絵巻や、鳥山石燕の妖怪画を始めとする多彩な図版とともに徹底解説します。

澁澤龍彦 『プリニウスと怪物たち』 河出文庫、8/6740円+税 〔詳細〕
 *古代ローマの大博物学者プリニウスが書いた『博物誌』は当時の世界の見聞を収めた大事典として名高いが、なかでも火とかげサラマンドラや海坊主、大山猫など幻想的な動物たちが面白い!新アンソロジー。

■湯本豪一編 『大正期怪異妖怪記事資料集成下』 国書刊行会、8/645000円+税 〔詳細〕
6月刊行の上巻に続く下巻。上下巻総2500ページ。民俗学、文学、美術、歴史──さまざまな分野における圧倒的な第一級資料。

三浦悦子 『実録 あなたの知らないオカルト業界』 彩図社、8/7590円+税 〔詳細〕
 *祈祷師、能力開発セミナー、フリーエネルギー、気功、生き霊、霊媒師、預言者、若返りの水……。信じたらどうなるのか? オカルト業界に翻弄され続けた女性ライターによる、体当たりルポタージュ!

■塚田泰彦 『読む技術』 創元社、8/81300円+税 〔詳細〕
 *本があるのに読まないのはもったいないし、読むならよりよい読み方をすすめたい。しかも、生涯にわたって読み続けたほうがいい。本書は、そのような視点から、読書という広大な世界を楽しむ「成熟した読者」になるためにどうするかを、読書の基本をおさえながら、日本で初めて「読書科学」の成果を活用して述べたものである。

■紅野謙介、高榮蘭ほか編 『検閲の帝国:文化の統制と再生産』 新曜社、8/85100円+税 〔詳細〕
*戦前の帝国期の内地と植民地で、検閲がどのように行なわれ、どう違っていたかをつぶさに検証。さらには、戦前・戦中だけでなく、戦後のアメリカ占領期にまでわたって、「検閲」をキーワードに権力というものの多様な在り方──露骨・強圧的な検閲から見えない検閲まで──を追跡・解読します。

ピエール=フランソワ・ラスネール/小倉孝誠、梅澤礼訳 『ラスネール回想録』 平凡社ライブラリー、8/81500円+税 〔詳細〕
 *ドストエフスキーやユゴーの作品の源となりブルトン、カミュ、ワイルドらの関心をひき『天井桟敷の人々』にも登場、あのルパンのモデルともなった伝説的犯罪者が、処刑の直前まで書き続けた獄中記。

三津田信三 『どこの家にも怖いものはいる』 中央公論新社、8/101600円+税 〔詳細〕

上原善広 『石の虚塔:発見と捏造、考古学に憑かれた男たち』 新潮社、8/121500円+税 〔詳細〕
 *新発見の裏で巻き起こる学術論争、学閥抗争、誹謗中傷……岩宿遺跡から旧石器捏造事件まで、考古学に魅せられた者の天国と地獄。

ナイジェル・マクレリー/沼尻由起子訳 『世界が驚いた科学捜査事件簿』 河出書房新社、8/122000円+税 〔詳細〕
  *犯罪捜査の手法を大きく塗り替えた技術はいつ、誰が思いつき、どんな成果を上げたのか。過去200年にわたって実際に起きた数々の難事件を再現しつつ検証する、科学捜査の発達史!

柳田国男 『禁忌習俗事典:タブーの民俗学手帳』 河出書房新社、8/132000円+税 〔詳細〕
 *タブーに関する言葉をジャンル別に網羅し、徹底的に解説。全集未収録の超貴重な本を、新字新仮名の読みやすい形で完全復刊。全国のタブーに関する慣習から探る日本人論の白眉。

■秋梨惟喬 『矢澤潤二の微妙な陰謀』 東京創元社、8/171500円+税 〔詳細〕
 *謎の男ヤザワジュンジがもっともらしく語る超能力、UFO、徳川埋蔵金、百匹の猿理論……。アヤシイ陰謀に巻き込まれた人々の幸と不幸を予測しがたい展開で描くケッタイな連作集。

H・オールダシー=ウィリアムズ 『人体の物語』 早川書房、ハヤカワ・ポピュラー・サイエンス、8/222600円+税 〔詳細〕
*人体とは私たちに最も身近な精密機械であり、征服すべき最後のフロンティアであり、読んで楽しく有益な書物でもある。『元素をめぐる美と驚き』で化学世界へ誘った名キュレーターの解剖学案内。

J・B・ホラーズ編/古屋美登里訳 『モンスターズ:現代アメリカ傑作短編集』 白水社、8/242400円+税 〔詳細〕
*吸血鬼、ゴジラ、モスマン、ビッグフット、ミイラ、ゾンビなど異形の「怪物たち」をテーマに、曲者ぞろいの新鋭・中堅作家18人が腕を競う、異色の短篇アンソロジー。

■歴史科学協議会編 『歴史の「常識」をよむ』 東京大学出版会、8/252800円+税 〔詳細〕
*歴史の「常識」とされている事象を、歴史学研究の側から再点検し、学問の最先端としての最新の日本列島の歴史を提示する。「偽文書は無価値か?」(近藤成一)、「書物・出版が日本の社会を変えた」(若尾政希)、「[浮世絵]傍流が脚光を浴びる」(山本陽子)など。→6月刊行予定が遅れる。

山田雄司 『怨霊とは何か:菅原道真・平将門・崇徳院』 中公新書、8/25800円+税 〔詳細〕
 *菅原道真、平将門、崇徳院の怨霊はいかに恐れられたのか。霊魂の行方から怨霊の祟りとその鎮魂、近代の霊魂文化までを概観する。

■澄田喜広 『古本屋になろう!』 青弓社、8/251600円+税 〔詳細〕
 *創業22年、現在は激戦区・吉祥寺で店を構えるよみた屋店主が、ビジネスとして成り立たせる古本屋経営の手法を伝授する。仕入れや棚作り、値付けなど、ネット書店ではなく、これからリアル書店で古本屋をやろうという人は必携の書!

■ニコラウス・ペヴスナー/蛭川久康訳 『英国美術の英国らしさ:芸術地理学の試み』 研究社、8/253800円+税 〔詳細〕
*ホガース、ブレイク、モリス、コンスタブル、ターナー、レノルズから、イングリッシュ・ガーデン、教会建築、最新の都市デザインに至るまで一貫して見出される、英国らしさとは何か。広いパースペクティヴで英国的なるものの特質と精神を解明する、イギリス美術・文化の入門書。

■ヨハネス・ベルガーハウゼン、シリ・ポアランガン/小泉均監修 『世界の文字と記号の大図鑑:Unicode 6.0の全グリフ』 研究社、8/2516000円+税 〔詳細〕
 *本書は、文字の「国際標準」ユニコード6.0に登録された109449キャラクターのすべてを一望。主要言語の文字はもちろん、普段あまり見る機会のない古今東西の少数言語や希少言語の〈珍しい文字〉も眺めて愉しむことができる。

平松洋 『猫の西洋絵画』 東京書籍、8/252100円+税 〔詳細〕
 *西洋美術を通じて古代から20世紀まで、猫の絵画を総合的かつ美術史的な視点で語る。

平川義浩 『絵はがきで愛でる富士山』青弓社、8/252000円+税 〔詳細〕
*広告・年賀に乗り物・干支・登頂・風景・見立てなどのジャンルに分けて、明治期から昭和初期までのアンティーク絵はがきで富士山を味わう。フルカラー・200点の絵はがきから日本人が愛した様々な富士山が浮かび上がる。7月に刊行延期。

ジャン=リュック・ナンシー/西宮かおり訳 『思考の取引:書物と書店』 岩波書店、8/261900円+税 〔詳細〕
 *「書店とは、陳列された実体としての、みずからを提示し紹介する主体としての、書物のイデアにほかならない」──ネットの普及、電子書籍の登場、減少する書店……、出版界が激変を迎える中、物質としての書物の意義を示し、書物には書店が不可欠であることを説く。

■渡辺考 『プロパガンダ・ラジオ;日米電波戦争 幻の録音テープ』 筑摩書房、8/252300円+税 〔詳細〕
 *戦前・戦中、海外に向けて放送された短波ラジオ。さまざまなプロパガンダを繰り広げ、最後は和平交渉の手段ともなったその実態とは。迫真の歴史ドキュメンタリー。

■北村新三、原勝洋 『暗号に敗れた日本』 PHP研究所、 8/262500円+税 〔詳細〕
*米軍による日本海軍暗号の解読について、多くの新史料をもとにその実態を説き明かす。最新の研究成果を伝える一冊。

杉浦康平 『空間のシワ、時間のヒダ――時間地図の試み:杉浦康平のダイアグラム・デザイン』 鹿島出版会、8/273500円+税 〔詳細〕
 *数々の伝説的なヴィジュアルデザインをつくりあげた杉浦康平。空間や都市にまつわる膨大な事象やデータを図解し、一枚の平面に落とし込んだダイアグラムと時間地図の全貌。多木浩二による解読、松岡正剛との対談、そして現代のクリエイターによる時間地図のデジタイズ化など、ダイアグラムにまつわる刺激的なコンテンツ満載の一冊。

■ポール・コリンズ/山田和子訳 『バンヴァードの阿房宮:世界を変えなかった13人』 白水社、8/283600円+税 〔詳細〕
*世界最長のパノラマ画家、地球空洞説の提唱者、驚異の放射線「N線」の発見者など、壮大な夢をもち、特異な才能を有しながら、世界を変えることなく、歴史から忘れられた13人に光を当て、愛情とユーモアをこめて紹介したポートレイト集。

岡澤浩太郎 『巨匠の失敗作』 東京書籍、8/281500円+税 〔詳細〕
 *巨匠といえども人間,残した作品は傑作ばかりではなく,実は「失敗作」もあった。巨匠の名作を再検証し,新たな視点でその本質を探る。

■荒俣宏編 『怪奇文学大山脈II 西洋近代名作選 20世紀革新篇』 東京創元社、8/292300円+税 〔詳細〕
*西洋怪奇小説の鉱脈は、無尽蔵の宝の山――その中から燦然たる傑作を拾い集め紹介し続けた稀代の碩学・荒俣宏が「怪奇幻想文学のライフワーク」として贈る、西洋怪奇幻想の神髄全54編を収める全3巻の至高のアンソロジー。第2巻は名匠ウェイクフィールド、メトカーフ、デ・ラ・メアの初訳ほか、海洋怪談の傑作「甲板の男」(F・マリオン・クロフォード)など17篇を収める。

松田哲夫、南伸坊 『縁もたけなわ:ぼくが編集者人生で出会った愉快な人たち』 小学館、8/291800円+税 〔詳細〕
*松田哲夫が編集人生で出会った愉快な人々。

安村敏信著/守屋正彦監修 『江戸の十二支〈+α〉どうぶつえん』 東京美術、江戸アートシリーズ、8月、1600円+税 〔詳細〕
*十二支にちなんだ12種の動物たちの傑作選。その魅力を文化的・美術史的な背景を含めて解説する。ネズミに対する猫など、それぞれの動物から連想する他の動物も併載し、多様な展開を遂げた江戸期の動物画を堪能できる。

リサ・モートン/大久保庸子訳 『ハロウィーンの文化誌』 原書房、8月、2800円+税 〔詳細〕
 *ハロウィーンとは何か? 異教徒の新年の祝祭として始まったものが、時の流れとともに姿を変え、そのときどきの役割を担ってきた。不思議なお祭り「ハロウィーン」の「起源」と「歴史」そして「現在」を豊富な図版とともに解説。

イアン・グレイハム/松田和也訳 『詐欺と詐称の大百科』 青土社、8月下旬、2800円+税 〔詳細〕
 *巨額のカネを稼ぐため、なりたい職業に就くため、生活に刺激を得るため、戦争に行くため、差別を逃れるため・・・・・・職業・性別・年齢・人種・血統・学歴を詐称し人びとを欺く、それぞれの理由。多種多様な「なりすまし」たちの、笑いも感動もひっくるめた実話集。

■アルカジー・ワクスベルク/松宮克昌訳 『毒殺:暗殺国家ロシアの真実』 柏書房、8月下旬、2800円+税 〔詳細〕
*レーニンの毒殺実験室から秘密警察KGBへ。異なる意見の持ち主を許容することを認めない「排除」の思想。「秩序を維持するため」に正当化される暴力の姿を扶るノンフィクション!

ヘレン・ロス、コーネリス・プラグ/東山篤規訳 『月の錯視:なぜ大きく見えるのか』 勁草書房、8月下旬、3700円+税 〔詳細〕
 *地平線付近の月が大きく見え、天高く昇るにつれて小さくなるのはなぜなのか。数千年にわたって多くの哲学者や科学者を魅了し続けてきた謎を解明する。

佐々木健一 『論文ゼミナール』 東京大学出版会、8月下旬、3700円+税 〔詳細〕
 *論文とはどういう文章か? 論文のモラルとは? 主題の見つけ方、設計と構築の仕方は? 論文を書くこと=技術(アート)として捉えて、この創造的な仕事の基本姿勢から実践方法までを懇切に解説する。

 
◆9月以降予定
■ブルース・チャトウィン/池内紀訳 『ウッツ男爵:ある蒐集家の物語』 白水社、Uブックス、9月上旬、1400円+税 〔詳細〕
*冷戦下のプラハ、マイセン磁器の蒐集家ウッツはあらゆる手を使ってコレクションを守り続ける。蒐集家の生涯をチェコの現代史と重ね合わせながら、蒐集という奇妙な情熱を描いた傑作。元版は文藝春秋、19939月刊行。

アレクサンダー・レルネット=ホレーニア/垂野創一郎訳 『両シチリア連隊』東京創元社、9/122300円+税 〔詳細〕
*オーストリア三大アンチミステリの一つといわれる幻魔怪奇探偵小説。1925年、ウィーン。先の大戦で両シチリア連隊を率いた退役軍人ロションヴィルは、娘と共に招かれた夜会で、初対面の騎兵から奇妙な体験談を聞く。その夜、彼の元部下が夜会のあった邸宅の一室で首の骨をねじ折られて殺された。

佐々木敦 『あなたは今、この文章を読んでいる。:パラフィクションの誕生』 慶應義塾大学出版会、9/122000円+税 〔詳細〕
 *円城塔、伊藤計劃、筒井康隆、辻原登、舞城王太郎、ジョン・バース、コルタサル、ジーン・ウルフ――メタフィクションの臨界点を突破する、2010年代のための衝撃のフィクション論。

大森望・牧眞司監修 『サンリオSF文庫総解説』 本の雑誌社、9/181800円+税 〔詳細〕
 *伝説の文庫「サンリオSF文庫」197点を書影、書誌データつきで一点ずつレビューした本邦初の解説書。コラムも多数収録し、完全網羅。

マイケル・ケリガン/石津朋之監訳/阿部昌平訳 『米ソ冷戦秘録:幻の作戦・兵器1945-91 創元社、9/192400円+税 〔詳細〕
 *米ソ冷戦期に東西両陣営で構想されるも、未発に終わった作戦計画の数々。近年公開された機密文書や関係者の発言をふまえつつ、こうした幻の作戦・兵器について明らかにする。

斎藤英喜 『歴史を動かした陰陽師:安倍晴明と末裔たち』 角川学芸出版、9/221700円+税 〔詳細〕
 *陰陽師は本来、天文学や占星術を修めた技術官僚だった。安倍晴明以降も指御子(さすのみこ)と称された安倍泰親、秀吉に追放された土御門久脩など、歴史の影には陰陽師がいた。現代にまで連なる影の主役をたどる。

黒田日出男『江戸名所図屏風を読む』 角川学芸出版、9/221800円+税 〔詳細〕
*かぶき者たちと若衆歌舞伎、舟遊びや湯屋の遊興・歓楽的な景観、一軒だけ描かれた武家屋敷・向井将監邸と家紋。近世初期風俗画のさまざまな謎から、屏風の注文主と制作時期を割り出す歴史推理。絵画史料論の鮮やかな展開。

武田悠一 『『フランケンシュタイン』をめぐって:怪物の倫理学』(仮) 彩流社、9/252500円+税〔詳細〕
*なぜ、1818年に出版された小説が、SFとして、ホラーとして、エンターテインメントとして、ポップカルチャーのなかで生き延びてきたのか、原作を知らない人のために、丁寧に解き明かす。

■ジュール・ヴェルヌ/石橋正孝訳、解説 『地球から月へ 月をまわって 上を下への』 インスクリプト、9月、3900円+税 〔詳細〕
*ジュール・ヴェルヌ〈驚異の旅〉コレクション全5巻刊行開始! 第1巻は完訳ガンクラブ三部作より。

 
◆10月以降予定
■カート・ヴォネガット/大森望訳 『ヴォネガット未発表短篇集』 河出書房新社、夏?
*天才ヴォネガットの生前未発表短編14篇。
 
■ミハル・アイヴァス/阿部賢一訳 『黄金時代』 河出書房新社、夏?
*虚構の島とく無限に増殖する本〉をめぐる異形の紀行文学。『もうひとつの街』のチェコ作家がおくる、想像力と技巧に満ちた大作。
 
■ミハイル・エリザーロフ/北川和美訳 『図書館司書』 河出書房新社、秋
*失われた奇書をめぐり図書館で戦争が始まる。現代ロシアが生んだ破壊的スプラッターノヴェル。
 
■杉浦康平 『文字の霊力(れいりき)』 工作舎、杉浦康平デザインの言葉シリーズ、秋 〔詳細〕
*文字、漢字を読み解く卓抜なイマジネーションは、日本語タイポグラフィに新たな息吹を与えてきた。白川静の漢字学はもとより、タイポグラフィ、デジタル・フォント、文字のクレオール化など、縦横無尽に語られる文字の可能性を語る。

■フラン・オブライエン/大澤正佳訳 『スウィム・トゥー・バーズにて』 白水社、Uブックス、11
*元版は、筑摩書房『筑摩世界文学大系68 ジョイス2・オブライエン』19985月刊行。同書は『第三の警官』併録。
 
■アンソニー・グラフトン 『テクストの擁護者たち:近代ヨーロッパにおける人文学の誕生』 勁草書房、BH叢書 312月 〔詳細〕
 *旧約聖書にある記述とギリシア・ローマ以前の人類の古代史をつなごうとした一連の試みが生んだ思潮を探究する。

中島篤巳訳 『完本万川集海』 国書刊行会、5600円+税
*伊賀・甲賀四十九流につたわる忍術を集大成した伝説の書物が現代語訳で刊行。詳細な注のついた読み下し文を付す。
 
 
◆2014年中に出るかどうか(時々知らない間に刊行されていることもあります)
鏡明 『マンハントとその時代』(仮)フリースタイル 〔詳細〕
*雑誌《フリースタイル》連載。

Laurence Maslon, Michael Kantor『スーパー・ヒーロー』東洋書林
 *アメコミ・ヒーローの研究書。

前川久美子 『中世パリ装飾写本と読者』 工作舎、2014年冬 〔詳細〕
*美術史家が書き下ろす装飾写本入門書。工作舎サイト[Planetalogue]で予告を兼ねて連載中。

高山宏訳『完訳 ポリフィロス狂恋夢』東洋書林、2014年予定
 
風間賢二 『ファミリー・ブラッド:家族にはつねにすでにモンスターが潜んでいる!』(仮)彩流社、15/1/231600円+税 〔詳細〕
*カルトな「文学」と「映画」を素材として家族内部にすでに潜在する恐るべき「怪物/モンスター」を白日のもとに曝す。この本もアナウンスばかりで刊行が遅れている。→遂に2015125日刊行予定に延期!

『秘密結社の謎がよくわかる本』 明治書院、学びやぶっく 〔詳細〕

岡留安則 『こんな日本に誰がした!休刊10年『噂の真相』編集長の嘆きと怒り』 双葉社、1200円+税
*数々のスキャンダルを白日の下に晒し、「権力の監視」というメディアの役割を担い続けてきた伝説の雑誌『噂の真相』が休刊して今年で10年。『噂の真相』なき10年を編集長・岡留安則はどう見てきたのか。→双葉社の6月発行予定にもなし。
 
■ハンス・ベルティング/仲間裕子訳 『イメージ人類学』 平凡社、4800円+税 〔詳細〕
*美術史を広くイメージの学として構想し直し、美術作品、考古学・人類学遺産、映画や広告、あらゆるイメージを対象とする学のパースペクティヴを説く。→刊行遅延。平凡社サイトでは一切アナウンスなし。

■ラリー・プリンチーペ/ヒロ・ヒライ訳 『錬金術の秘密』 勁草書房、BH 叢書 〔詳細〕

U.ペンツェンホーファー 『評伝・パラケルスス』 勁草書房、BH 叢書(未定)
 
■鈴木宏『書肆風の薔薇から水声社へ』(仮)論創社、「出版人に聞く」シリーズ
 
ジャン・クロード・シュミット/小池寿子・廣川暁生・古本高樹訳 『イメージにひそむ身体:中世の視覚文化』刀水書房、5000円 〔詳細〕

ウンベルト・エーコ 『プラハの墓地』 東京創元社
*偽書ものの大作が準備中。
 
大浜甫・多田智満子・宮下志朗・千葉文夫ほか訳 『マルセル・シュオッブ全集』 国書刊行会
 
■臼田捷治 『工作舎物語』 左右舎〔詳細〕

■松田行正、ミルキィ・イソベ、木内達朗 『デザイン・プレゼンテーションの哲学』 左右舎、神戸芸術工科大学レクチャーブックス 〔詳細〕
*いつの間にか近刊予告からはずされていた。刊行中止か?


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Author:夢幻庵主人
隠居生活続行中。

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